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2024/11/25

映画「ゴンドラ(GONDOLA)」を見て来ました。

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映画『ゴンドラ(GONDOLA)/2023年 ドイツ・ジョージア 監督・脚本:ファイト・ヘルマー 出演:ニニ・ソセリア、マチルド・イルマン』を見て来ました。

実に奇想天外というか、夢を見ているような不思議な映画でした。

ジョージア南部小コーカサス山脈の西にあるフロという小さな村に実在するゴンドラが撮影に使われているとのことで、ソ連時代に作られた古いものだそうです。

ものすごいレトロ感(*^-^*)の可愛いいゴンドラは現在は観光客も訪れるものだそうです。
それを使っての摩訶不思議な映画・・。

まず、セリフがありません。
それだけでも驚きですが、内容は二台のゴンドラにはイヴァとニノという二人の女性乗務員が乗っていて、毎回上り下りのすれ違いをするわけですが、簡単にいうとそれだけの話です。

 

 

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すれ違う度に、お互いが楽器を奏でたり、水鉄砲で撃ち合ったり、ちょっとあやしく制服を“はだけ”たり、ゴンドラ自体を加工して、船になったり、火を噴くロケットになったり、色々な国や職業のコスプレをしたり、すれ違う相手にお弁当を作ってあげたり、車椅子のおじいさんをワイヤーでゴンドラに吊るしてあげて空中散歩をさせたり、さらに眼下の住民たちにいろいろそのゴンドラ運行中にパフォーマンス的なことをして交流のようなものまでしたり・・。

それがどうした、ということなのですが、なんだかわけがわからないけど妙に面白く“ハマって”しまうという、なさそうでなさそうな ^_^; 映画といえばよいのでしょうか。

映画好きな人じゃなきゃ見ないでしょうね。

私にはとても魅力的で面白い映画でした。
ちょっと変な人におすすめします。自覚のある方はどうぞ。

 

2024/11/24

俳句を詠んでみる_0282【 北風(きた) 吹く街を 映画館へと急ぐ 】

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寒くなってきた街を足早に急ぐ様子、詠んでみました。

【 北風(きた) 吹く街を 映画館へと急ぐ 】

《背景》季語:北風(きた)[冬]
前日からテレビなどで「明日は寒くなりますよ」と報じられ、予報どおり寒く風も吹いていた。
その中を街に出掛け、予定していた映画を見に行った。
街を歩きながら今年の冬を初めて感じた。

 

2024/11/23

映画「チネチッタで会いましょう」を見ました。

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映画『チネチッタで会いましょう(IL SOL DELL'AVVENIRE)/2023年 イタリア・フランス 監督:ナンニ・モレッティ 出演:ナンニ・モレッティ、マルゲリータ・ブイ、シルヴィオ・オルランド、バルボラ・ボブローヴァ、マチュー・アマルリック』を見て来ました。

2023年カンヌ国際映画コンペティション部門に8作品連続上映というナンニ・モレッティ監督の最新作、とチラシに書かれていて、映画にはあまり詳しくない私が見に行きました。

 

 

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さすが“詳しくない”私 ^_^; には、フェリーニやキェシロフスキ、スコセッシなどへのオマージュを交えながら、ところどころに自己の過去作品を引用している・・というのが、ごめんなさいわかりませんでした。

というわけで、何をこんなに浮かれているんだ、とか、なんでこんなに茫然としているんだこの監督、ということになってしまい、映画ファンにはよくわかる面白い部分がわかりませんで、たいへん申し訳ないことになりました。

 

 

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チネチッタ撮影所で新作の撮影が始まるところから映画は始まりますが、完璧だと思っていた映画監督人生が、実はそう思っていたのは監督本人だけという皮肉さを自ら表現している自虐的でもある映画、撮影は次から次へと災難に襲われてうまく進まず、妻には突然別れを告げられ、娘は自分と同じような年齢のボーイフレンドを紹介してくるし、プロデューサーは詐欺師とわかったりで、散々な人生模様です。
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半分理解できて、もう半分はちょっとマニアックな映画ファンでないとわからない部分もあり、よくわからないところもありました。

