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2017/08/16

かまやつさんの音楽を聞き、お話を聞き、エピソードを聞き、コード進行の妙を知り、あたたかい気持ちになった

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たまたま YouTube で、いろいろなギタリストのプレイをザッピングするように見ていたら、亡くなられたムッシュことかまやつひろしさんがギタリストのチャーと対談しているものを見つけました。


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ふたりのギター好きな様子、そして変わったコード進行の話はあまりにも面白くて、食い入るように見てしまいました。
ムッシュのいつもニュートラルっていうか、大巨匠なのにそんなことをちっとも感じさせない姿、話しぶりも心に“じん”ときました。


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それからアルフィーの坂崎幸之助さんたちとレコード盤を聞きながらのお話という映像も見たのですが、古いスパイダース以前の音源や、スパイダース時代の名曲なども掛かり、いやもう実に良い曲ばかり。
ギターと音楽を愛するかまやつさんのさまざまな曲をあらためてしみじみと聞いてしまいました。

「あのとき君は若かった」「真珠の涙」「ノー・ノー・ボーイ」など聞いていて涙が出てしまいました。
それに皆、かまやつさんを尊敬しているし、愛していることがよく映像からも伝わってきました。

私が持っている古いレコードから、スパイダースの曲をまた聞き直してみようと思いました。そのときはこのブログの「アナログ探訪」のコーナーでまたご紹介いたしますね。


【Now Playing】 我が良き友よ / かまやつひろし・吉田拓郎 ( YouTube )

2017/08/07

「たとえば、ブラッキーとクラプトン」読みました

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『たとえば、ブラッキーとクラプトン -ぼくらが恋した伝説のギターたち-/細川真平・近藤正義著(リットーミュージック)』を読みました。

これは、ロックファンなら誰もが知っている、誰もが憧れたギタリストとその愛器についてギター大好きな人が書いた本と言えます。
ギター小僧でなかった私にも、とても興味深く読めました。

エリック・クラプトンのストラトキャスター、愛称ブラッキーは、多くの人が指板も剥げ、ヘッドの部分に煙草の焼け焦げがある、ああ、あのギターって思い浮かべることができるでしょう。
それに、クイーンのブライアン・メイが暖炉にあった木を削りだして自作したレッド・スペシャル、世界で唯一の素晴らしいデザインとフェイズサウンドのギター、これも知らなかったらロックファンじゃありませんよね。
そんなギターの持ち主とギターの物語がこの本です。持ち主が次々と変遷していくギターも多々ありました。

私が気になったのは、ルーシーと呼ばれた赤いレスポール。
そう、ビートルズのプロモフィルム「レボリューション」でジョージが弾いていたギターです。

クラプトンがジョージにプレゼントし、ホワイトアルバムの「ノット・ギルティ」レコーディングでジョージが使っていましたが・・これは“ボツ”に・・。
そしてそのプレゼントしたギターを使わせてもらってクラプトンがあの名演「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」を弾いています。

今、写真を見ても風格あるレスポールです。

そしてこのギターでジョージは「サムシング」を録音し、クラプトンはまたこのギターをジョージから借りて「レイラ」をライブで演奏。
二人の妻になったパティと二人が繋がっている間はずっとこのルーシーというレスポールがクラプトンとジョージ間に存在しているという印象があって、不思議な気持ちになりました。

あとはビートルズ好きの私としては、ジョンのエピフォン・カジノです。
この本には映画「レット・イット・ビー」でジョンが屋上で弾いていたときの状態の写真が掲載されています(塗装がなく、ナチュラル・ウッドなボディ)が、実は日本公演でジョンが弾いていたのもこのギターで、あのときはサンバーストの塗装が施されていました。ジョンがボディの“鳴り”をよくするために塗装を剥がしてしまったんですね。
さいたまにあったジョン・レノン・ミュージアムにもこのギターが展示されていました。私は感動に震えて動けなくなくりました。

私はジョンというと、リッケンバッカーの黒白のショートスケールギターか、このカジノを思い出します。
アップル屋上での「ゲット・バック」、ジョン渾身のソロがギターの姿を見ただけで思い起こされるのです。

で、そんな思い出のギターのお話が、数奇なミュージシャンの運命なども含め、語られているこの本、ロックファンにはなかなか読み応え、見応えのある本でした。


【Now Playing】 Revolution / The Beatles ( Rock )

2017/05/18

【はっPのアナログ探訪_0141: War Child / Jethro Tull ( LP )】

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今回のアナログ探訪は私にしてはちょっと珍しい「ジェスロ・タル」の1974年のアルバムです。

