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2024/07/20

映画「墓泥棒と失われた女神」を見ました。

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映画『墓泥棒と失われた女神(La Chimera)/2023年 イタリア・フランス・スイス 監督:アリーチェ・ロルヴァケル 出演:ジョシュ・オコナー、イザベラ・ロッセリーニ』を妻から面白そうだと勧められ、一緒に見て来ました。

時代設定は80年代、舞台はイタリア・トスカーナ地方の田舎町。
英国人の主人公は、考古学愛好家で、なぜか紀元前に繁栄した古代エトルリア人の墓をダウジングで発見できる特殊能力を持っている男。

その主人公の周りには、墓泥棒の仲間?たちがいて、掘り出した埋葬品を売りさばく。
警察、闇のアート市場、昔の恋人、夢、富、不思議な発掘シーンなどが幻想的な映像と共に繰り広げられ、どこまでが現実で、どこからが過去なのか今なのか、昔の映画のような質感の映像もさらにその不思議な感覚を加速させ、映画ファンには応えられないマニアックなものに仕上がっていました。

 

 

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近年の早回しで映画を見るような人、つまりストーリーだけを追っているような、“タイパ”などという言葉を平気で使っているような人には、どこがいいのかわからない映画となって(^_^;)おりました。

というわけで、わざわざ劇場に足を運び、そこに幽閉されて映画を見るという、映画本来の醍醐味が好きな私としては、うれしい映画でした。

ストーリー的にも楽しめるし、映像的にも、全体に流れる雰囲気にも、監督が描こうとしていた世界にも、不思議な不安感みたいなものまで楽しめました。

久しぶりにこういう「結局、何だったんだろう」みたいな映画と遭遇しました。
不思議といい時間でした。

 

2024/07/07

俳句を詠んでみる_0154【 淡い恋 メロディの持つ 金魚鉢 】

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昔見た映画を想い出して一句詠みました。
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【 淡い恋 メロディの持つ 金魚鉢 】

《背景》季語:金魚鉢[夏]
高一の時だったか、体育館で卒業生のための映画会があり、全校で見たのが「小さな恋のメロディ」だった。
たぶん数年前に日本で公開されたもので、当時中学の同級の女の子達は主人公の二人の(たぶん設定は中学生くらい)淡い恋の様子に夢中になっていたみたいだった。
私は初めてその高一の時に見たが、まるで自分が中学生の時の様子がそのまま描かれていると思うくらいにドキドキしてキュンとなる内容だった。
記憶が定かではないが、ビージーズの美しい歌声とともに主人公の女の子、メロディ(トレイシー・ハイド)が金魚売りから金魚を買い、途中、街中の水飲み場のようなところに水を溜め、金魚を泳がせる夢のように美しく可愛いシーンがあったように思う。
その時にメロディが金魚を買ってうれしそうに走る様子を詠んだ。
実際は「鉢」は持っていなかったのかも、ビニール袋だったのかもと思い、調べてみたら写真のように“取っ手”のついた瓶のような金魚鉢だった。

 

2024/06/26

映画「ホールドオーバーズ」を見ました。

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映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(The Holdovers They're all alone in this together.)/2023年 アメリカ 監督:アレクサンダー・ペイン 脚本:デヴィッド・ヘミングソン 出演:ポール・ジアマッティ、ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ、ドミニク・セッサ』を見て来ました。

時代は、1970年冬、場所はボストン近郊にある全寮制のバートン校。
クリスマス休暇を家族と過ごすため、生徒と教師の大半が学校を去っていくのだが、生徒のひとりドミニクは母親から再婚相手と新婚旅行に行くと告げられ、いやいやながら二週間を学校に居残ることになる。

その生徒の世話を任されたのは、古代史教師のハナム。
実はあることの罰でその役目を負わされている。
さらにベトナム戦争で亡くなった息子と最後に過ごした学校で越年しようとする料理長のメアリー、三人で広い学校の中、半月の日々を過ごすこととなる。

 

 

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三人それぞれがそれぞれに孤独を抱え、人生の問題を抱え、しかも三人とも世代も性格も異なり、反発しながらの生活となって、あやれこれや事件も起こるし、様々な恋模様や人間模様も出てきて、まさにヒューマンなドラマ展開となった。

