フォト

わたしのいきつけ

無料ブログはココログ

2024/06/20

俳句を詠んでみる_0137【 一瞬にして 天地反る ラグビー 】

20240620_rugby_001

フルーツポンチ・村上さんの俳句本を読んでいて、お題となっていた「ラグビー」を見、難しそうだけど私も詠んでみることにしました。

【 一瞬にして 天地反る ラグビー 】

《背景》季語:ラグビー[冬]
今、TV番組「プレバト」の俳句コーナーに登場している人、フルーツポンチの村上さんが句会に次々と参加する様子が書かれた本を読んでいます。
その句会の中で色々なお題が出てくるので、自分もそこに登場した「ラグビー」というお題で詠んでみようと思いました。
高校生の時、体育の授業でラグビーをやったことがありました。
ラグビー部顧問の先生がタックルの見本をラグビー部に入っている生徒に指示し、タックルされる相手役は“ど素人”の私でした。・・・大変。
ピッとホイッスルが鳴った瞬間、激しい衝撃と共に空が見えたと思ったら、その一瞬記憶が無くなったような感覚と同時に天と地がひっくり反ったのでした。
ようするに“ぶっ倒されて”いたのです。
その怖い瞬間を詠みました。

 

2024/06/04

「北の富士流/村松友視」を読みました。

20240604_muramatsu_tomomi_001

『北の富士流/村松友視著(文春文庫)』を古本で見つけ、読みました。
掲載したこの本の表紙の写真、北の富士さんらしい“いい写真”で、この表紙を見て買ってしまいました(^-^;

私が知っている北の富士さんは、ちょうど玉ノ島と北の富士が同時に横綱昇進した頃からです。
当時、子供の頃の私には、足の長い、華のある、そしてスピードとパワーを同時に持つ力士という印象が残っています。
そして玉ノ島は横綱昇進とともに玉の海と改名し、とても強い横綱になりましたが、もちろんその最大のライバルは北の富士でした。

この本には、北の富士さんの幼い頃から、親兄弟との暮らし、友達とのエピソードなどから書かれていて、それが陽気で、ちょっとのことではへこたれない子供時代として描かれ、今も変わりないような気になりました。
要するに皆に“愛される”人柄なんですね、昔から。

玉の海さんとのライバル関係は、玉の海さんの現役中の死去によって突然終わってしまうのですが、そのときの人目をはばからず声をあげて泣く北の富士さんの様子も書かれていました。
二人は相撲ではしのぎを削っていましたが、とても仲が良かったようです。
私の記憶では、「玉ちゃん、玉ちゃん」と言って仲良くしていたという新聞記事があるのですが、この本には「島ちゃん、島ちゃん」と呼んで仲が良かったと書かれていました。

ご本人の浮き沈みの激しい現役時代の話とともに、その後親方として千代の富士、北勝海という横綱を育てた名伯楽でもあることも書かれていましたが、北の富士さんご本人だって十度の優勝を果たした大横綱であることも書き添えておきます。

この本には、実録的なことがまとめられてもいるのですが、周囲の人たちの話、エピソードから北の富士さんの人としての魅力について、ということが一番書かれていました。

いいエピソードをここで書いてしまうのはもったいないので書きませんが、誰もが好きになってしまうようなお話しが満載でした。
著者、村松さんと銀座のクラブ「姫・三階カウンター席」でのコースターによる文通の話と、再会したときに北の富士さんの手元に残されていたコースターをどうしたのか、などという心温まるエピソード、ぜひ読んでいただきたいです。

現在、北の富士さんは、NHKの解説を休まれておられます。
もう一度ぜったいに復活していただきたいという願いをここに書いて、この本の感想を終わりにします。

 

