【忖度(そんたく)な出来事/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №71】
最近、よく報道されている知事のパワハラによるその周辺の忖度(そんたく)度合・・というか、あの人はじめ、都知事選でけっこう票を集めた人が市長だった頃など、周囲の人達の忖度が異様に感じました。
至極まともな人が何か「ちょっとおかしいんじゃないか」などと言えば、その人が“血祭り”にあげられてしまうという状況・・けっこう身近にいくらでもあるんじゃないでしょうか。
十数年前の東京勤務時の出来事で思い出したことがありました。
その日、うちのボス(※要するに市でとってもエラい人)が東京に出てきて、打合せをした後、そのビルから午後大きな会議のあるホテルに行くことになっていたのですが・・。
ボスが来る前の日に、私の上司二人(東京勤務後半の嫌いだった二人)が30~40分もかけてひそひそと相談していました。
相手にしない方がいいと思ってはいたのですが、あまりにひそひそやっていて気になったので、「どうしましたか?何か困りごとでも出来ましたか」と聞くと、「チッ、まずい奴に聞かれた」という顔を二人ともしながら、「明日、ボスが来て打合せする建物からホテルに向かう時にクルマをどう動かすかについて導線の検討をしている」とのこと。
私:「導線も何もビルを出て6メートルの横断歩道を渡ったらそこが会場じゃないですか。こちらですと案内して一緒に横断歩道を渡ればいい」
上司A:「だからあんたはどうしようもない男なのだ。〇長に横断歩道を歩かせるというのか!」
上司B:「このアホウの言うことは聞かなくてもいいですよ、ろくなことを言わない」
・・・クルマにボスを乗せてしまったら、交通状況的にもボスへの印象的にもすぐにUターンしては非常に妙な感じになり、その場所の区画を一周して1キロほど走ってホテル側にクルマの降車ドアを向ける・・と真顔で話し合っていたのでした。
まったく同じ場所で道路の向かい側にクルマを駐めるっていうことです、簡単に言うと。
それをいかに走ったことが不自然にならないようにするにはどうしたらよいのか・・って何十分もああだこうだと話し合っていたんですね、その二人。
私:「その場で“横断歩道を歩かされた”とボスに叱られたらどうするかが気になるのなら、私がその案内をしますよ」
上司A・B「なにぃ~っ!!生意気なことを言うな」
と言いつつも、こいつのせいにすればいいと思い直したのか、結局私がその案内役になりました。
「〇長、こちらです。横断歩道を渡りましょう。どうぞ」と前に立ち半身になって横断歩道を渡り、会場のホテル玄関に案内。・・それで終わり。
部屋に帰ると、上司A・B「どうだった?お怒りになられただろう、歩かされたんだ」と走り寄ってきました。
私:「大きな歩幅で元気よく会場に向かって行かれましたよ。ご心配なく」
二人は茫然としておりました(^_^;)
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