映画好きの人には映画館で見るべき豊かな映像がふんだんにあるいい映画だと思いました。

 

2024/11/20

映画「対外秘」を見ました。

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映画『対外秘(THE DEVIL'S DEAL)/2023年 韓国 監督:イ・ウォンテ 出演:チョ・ジヌン、イ・ソンミン、キム・ムヨル』を見ました。

見たというか・・実は上映スケジュールを間違えて出掛けてしまい、まだ自分の見たかった映画は週末からの上映で、たまたまこれを見ることになってしまったのです。
本来なら、このような暴力的な映画は見ないのですが・・。

 

 

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それでもこの映画の出来上がりには驚きました。
ストーリー展開は早く、しかも見ているこちらの想像を超えて、言ったらなんですが物語は“悪い方に、悪い方に”と進んでいくのです ^_^;

役者の演技も上手いし、ロケーションや舞台セットもいい。

ひと言でいうと「権力闘争」が描かれた映画ですが、次から次へとトランプのカードがひっくり返るように表裏が逆転し、命を賭けた地獄のシーソーゲームのような展開でした。

見ているこちらの予測をはるかに超えた“予測不能”な胃が痛くなるような悪のサスペンス・・。

 

 

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とにかく、主人公はじめ出てくる人は皆権力と金の虜となって、“いい人”なんてどこにもいない物語です。
こういうの・・私は本来見ないのですが、もう間違えて来ちゃったものはしようがない(^_^;)

私の中にあるささやかな正義感なぞぶっ飛ばして、さっきまでの味方が今では殺人対象となります。
「あんまりだ」という言葉はこの映画には要りません。
「あんまり」な事ばかりで物語は進み、「あんまり」な、正義なんて何処にもないお話でした。

 

 

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権力闘争の仕方や、選挙にまつわる不正行為、裏切り、土地や都市計画などに絡む阿漕な金儲けの話など、社会の裏側で展開される“大人”の世界は、正義や真実、愛などが立ち入る隙もありませんでした。

ものすごく悪辣で厭な設えの映画ですが、それでも魅力ある、しかも良く出来た、力作であると思いました。
普段だったらおすすめしないけど、これは“薦めざるを得ない”映画でした。

 

2024/09/29

映画「Hit Man・ヒットマン」を見ました。

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映画『ヒットマン(Hit Man)/2023年 アメリカ 監督:リチャード・リンクレイター 脚本:リチャード・リンクレイター&グレン・パウエル 出演:グレン・パウエル、アドリナ・アルホナ』を見ました。

千葉劇場で見てきたのですが、とても面白い映画でした。

グレン・パウエル演じる主人公は、大学で哲学と心理学を教える傍ら、偽の殺し屋に扮し依頼殺人の「おとり捜査」に協力し、次々と依頼人を逮捕へと導き、それなりの成果を挙げていました。

そこに夫との生活に疲れ・傷つき、追い詰められた女性(アドリナ・アルホナ)が依頼人として現れ、殺し屋に扮する主人公はモラルに反し、超えてはいけない領域に踏み込み、殺人依頼を断り、夫と別居し新しい生活を見つけろとアドバイスしてしまいます。

 

 

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その後はその女性と恋をし、愛し合うことになってしまいます。

主人公は大学の講義のときにニーチェの言葉を生徒に示します。
「最大の成果や喜びを得る秘訣は、人生を危険にさらすこと」・・これを地で行ってしまうことになるのでした。

 

 

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前半から後半に入るところまでは、コメディタッチで笑いも多く、主人公のやさしい先生と無理をして殺し屋を演じる姿に「面白いなぁ~」と楽しく見ていたのですが・・。

後半途中から事態は急転し、主人公も恋仲になった女性もピンチの連続となります。
いったいどうなってしまうのか、と心臓ドキドキ状態になりました。

 

 

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この映画の見どころは、まさにこの急転直下なストーリーだと思いました。

ラストも意外といえば意外なもので、是非とも見ていただきたい映画、かなりな“おすすめ”映画でした。

 

2024/09/23

映画「エターナル・メモリー」を見てきました。

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映画『エターナル・メモリー(The Eternal Memory)/2023年 チリ 監督:マイテ・アルペルディ 出演:パウリア・ウルティア、アウグスト・ゴンゴラ』を見てきました。