2024/05/26

俳句を詠んでみる_0112【 バックスピンで飛ぶ ロスの 青嵐 】

20240526_03_otani_001

毎日見ているような気がするロスアンジェルス・ドジャース・大谷翔平選手のバッティングの様子。それを見て一句詠みました。

【 バックスピンで飛ぶ ロスの 青嵐 】

《背景》季語:青嵐[夏]
季語「青嵐」は、夏の快晴の青空の下を吹き渡る強い風のこと。
ロスアンジェルス・ドジャースの大谷翔平選手の打球を見て詠んでみました。
青い空と鋭い打球、そしてドジャー・ブルーのユニフォーム、大谷選手のためにあるような季語だと(#^.^#)思いました。

 

2023/11/24

伊集院静さんの「あなたに似たゴルファーたち」を読みました。・・この文を書き終えたときに伊集院さんの訃報が入ってきました・・。

20231124_ijyuin_shizuka_001

 

 

『あなたに似たゴルファーたち/伊集院静著(文春文庫)』という本を古本で見つけ、読んでみました。

伊集院さんの、ゴルフに関連する短編小説をまとめたもので、底本は1998年頃のものかと思われます。

伊集院さんのゴルフに対する考え方を反映してか、物語のほとんどが“いい話”でした。
男同士の友情の話もありましたし、仕事上で競い合ってきた仲の二人がゴルフでさらに深い絆を感じるような話もありました。

ちょっとミステリーっぽい話もありましたが、全体に読んだあと爽やかな気持ちになるものが多かった・・。

私は人生でたった一度しかゴルフをしたことがありません。
勤め始めたばかりの頃、職場でコンペをやるから雑用をしながらお前も回れ、ということになり、関西にいたゴルフ好きの叔父さんがくれた古いクラブを持って、練習もしたことないのにぶっつけ本番で参加したのです。
この本にもそんな新入社員の話がありました。

いったい何打したのかまったく覚えていないし、夢中でしたが、「パー3」のホールで二つ「パー」を取ったことだけが記憶にあります。
その時だけ、「自分は天才だ」(*^^*)と思ったのでした。

そんな結果でも、何かしら心に残るものがありました。
一緒に回る人や、その時の会話、クラブハウスに戻ってからの時間など色々なことが不思議とずっと残っているのです。
私はゴルフを続けることが出来ませんでしたが、続けている人達が感じている魅力みたいなものが伊集院さんのこの短編に様々な形で書かれていました。

読んだあとに“いい気持ち”になる、やさしいタッチの物語が散りばめられた短編集でした。

と、ここまで書いたら伊集院さんの訃報が今入ってきました。
近年伊集院さんの本をたくさん読み、このブログにも読後感を書いていましたが、私の生きる道しるべのようなものがたくさん書かれていて、いつも感謝しながら読んでいました。
驚きと悲しみが同時に来て、つらいです。
伊集院さんのご冥福をお祈り申し上げます。

 

2023/05/18

江本孟紀さんの「実は大したことない大リーグ」を読みました。

20230518_emoto_takenori_001

『実は大したことない大リーグ/江本孟紀著(双葉新書)』という本を読みました。
2014年発行のものなので、大谷翔平選手はまだ日ハムにいる状態で書かれています。

タイトルは割とセンセーショナルな感じですが、大リーグについてそんなに「大したことない」とは書かれていません。
このタイトルを見て買ってみようという人をあてにした、たぶん編集者側が付けたタイトルなんじゃないかと思われます。

実際は大リーグの滑りやすく重いボールや固いマウンド、投手の投球フォームから肘を痛めることが多く、あのトミージョン手術を若くして受ける選手がいる(日本から行った選手もそうなってしまう)ということや、ウエイト・トレーニングに励むメジャーの選手と日本の選手は筋肉の付き方が異なるので、日本人は膝を痛める選手が多い・・などということが書かれいました。

またメジャーには、さらに3A、2A、1Aなどのリーグが有り、数百のチームが存在して、それぞれが利益が出るような経営をしていること、放映権料などの仕組みが日本とは大きく異なり、見習うべきことも多いというようなことも書かれていました。

ただ、大谷にはメジャーに行ったら投手一本に絞った方がいいとおっしゃっていて、まさか大谷が二刀流で活躍し、WBCまで制覇するとは・・江本さんならずとも誰も想像出来なかったのだな、とあらためて思いました。
それだけ、大谷選手がすごい選手なんだと今にして思います。