しかも時代は70年代で、懐かしい曲がバックで掛かり、風景、車などもまさに70年代!映像の質感もフィルムで撮ったかのような風合いで、見ている私自身もタイムスリップして当時の感覚で見ていることに気づきました。

やがて心を通わせ始める三人、それぞれの内面にふれ、深い絆のようなものが出来ていく。

ラスト、先生のハナムが下した決断と行動には、もう涙なしには見ていられない展開でした。
とてもいい映画でした。
最近、こういう映画って、なかなか見ることができません。
世知辛い世の中に生きている今の私達に足りないものが見えてきたように感じました。

 

2024/06/15

映画「キッチンから花束を」を見ました。

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映画『キッチンから花束を -斉風瑞(さいふうみ)と南青山「ふーみん(中華風家庭猟)」の物語-/2024年 日本 監督:菊池久志 出演:斉風瑞、斉さんの姉妹他家族、“ふーみんの客達”』

これは、1971年に、神宮前に小さな中華風家庭料理のお店「ふーみん」をオープンした斉風瑞(ふーみんママ)のドキュメンタリー映画でした。

台湾人の父母から確かな味覚と温かな愛情を受け、そして映画にも登場する三人の妹さんからも影響を受けた主人公のふーみんさん、さまざまな人がお店を訪れ、その味に感嘆し、さらに「こんなものを作ってもらえないか」という言葉からまた新しい中華風家庭料理が生まれていく・・とても面白い映画でした。

 

 

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50年にわたり愛され続けてきた「ふーみん」、映画の中では多くの人が知るアーティストなどから数々の証言が語られます。
また、ふーみんママに対する愛情のような、懐かしいような気持ちも語られて、じんとしてしまいます。

そして、70歳を迎えるふーみんママの体を心配した妹さん達が、ママの引退をいかにしてうまくやるか、そしてふーみんの味をどう残していくか、3年に渡り家族の様子を追いかけています。

料理の映像も素晴らしいし、皆さんが語るふーみんママのエピソード、そして料理の味、その料理ができたきっかけ、それぞれの料理に対するお客さんそれぞれの思いまで語られていて、とてもいい映画でした。

映画館を出るときにはお腹も減りました(*^^*)

 

2024/06/09

映画「東京カウボーイ」を見て来ました。

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映画『東京カウボーイ(TOKYO COWBOY)/ 2023年 アメリカ 監督:マーク・マリオット 脚本:デイブ・ボイル、藤谷文子 出演:井浦新、ゴヤ・ロブレス、藤谷文子、ロビン・ワイガート、國村隼』を見て来ました。

2023年のアメリカ映画なんですね、驚きました。
監督のマーク・マリオットは、日本の山田洋次監督に弟子入りし、山田組の海外現場(男はつらいよ第41作・寅次郎心の旅)に参加した経歴があるそうです。

主人公(井浦新)が演じる颯爽と東京で働く商社マンが、アメリカ・モンタナ州にある牧場の立て直しを図り、収益化することを目的に短期間の予定で現地入りするのですが、そのいわゆる“アメリカの田舎”では、机上の空論、理想論はまったく相手にされず、ましてや牧場でカウボーイ達を相手にスーツでプレゼンするヤツなんて論外となってしまいます。

いくら頑張っても埒が明かず、やがて現地の人達と馴染んでいくことで少しずつ活路が見出されていきます。
もちろんスーツも脱ぎ、カウボーイ・スタイルとなり、一緒に働き、下戸なのに飲み明かし、一筋の光明が見えてくるのですが・・。

 

 

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東京に残してきた婚約者で、しかも上司である彼女が、音信不通となった部下であり、婚約者である主人公に“クビ”を言い渡しにアメリカ現地を訪れることに・・。

