「追いかけるな/伊集院静」を読みました。
『追いかけるな -大人の流儀5-/伊集院静著(講談社)』を未読ストックの中から読んでみました。
伊集院さんが亡くなられても、いまだ伊集院さんの著書は、私の心のささえとなっています。
この本は、週刊現代に2014年から2015年にかけて連載されたものを抜粋・修正して単行本化したものです。
相変わらず、歯に衣は着せません、伊集院さん(^_^;)・・でもそれがいいんです。だからどれもこれもベストセラーになっているんだと思うし。
「追いかけるな」といタイトルはこの本の中で伊集院さんもおっしゃっていますが、自分の追い求めるものを追及していくのはいい、しかし“いつまでもつまらぬものにこだわるな”というのが本意のようです。
つまり、つまらないものにずうっとこだわっている人が多いのだ、ということなのだと思います。
さらに言うと、今ある悩みや、今かかえ込んでいる問題の本質を見ると、独創性をあと回しにして、“易きに走る輩”が、目の前の明るさを求めて“追いかける”から失敗をする、と書かれています。
私が思うに“易きに走る輩”とは、今現在でいうと、AIに頼り、自ら走り回ったり、必死に頑張ったり、悶絶したりもせず“らくらく”と仕事をしようとするような輩について言っているんじゃないかと思います。
特に新しいことを考え出したり、文や絵画など創造的なことなんて、苦しみながら作り出していくことが本来の人間の喜びなんじゃないかと思うのです。いかがでしょうか。
それから、「メールも便利でよかろうが、手紙を人類から失くすと、人間というものが失われると私は考えている」とも書かれています。
さらに・・「便利なものには毒がある」「手間がかかるものには良薬が隠れている」とも。
上記、完全同意です。
ほんとうに、便利なものは“毒だらけ”です。
良薬は口に苦いが、それだけ得るものがあるはずです。
私は、それを最後まで大事にしていきたい。
今回の読後感想は、以上です。
まだまだ伊集院さんの著書についてストックしているものがあります。
順次読みましたら、また感想をここに書きたいと思います。
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