あとは、今でも江本さんはラジオの解説時などに言っていますが、メジャーの中4日で先発投手5人が投げるシステム、そして100球を境目にして降板する形はむしろ逆に投手にとってきついのではないかということを強調されていました。

当時のダルビッシュ投手も「中4日は絶対に短い。球数はほとんど関係ない。120球、140球投げても、中6日あれば靭帯の炎症も全部クリーンに取れる」と発言していることが書かれていました。
故障のリスクを考えると、メジャーもこのことを検証した方がいいのでは、と思いました。

あとは、プロ野球の地上波中継がどんどん減少していることの理由や、日本人スター選手のアメリカ流出が日本のプロ野球をつまらなくさせるのだ・・ということも書かれていて、江本さんは様々な問題点なども挙げていて、さらに解決方法まで書かれています。
実現はかなり難しそうだし、この本が出た時点から一向に変わったことはなさそうです。

ボールが異なる問題や、メジャーで取り入れられたピッチクロックなどの問題についてもこれからの野球は変化・変更への対応が大変そうです。

 

2022/10/26

野村克也さんの「名選手にドラマあり」を読みました。

20221026_nomura_katsuya_001

『名選手にドラマあり -脳裏に焼き付くあのシーン-/野村克也著(小学館新書)』を読みました。
2014年発行のもので、これもブックオフで手に入れました。

野村さんの現役時代、あるいは監督時代についても周囲は名選手ばかりだったと思います。
その名選手について野村さんがつぶさに“観察”した様子が書かれていました。

リーグは違っても王、長嶋との対戦はオープン戦や日本シリーズであったわけですが、ノムさん独特のバッターへの“ささやき”戦術は二人には効かなかったそうです。
王さんはささやきを聞くことは聞くのですが、ピッチャーと向き合うとおそろしいほどの集中力でささやきなど頭の片隅にも無くなっていく、・・長嶋さんは逆に質問し返してきたりして、ささやきなど“どこ吹く風”(*^_^*)、やはりものすごい集中力でバッティングするのだそうです。

南海でバッテリーを組んでいた皆川投手と苦手だった左打者用に新しい変化球を模索していく様子などは、捕手としての野村さんが投手と二人三脚で対策を練っていく過程がとても面白かった。
最終的なテストはオープン戦の王さんに試し、見事に内角の新変化球(今で言う「カットボール」)で詰まらせ、「王に通用するなら、どんな打者でも大丈夫」と二人で確信を持った話も書かれていました。
そして皆川さんは苦手な左打者を克服して、通算221勝をあげたのでした。

南海の監督兼選手を“クビ”になったときには、それまで来ていた“盆暮れのつけ届”や、年賀状さえも来なくなったと書かれていましたが、あの阪急・近鉄で監督をされていた「西本幸雄」さんだけは年賀状をくれ、「頑張れ」のひと言が書かれていて、それは野村さんの宝として「今でも大事にしている」と書かれていました。いい話です。

また、野村さんが2002年から三年間、シダックスという社会人野球チームの監督をした頃に感じたことが書かれていましたが、「これほど純粋な野球があったのか」とあらためて思ったとのこと。

社会人野球はトーナメント形式で、高校野球のように“後がない”、プロ野球のように百何十試合のうちの一試合という意識がない。
野球を私物化するプレーも皆無。
個人の成績によって給料が変わるわけではない。
常にフォア・ザ・チームに徹する清々しさは野球の原点のように思えた。
と書かれていて、強く印象に残りました。

“プロ”なのに上記のような「フォア・ザ・チームに徹する清々しさ」を感じる団体がある・・と私は即座に思ったのが「宝塚歌劇団」でした。

人間だから人に対する好き嫌いや、嫉妬、いろいろな思いはあるのかもしれませんが、でもトップスターが下級生でも、自分が端役しか回ってこなくても、トップスターを中心に舞台を最高のものにしようといつも“全力投球”な人たちの集まり、それが宝塚歌劇団です。この歌劇団もいつまでもこの清々しさをなくさないように続いていってもらいたいものだとあらためて思いました。