という展開ですが、主人公役の井浦新さんのエリート商社マンからまるで人が変わってしまったかのような見た目と生き方の変貌ぶりが最大の見どころです。

そして、井浦さんを取り巻く婚約者、カウボーイ達、その他、宿でお世話してくれる人なども主人公が何かを見出していくシーンに心動かされ、それも見どころです。
國村隼さんの和牛の専門家役もコミカルで、しかも十分な存在感を示し、これもよく効いたスパイスになっていました。

モンタナの素晴らしい自然というロケーションも最高だし、久しぶりにヒューマン・ドラマ的展開が私の心も大きく動かしてくれました。

とてもいい映画でした。
もう一度見てもいいな、と思っています。

 

2024/06/06

映画「トノバン 音楽家加藤和彦とその時代」を見ました。

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映画『トノバン 音楽家加藤和彦とその時代/2024年 日本 企画・構成・監督・プロデュース:相原裕美 出演:きたやまおさむ、高中正義、泉谷しげる、坂崎幸之助、クリス・トーマス、松山猛、朝妻一郎、新田和長、つのだひろ、小原礼、今井裕他多数』

亡くなられた加藤和彦さんの音楽と生き方を様々な人の証言などから振り返り、その当時のフィルム、ビデオなども映像として出てくる形で二時間に渡るものでした。

私は、ザ・フォーク・クルセダーズの頃から知っている(小学生だったけど)し、サディスティック・ミカ・バンドの時には自分もドラムという楽器と出会い、ロックにも夢中になっていた頃なので、その時の衝撃は今でもはっきりと覚えています。

そして、安井かずみさんと結婚してからは、夫婦でよくラジオなどにも出てきてお話しされていたのを記憶しています。
その頃は英国風カレーのスパイスの調合の仕方などを“とくとく”と語っていたり、ムーグ(今はモーグと発音しているかも)シンセサイザーを手に入れ、ビートルズのアビーロードに入っている音が出たときの感動などを語っていたのも覚えています。

音楽も、身に着けるものも、食べる物も、その他振舞い、身のこなし、あらゆる分野で探求することをとことんやっている人、という印象でした。
安井さんとの夫婦の様子は“人もうらやむ”ものだったという人もいるし(この映画中では、コシノジュンコさんがそういう発言をしている)、加藤さんが無理をしていたという人もいます。
それについては、私がこのブログに9年前に書いていますので、よろしければご参考にリンクを張っておきます。http://techo.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-1c83.html

 

 

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映画の中で数々の加藤さんの作品が紹介され、流されますが、誰にも書けない素晴らしい名作ばかり。
それなのに、なぜあんなことになったのか・・。

映画の中でも様々な人が語られていますが、私のひとつの考えとしては、加藤さんが探求に探求を重ね、次々と新たなテーマを見つけ、練りに練ったアルバム、楽曲を作ってきた人生がそれこそ年齢を重ね、熟成されていくような時期に実際に日本でヒットしている曲を聞いて、“こんなものが”という気持ちがあったのではないか、と思うのです。
やりきれなくなった。

それともうひとつ、次々とあらたなライフスタイルや、それに伴う音楽との取り組みを続けてきた加藤さん、ほんとうの加藤さんってどういう人なのかがよくわからないのです。
似たようなことを、きたやまおさむさんが映画の中でおっしゃっていましたが、ほんとうの自分が空白となり、そして・・あんなことになったのかもしれない・・。
それほど加藤さんという人は、常人には考えも及ばないような人だったんじゃないか、ということを考えました。

単純に音楽的に楽しむのも良いですが、ひとりのミュージシャン、コンポーザー、プロデューサーとしての人生を垣間見るのもいいかもしれない、力作と言える映画だと思いました。

 

2024/04/19

映画「パリ・ブレスト ~夢をかなえたスイーツ~」を見てきました。

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映画『パリ・ブレスト ~夢をかなえたスイーツ~(A La Belle Etoile)/2023年 フランス 監督:セバスチャン・テュラール 脚本:セドリック・イド 出演:リアド・ベライシュ、ルブナ・アビダル、クリスティーヌ・シティ、パトリック・ダスマサオ、フェニックス・ブロサール、リカ・ミナモト』を妻と見てきました。

