「巷談辞典/井上ひさし・山藤章二」を読みました。
『巷談辞典/井上ひさし著・山藤章二画(河出文庫)』という本をブックオフで見つけて読んでみました。
初出は「夕刊フジ」。昭和49年~50年に掲載され、のちに「巷談辞典」として単行本化されたものです。
“歯に衣着せぬ”というか、“遠慮会釈”のない文と絵で、450頁を超えるボリュームでした。
巻末にも書かれていますが、本文中には、今日では考えられないような差別表現が横行しておりました・・。作品の時代背景とその価値にかんがみ、底本のままとしたとのことですが、私も驚きながら読みました。
最初は、気楽な感じで書かれた読物かと思っていましたが、自分が見合いをした相手の容姿について関係者が見たらわかってしまうのに酷い例えで表現したり、女性はまるで男にとって“道具”や“性欲を満たす対象”として書かれていて、途中で気持ち悪くなってしまい、あとは“流し読み”状態に入りました。
「物には限度」というものがある、というのが今回の私の感想でした。
何の恨みがあってか、女子大の名称を別の漢字を使って酷い表現をしたりしていて、もう「アウト」でした。
その他のエピソードなども、今の私にはちょっ理解できない話の展開があってどうにもいけない状態になりました。
昔のサラリーマンなどの男達はこんな感じで物事を考えていたのか、ということについては勉強になりました。
そんな人達が上司になったり、地位を得たりして今の世の中が出来上がったのかと思うと、妙に納得してしまったのでした。
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