というわけで、長くなりましたが、野村さんのこの本は人間関係の機微なども描かれていて貴重なものでした。
いい本を読みました。

 

2022/09/30

二宮清純氏の「プロ野球 衝撃の昭和史」を読みました。

20220930_ninomiya_seijun_001

『プロ野球「衝撃の昭和史」/二宮清純著(文芸春秋)』を読みました。
2012年に発行された本です。これもブックオフで見つけました。

内容はとても“濃く”、あの有名な「江夏の二十一球」にもさらに知られざる逸話があったとか、阪急対ヤクルトの日本シリーズでの大杉のホームランをめぐる1時間19分の中断にも様々な事実が存在する。
そして、その阪急とヤクルトの問題のホームラン判定が翌年の阪急対広島の「江夏の二十一球」にも大きな影響を与えていたことも書かれていました。

全然知らなかったことばかりでした。

ほかにも天覧試合での長嶋のサヨナラホームランが出るに至ったその試合展開と各選手のプレイの素晴らしさ、面白さも克明に調べられていて、あのゲーム自体が奇蹟的な展開だったのだということも知りました。

江川卓高校時代の渾身・最速の一球の話、野村監督率いる南海ホークスが阪急をプレイオフで破ったときの駆け引きの面白さ、落合が打撃の師匠とした二人のロッテ選手の話、ジャイアント馬場が実際はすごい投手だったという話、中日・小川投手の“背面投げ”に隠れた話、その他たくさんのオールド野球ファンには興味深い話が満載でした。

上記エピソードの内、阪急対ヤクルトの日本シリーズは私もテレビで見ていました。
第七戦の一番大事なところで打った大杉のホームランは・・ファウルでした。

テレビのビデオで見ても、上田監督が抗議したとおり完全なファウル、しかも1時間以上の中断の最中に打球が入ったスタンドで観ていたファンも「ファウルだった」と中継中にテレビ局側が聞くと応えていました。
阪急の守備陣もファウルだと思っていた・・。

「ポールを巻いて入ったホームランだ」という富澤線審の頑なな態度と、他の審判も実際はファウルだと思っていたので、毅然とした態度が取れませんでした。それがいけなかった。

いろいろなことを後から言う人はいたけど、上田監督はとても真面目ないい人でした。
「これじゃあ、一年間頑張ってきた選手に試合を続けろと言えないですよ」とプロ野球のコミッショナーやパリーグ会長、球団オーナーまでが「私が頭を下げても試合をしてくれないのか」と説得にあたっても、絞り出すような声で懇願する様子が全国中継されていました。

でも、抗議だけして引き下がっていれば実力に優る阪急が勝ったんじゃないかと思います。
長い中断で、先発の足立投手は、膝にたまった水に膝のお皿が浮いてしまい、サポーターで締めて、痛み止めを打って投げていたのですが、その間にもう投げられない膝の状態になってしまいました。
その後上田監督は試合を“投げて”しまったのか、経験のない高卒ルーキーをリリーフに出して派手に打たれ、日本一はヤクルトに。

そのとき、「抗議による試合の中断が試合の流れを変える」ということを感じたのが翌年近鉄の三塁コーチとして「江夏の二十一球」の広島の相手となった仰木さん。

江夏の21球のうち、14球目は無死満塁で近鉄の佐々木恭介が放った打球でした。
打球は三塁手の頭上を越えて、ファウルゾーンに落ちました。判定はファウル。

三塁守備に回っていた広島の三村のグラブに実はフェアゾーンで当たっていたのでした。
三村さんは「近鉄の西本監督に死ぬ前に謝っておかなければならない。そして他の人には墓まで持っていかねばならない事実だ」・・本人は、そう言ってグラブに当たったとは口にしていないものの、事実を語れない苦しさの中でずっと悩んでいたようです。

・・グラブに当たっていればフェアでヒット。レフト線に打球は転がり二者生還、近鉄のサヨナラ勝ちです。
これを知って当時のビデオ画像を探し、このシーンを確認してみましたが、たしかに三村さんはジャンプして打球を後ろに逃し、お尻から倒れ込んだ後、「やられた」という感じの動作をしています。

