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2023/09/29

映画「ロスト・キング 500年越しの運命」を見てきました。

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映画『ロスト・キング 500年越しの運命(THE LOST KING)/2022年 イギリス 監督:スティーヴン・フリアーズ 脚本:スティーヴ・クーガン、ジェフ・ポープ 出演:サリー・ホーキンス、スティーヴ・クーガン、ハリー・ロイド、マーク・アディ』を妻と見てまいりました。

妻から教えてもらうまでこの映画の存在を知らなかったのですが、二人の息子を持つ主婦のフィリッパ・ラングレー(役:サリー・ホーキンス)が2012年に500年以上にわたって行方不明だったリチャード三世の遺骨発掘という信じられないことをしたという実話に基づく映画でした。
しかも英国のレスターというところにある駐車場から発掘された・・という驚きの展開でした。

主人公が色々と調査してたどり着いたその駐車場のアスファルト舗装に「R」の文字があったときに興奮して駐車場の係員に“R”の意味を訪ねたら「Reserved(専用駐車場)」だと言われて興覚めするシーン(^-^;がありましたが、でもほんとうにその駐車場からリチャード三世の遺骨が出てくるのですから「事実は小説より奇なり」ということです。

 

 

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主人公は筋痛性脳脊髄炎が理由で昇進できず落胆している、という境遇。
そんな中、舞台「リチャード三世」を鑑賞し、翌日以降リチャード三世の幻影をいたるところで目撃するようになる・・という不思議な話も含まれていた。

リチャード三世に関する書物を読み進めるうちに、シェイクスピア戯曲の舞台では悪名高い国王となっているが実は違うのでは・・と研究を進めます。
そんなリチャード三世と自分の境遇を重ね合わせ、リチャード三世の死の真相や実在の人物像についても探求していくのでした。

主人公の境遇がリチャード三世の世間での無理解と交錯する部分も見どころあるストーリーになっていました。

役者の演技についてもどなたも実に落ち着いたリアル感があり、映像も良かったし、とてもいい映画でした。

そして、こんなすごい話題を私は発掘当時ニュースで目にしていなかったのでしょうか、まったく記憶にないのです。大ニュースですよねぇ。

もう一度細部に渡って確認しつつ見たいと思いました。
これは“おすすめ”な映画でした。

 

2023/06/20

映画「青いカフタンの仕立て屋」を見ました。

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映画『青いカフタンの仕立て屋(The Blue Caftan)/2022年 フランス、モロッコ、ベルギー、デンマーク 監督・脚本:マリヤム・トゥザニ 出演:ルブナ・アザバル、サーレフ・バクリ、アイユーブ・ミシウィ』を見ました。

モロッコ、サレの旧市街、海沿いの町にある小さな工房でカフタンと呼ばれる結婚式やフォーマルな席に欠かせない、コードや飾りボタンなどで華やかに刺繍された伝統衣装をつくる職人と、その奥さん、若い弟子のお話しでした。

舞台となっているモロッコの首都ラバトと川一本隔てた古都、サレ。コーランが響く旧市街の市場や大衆浴場、カフェ、食卓に上がるタジン料理などの映像を見ているだけで素顔のモロッコを感じました。

また、色とりどりの滑らかなシルク地に刺繍を施す繊細な手仕事のクローズアップ、伝統工芸の美しさと、登場人物三人の“不思議”だけど濃厚な時間がこの映画の見どころでした。

 

 

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主人公の職人ハリムは、夫を誰よりも理解して支えてくれる妻ミナと暮らしていますが、ミナは病に侵され、余命わずかとなってしまいます。
妻をいたわり、最後の時間を大事にするのですが、実はハリムは男性を愛することもあり、弟子として入ってきた若い職人ユーセフとの関係もだんだんとわかってくるのです。

でも、「愛したい人を愛し、自分らしく生きる」という愛の物語になっていき、三人はミナの病状もあり、やがては一緒に住むことになり・・そこからはこの不思議な愛の物語をぜひ映画館で見ていただきたいと思いました。

