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2017/12/18

私の『今年の漢字』

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毎年発表されている「今年の漢字」が世間では、発表されましたが、自分にとっての今年の漢字はなんだろう、と少し考えてみました。・・ま、どうでもいい話題だと思われるでしょうけど、ちょっと付き合ってください(*^_^*)

ということで、今年の「私の漢字」を『焦』としました。
※焦がれる(こがれる)という文字です。

このブログでは宝塚関係のことをよく掲載しているのですが、花組のトップスター明日海りお(あすみ・りお)さんの三人目の相手娘役が仙名彩世(せんな・あやせ)さんに決まり、実際の舞台は非常に充実したものとなり、明日海さんは落ち着いてじっくりと舞台に取り組んでいるように見えます。
これは娘役として仙名さんに明日海さんが“焦がれて”いたのではないかと思ったのです。

それは、雪組の望海風斗(のぞみ・ふうと)さんについても、どうしても真彩希帆(まあや・きほ)さんだったんじゃないかと推測します。“焦がれた”というわけです。・・ほんとかどうかは知らないよ(^_^;)

このあいだ退団された宙組・娘役の怜美うらら(れいみ・うらら)さんは、前のトップスター凰稀かなめ(おうき・かなめ)さんが“焦がれていた”んじゃないかと、これまた愚かな推測をしています。
凰稀さんのここのところのインスタグラムでは、怜美さんが再三登場。
自らの舞台にも呼び寄せているようで、写真を見ても凰稀さんの“焦がれ”を感じます。何度も言うけど、ほんとかどうかは知らないよ…σ(^_^;)

宝塚での「焦」は以上のように考えました。

あとは今年見た映画の中でも、男女の恋愛上の“焦がれ”もあったけど、親子間のものや、他人の状況についてのもの、美しい自然へのものなど、様々な“焦がれ”を感じました。
何か、今、人は“焦がれる”ものを探しているんじゃないかと思うくらい。

読書関係では、作品の内容そのものよりも、著者・作者の探求心や、それを求めていく環境などに“焦がれる”私がいました。
こんなふうに突き詰めていろいろなことを考えてみたい、文にしてみたいと、作者や作者のいる環境に焦がれました。

音楽関係では、相変わらず1950年代後半から1960年代前半のジャズや、1960年代のビートルズの音楽に惹きつけられ、その「時代」の空気に“焦がれ”ました。
これは長年続いているなぁ・・。

そして、自分の人への“焦がれ”。
このブログによく出てくる中学時代の担任の美術の先生の作品への意欲を見ていると、人としての存在に“焦がれ”ました。また、ほかにもガッツリ様々なことに取り組んでいる人とも今年は出会い、やはりここでも“焦がれ”を感じました。

また、今年は数十年ぶりに友として復活した高校の同窓生がいて、あの時代の感覚に“焦がれ”た感覚があります。

最後に、「いい歳こいて」と思われるかもしれませんが、生き生きとして私の目に映る女性にも“焦がれ”ました。別にどうこうなろうというわけじゃありませんよ。でも、そんな気持ちになるというのは、いくつになっても男女には必要なんじゃないか、とあらためて深く感じたのです。

というわけで、今年の私の漢字は『焦』でした。
最後まであきれず読んでいただいた方、ありがとうございました。
あなたの今年の漢字は何ですか?


【Now Playing】 HEART TO HEART / 姜尚中 ( J-WAVE )

2017/12/04

映画「プラハのモーツァルト ~誘惑のマスカレード~」を見てきました

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映画『プラハのモーツァルト ~誘惑のマスカレード~(Interlude in Prague)/2016年 UK・チェコ合作 監督・脚本:ジョン・スティーブンソン 出演:アナイリン・バーナード、モーフィッド・クラーク、ジェームズ・ピュアフォイ』を見てきました。

予告編を見たときから「これはいける」と思っていましたが、素晴らしい作品でした。
1787年のプラハが舞台。プラハでの完全ロケによる重厚な景色、オペラハウス等の舞台も雰囲気満点、衣裳、当時の髪型、オーケストラの演奏、歌い手の見事な歌声などと共に、この純愛、嫉妬、欲望、策謀などがおどろおどろしく渦巻くこの作品、“弩級”の仕上がりです。


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仮面舞踏会で知り合う、モーツァルト(アナイリン・バーナード)とスザンナ(モーフィッド・クラーク)。音楽的にも人間的にも男女としても惹かれ会う二人、それを邪悪で嫉妬心に満ちた様子で見守るサロカ男爵(ジェームズ・ピュアフォイ)。