この映画は、それこそどん底の“どん底”にまで落ちてしまった若者がパティシエの頂点、しかも世界の頂点目指して這いあがり、苦難も困難もどうにかこうにか突破していく過程を描いたものでした。

子供の時分には、親がほとんど面倒を見てくれず叔父や叔母の世話にもなるが、それでも様々なことがあって施設のようなところに入り、そこでもトラブル続き、なんとかパティシエ見習いとして入れたレストランでもせっかく才能の芽が伸びてきたところでトラブルや嫌がらせなどで職をクビになり、さらにまた同様のことが起きたりして挙句には、住む家も無くなり、野宿しながらお店に勤め、夜中にこっそり腕を磨くような状況が、こちらの胸が痛くなるような場面の連続で繰り広げられました。

それでも、一流のシェフなどに認められつつ成長していく様子にはほっとしたり、胸がワクワクもしました。
さらに、スイーツを作る過程の映像が実に美しくて見惚れました。

物語は実の親の病気なども最後に知らされたり、ラスト近辺までハラハラしましたが、結果としては痛快なものでした。

スイーツの映像だけ見ても素晴らしいので、この映画“おすすめ”です。
午後のひとときをスイーツの香りがするようなスクリーンの前で過ごせて楽しく、幸せでした。

 

2024/02/11

映画「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」を見てきました。

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映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人(Jeanne du Barry)/2023年 フランス 監督:マイウェン 脚本:マイウェン テディ・ルシ=モデステ ニコラ・リベッチ 出演:マイウェン、ジョニー・デップ、バンジャマン・ラベルネ』を妻と見てきました。

18世紀フランスで59年間にわたり在位した国王ルイ15世の最後の公妾ジャンヌ・デュ・バリーの波乱に満ちた生涯を描いた作品です。

俳優マイウェンが監督・脚本・主演を務めており、ジョニー・デップがルイ15世を全編フランス語で演じています。
シャネルによる衣装提供、そしてベルサイユ宮殿での大規模撮影で、豪華絢爛なフランス宮廷の様子が再現されていて、それだけでも見どころ十分です。。

貧しい家庭の私生児として生まれた主役のジャンヌは、類まれな美貌と知性で貴族の男たちを虜にし、社交界で注目を集めるようになります。

やがて、ついに・・ベルサイユ宮殿に足を踏み入れたジャンヌ。

国王ルイ15世とまたたく間に恋に落ちる。
国王の希望の光となり、彼の公妾の座に就いてしまいます。
だが、労働者階級の庶民が国王の愛人となるのはタブー。
さらに堅苦しいマナーやルールを平然と無視するジャンヌは宮廷内で嫌われ者となってしまいます。
そんなところにお輿入れの王太子妃マリー・アントワネットも、そんな彼女を疎ましく思っている、その状況下でのジャンヌや王宮の人たちの様子が絢爛豪華な宮廷の夢のような中で繰り広げられていました。
夢の中のようでもあり、ある意味どろどろとしたリアル感も醸し出され、見ているこちらは何とも胸の中がもやもやとするのでした。

 

 

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主役のジャンヌを演じたマイウェンは、強い意志と溢れる才気を持ち不思議な魅力を感じさせ、国王が虜になってしまうのもわかるような気がしてくるのです。

マイウェンは、監督もして主役として演技もしているのですが、美人で賢くもあり、下卑たところがあるかと思えばその身のこなしが殿方を魅了したりもする不思議な魅力を感じさせ、最後まで強烈に見ている人を引き付けました。
彼女本人の魅力と、ジャンヌという歴史の裏側にいた人の魅力が“相まって”素晴らしい人物像の描き方となっていました。

ジョニー・デップは国王ルイ15世をこれまた何を考えているやらわからない、でもそれが最大の特徴であり、魅力であるキャラクターをうまく演じ、ラストシーンは凄まじい最後となっていました。

私が一番驚き、素晴らしい演技だと思ったのは、国王の従者であり、ジャンヌに付いて励ましたり、導いたり、国王にも歩むべき道を無言で示しているような立場・役割のラ・ボルドを演じたバンジャマン・ラベルネでした。