上映時間は二時間もあり、ヘヴィーなシーンもけっこうあるので、精神的にもちょっと強いものが必要かもしれませんが、「愛する人にありのままの自分を受け入れてもらう」という美しいテーマが貫かれていて、良い映画だと感じました。
カンヌ映画祭や、アカデミー賞などでも部門賞を受賞しているとのことで、LGBTQ+に関連する法律を通したばかりの日本の議員さんたちにも見てもらいたいと思いました。
あの後退に後退を重ねて出来た法案に賛成した議員さんたちには理解不能なんじゃないかな・・。

ラストシーンは胸に沁みました。多くの人に見てほしいと思いました。

 

2023/06/10

映画「テノール! ~人生はハーモニー~」を見て来ました。

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映画『テノール!(TENOR) ~人生はハーモニー~/2022年 フランス 監督:クロード・ジディ・ジュニア 出演:ミシェル・ラロック、MB14、ロベルト・アラーニャ』を見て来ました。

主人公アントワーヌ(MB14)は、ラップが趣味で下町に兄と住み、寿司のデリバリーのアルバイトをしている青年。
配達先のオペラ座でレッスン中の生徒に見下されたときに、思わず仕返しにしたオペラの歌真似がなんとプロも驚く歌唱力と美声!

教師のペラ(ミシェル・ラロック)は、その場でほれ込み、再度出前をアントワーヌに頼んでやってきたところでスカウト。
そこからは、少しずつオペラの魅力にひかれていく主人公の今までのラップを中心とした下町の仲間やガールフレンド、兄などとの関係がおかしくなって悩みが深く、大きくなってしまうのでした。

 

 

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主役を演じたMB14は、ラップの技術もさることながら、オペラのテノールとしての歌唱も見事なところを見せてくれて、とても驚きました。
本人役で出ているロベルト・アラーニャのテノールの歌声にも見劣りしません。

旧来の友人や兄との関係悪化に伴う苦悩の中、熱心に指導してくれる先生ペラとの関係まで“ぎくしゃく”してきて、どうなるのだろうと思っていると、最後はクライマックスのオーディション・シーンでの熱唱が大きな感動をもたらしてくれました。

心が熱くなる素晴らしい音楽映画でした。
この映画も見てよかったと思えるいいものでした。

 

2023/06/01

映画「パリ タクシー」を見て来ました。

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映画『パリ タクシー(Une belle course)/2022年 フランス 監督・脚本:クリスチャン・カリオン 出演:リーヌ・ルノー、ダニー・ブーン、アリス・イザーズ』を見て来ました。

これから見る人は“ネタばれ”があるので映画を見てからこの先を読んでください。

パリの街を走るタクシーの運転手(ダニー・ブーン)に依頼があり、92歳のマダム(リーヌ・ルノー)が一人で暮らすことが出来なくなり、施設に連れて行くことになるところから物語は始まりました。

 

 

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マダムはタクシーに乗ると、ゆっくりと今までの人生を振り返り、思い出し、運転手に話しかけます。

「ちょっと寄り道してほしい」ということで、マダムのパリでの思い出の地を巡ることになります。

初めてキスをした時の甘い経験や、結婚してからの夫の暴力に苦しむ話(回想シーンはアリス・イザーズが演じる※美人です!)、自分や子供への暴力に耐えかねて夫にとんでもない仕返しをして裁判で有罪となり・・・などと運転手のダニー・ブーンも想像出来ないようなことが次々と語られます。

最初は無愛想だったダニー演じる運転手も、心を開き、打ち解けて様々な思い出の地を二人で訪ねて施設に着いたときには日付も変わってしまうのでした。
ダニー・ブーンも自ら妻との出会いから今までのこと、現在の生活の苦しさなどを心を許して語り出しました。

二人のタクシーの中での会話は実に奥深く、示唆に富み、人生の辛さ、苦しさ、愛の尊さ、人としてのよろこび、などが語られます。様々な回想シーンと共に。

 

 

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もうラストの驚きの展開が始まり、どんどんシーンが進んでいくうちに一緒に見ていた妻も、私も涙が出てきて、それをハンカチで抑えながらラストを迎えました。

とてもいい映画でした。
あちこちで泣いている人がいました。
今回も見てよかったと思える映画でした。ものすごくおすすめです。

 

2023/05/27

映画「ウィ、シェフ!」を見て来ました。

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映画『ウィ、シェフ!Oui,Chef!(La Brigade)/2022年 フランス 監督:ルイ=ジュリアン・プティ 出演:オドレイ・ラミー』を見て来ました。

