「夏彦の写真コラム傑作選 1 」を読んだ。
『「夏彦の写真コラム傑作選 1 /山本夏彦著・藤原正彦編(新潮文庫)』を古本で見つけ、読んでみました。一般の書店でも、古本でもすっかり見かけることが無くなった山本夏彦氏の本です。
氏が1979年から1991年の間に書いたコラムから数学者の藤原正彦氏が傑作を選んで編んだものです。
山本夏彦翁の本は、学生時代によく読みました。
当時としてはけっこう社会状況や、世相に反して思い切ったことが書かれていたと感じました。
読んでいると、その時代から変わっていないことも多くあるが(あのときは、今後も変わることはないだろうと思って読んでいた)、近年になってよりひどくなったと感じることもあります。
政治家は我らと同じ人間で、悪いこともするがそれなりに「政」はきちんとやる部分もある・・というような内容の記述がありましたが、今はよりひどく、政党交付金なんて制度もその後出来たせいか、政治というよりも自ら“金儲け”“うまい話”“自党存続”以外に政治家としての目的が無いような人が殆どであると私は感じます。
そんなことないよ、という人がいるかもしれないけれど、やはり今の政治は酷い。
上記のような悪巧みをモットーとする政党の第二の存在になりたいだとか、アクセルになりたいだとか抜かしている人間がいて、市井の人たち、地道に必死に生きている人のことなど一度も考えたことがないような政治家があまりにも多いと思う。
どんどん時代はひどくなっていると思います。
国会での論議も経ずにどんどん勝手に物事を決めていく様子に、皆、恐怖を感じないのかなと思うこと多々です。
夏彦翁のこの本にも書かれていましたが、新聞は一大論陣をはってもいいのにはらない。
テレビもはらないこと同じである。
三大新聞または五大テレビがあるというが実はわが国にはマスコミは一つしかないのである。
【かくて国民はどこへつれて行かれるか知れないこと、あの戦前と全く同じなのである】
と、書かれていました。
まったくもって、今現在もその状態です。そんな状態がよりひどくなっていると思いました。
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