外山滋比古氏の「知的な聴き方」という本を見つけ、読んでみました。
『知的な聴き方/外山滋比古著(だいわ文庫)』という本をブックオフで見つけ、読んでみました。
2015年に刊行された「思考力の方法 聴く力篇」を改題したもので、2018年に文庫として発行されています。
ようするに様々な知識や情報などを文書からだけでなく、“耳から”入れることを大事に考えてみよう、という本でした。
私にも経験がありますが、中学や高校の時に先生が言った「ひと言」が意外と今でも残っていることがあります。
それは私にとっても“目からウロコ”のような画期的なことだったことが多く、その教科に興味を持つきっかけにもなりました。
もちろん活字から得たものはとても多いわけですが、耳から入ってきたものというのは、なかなか記憶から消え去ることがないものです。
もうひとつこの本に書かれていて、そうかもしれないと思ったのは、「活字」になっていると信憑性が高いものと自動的に判断してしまうことが多いんじゃないかということです。
これは様々な書籍、専門書などでもそうですが、新聞やその他活字化によって「なんだか信じてしまう」ということは誰にでもあるんじゃないかと思うのです。
その悪い部分が表立っているのが、現在のSNSかもしれません。
活字の波があの小さな端末から押し寄せてきて、どれが本当かわかりませんが、盲目的に信じてそれに反する意見を述べる人に対して攻撃したりする場面もよく見かけます。
「人と交わり、会って、話す」・・要件がなくても、会っておしゃべりを楽しむ・・これが人間的成長に結びつくのが成熟した社会であると外山先生は書かれています。
さらにゆっくり、手紙、葉書を書くことで自らの言葉の世界を大きくすることができる、と結んでいます。
私も読書量は割と多い方ですが、人との会話、“話すこと”も大事に生きていけたらと思ったのでした。
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