サロカ男爵の策謀と、惹かれ会う二人の純愛さ加減が対称的で、運命の行方に見ているこちらはハラハラのし通しです。

サロカ男爵周辺の邪悪で陰険で姑息な人たち、それに苦しむ様々な人たち、そしてヒロインにもそのサロカ男爵の魔の手が伸びて行く。

巻き込まれるヒロインの父母、モーツァルト、オペラ関係者・・。

最初から最後までその展開に目が離せません。


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圧倒的なオペラハウスでのリハーサルや本番の様子、主演二人の愛を交わす目眩くようなシーン、目を覆いたくなるような怖ろしい場面・・どれをとっても見どころばかり。

美しい映像とあいまって久しぶりに文句なしの素晴らしい映画でした。
もう“大絶賛”です(^-^)/☆


【Now Playing】 夢うつつ / SOURCES ( InstrumentalMusic )

2017/11/26

映画「婚約者の友人」を見ました

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映画『婚約者の友人(Frantz)/2016年 フランス・ドイツ 監督:フランソワ・オゾン 出演:パウラ・ベーア、ピエール・ニネ』を見ました。
ほんとうは家族と出かける予定だった日に、ひとり具合が悪くなったものが出て、結局一人で映画を見ることになったのですが、いい映画に出会えました。

婚約者がフランスで戦死し、その墓参りに来て泣いている青年を発見する女性が主人公。パウラ・ベーアが演じます。
やがて泣いていたのは、戦死した婚約者の友人だと名乗るフランス人(役:ピエール・ニネ)だとわかり、主役の女性はその男を戦死した婚約者の両親の家に招き入れ、会わせるのです。

その青年は好青年であるが、何か秘密がありそう。
主演の女性は何かを感じつつその婚約者の友人と名乗る男性に惹かれていきます。
戦死した息子への愛と、婚約者だった主人公の女性もこよなく愛すその両親、そして友人と名乗って現われた謎の男性にも好意を寄せ、やがては献身的に戦死した婚約者の両親に尽くしている主人公の女性に幸せを見つけてほしいと願う両親は、その謎の青年と結ばれることを願うのですが・・。


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そこからが“一筋縄”でいかないのが、この映画のストーリー。

ほとんどの部分がモノクロ映像で進行する珍しい映画なのですが、これが非常に美しく、さらに回想シーンや、物語の肝心な部分となると突如カラー映像にスッと切り替わり、その映像の妙が素晴らしく、この映画をより魅力的なものとしていました。

ネタばれになると、せっかく今後見に行く方に申し訳ないので、謎の青年がどういう訳で、戦死した男性を訪ねて来たのかは書きませんが、主人公の女性に自分の正体を告白してからの激流のような物語の展開が後半見ているこちらをハラハラさせます。

さらに、フランスまで謎の青年を追いかけて行った主人公の女性に、とどめを刺すような出来事が起こるラスト近辺、・・油断して見ているわけにはいかない映画です。

主人公の女性がとても美しく、さらに映像美がこれまた素晴らしく、ストーリーは美しく、はかなく、あっという間の二時間でした。

女性ならこの映画を見て感動しない人はいないでしょう。

カップルで見に行くのにはもってこいの、いい映画でした。これ、おすすめです。


【Now Playing】 Golden Slumbers / Paul McCartney ( Rock )

2017/11/25

映画「エンドレス・ポエトリー」を見て、いろいろと自分の中が瓦解した

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映画『エンドレス・ポエトリー(Poesia Sin Fin)/2016年 フランス・チリ・日本合作 監督:アレハンドロ・ホドロフスキー 出演:アダン・ホドロフスキー、パメラ・フローレス、プロンティス・ホドロフキー、イェレミアス・ハースコヴィッツ』を見てきました。

一部で評判らしいのですが、私は映画館での予告を見て「普通の映画じゃない。でも興味がある。」という感じで見に行くことになりました。例によって千葉劇場で。

監督のアレハンドロ・ホドロフスキーは、カルト的人気を誇る人らしいのですが、映画には音楽の世界ほど深く入り込んでいない私には初めて見る監督です。面目ない。

その監督の自伝的作品で「リアリティのダンス」という作品の続編にあたるのだそうですが、そちらも見ておりませんで、本作を見ての感想だけとなります。なりますが・・、もう私の頭脳の中で描けるような世界ではありませんでした。未知の世界へいざなわれました。