チリの映画は初めて見たと思います。

著名なジャーナリストである夫のアウグスト・ゴンゴラと、国民的女優であり、チリで最初の文化大臣となった妻のパウリナ・ウルティアのドキュメンタリー映画です。

20年に渡り深い愛情で結ばれていた二人が、自然に囲まれた古い家をリフォームして暮らし、読書や散策などを愉しみ、日々を暮らしている・・。

そんな“あたたか”で“平和”な日々に突然、夫のアウグストがアルツハイマーを患い、記憶を少しずつ失っていくのです。
失われていく記憶には、最愛の妻、パウリナの記憶も。

この困難に直面した夫婦でしたが、妻が夫との生活を慈しみ、全面的に夫を支えていく現実に起こったストーリーでした。

 

 

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夫が奥さんのことを誰だかわからなくなっているシーン、過去の友人の死を泣きながら思い出すシーン、かつての自分がやってきたことを思い起こし愉快に誇らしくなるシーン、コロナ禍で人と会えず、家にずっと居る時に独りになってしまった、自分の書いた本が何処かに行ってしまうなどと幻覚のような症状を起こすシーンなどがあり、それをとてもやさしく、丁寧に話して説明しながら諭していく奥さん・・見ていて何度も泣いてしまいました。

二人で公園のようなところの木々の中を散策するシーンでは、夫から「私が死ぬまで一緒にいてほしい」という言葉が出て、二人が抱き合うところではもう涙が止まりませんでした。

今、私が求めているものは、こういう丁寧に作られた、人間らしい映画です。
暴力や、破壊、恨みつらみ、なんてもっとも私がいらないものです。

とてもいい映画でした。

 

2024/08/02

映画「お隣さんはヒトラー?」を見ました。

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映画『お隣さんはヒトラー?(MY NEIGHBOR ADOLF)/2022年 イスラエル・ポーランド合作 監督:レオン・プルドフスキー 脚本:レオン・プルドフスキー/ドミトリー・マリンスキー 出演:デヴィッド・ヘイマン、ウド・キア』を見て来ました。

映画の舞台は、第二次世界大戦終結から15年が経過した南米のコロンビア。
ホロコーストで家族を失い、一人生き延びた主人公は町外れの一軒家で穏やかな生活をしていましたが、隣に引っ越してきたドイツ人を見て・・“ピーン”ときたその主人公。

引っ越してきた男は、自殺したと言われていたが、実は生存しているのではないかとも噂されるアドルフ・ヒトラーではないか、と疑い始めます。

いがみ合ってなかなか仲良く出来ない二人でしたが、チェスをきっかけに少しずつ関係を築きいていきます。
それでもヒトラーであることの疑いは消えず、いろいろな証拠を探し出す主人公。

それがユーモラスでもあるが、しかし、家族を皆殺しにされた主人公は、疑いの目を捨てず、それでも心が通い合うようなシーンも見られ、微妙な関係が続きます。

 

 

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結局、隣人は本当にヒトラーだったのか?
それはこの映画の一番肝心なところなのでここに書く事は出来ませんが、私の想像とは異なっていた・・ということだけ申し添えておきます。

意外な展開は、この映画をより深く、そして感動的にしていました。
今年見た中でも傑出しているように感じました。

ユーモラスな場面も多くありますが、謎と恐怖と感動がやって来るこの作品、見る価値があるものでした。

 

2024/07/20

映画「墓泥棒と失われた女神」を見ました。

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映画『墓泥棒と失われた女神(La Chimera)/2023年 イタリア・フランス・スイス 監督:アリーチェ・ロルヴァケル 出演:ジョシュ・オコナー、イザベラ・ロッセリーニ』を妻から面白そうだと勧められ、一緒に見て来ました。

時代設定は80年代、舞台はイタリア・トスカーナ地方の田舎町。
英国人の主人公は、考古学愛好家で、なぜか紀元前に繁栄した古代エトルリア人の墓をダウジングで発見できる特殊能力を持っている男。