当時はプログレッシブ・ロックにカテゴライズされていたように思いますが、当時聞いても今聞いても「ちょっと違うんじゃないか」と感じます。
たしかにシンセサイザーもプログレ的な使われ方をしている部分もあるし、インストゥルメンタル部分が長いし、割とギターソロで弾きまくるシーンもあるので、それっぽく感じますが、でも・・やはり・・かなり違う。

フルートを使っているというのが、特徴的で、アコースティックな曲などは非常に英国の古い民謡的な印象も感じさせるのです。
それに、演劇的。


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お芝居やサーカスを観ているような気にもさせてくれます。
サウンドもクリアでおだやかです。
とてもアナログレコードにマッチします。

観劇チックに音楽を楽しめるような不思議なロックアルバム。
学生時代、私の周囲にはジェスロ・タルを聞いている人はほぼ皆無でした。
でも、オルガンやアコーディオン、マリンバ、サックスなどが入っているロック、なかなかです。


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B面一曲目の「スケーティング・アウェイ・オン」や、二曲目「ザ・スィン・アイス・オブ・ザ・ニュー・デイ」などは軽すぎることなく、とてもポップでキャッチーなフレーズが目立ち、いい曲です。

あらためて聞いてみて、プログレというジャンルには収まりきれないジェスロ・タルの魅力を再確認しました。


2017/05/03

SPレコードの音で心をおだやかに休んでいます

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ただいま、3日(水)夜、NHKのラジオで「教授の休日 蓄音機&SPレコード特集」という番組をやっていて、風呂にも入り、ゆっくりと聞いているところです。

100年近く前に製造された蓄音機で聞くSPレコードの音、・・いいですねぇ、落ち着きます。そしてじわじわと潮が満ちてくるように心が動かされます。
今掛かっている曲は“竹針”を使って聞かせてくれています。味わい深い音です。

きょうは午前中に“草ぼうぼう”になってしまっている部分の庭の草刈をしました。
なんとか半分を終えたところで体力的に限界が来て終了。
午後は疲れ果て、猫とともに昼寝してしまいました。
明日もきつい作業が待っているので、今夜はくつろいで体をいったん休めようと、のんびりしています。

番組の方では、ジャズのエラ・フィッツジェラルドが掛かったかと思うと、クラッシックの名曲も。
そして蓄音機なのでラインで音をとるわけでなく、マイクで拾っているので、スタジオで書類を落とした音まで流れています。こういうのもいいですね。
ギスギスした世の中、こうしてそんなことも気にせずに大らかに音楽を聞く・・、いい時間です。

GWはあまり大きな予定はありませんが、後半で中学時代の担任の先生夫妻と牡丹の花が素晴らしい先生の知り合いのお宅を訪問して楽しい時間を過す予定です。

あとはジャズ喫茶か、寄席などにも行ければ・・と思っています。
・・ま、遠出せずに小さな楽しみを追求する・・ってところです(゚ー゚*)。oO
皆さんも楽しい休日を過されますように。


【Now Playing】 教授の休日 / 黒崎政男、梅田英喜他 ( NHK-AM )

2017/03/30

洋楽ロック&ポップスアルバム名鑑vol.2 1971-1977 を見るのが楽しみ

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写真は2016年のレコード・コレクターズ増刊号『洋楽ロック&ポップスアルバム名鑑vol.2 1971-1977/監修:湯浅学』です。
けっこうこの本は手にしてパラパラとページをめくることが多いです(#^.^#)

1971-1977という時期は、レコード盤もステレオ全盛時代、録音も右・左がくっきりと分離されていたりして、とてもわかりやすいステレオ・レコーディングが今になって聞くと、とても“耳あたり”が心地良いのです。
今のどちらかというと、ドッカーンと音の塊がひとつになって飛んでくる・・みたいな窮屈な音ではありません。

そんな時代のアルバムに、どんなものがあったのか、いやはや素晴らしい名盤ばかりですよねぇ(゚ー゚*)。oO


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ツェッペリンもいる、ディープ・パープルもいる、オリビア・ニートン・ジョン、デビッド・ボウイ、イエス、EL&P、ピンクフロイド、ニューヨーク・ドールズ、10CC、カーリー・サイモン、ディランにクラプトン・・'(*゚▽゚*)'

あのとき買えなかったアルバムを今買って聞いてみたい、できればアナログで・・、と思いつつアルバムの解説を読んでいると、時の経つのも忘れます。
この本をおかずに、ご飯が食べられる(*^_^*)そんな感じですよ。