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主人公のアレハンドロ青年が、故郷トコピージャから首都サンティアゴへホドロフスキー一家ごと移住する場面から始まります。

さまざまな悩みや葛藤を抱えたアレハンドロ青年。
後に世界的な詩人となるエンリケ・リンやニカノール・パラら、若きアーティストと出会います。
自分が囚われていた現実から解放される様子が描かれているのですが、その過程が奇想天外過ぎて、また通常の人間が頭の中で描けるような映像でもなく、脳みそに直接刺激を与えられているような感覚でした。
えぐいシーンや、エロいシーン、理解不能なシーンなどが次々と襲い掛かってきます。
しかも、性器などは“ぼかし”も何もなく、そのまんま上映されていました。驚きです。
これは上映館によっては別バージョンもあるらしいです、帰って来てから調べました。

ホドロフスキー監督の長男ブロンティス・ホドロフスキーがホドロフスキー監督の父親役を、青年となったホドロフスキー監督役を、末の息子であるアダン・ホドロフスキーが演じているのだそうですが、そうでもなきゃ、なかなかこんな役引き受ける役者もいないんじゃないかと思うくらいの過激かつ衝撃的な内容、映像でした。


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悪い夢でも見ているのじゃないかと思うくらい、でも次々と繰り広げられる摩訶不思議なシーンとシチュエーションに席を立てないのです。ただのわけのわからない映画だったら、とっくのとうに席を立ってしまったと思うのですが、最後まで見てしまいました。それがこの監督の、この映画の魅力なのでしょう。

ガツンガツンに“やられ”て映画館を出ました。
映画を見て初めてこんな“やられた”感を持ちました。
ファンの人にはこたえられないんでしょうけど、私も立ち直るのに時間がかかるほどの衝撃的な印象を持ちました。

ガッツのあるカルト映画ファンだったらおもしろいかも・・。


【Now Playing】 Stella By Starlight / Miles Davis ( Jazz )

2017/11/12

映画「キセキの葉書」を見てきました

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映画『キセキの葉書/2017年 日本 監督:ジャッキー・ウー 主演:鈴木紗理奈』を千葉劇場で見てきました。

実話をもとに作られた映画で、脳性麻痺の重度の障害を持つ女の子と長男、夫、そして自分という家族構成で、震災後の神戸に住む四人家族の物語です。
その家族をぎりぎりの状態で支え、奮闘し、悩み、苦しみ、そして人からのささやかであたたかな言葉に光明を見出していく主婦役の鈴木紗理奈さんが主役です。


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さらに遠方に住む両親のうち、母親とは脳性麻痺の長女への冷たい言葉で確執があり、その母が今度は認知症と鬱という、これもたいへんな症状が顕著になり、父親から再三の電話が来て、それにも心痛み、やはり人からのささやかな言葉から母親にも遠方から全力で対応していく・・。
聞いているだけで暗くなりそうな話ですが・・、それがねぇ涙なくしては語れない光輝く物語に進展していくのです。

遠方の母親には脳性麻痺の長女がいる身、そして夫が単身赴任留学となってしまった状況で直接行くことが出来ないが、毎日おもしろエピソードで葉書を送るということを始めます。

どんどん症状が重くなる母親(役:赤座美代子・・静かかつ激しい女優魂を感じさせる演技だった)が、やがて心開き、しかも最終的に5000枚にも達したという(実話)葉書が楽しみになり、スケッチブックにそれらを貼り、そのスケッチブックに「希望」とマジックペンで書き入れるまでに回復してゆく過程はあまりに長く、紆余曲折があるのですが、大きな感動となります。
また、そのきっかけとなった、やさしく、しかも力強く、さりげない言葉をかけた紗理奈さんを見守る近所の老婦人を演じた雪村いづみさんの演技もしみじみとよかった。

脳性麻痺の長女を演じた八日市屋天満さんも、信じられないような素晴らしい演技で脳性麻痺の女の子を演じ、やがて紗理奈さんはじめ皆の言っていることが理解出来ていることがわかる感動の場面まで見ているこちらをものすごく強い力で引きつけていました。この子の役者魂も常人ではないと思いました。

