「ジャパニーズ・スマイル/中島みゆき」を読みました。
『ジャパニーズ・スマイル/中島みゆき著(新潮文庫)』という本をブックオフで見つけて読んでみました。
1987年から1993年にかけて「月刊カドカワ」や、「月刊Asahi」中島さんのファンクラブの会報、その他雑誌や、書き下ろしも含めた中島さんのエッセイが詰まったものでした。
けっこう古い文もあるのですが、中島さんの文はそういう時代感など問題なく実におもしろいっ!(#^.^#)
中島さんの音楽に関しては、シリアスだったり、哀しかったり、慟哭したり、恨んでみたり、希望を感じさせたり、懐かしい気持ちになったり、力強かったりと、いろいろな要素がありますが、文に関しては(深夜放送などのおしゃべりについても)、実に“ありのまま”で、ちょっと傲慢だったかと思えば、小心でオロオロしたり、褒めれば図に乗り、けなされればショボンとしたり、ケチだったり、食いしん坊だったり、乙女だったり、おばちゃんだったり・・(^^;)と、その語り口はどこにもないと感じさせるものでした。
ラジオでおしゃべりしている時など、これがあの歌をつくったあの人なのか?!と驚くことがあるほど“ぽわんぽわん”としていて、“油断と隙だらけ”な感じがしますが、エッセイはそれをそのまま文章にした感じでした。
これもふつうの人には出来ないことだと思いました。
こんな文章は見たことがありません。
独特の“風合い”を示す文章は、まさに名人芸と言えると思いました。
のんびりと足湯にでもつかっている気分になりながら楽しみました。
ほっこりとしていい本でした。
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