ウディ・アレンの映画「サン・セバスチャンへ、ようこそ」を見ました。
映画『サン・セバスチャンへ、ようこそ(Rifkin's Festival)/2020年 スペイン・アメリカ・イタリア 脚本・監督:ウディ・アレン 出演:ウォーレス・ショーン、ジーナ・ガーション、ルイ・ガレル、エレナ・アナヤ、セルジ・ロペス』を見てまいりました。
主人公は大学で映画を教えていて、今は人生初の小説執筆に取り組んでいる男。
その妻は映画の広報担当で、この映画の舞台となっているサン・セバスチャン映画祭に参加。夫の主人公もこのリゾート地で開かれている映画祭に同行。
広報をやっている主人公の妻はけっこう美人で、今回映画祭に参加している映画監督と広報担当としてくっついているのだが、どうやら二人が浮気していることが主人公にはわかってくる。
で、主人公は体調を悪くし、紹介されたクリニックに行くとそこには美人のお医者さんが・・。ここでも二人がなんだか恋の一歩手前まで進行していくという・・ちょっとヒネたお話しに。
主人公はそんな中、何度も昼も夜も、摩訶不思議なモノクロームの夢を垣間見るようになってきて、その夢はゴダールの映画などのかつての名画をオマージュしたようなもので、ウディ・アレンらしい実にマニアックなつくりとなっておりました。
なんていうんだろう、何か劇的に物語が展開するでもなく、誰かの悩みが中心となってストーリーが進んでいくわけでもなく、登場する主要人物がそれぞれに“もやもや”として何かいい方向に進んでいるわけでもない。
物語は美しい映像と共に進んでいきますが、皆の人生は「三歩進んで二歩下がる」的な感じで煮え切らない。
そういうシーンを楽しく見たり、苦々しく見たり、共感したり、辟易としたりして見るのがこの映画ではないかと思いました。
何か迷路に迷い込んだような気持ちになったのでした。
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