長男で紗理奈さんのことを気遣い、やはり涙なしには見られない健気な様子を演じた福冨慶志郎さんも溌剌として心打ちました。

そして主演の鈴木紗理奈さん。
もともとの大女優が演じたのならば、こんなに人の心を打つ演技はできなかったのかもしれません。
彼女の演技にひたむきに取り組んでいる様子は、この映画のストーリーも素晴らしいのですが、全身で原田美幸という女性を演じていて、大きな感動を呼びました。
もう、涙なしには見ることの出来ない作品でした。

多くの人に見てもらいたな、と思いました。


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最近のニュースなどでご存知の方もいらっしゃると思いますが、主演の鈴木紗理奈さんはこの作品で、スペイン・マドリード国際映画祭・最優秀外国映画主演女優賞を受賞しました。
授賞式前夜のレストランでパスポートを盗まれてしまった紗理奈さん。
受賞挨拶のときに「パスポートなくして、賞取った!」と叫んで笑いをとりましたが、「人生の転機、自分の中で何かが動いている」と語っています。
写真は満面の笑みでトロフィーを掲げる紗理奈さん。
女優としての活躍がこれから楽しみです。

今回は、感動の映画のご紹介でした。

映画の中で心に残った言葉。
「生きているだけで、ここにいるだけで幸せなんだ。」と言う言葉。私もたいせつにしたいと思います。


【Now Playing】 トーキングウィズ松尾堂 / 大橋マキ、平山令明 ( NHK-FM )

2017/10/29

映画「ボブという名の猫」を見てきました

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映画『ボブという名の猫(A STREET CAT NAMED BOB)/2016年英国 監督:ロジャー・スポティスウッド 原作:ジェームス・ボーエン 出演:ルーク・トレッダウェイ、ボブ本人(猫?)、ジョアンヌ・フロガット、ルタ・ゲドミンタス』を見てきました。

最初から言っとくけど、いい映画です。
主人公のジェームス・ボーエンを演じるルーク・トレッダウェイはとてもいい演技をしていて、もろに感情移入してしまう。
しかもこれは実話の映画化!
さらに、なんといっても猫のボブは本人(猫)出演です。素晴らしいっ!!'(*゚▽゚*)'

そのジェームス・ボーエンという主人公は、親の離婚をきっかけに父親から見放され、大きな心の傷を負い、家を出てからは転落の一途。

心の救いをヘロインに求め、ホームレスにもなり、どん底の生活に。
音楽で身を立てようとストリート・ミュージシャンとして路上に立つが、“ヤク仲間”はなかなか離れない。同じことを繰り返してしまう最悪の人生に。

そのドラッグからの脱却プログラムに取り組むジェームスと偶然出会うノラ猫のボブ。
怪我をしているところをジェームスが助けるのだが、実は助けられたのはジェームス。


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ジョアンヌ・フロガット演じるヴァル(医師としてジェームスのドラッグ脱却を親身に支援する)や、隣家のワケありな女性ベティを演じるルタ・ゲドミンタスとのほのかな恋のようなものを感じさせる中での温かい交流の中でジェームスは様々な困難に向き合いながら猫のボブに一番助けられて自分を取り戻していきます。

その過程がこちらも劇中のストリートで歌われる歌と共にじんと心に沁みてきて、ボブの凜とした様子や、ちょっと心配そうな表情などもたまらなく胸にキュンときて、何も悪いことをしていないのにせっかくの立ち直りの機会が失われてしまったり、意地悪な登場人物に心ないことをされながらも猫とジェームスは危機を乗り越えていきます。

地獄の苦しみの中からドラッグも脱却して、ふとしたきっかけでボブとジェームスは表舞台に・・。

ボブと乗り越えて来た今までの過程を本にすると・・ベストセラーに。
父親との関係も修復し、ラストの素敵なシーンには涙がとまらなくなりました。
あやうく声をあげて泣きそうになりましたが、大人なので我慢しました…σ(^_^;)

いい話、いい映画でした。
いつも映画のことでアップするときに書いているのですが、暴力や恨み辛み、憎しみ、戦いなどを面白そうにテーマにしている映画になんて興味ありません。
この映画を見て、またつくづくそう思ったのです。

「ボブという名の猫」、心からおすすめです!