一流レストランで「スーシェフ」として働く主人公・カティ(オドレイ・ラミー)、自分のレストランを開くことが夢だったが、シェフとケンカして店を飛び出すところから物語が始まります。

それからは新しい職場を探すのですが、なかなか見つからない。
ようやく見つけたのは、移民の少年たちが暮らす自立支援施設でした。

まともな食材も機材も無く、“質より量”みたいな方針にがっかりするカティ。

施設長から少年たちを調理アシスタントとする提案を受けたところから物語は急変、急加速を始めます。

天涯孤独で、人づき合いが苦手なカティも変わりだし、少年たちも最初はまったく興味のかけらも無かったのに、どんどん料理にも作物の取り入れにも一緒に出掛けるようになって、料理の部門ごとにリーダーが出来てひとつのチームとして躍動し始めます。
このあたりが一番見ているこちらもうれしくて、輝かしいシーンが続きます。

 

 

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でも、18歳までに職業訓練校に就学できないと強制送還されるため、少年たちも施設の人たちも、カティも悩みは尽きません。

そこで少年たちに自分の知識と技術を伝え、一流の料理人として育て上げようというカティの情熱と、施設長が考えたカティを校長にした調理師専門コースの新設が浮かび上がり、やがてはテレビ番組にカティのチームのみんなが出演することになり、支援の声が上がり出すという・・感動的なストーリーの映画でした。

そして、この映画自体がとても自然で、力が入り過ぎていなくて、心穏やかに見ることができるものでした。

ちょっと涙ぐんでしまうところもあり、いい映画でした。
カティを演じたオドレイ・ラミーの演技も素晴らしかったし、少年たちは300人以上の若者からインタビューをして選ばれ、要するに“素人”なのですが、それがまた生き生きとして、泣かせる演技までするのでした。

見終わって映画館を出るときにもまだ何か幸せの余韻の残る映画でした。
来てよかった。

 

2023/05/05

映画「銀河鉄道の父」を見てきました。

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映画『銀河鉄道の父/2023年 日本 監督:成島出 原作:門井慶喜 出演:役所広司、菅田将暉、森七菜、豊田裕大、田中泯、坂井真紀』を見てきました。今日が上映初日でした。

原作となった門井慶喜さんの「銀河鉄道の父」は、直木賞受賞作ですが、私はまだ読んでいない作品で、この映画で初めて作品にふれることになりました。

で、見てよかったです。
ほんとうに映画らしい映画でした。セットもロケ地も撮影も(ランプの灯りの下での撮影がかなりあったが実に画像がよかった)、多くの人が参列する葬儀・火葬のシーンも素晴らしくよかった。

存命中は作品の評価がまだなされていなく、自分というものは何者だという状態の宮沢賢治の苦悩と生き方を演じた菅田将暉さんは、もう賢治が憑依しているのかと感じるくらいの演技でした。

また、賢治の父を演じた役所広司さんも父としての威厳と、自分には理解できない賢治の行動に“うろたえ”たり、実は賢治の作品に感動している状態でもある複雑な存在である役どころをベテランらしく見事に演じていました。もう、驚くくらい。

また、賢治の妹・トシを演じた森七菜さんも、たぶん苦労されたであろうことは想像されますが、心打つ演技を見せてくれました。
亡くなるシーンではもう私は涙がこぼれ、我慢できなくなりました。
庭に降る雪の美しさが、より哀しさを増しました。

賢治が亡くなるシーンは、原作とは大きく異なったものになっていたそうですが、菅田さん、役所さんの迫真の演技に私の涙の在庫が一挙放出されました。
周囲でもすすり泣きの声が聞こえていました。

役所さん(賢治の父)が菅田さん(賢治)の手を取り、「雨にも負けず」を暗唱するところは、監督が最後までこれでいいのか迷ったシーンらしかったのですが、最高のシーンになっていました。

また、これも原作には無かったそうですが、亡くなった賢治とトシが乗っている汽車に父である役所さんが乗り込んできて、親子ではないような会話をするファンタジーなシーンが挿入されていて、これもとても良かったと思いました。