この人がこの映画のストーリー全体を回していると感じ、控え目な演技に見えるのに、映画の芯となっていたのでした。
この人がいたからこそ、この映画が成功したんじゃないかと感じました。

視覚的にも素晴らしいが、国王はじめ主役ジャンヌや、ラ・ボルドの絶妙なストーリー回しなどの内面をうまく表現した演技も見ものでした。

とてもいい映画を見た、という気がしました。

 

2024/01/22

ウディ・アレンの映画「サン・セバスチャンへ、ようこそ」を見ました。

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映画『サン・セバスチャンへ、ようこそ(Rifkin's Festival)/2020年 スペイン・アメリカ・イタリア 脚本・監督:ウディ・アレン 出演:ウォーレス・ショーン、ジーナ・ガーション、ルイ・ガレル、エレナ・アナヤ、セルジ・ロペス』を見てまいりました。

主人公は大学で映画を教えていて、今は人生初の小説執筆に取り組んでいる男。
その妻は映画の広報担当で、この映画の舞台となっているサン・セバスチャン映画祭に参加。夫の主人公もこのリゾート地で開かれている映画祭に同行。

広報をやっている主人公の妻はけっこう美人で、今回映画祭に参加している映画監督と広報担当としてくっついているのだが、どうやら二人が浮気していることが主人公にはわかってくる。

で、主人公は体調を悪くし、紹介されたクリニックに行くとそこには美人のお医者さんが・・。ここでも二人がなんだか恋の一歩手前まで進行していくという・・ちょっとヒネたお話しに。

主人公はそんな中、何度も昼も夜も、摩訶不思議なモノクロームの夢を垣間見るようになってきて、その夢はゴダールの映画などのかつての名画をオマージュしたようなもので、ウディ・アレンらしい実にマニアックなつくりとなっておりました。

 

 

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なんていうんだろう、何か劇的に物語が展開するでもなく、誰かの悩みが中心となってストーリーが進んでいくわけでもなく、登場する主要人物がそれぞれに“もやもや”として何かいい方向に進んでいるわけでもない。

物語は美しい映像と共に進んでいきますが、皆の人生は「三歩進んで二歩下がる」的な感じで煮え切らない。

そういうシーンを楽しく見たり、苦々しく見たり、共感したり、辟易としたりして見るのがこの映画ではないかと思いました。

何か迷路に迷い込んだような気持ちになったのでした。

 

2024/01/07

映画「ポトフ 美食家と料理人」を見て来ました。

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映画『ポトフ 美食家と料理人(The Pot-au-Feu)/2023年 フランス 監督・脚本・脚色:トラン・アン・ユン 料理監修:ピエール・ガニェール 出演:ジュリエット・ビノシュ、ブノワ・マジメル』を見て来ました。

上映前に予告編やチラシを見てとても気になっていた作品で、妻も同様だったので二人で見て来ました。

時代は19世紀末のフランス。
森の中に佇む美しいシャトーに暮らす有名な美食家ドダンと天才料理人ウージェニーが、究極のメニューを次々と創り出す様子が描かれています。

 

 

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二人は深い絆と信頼で固く結びついていて、互いに尊敬もしている。

ウージェニーは、確固たる料理人として自立していて、ドダンからのプロポーズを断り続けてそれなりの年齢に達しています。

二人の料理への情熱は高まるばかりですが、愛の行方もどうなるのか・・と料理と愛の交錯がとても美しい映像と共に描かれていました。

とにかく映像に関しては、私が今まで見た映画の中でも“屈指”と言えるくらい美しいものでした。
屋外、自然の中での多くの人を集めた食事シーンなどはあまりにも美しくて声が出てしまうくらい。

さらに料理するシーンについては、カット割りがほとんどなく、“長回し”でしかも手の動き、身のこなし、息をのむような指示の仕方、料理が出来上がっていく様子、完成される料理があまりにも巧みなカメラワークと見事に美しい映像で撮られていて、これ以上の料理映画なんてあるだろうか、と思いました。

ただ料理とその調理する様子を見るだけでも満足してしまうような映画でしたが、そこに美食家と料理人の愛とその行方が重なって、極上のフランス映画になっていました。
驚きました。

 

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