今夜も残業で疲れた身体と脳を癒やしつつ、この本をパラパラとやっています。
スリー・ディグリーズや、フィービー・スノウなどもあのときの気分を味わうため、もう一度聞いてみたくなりました。


【Now Playing】 Burn / Deep Purple ( Rock )

2017/01/16

クリス松村さんの番組でいい曲を聞いた

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NHKのAMラジオ番組「クリス松村の音楽処方箋」、帰宅したときに丁度放送中で、良さそうな感じだったので、iPad を使い、「らじるらじる」に切り替えて JBL の小型スピーカーにてちょっといい音で聞いてみました。

この番組、ゲストで来た人がちょっとした悩みをクリスさんに相談し、それに“効く”音楽をクリスさんが処方するというものです。おもしろい。

初っ端に掛かった曲は、美空ひばりさんの東京ドーム公演での「人生一路」でした。
いやもう驚きましたねぇ、素晴らしい歌唱でした。このバージョンを私は初めて聞きました。
ひばりさんはあの頃たぶんかなりお身体の具合は悪かったと思いますし、当時のビデオ映像などでも顔色は良くないように見えました。
でも、この曲の溌剌とした感じ、通常の歌い方よりも跳ね上がるような昂揚を感じます。
自分にも、そしてファンにも「私は大丈夫!」と言い聞かせているようです。
辺りがパーッと開けてまさに快晴っ!!最高の歌唱だと思いました。私も大興奮いたしました。
ぜひこの音源は手に入れようと思います。

さらにひばりさんの「笑ってよ、ムーンライト」という曲も掛かりました。
これはとても軽い感じのポップスで、ひばりさんの多様な側面を感じ、これまた“にくい”ライトな感覚の歌声で、またも唸ってしまいました。ジャズなどでも素晴らしい歌唱を聞かせてくれたひばりさんですが、いやはやたいした歌手でした。

続いて江利チエミさんの「おこさ(で)節」が掛かりましたが、これはクリスさんがドイツで見つけたアナログレコード盤で、しかも日本で1980年代に出たものを2000年代に入ってドイツが発掘し、レコード化したものだそうです。
発掘するだけのことはありました。チエミさんの“ノリ”のよい感覚にまたも興奮してしまいました。クリスさんの音楽、特に日本の歌謡曲に対する造詣はたいへん深く驚きました。

最後には、三人娘のもうひとり、雪村いづみさんの「ひこうき雲」が掛かりました。
これは10代の荒井由実さんが、自ら命を絶った友のために書いた曲で、本来雪村さんがリリースする曲だったのだそうです、これも知らなかった。
番組で掛かった雪村さんのバージョンはとうとうリリースされなかったものだそうです。
これがまた凄かった。
雪村さんが経験されてきた人生での様々なことがこの曲に深い意味を加えていて、動けなくなるくらいの感動を呼びました。

たまたま聞いたクリスさんの番組でしたが、素敵な番組でした。
ちょっとばかりそのお裾分け的な感じできょうは書いてみました。


【Now Playing】 深層深入り 虎ノ門ニュース / 青山繁晴 ( YouTube )

2017/01/14

こんどは R.ストーンズの新譜“ブルース・アルバム”を聞いてみた

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ローリング・ストーンズのニュー・アルバム「 BLUE & LONESOME 」を聞きました。
ライブアルバム以外のスタジオ・レコーディング製作としては実に11年振りとなるんだそうで、そんなにあいていたのかと今さらながら思いました。
しかも、レコーディングに要した時間はたったの3日!( ̄O ̄;)・・どうなっているんだ、と思いつつ耳を傾けました。

聞いてなるほどと思ったのは、全ての曲がストーンズのルーツであるブルースであり、そのカバーなのです。
ストーンズの初期の頃は、ほとんどがカバー曲のアルバムを出していたわけで、ほんとうにストーンズが好きで、愛して、日常的に聞き、プレイしていたブルースをスタジオで演奏し、オーヴァー・ダビングなしでギター、ベース、ドラム、(キーボード)のライブに近い形で録ったものになっていました。こりゃいいねぇヽ(=´▽`=)ノ


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スタジオでオリジナル曲を“びっちり”と神経張り詰めて作り上げた作品も良いのですが、こうしてストーンズのメンバーが愛してやまないブルースのいい曲を余裕を持って、しかも力も入れて演奏している姿は、今の彼らの年齢からくる味わいも加味されて、なんだかいい感じ!(゚ー゚*)。oO

