内館牧子さんの「女の無作法」を読みました。
『女の無作法/内館牧子著(GS幻冬舎新書)』という本を読みました。
2018年第一刷発行となっています。
内館さんが仕事やその他いろいろな付き合いの中で、「こんなときにはこう振舞った方がいい」とか「そんなこと言うと誤解されるよ」とか「あの言動は我ながら失敗だった」というようなことが数々書かれていました。
若い人が喋っている会話そのものが何と発音しているのかわからない、というエピソードも書かれていましたが、私もそうだし、いわゆるJPOPで歌われている歌詞は日本語であるのに歌詞カードを見なければほぼ理解できない状況にいるのが私です。
なんとかして英語に聞こえるように日本語を妙な発音にしていると思われますが、はっきり言ってみっともないと思っているところです。
内館さんが委員として出席している会議の中で、やたらカタカナ語が使われていることも指摘されていました。
センター・オブ・センター、ワイズ・スペンディング、アウフヘーベン、ダイバーシティ、オーラル・フレイル、エンゲージメント、イノベーション、アジェンダ、イシュー、ステルス、マスト・アイテム・・・(^^;)などなど、どんどんわからなくなっていくばかりです。
私が感じていることを言わせてもらうと、論点やほんとうのことを“ごまかそう”としているときにあやしいカタカタ語が使われているんじゃないか・・と。
若い人の「ヤバイ」「無理」「受けるゥ」も、ほとんど会話のときにこの三語で済まそうとしているのではないか、と内館さんは疑っていますが、他に語彙が無いんでしょう、たぶん。
若い人に負けず劣らず、国会議員の皆さんにおかれましても、仕事上の失態や不倫の釈明も、だいたいが「誤解を招くことをしてしまった」という言い訳にもならない説明をしています。
誤解しているのはお前だけだ!と言い返してやりたいっ!
誤解じゃない、あの失態や失言はまさにお前がやったこと、言ったことだ、誤解のしようがないぞ。
二人でホテルに入り、一晩経って二人で出てくるところまで写真に撮られても、それでも誤解を招くことをしてしまったと言っている・・、二人でトランプでもやっていたんでしょうね ^_^;
この本に書かれていたのは、内館さんの仕事での相手方や私事で付き合いのあった人とのいろいろなトラブルのようなことがたくさんありましたが、それは今回は割愛いたします。
けっこうすごい内容なので、実際のこの本を読んで「ああ、なるほどそうなっちゃうのね」と感心することしきりなのでぜひ本屋さんで手に取ってみていただきたいです。
今回の読後感はここまで。
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