いい映画を見られて幸せな気分になりました。

 

2023/04/30

日仏共同制作の映画「アダマン号に乗って」を見てきました。

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映画『アダマン号に乗って(Sur L'Adamant)/2022年 フランス・日本 監督:ニコラ・フィリベール [ドキュメンタリー]』という映画を見てきました。
本年度のベルリン国際映画祭金熊賞<最高賞>を受賞した作品でした。

地味で良い映画はやはり大手のシネコンなどには掛からないのか、千葉劇場で見られるようになっていました。チケットを買ったらこの映画の鑑賞記念カードをいただきました。些細なことですがうれしいものです。

“まさか”の金熊賞受賞だったらしく、内容はパリのセーヌ川に浮かぶ船のデイケアセンターに毎日いろいろな人たちがやってきて、創造的な活動などを行う、その様子をドキュメンタリーとして捉えたものでした。大掛かりな仕掛けやストーリーはありません。

精神疾患のある人々を無料で迎え入れ、即興コンサートや、色とりどりの絵を描いたり、船内にカフェを開きお客さんのお気に入りのカップにコーヒーを淹れるなど、小さくてもいろいろな活動を通じて社会とつながりを持てるようにサポートしているのが「アダマン号」です。

 

 

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この映画を見ていると、監督が『アダマン号の日々』をやさしく、そっと見ていることがわかります。
映像に生き生きと残されたアダマン号での人々の表情、語らいがその人たちの心の底にある部分にふわっと触れているような感じを持ちました。

社会的マイノリティーとされる存在との共存、その価値、それらをまったくあたりまえのものとして、とてもやさしい眼差しで捉えている作品だと思いました。
現代社会を見つめるその視線は、私にもとても参考になりました。

まだ上映が開始されてから間もないので、気になられた方はご覧になられるとよいと思います。人としての自分の立ち位置が少し“修正”されたような気になるかもしれません。

 

2023/04/23

昨日、映画「午前4時にパリの夜は明ける」を見てきました。

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映画『午前4時にパリの夜は明ける(LES PASSAGERS DE LA NUIT)/2022年 フランス 監督・脚本:ミカエル・アース 出演:シャルロット・ゲンズブール、キト・レイヨン=リシュテル、ノエ・アビタ、メーガン・ノータム、エマニュエル・ベアール』を見てきました。

フランスの映画で、時代背景は1980年代、その時代の雰囲気が出るようにミッテラン大統領の勝利のシーンや、そのときのヒット曲が流れたり、人気のあった映画、俳優のこともうまく映画の中に入って馴染み、さらにこの映画自体の画質もわざとこのデジタル時代の画質を粒子を荒くしたりして、80年代の懐かしい風合い、色合いの画面になっていました。

フランスの人には、その時代を彷彿とさせるものになっているのだと思います。

 

 

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物語は離婚したばかりで、娘と息子がいる母のこれからの生活、人生に不安を抱えている状況から始まりました。

なんとか深夜のラジオ局での電話取次の仕事をやっとのことで得たのですが、その仕事帰りの明け方に、行くあてのない少女を見つけて連れ帰り、奇妙な4人の生活が始まります。

派手な事件、事故、その他強烈な展開は無いものの、4人がそれぞれの立場で悩みや苦しみなどを抱え、それでもなんとか生きていく様子が描かれていました。

見ていて、これは日本で生活している私のような家族も同じだと感じました。
何気ない日常に、次々と様々な問題が発生して、でも家族はどことなくそれを感じ、励ましあったり、喧嘩してでもなんらかの解決を見出し、さらにそれぞれがそれぞれの恋愛をしたりする・・。

冒頭のシーンから数年後のシーンが後半出てくるのですが、4人が各自自分の人生の方向性を見出しかけているところで、一緒に“和気あいあい”とする場面があり(あのとき連れ帰られた少女も大人になり、血のつながりが無くとも家族のようにその中に入っている)、まだまだ不安要素や、これから頑張らねばならないことが眼前に広がっているけれど、でも家族、親子、友というものはいいものだとしみじみとしたのでした。

劇的な展開などは他の映画と比べてほとんど無いのですが、でもフランス映画らしく「完全決着のないストーリー」は、むしろこの映画を味わい深いものにしていました。

ここ数年、なかなか映画館にも足を運びずらい環境でしたが、今回も意を決して行ってみて、よかったと思いました。

 