その主人公の周りには、墓泥棒の仲間?たちがいて、掘り出した埋葬品を売りさばく。
警察、闇のアート市場、昔の恋人、夢、富、不思議な発掘シーンなどが幻想的な映像と共に繰り広げられ、どこまでが現実で、どこからが過去なのか今なのか、昔の映画のような質感の映像もさらにその不思議な感覚を加速させ、映画ファンには応えられないマニアックなものに仕上がっていました。

 

 

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近年の早回しで映画を見るような人、つまりストーリーだけを追っているような、“タイパ”などという言葉を平気で使っているような人には、どこがいいのかわからない映画となって(^_^;)おりました。

というわけで、わざわざ劇場に足を運び、そこに幽閉されて映画を見るという、映画本来の醍醐味が好きな私としては、うれしい映画でした。

ストーリー的にも楽しめるし、映像的にも、全体に流れる雰囲気にも、監督が描こうとしていた世界にも、不思議な不安感みたいなものまで楽しめました。

久しぶりにこういう「結局、何だったんだろう」みたいな映画と遭遇しました。
不思議といい時間でした。

 

2024/07/07

俳句を詠んでみる_0154【 淡い恋 メロディの持つ 金魚鉢 】

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昔見た映画を想い出して一句詠みました。
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【 淡い恋 メロディの持つ 金魚鉢 】

《背景》季語:金魚鉢[夏]
高一の時だったか、体育館で卒業生のための映画会があり、全校で見たのが「小さな恋のメロディ」だった。
たぶん数年前に日本で公開されたもので、当時中学の同級の女の子達は主人公の二人の(たぶん設定は中学生くらい)淡い恋の様子に夢中になっていたみたいだった。
私は初めてその高一の時に見たが、まるで自分が中学生の時の様子がそのまま描かれていると思うくらいにドキドキしてキュンとなる内容だった。
記憶が定かではないが、ビージーズの美しい歌声とともに主人公の女の子、メロディ(トレイシー・ハイド)が金魚売りから金魚を買い、途中、街中の水飲み場のようなところに水を溜め、金魚を泳がせる夢のように美しく可愛いシーンがあったように思う。
その時にメロディが金魚を買ってうれしそうに走る様子を詠んだ。
実際は「鉢」は持っていなかったのかも、ビニール袋だったのかもと思い、調べてみたら写真のように“取っ手”のついた瓶のような金魚鉢だった。

 

2024/06/26

映画「ホールドオーバーズ」を見ました。

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映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(The Holdovers They're all alone in this together.)/2023年 アメリカ 監督:アレクサンダー・ペイン 脚本:デヴィッド・ヘミングソン 出演:ポール・ジアマッティ、ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ、ドミニク・セッサ』を見て来ました。

時代は、1970年冬、場所はボストン近郊にある全寮制のバートン校。
クリスマス休暇を家族と過ごすため、生徒と教師の大半が学校を去っていくのだが、生徒のひとりドミニクは母親から再婚相手と新婚旅行に行くと告げられ、いやいやながら二週間を学校に居残ることになる。

その生徒の世話を任されたのは、古代史教師のハナム。
実はあることの罰でその役目を負わされている。
さらにベトナム戦争で亡くなった息子と最後に過ごした学校で越年しようとする料理長のメアリー、三人で広い学校の中、半月の日々を過ごすこととなる。

 

 

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三人それぞれがそれぞれに孤独を抱え、人生の問題を抱え、しかも三人とも世代も性格も異なり、反発しながらの生活となって、あやれこれや事件も起こるし、様々な恋模様や人間模様も出てきて、まさにヒューマンなドラマ展開となった。

しかも時代は70年代で、懐かしい曲がバックで掛かり、風景、車などもまさに70年代!映像の質感もフィルムで撮ったかのような風合いで、見ている私自身もタイムスリップして当時の感覚で見ていることに気づきました。

やがて心を通わせ始める三人、それぞれの内面にふれ、深い絆のようなものが出来ていく。

ラスト、先生のハナムが下した決断と行動には、もう涙なしには見ていられない展開でした。
とてもいい映画でした。
最近、こういう映画って、なかなか見ることができません。
世知辛い世の中に生きている今の私達に足りないものが見えてきたように感じました。

 

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