つまり、近鉄は勝っていた。西本監督は悲劇の名将ではなかった。

西本監督は、そのとき抗議しようとベンチを出たのですが、絶対の信頼をおいている三塁コーチの仰木さんが抗議しなかったのを見て、「彼が一番近くで見ていたのだから判定は間違いなかったのだろう」と抗議をやめてしまいました。
それもビデオ画像で確認しましたが、西本監督は「今のはフェアだ」とばかりベンチを飛び出して来たものの、仰木コーチのいる三塁方向を見て“残念”という表情をしてベンチに戻っているのです。

仰木さんは、前年の日本シリーズで、判定が覆らないのに抗議による中断で試合の流れが変わってしまうことを考えてグラブに当たったのは間近に見ていたのに抗議しなかったのです。
だって無死満塁、近鉄はそのとき“押せ押せ”状態だったのですから。

そして、あの奇蹟の二十一球のドラマにつながり、広島優勝・・という話。

こんな話ばかりがいくつも書かれているこの本、プロ野球ファンにはこたえられない中身の濃い本でした。
今読んでも、胸が苦しくなるような気持ちになったのでした。

 

2022/06/03

堀内恒夫さんの「バカでエースがつとまるか!」を読みました。

20220601_horiuchi_tsuneo_001

『バカでエースがつとまるか!/堀内恒夫著(ベースボール・マガジン社新書)』を読みました。ブックオフで110円で見つけました(*゚▽゚)ノ

堀内恒夫さんは、プロ野球・巨人軍が「日本一9連覇」したときの投手、もちろんエースでした。そして子どもの頃の私が一番憧れたピッチャーでした。

速球と打者の背中から曲がってストライクゾーンに入ってくるカーブに驚いたものです。
オールスターなどでは、初めて対戦する打者がストライクなのに、のけぞって転倒するシーンなども何度も見ました。
守備は抜群に上手く、さらに打撃では自らの本塁打で日本シリーズを勝ったりと、そりゃあすごい人でした。
それゆえに、この本にも書かれていましたが、“甲府の小天狗”とか、“悪太郎”などと新聞に書かれたりしていたのも覚えています。

でもね、読んで驚いたのですが、堀内さんは様々なスポーツ紙を取寄せ、切りぬきは段ボール箱で何箱もして、打者の故障やその他の情報を集め、次の対戦では軸足の故障している打者には、ここを攻めればとか、対策を考え、試合後にはノートに打者への投球について細かに記して、攻め方や失敗したことなどを次の試合への糧にしていたとのこと。

また、登板前夜には、一試合分、打者ごとに丸々、頭の中でシミュレーションして臨んでいたとのことでした。
自分が現役時代に投げた投球は、ほとんど記憶に残っていて、一球一球まで再現出来るようです。“江夏の21球”のライフタイム版です。

それほど投手(特にエース)というのは、常に考えながら投球しているのだということが、今にしてわかりました。

 

 

20220603_horiuchi_002
私が一番印象に残っているのは、1972年。巨人が8連覇したときの堀内投手です。
それまで二十勝したことは一度も無かった堀内さんが、シーズン26勝して、日本シリーズでも大活躍したんじゃないでしょうか。打者としても大活躍していたと思います。

20220603_horiuchi_001

写真を二枚ほど載せていますが、これは学生だった私が切り抜いて取っておいたものです。
この年の堀内さんは“ひとまわり”スケールアップした感じがあったと記憶しています。
誰も打てない・・。球は速い。カーブは驚くほどの落差があり、天下無敵でした。
シーズン中に100勝を達成。そして日本シリーズでは王・長嶋以外では9連覇中初めて最優秀選手賞を取った人だと思います。

子どもの頃の私は草野球のユニフォームを買ってもらい、背番号は「18」を付けました。
憧れだったからです。

そんな堀内さんの“歯に衣着せぬ”本音で書いた本、とても面白いものでした。
力強い投手論(エース論)は、堀内さんならではのものでした。
スカッとする爽快な本でした。