しかも、隣のスタジオでやはりレコーディング中だったエリック・クラプトンが「ちょうどいいから手伝って」みたいな形で二曲参加しています(^^;)大物同士はやることがすごい。
そしてクラプトンが参加している曲はストーンズだけの曲とやはり曲調が異なって、この味わいもなかなか素晴らしい'(*゚▽゚*)'

さらに一曲、あのジョン・レノンがビートルズ解散後にドラムで起用していたジム・ケルトナーがパーカッションで参加している曲も一曲あります。懐かしいなぁ(*^^*)


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聞いているこちらも気負わず、リラックスして、ブルースの“いいところ”をたっぷり楽しめるアルバムになっていました。
チャーリー・ワッツも75歳とは思えぬいい演奏をしています。リンゴもそうだが、こうありたいものですd(^_^o)

ジャケットの“ブルー”なデザインもかっこいいこのアルバム、ぜひ聞いてみていただきたい作品でした(^-^)/☆


【Now Playing】 大人のジャズタイム / 島崎保彦他 ( ラジオ日本 )

2017/01/13

アルバム「日本漬け」を聞いた

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『日本漬け(朝倉さやさん歌唱)』というCDを聞きました。
このあいだ、たまたまラジオでかかっていたこのアルバムからの何曲かを聞き、大きな衝撃を受け聞いてみることにしたのです。

ラジオで聞くまで、私、世情に疎く、全く朝倉さんを存知上げなかったのですが、民謡民舞少年少女全国大会で、小学生の時と中学生の時に二度日本一になられているのですね。どおりでその歌声は澄み渡り、よく通ります。

今回聞いたアルバムは、多くの曲が日本の歌謡曲や、いわゆるJ・POPと呼ばれるもののカバーが入っているのですが、ただのカバーではありません。
ユーミンの「やさしさに包まれたなら」や、夏川りみさんの「涙そうそう」、槇原敬之さんの「もう恋なんてしない」、山下達郎さんの「クリスマス・イブ」、坂本九さんの「上を向いて歩こう」などが山形なまりの民謡調で、“こぶし”をころころ回しながら、しかも一部歌詞は山形弁に変えられていて、それがまたとても味わい深いのです。

もう聞き始めて2~3曲目くらいから涙が流れて「あぁ・・なんていいんだ」と思いました。
山形の空の下で青空を見上げながら、朝倉さんの澄んだ歌声を聞いているようで、方言を使い、ほとんど民謡のようにこぶしが回っているのに、なんの不自然さもなく、心の中に染み渡るようでした。

これはやはり朝倉さんが、よく、歌詞・曲を咀嚼したうえで、自分の思うその曲の姿を見事に具現化しているからだと感じました。
いやもう、どの曲も素晴らしい仕上がりです。

ラジオで何曲か聞いたときから“虜”になってしまったのですが、あらためてCDで、スピーカーから音量を上げて聞いてみると、さらに彼女の歌声と表現力の卓越したものを感じ、受け止めることができました。

今回の「日本漬け」は、一番新しいアルバムのようなので、さらに遡って彼女の作品を聞いてみようと思っているところです。
取り上げている曲はお馴染みの曲ばかりなので、興味を持たれた方はぜひその歌声に一度耳を傾けていただきたいです。その感動は想像を必ず上回りますよd(^_^o)


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 兵庫県三田市 鈴井紫乃さん ( NHK-AM )

2016/11/10

「オーディオ小僧のいい音おかわり」を読んだ

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『オーディオ小僧のいい音おかわり/絵と文:牧野良幸((株)音楽出版社)』を読みました。
牧野さんの著書(絵と文)は、過去に牧野さんが少年時代から聞いてきたビートルズのレコードの話をまとめたものを二冊、このブログでご紹介しましたが、今回はオーディオについての牧野さんの様々な経験をまとめたものです。

面白かったエピソードのひとつは、アナログ・プレイヤーの「ガラード301」を手に入れてからの牧野さんの様子です。
ガラードで聞いた音をイラストで表現している部分があるのですが、実にリスナーの眼前に広がる音の世界がわかりやすく描かれていて、「そうか、こんな感じに劇的に変わるのか」と、私もちょっと高価なプレイヤーに心が傾きかけてしまいました。

フォノイコライザーや、カートリッジも取り替えて試しているのですが、それも私は一度も経験していない羨ましい光景でした。そういう楽しみってあるよなぁ・・と、またも憧憬のまなざしでイラストに見入ってしまいました。