【Now Playing】 Sweep Sweep Everyday !! / Hands Two Hands ( Instrumental Music )

2017/10/23

映画「ル・コルビュジェとアイリーン 追憶のヴィラ」を見てきた

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映画『ル・コルビュジェとアイリーン 追憶のヴィラ(The Price of Desire)/2015年 ベルギー・アイルランド 監督:メアリー・マクガキアン 出演:オーラ・ブラディ、ヴァンサン・ペレーズ、ドミニク・ピノン、アラニス・モリセット』を見てきました。

近代建築の巨匠ル・コルビュジェ(近年では上野の国立西洋美術館の設計で話題に)が気鋭の家具デザイナーとして活躍していたアイリーン・グレイと出会い、そこで起こる彼女の建築デビュー作「海辺の別荘<E.1027>」をめぐる嫉妬と愛憎の物語・・?かな。
けっこう複雑かつ、人間関係の“あや”がグニャグニャしていて・・変な表現でゴメン・・私はわかったようなわからなかったような気持ちでずっと見ておりました。

この映画は丹念な調査に基づいて、主役となる二人の知られざる物語を綴ったものとなっているとのことで、もともとル・コルビュジェや、アイリーンの存在を知っている人には、とても興味深い作品となっているのだと思います。

ただ、私はほとんど予備知識がないもので、洗濯機の渦に巻き込まれたままグルグル回されているような気分になってしまったのでした。


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南仏コートダジュールの美しい風景と名作建築<E.1027>のたたずまいは圧巻だし、静かに交わされる主役達の会話は繊細で官能的であったりします。

もちっといろいろ調べて知識を得てから見た方がよかったな、と反省しつつ見終えたのです。
ル・コルビュジェのファンはかなり興味をもってこの映画に眼差しを向けているようです(特に美術関係者)。興味のある方にはかなり面白い映画になっていると思います。・・歯切れが悪くてごめん。


【Now Playing】 ニュース / NHK ( AMラジオ )

2017/10/12

映画「エタニティ 永遠の花たちへ」を見ました

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映画『エタニティ 永遠の花たちへ(Eternite)/2016年 フランス=ベルギー合作 監督:トラン・アン・ユン 出演:オドレイ・トトゥ、メラニー・ロラン、ベレニス・ベジョ』という映画を見ました。

実に不思議な映画でした。
だって、ほとんどセリフが無いのです。ほぼナレーション(日本語版では字幕で確認することに)で、主役のヴァランティーヌ(オドレイ・トトゥ)から始まるこの一族の行く末を見守ることになる・・そんな映画なのです。

主役・ヴァランティーヌと婚約を破棄されても想いを貫きやがて結婚する夫(妻を残して急死)の夫婦から始まり、その子供達の結婚と死を中心とする人生の流れを19世紀末、フランスを舞台に色とりどりの花が咲き誇り、樹木が広がるあまりにも美しい情景の中でフィルムに記録的に、写真アルバム的に繰り広げているのがこの映画でした。

さらにその流れは孫子の代にも繋がり・・、ひと組の夫婦から広がる生命・愛・死が、川の流れのようにとうとうと映画という表現を使って表現されているのです。


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最初に書いたように、普通の映画のようにセリフがあって、喜びや苦悩を表現する濃密なシーンがあるわけではないのです。
だから、役者はきっと撮られていてどう表現すればいいのか、セリフもほとんど無いのですから非常に難しかったと思います。

見ているうちに私は“女性から女性”に受け継がれる愛と生の流れを自然と感じたのですが、女性の立場で見ると、さらに深く感じることができるのではないかと思いました。
だから・・劇場内にいた数人の年配の男性は・・ほとんど寝ていました・・。きっと、その女性視線な内容が伝わらないというか、つまらなかったのだと思います。
・・ここで感じられるか、感じられないかがこの映画を見るときの分かれ目ですが、どうか見てやってください。感動の度合いはその人それぞれ・・ってことになりそうです。
女性には“超おすすめ”な映画だと私は思いました。※私は半分おばちゃんなので、私にも良かったのですが・・(*^_^*)


【Now Playing】 小森谷徹のFine!! / 小森谷徹 ( TBSラジオ )

2017/10/08

映画「愛を綴る女」を見ました

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映画『愛を綴る女(MAL DE PIERRES)/2016年・仏 監督・脚本:ニコール・ガルシア 出演:マリオン・コティヤール、ルイ・ガレル、アレックス・ブレンデミュール』を見ました。

2006年に出版されたイタリア人作家、ミレーネ・アグスのベストセラー小説「祖母の手帖」を元に、時代設定を1950年代のフランス南部にしたものだそうです。
監督は原作と異なり、祖母の手帖を読んだ孫ではなく、その祖母自体の話をピックアップしてそのまま主役のマリオン・コティヤールにやらせています。