2023/04/05

気分転換に映画「コンペティション」を見てきました。

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映画『コンペティション(OFFICIAL COMPETITION)/2021年 スペイン・アルゼンチン 監督:ガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーン 出演:ペネロペ・クルス、アントニオ・バンデラス、オスカル・マルティネス』を見てきました。

コロナのこともあって、映画には、なかなか足を運べない状況でしたが、最近いろいろと体調不良が続き、家にこもっているとますます落ち込んでしまうような気がして、出掛けることにしました。

千葉劇場という小さなところで上映されていましたが、この映画、本当だったら飽きるヒマもない面白い展開なので、もっと大きなところで上映されてもいいんじゃないかと思いました。

大富豪が自分の名を後世に残したいという不純な動機から映画製作を思いつき、抜擢された監督がペネロペ・クルス、出演者に選ばれたのは格式高い演技で知られた超一流のベテラン俳優(オスカル・マルティネス)とエンタメ作品で世界的な人気を獲得したスター(アントニオ・バンデラス)という配役で物語は進められます。

 

 

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ベテラン俳優とエンタメ人気の俳優は、お互いに“大嫌い”な気持ちを抱きつつ、また監督役のペネロペ・クルスも一筋縄ではいかないぶっ飛んだ監督で、三人が三人とも互いに騙しあい、ののしりあい、ある時は親密に、ある時は“エクササイズ”だと言いながら考えられない過酷な状況での演技を強要したり、非道とも言えるような試練を与えたりもします。

大どんでん返しが何回もあったり、三人の表情から、見ているこちらも、どこまでが本当か、どこまでが裏切りか、どこまでが演技か、ハラハラしたり迷ったりの不思議な映画製作ストーリーでした。

この映画は、今どきの上映スピードを速くして見たりする人には意味のないものになっています。
微妙な“間”や、役者の表情、時間の経過がとても重要な部分を占めているのです。
“あらすじ”だけわかって、映画を見た・・なんて言っている人は「お呼びじゃない」のです。

大人のための大人のいい映画でした。
行ってよかった。

 

2023/03/04

【はっPのアナログ探訪_0171: TBS系テレビ放映 ガッツ・ジュン主題歌 / ティー・カップス ( Single )】

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今回は1971年にTBS系列でテレビ放映された野球もののテレビドラマ「ガッツ・ジュン」の主題歌レコードです。

記憶に定かではありませんが、どうやらヒット作「柔道一直線」のあとをうけ、“スポ根”ドラマとして制作されたもののようです。

 

 

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主演は藤間文彦、父は日本舞踊藤間流の藤間勘十郎、母はやはり日本舞踊家で女優の藤間紫です。一時期はNHK銀河テレビ小説などにも主演されたりしていたようですが、今は後に母の夫となった三代市川猿之助の事務所「おもだか」の社長をされている方とのこと。

私の記憶の彼方にあるこのテレビドラマですが、前半は前作の柔道一直線にもあった特撮を生かして魔球が出てきたりしていて、野球を知っている人、野球好きな人には「なんだかなぁ」という番組だったと思います。
後半は方針を変えてチームワークなどを主にした野球ドラマに変わっていったようですが、その頃にはもう見なくなっていたかもしれません。

 

 

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この主題歌はとてもいい曲で、爽やかでメロディーも良く、思わず歌ってしまうようなものでした。
レコードを聞いてみると、うしろの演奏はテレビ放映時のものと同じだと思いますが、ティー・カップスというコーラスグループの歌声は明らかに異なるものでした。
「ビュン・ビュン・ビュン」という輪唱的に歌うところがちょっとコメディチックになってしまい、ややがっかり・・。
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わざわざこのドラマに出てくる架空の高校「名雄高校」の“校歌”まで入っていて、念がいってるなと思いました。この校歌もいい曲でした。
ほんとうにどこかの高校の応援歌にしてもかなりいい線いっていると思うような曲です。

かすかな記憶の中にあるこの曲とドラマですが、聞いたらけっこうよみがえってきました(#^.^#)
昔のテレビドラマの雰囲気を思い出しました。

 

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