 

2022/02/13

世の中、もうひとつ深いところに入らなくなってきたような気がする。

20220213_s_pics_001

このあいだ、ラジオで、「最近の曲はイントロは出来るだけ短く、出来ればイントロ無しで作るというのが主流だ」という話を聞きました。

よくよく聞いてみると、イントロの時間も待てず、我慢できなくなって“別の曲に飛ばす”んだそうです。

要するに「Spotify」のような“サブスクリプション”の利用が主流となっている現在、昔のテレビのザッピングのように、どんどん曲を“すっ飛ばして”聞いていくので、イントロなんか聞いている場合じゃないようです、今の時代。

音楽なんてただの「使い捨て」なんです。その場でちょっと気分が良ければ、それでよし、ということなんだと思います。

私など、例えば「津軽海峡冬景色」という曲については、イントロが無いと曲そのものに意味が無いという気がいたします。・・昔の曲は、イントロでもう感情が盛り上がってきたものでした。

ついでに言うと、“サブスク”と言われるものを使っているお店に行って、いろいろ聞かせてもらいましたが、そのジャンルに詳しい人にとっては、大名曲というか、誰でも知っている有名曲がどんどん提供されていて、その段階で満足してしまうと、そのジャンルの音楽や、アーティストの“もうひとつ深い”ところまで手が届かない感じでした。

“掘って”いけば、出来るようになっているんでしょうけど、お手軽だからサブスク契約しているのだと思うので、自分で深いところに入って行って、より深い感動の淵にたどり着くという人は数少ないことと想像されます。

それに少し付随して思ったのが、テレビで見たカラオケの採点システムを使って、主に素人が得点を競い合う番組を見て感じたことです。

音程はバッチリで、譜面どおり、“超高得点”の人の歌を聞いても全然なんとも思わないというか、感動がない・・。

そして、本来、その歌を歌っていた歌手本人が歌うと、意外や得点は低く驚いてしまうのですが、でも感動はマックスとなり、素晴らしい歌唱だと思ったのでした。

なぜ、その歌に感動したのか、というのが“ないがしろ”にされて、得点ばかりを競っているので、これまた“ひとつ深いところ”に入っていかず、単にゲーム的に音楽を聞いてしまうことになっているのだと私は感じました。

もうひとつ、今、冬期オリンピックが開催されていますが、フィギュアスケートを見ていて、個々の技の精度について細密に厳密に規程を設けて採点しているのがうかがわれました。

フィギュアの人気は、以前と比べて上記のような採点方式に徐々に変更されて、わかりやすくなり、それに伴って人気も出たのでしょうが、私にとってはなんだか釈然としないものがあります。

過去に問題があったから今の採点方式への変遷があったとは思いますが、でも、もともと氷の上を滑るという優雅なものであったわけで、体で表現する部分について、アーティスティックな部分について、もう一度重きを置く形で比率を上げてもいいんじゃないか、などと思ったのです。

女子フィギュアスケートで昔金メダルを獲った「カタリナ・ビット」という人がいましたが、あのゾクッとするような演技、妖艶な感じ、ああいうのはすっかり感じなくなりました。

あちらを立てればこちらが立たず、ということなのでしょうが、音楽・歌、そして芸術度の高い演技を含むスポーツなど、見直していい部分があるのではないか・・と思いつつ書いてみました。

 

2021/07/24

オリンピックが開催されて

20210724_newspaper_001

東京オリンピックが7月23日に開催され、開会式も行われ、競技も始まっています。

今までこのブログでもいろいろ書いてきましたし、その度に「こいつは何言ってんだ」と思われていた方も多かったと思います。

現在の状況下でも一度は書いておかねばならないと思い、ブログにアップすることにしました。

最初にことわっておきますが、私はどの政党の支持者でもありません。
また、あの人が言ったから正しい、などという感覚でものを書いたりもしません。
自分が今、思い、感じ、考えたことを書いているのです。

