「眠れぬ夜のラジオ深夜便/宇田川清江」を読みました。
『眠れぬ夜のラジオ深夜便/宇田川清江著(新潮新書)』を古本で見つけ、読んでみました。
2004年発行のもので、著者宇田川清江さんは「NHKラジオ深夜便」の放送開始時からアンカーを務めた方です。
私もほんとうはラジオ深夜便を聞いて夜を過ごすということをしたかったのですが、仕事があるのに朝までラジオに付き合うことは出来なかったので、休日の夜に最初の部分くらいしか聞くことが出来ずにおりました。
でも、数年前仕事を辞めるきっかけとなった入院時に「ラジコ」を使ってベッドで聞いていました。
図らずも念願かなったわけですが、その頃は退院の見通しもなく、暗い気持ちで聞いていることが多かった・・。
で、希望を持てるような会話などを聞くと心に明かりが灯り、いい音楽やそのエピソードを聞くと少し元気になったりしました。
この本では、宇田川さんが深夜便が始まった頃の話題や、その後リスナーとの手紙や実際に会ったりしたときのエピソードなどを書いてくれていて、宇田川さんがその手紙や自分が冒頭のあいさつに使った原稿の実際の文章を載せています。
いろいろなジャンルの人がゲストで来たときの飛び切り面白い話は、私も何度か聞いていて、あのリラックスしたスタジオの雰囲気とともに、とても心地良いものです。
こんな考え方もあるんだ、こんな気持ちで過ごしていると心も体も弾むようになるんだな、などと思うのですよね。それがラジオ深夜便のいいところでもあります。
私は「深夜便」というのは、ラジオから送られてくる手紙のような感覚で聞いていたのですが、宇田川さんは「列車」をイメージしていたようです。
なので、私は午前5時に番組が終了するときに宇田川さんがラジオの向こうから「深夜便、到着です」とおっしゃっていたのを聞いたことが無いので「ああ、そうだったんだ」とあらためてびっくりしました。
ラジオ深夜便は、どこから聞いてもいいし、どこで眠ってしまってもいいという、あのゆったりとした感覚の流れのようなものが良くて、今でも時々聞いています。
これからも緩く長い付き合いとなりそうです。
いいエピソードが満載の心温まる本でした。
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