17年にも及ぶひとりの女性の“自由への希求と理想の愛のゆくえを、ストイックかつ官能的に見つめた問題作”と言われたものなんだそうですが、主人公のガブリエル(マリオン・コティヤール)は、自由や愛に対する突き詰め方があまりにも過激で一直線でした・・あきれるくらい。


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ガブリエルの母親はそんな自分の娘をもてあまし、ジョゼ(アレックス・ブレンデミュール)と無理矢理結婚させ、見合いのようなものをした際にも「愛してないわ、絶対に愛さない」「俺も愛していない」という会話をする二人・・それが結婚してしまい、その後病気になったガブリエルは療養施設でアンドレ・ソヴァージュ(ルイ・ガレル)に出会い、狂おしいまでの愛を感じ、そこからは見ているこちらが想像もしなかった展開になります。

ネタばれしてしまうので、その後の奇想天外な十数年間のガブリエルの手紙に愛を綴り続ける狂乱といってもいい姿や、ただひたすら耐え続けるように見える夫ジョゼ二人の顛末について書くことができませんが、いやもう狂おしいまでの愛に魂をささげるガブリエルの存在はあまりにも衝撃的で、今まで見た数々の映画の中でも一・二を争うようなものでした。

そして二人が住むこととなった美しい海辺の風景がよりいっそう厳しくも哀しい、そして漂うような人間の悲哀をよりいっそう際立たせていました。

人が互いの配偶者に出会い、子を持ち、ただ生きて行くことがこんなにも数奇で厭世的なものなのか・・などとも思ってしまいますが、あっと思う間もないラストシーンに一筋の光明が見えました。

終盤の「えぇっ、そういうことだったの!」という回想シーンは見ている者を混乱と納得の気持ちにさせてくれますが、ここが1番の見どころなのでぜひ映画館でそれを味わっていただきたい。

私の“印象に残る映画”の十指に入る傑作でした。


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 後藤繁栄 ( NHK-AM )

2017/09/12

映画「歓びのトスカーナ」を見た

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映画『歓びのトスカーナ(La Pazza Gioia)/2016年 イタリア・フランス合作 監督:パオロ・ヴィルズィ 出演:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、ミカエラ・ラマッツォティ』を千葉劇場で見てきました。

主演は二人の女性。“精神病院”というものを捨てた国、イタリアでの精神を病んだ女性の物語。原題の「La Pazza Gioia」は「狂気の快楽」・・、日本では考えられない精神病院という監獄型治療装置のない国でのお話、見ているこちらは日本人ですからその好対照が映画そのものの印象と共に衝撃的でした。

イタリア・トスカーナの緑豊かな丘の上にある精神診療施設から物語は始まりますが、自称“伯爵夫人”のベアトリーチェ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)と、施設の新参者ドナテッラ(ミカエラ・ラマッツォティ)が同室になるところから話は急展開し、二人は施設を抜け出し、行き当たりばったりの無茶苦茶な逃避行(クルマや、親族から宝飾類を盗んだりもする)をものすごい勢いで行います。


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極度の“虚言癖”、恐ろしいまでの“ハイテンション”、周囲を引っかき回すだけ“引っかき回す”ベアトリーチェ。
つねになにかに“脅えて”いて、“テンション低く”、親から捨てられ、男との関係にすがろうとするとその男に“ひどい目に遭わされ”、愛する息子とは“引き裂かれ”ボロボロなドナテッラ。
その二人がありとあらゆる周囲を暴走車のようにかき回し、彼女らの心の中に本来ある“人生に対する切なさ”や“愛おしさ”をトスカーナの美しい自然と街並みの中で爆発的に見せてくれるという・・(もうほんとうに見ているこちらは疲れた)・・映画でした。

日本でこの映画をやるならベアトリーチェは「友近」さん、ドナテッラはオセロの「松島」さんしかない(^^;)と思いました、見てすぐに。

人が持つ、虚栄心や心の中にある闇の部分、哀しさや破滅的なところ、いろいろなものが交錯し、それが美しいトスカーナの光景の中で繰り広げられるイタリア映画。
映画が好きで、映像や映画の構成・仕組みなどにも目配りをするような方には興味の尽きない作品になると思います。
娯楽作品ではないので、ちょっとモードを変えて見に行ってください。


【Now Playing】 NHKマイあさラジオ / 高市佳明・渡辺ひとみ ( NHK-AM )

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