まず、東京オリンピックは開催が決定する前から反対でした。

当初、「復興五輪」として開催すると言っていましたが、当時も今も「復興」はまだ道半ばであり、開催予算があるなら復興に当ててほしいと思ったのです。

さらに、「福島の原子力発電所はアンダーコントロール状態にある」という当時の安倍首相の説明を聞いて、「ウソつけ」と思ったからです。
全く制御下になっていないのは誰にも明らかなことであり、そうでないと言う人は誰かに言わされているか、自分の利得になるから言っているのです。

そして、過剰な設備を求めたり、放映権料獲得のため、競技者にとっては過酷な日本の真夏に開催して平気なIOCの存在そのものに不信感を持つからです。
これは、今回の開催間近になってもさらにバッハ会長が「状況によっては有観客に出来ないか」という、まったく現在の日本のコロナ感染状況について知らないと言ってもいいくらいの無頓着さに呆れる発言でその感をさらに深めました。

そして、今やプロもアマも混然となり、大会そのものの意義にも疑問を感じています。

さらに、東京開催が決定してからも、熊本での大地震や、その他大きな水害、台風被害など、次から次へと災害があったにもかかわらず、オリンピック開催にばかり目を向けている為政者、開催組織にも呆れたからです。
復興五輪を目指したが、さらなる災害禍で、その復興に力を入れるので開催は致しません、と言っても世界でそれを止めるのはIOCだけじゃなかったかと思います。

競技場の設計・建築も白紙に、大会ロゴも盗作問題発生、そして森氏の女性蔑視発言、さらに開幕間近になり、どんどん出てくる関係者の不祥事。

それもこれも、正々堂々、大きな志を持ち、太陽のように明るく突き進む人が大会関係者にいないからに他なりません。

さらに、大会延期の原因となったコロナ感染拡大。

ここでまた、「コロナに打ち勝った証しとしての大会」と言っておきながら、感染は拡大する一方の中、緊急事態宣言が出ているのにもかかわらず、強引に開催する。

強引に開催する理由を尋ねても、

安心・安全な大会にする

なぜ、安心で安全になるのかと尋ねても

安心・安全な大会にする

感染者がどのくらいの数になったら中止や延期を考えるのかと尋ねても

安全・安心な大会にする

あの1964年の東京五輪の感動をもう一度国民に感じてもらいたいというが、感染者が拡大する虞があるのに開催する理由は、と尋ねても

安全・安心な大会にする

と答える、無能で、実際は情熱ではなく、利害関係と自らの政治生命のために開催する為政者にも絶望しました。

7月24日、大会一日目での五輪関係者のコロナ感染者数は、すでに127人に達しています。
どこが、安全で安心なんですか。「危険」で「不安」がいっぱいです。

国民の我慢・忍耐だって限界です。特に飲食業、お酒を提供する職業の方々。
これだけの生活もままならないくらいの強い要請をしておいて、オリンピックに対しては“ゆるゆる”です。
ここはオリンピックも我慢して、感染拡大を抑制し、国民の健康と生命を守ることが一番大切だと私は考えました。
医療関係者だって、もう、一年半、緊張状態を保ち続けて感染に立ち向かうのも限界、限度があるんじゃないでしょうか。

報道によると、IOCと他にも電通、パソナなど特定の人の利益もかなりなものであるということですが、その利益をコロナ感染拡大防止の基金にしてはいかがですか。お金の亡者には出来ないかと思いますが・・。

というわけで、私、開会式もまったく見ていないし、もともとテレビは見ないのですが、ラジオでもオリンピック速報みたいなものが入ったら消しています。
競技者の方には申し訳ないけど、見たくもないし、聞きたくもない。

開会式は、選手が入場して、関係者が挨拶し、開会宣言と選手の宣誓のようなものがあれば、それだけで充分ではありませんか。
ショーみたいなものなどやらなくてもいいと思います。スポーツの大会なんですから。

以上が、ものすごく簡単にではありますが、今、私が感じ、考えている五輪の状況です。

 

より以前の記事一覧

2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

最近のトラックバック