それから、今まで読んできた牧野さんの本では登場してこなかったクラッシックの世界についてもふれられていて、牧野さんが息子さんとオペラを聴きに(観に)、ドレスデンやプラハを訪れるシーンもあって、私には未知の世界が繰り広げられ、「今後、そこまで行くかな、自分・・」と思いましたが、そこまでいくと人生のスパンが足りないような気がしてきました。・・今後の課題といたします(^_^)

後半、多くの部分を割いて、私が気になってはいるが、まったくどうしたらいいのかわからない“ハイレゾ”の世界に突入する牧野さんのオーディオ世界が描かれていました。

・・まったく聞いたことが無いのです、ハイレゾ。
牧野さんが紹介している文を読むと、明らかに今まで聞いていた世界とは異なる音が聞こえているようです。しかも、クラッシックや既存のロック、ジャズなどの録音について多くふれられているのですが、かつての歌謡曲についてもハイレゾ音源がたくさんあるという・・。
これも、そこまで足を突っ込んでしまうと、オーディオの底なし沼にはまり込んでしまって、「楽曲そのものを楽しむ」という私の基本姿勢が大きく崩れ、私の音楽人生が楽曲中心から音の世界中心に遷ってしまう懸念を感じました。

もうちょっとハイレゾは待ってみようかな・・というところです(^^;)

というわけで、牧野さんの本はいつも楽しく拝見しています。今回もあっという間に読み終えました。結局、楽曲も楽しむし、オーディオ的にもほんとうは楽しみたい自分を発見しちゃいました。


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 村上里和 ( NHK-AM )

2016/10/16

今回はアナログ探訪でなく、CDでディランを聞いてみた

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アルバム『The Times They Are A-Changin'/Bob Dylan』を、所有しているCDであらためて聞いてみました。
ノーベル文学賞をとったと、あちこちで今日も騒がれていますが、あらためて1963年のこのアルバム「時代は変わる」を聞いてみると、「そんなことどうでもよい」ということなんじゃないか、ディランにとっても、ディランを聞いている人にとっても・・というふうに感じました。

冒頭のタイトル曲でも、今ある価値観を信じているならそれはいずれ逆さになっているぞ、せっかちに決めつけるな・・と歌っていて、私が感じたのは当時のアメリカは1950年代までの繁栄に陰りが見え始め、社会も人の心も一部で疲弊しているな、ということでした。

それは繁栄の恩恵を受けている側と、社会のある意味底辺に這いつくばるように生きている人(特に若者)を浮き彫りにしているのです。
それをアコースティック・ギターで、ディランが訥々と歌い出すと何かが心の中で動き出すのです。

そのざわざわとした心の感覚が、私が初めてディランを聞いたときの衝撃でした。

「One Too Many Mornings(いつもの朝に)」は、ディランの「A Day In The Life(※ビートルズの有名曲・・人生のある一日を切り取った作品)」かもしれないと思いました。
これを淡々とギターをつま弾き、歌うディランの風情は荒涼とした人々の心に染み渡ります。

「Boots Of Spanish Leathert(スペイン皮のブーツ)」は、あの太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」逆バージョンみたいで、今回聞いて初めてそう思ったのですが、“恋の行方”の表現として、これまたググッと心引き寄せられる作品だとあらためて感じました。

「The Lonesome Death Of Hattie Carroll(ハッティ・キャロルの寂しい死)」には心引き裂かれます。
1963年の春、メリーランド州、ボルチモアのエマーソン・ホテルでウェイトレスをしていたハッティ・キャロル(黒人女性)が殺されました。殺したのはウィリアム・ザンジンガーという白人青年。

殺害の理由は自分が注文した飲み物をもってくるのが遅かったというものでした。
キャロルはステッキで頭部を殴打され死亡。
見ていた200人の客は誰一人としてその暴行を止めなかった・・。
そして、裁判の結果下された刑は、「6ヶ月の禁固刑」。さらに父親がメリーランド州評議員だったことからその刑も免除された・・。
それがアメリカなのだとディランは歌い、怒りをあらわにするのでなく静かに歌うので余計に悲しみが増すのです。

「顔からハンカチをとりなさい、今は泣くときではない」というリフレインが最後に「顔をハンカチに埋めなさい、今こそ泣くときだ」と変わり、胸が引き裂かれるような思いになるのです。

このアルバム一枚でもディランの音楽と詩がどんなに素晴らしいものかがわかります。
・・でも、賞をあげてもディランには、それによる喜びはないのかもしれないと思いました。

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