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2023/08/14

伊集院静さんの「大人の男の遊び方」を読みました。

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『大人の男の遊び方/伊集院静著(双葉社)』を古本で見つけて読んでみました。

大きく分けると、「酒の飲み方」「人との出逢い」「ゴルフ」「ギャンブル」という感じだったのですが、ゴルフとギャンブルは私とは一生縁遠いものだと感じておりますので、少し端折って最初に“やっつけちゃい”ましょう(^_^;)

ゴルフについては、この本にも書かれていましたが、実際にボールを打っている時間よりも圧倒的に歩いている時間が長いわけです。
だから、その都度自分の今のプレイについて反省したり、確認したりいろいろと考えながらコースを回るので、自分を見つめる時間、自分との戦いみたいなものがその多くを占めているようです。
そういうことなら、私のテリトリーとなるわけですが、金も無いし(^^;)、できれば音楽などに多くの時間を割きたい私でもありますので、今後もやることはないでしょう。
でも、書かれていたことはとても勉強になりました。

そしてギャンブルですが、これもまた今までも全く関わり合いになったことがありません。
競輪、競馬、カジノに麻雀、どれもこれも何の興味もありません。
伊集院さんが書かれていたことで、覚えておこうと思ったのは、勝っても負けても、常に自分の「フォーム」を持って、それにそって手を打ち、形をくずさないということでした。
これは、ギャンブルだけでなく、様々な決断などをするときにとても役立つことだと感じました。

酒の飲み方については、私も東京時代に一か月に仕事とプライベートを含め、20日飲み会があるという経験をし、失敗もたくさんして、いろいろ覚えました。
だから目上の人と飲む場合の伊集院さんのアドバイスもよくわかったし(ここで書いちゃうと伊集院さんの営業妨害になるので中身は書きませんが)、友達と飲む場合、女性と飲む場合、などあらためて「そうだ、そうだ、それが肝心!」と思うこと多々でした。

ひとりで飲むのがある意味一番いいのですが、そのときは「酔い心地を愉しむ」というのが基本だ・・と伊集院さんに同感したのでした。

人との出逢いのところでは、松井秀喜さんとの出逢いや、立川談志さんとのエピソード、前川清さんの心づかいなど、実例を挙げて“良き出逢い”の紹介がありました。
私にも、“この人と出逢えてよかった”という人が今まで生きてきた中で何人かいます。
今でもその出逢いを大切にして生きています。
それがいつも心の支えになるのです。

というわけで、伊集院さんの「大人の男の遊び方」指南、心して読みました。
内容を噛みしめつつ、また明日からの「人との出逢い」と「お酒とのつきあい」もしていこうと思います。

 

2023/03/15

太田和彦さんの「書を置いて、街へ出よう」を読みました。

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『書を置いて、街へ出よう/太田和彦著(晶文社)』を読みました。
私にしては珍しく新刊本です(*^^*)

新聞の新刊本紹介に載っていて、読みたくなり、買っちゃいました。

太田さんといえば、“居酒屋”ですが、この本はお酒や酒場の本ではなく、喜寿を迎える太田さんがそんな喜寿間近の人生の時期をどう過ごしたらいいだろうと書かれたものでした。

ご近所歩きから、美術館へ出掛ける、映画を見に行く、芝居を見に行く、コンサートを聞きに行く、銀座をそぞろ歩き、そしてランチ、浪曲を聞きに行ったり、名建築と呼ばれる建物を見に行き、さらに庭園にも行ってみる。
骨董市をめぐり、手頃な値段の蕎麦猪口などを買い求める、レコードを聞く、落語を聞きに寄席へ、アナログ・レコードでジャズなどを聞き、銀座で“おでん三昧”をしたり・・太田さんの毎日は、多様な趣味やご自身が興味を持ったもので埋まっていきます。

何か身に着けようということではなく、色々なところに出掛け、触れ、経験し、それが喜びになっているのだ、ということなのだと思います。

この本のタイトルは「“書を置いて”、街へ出よう」ですが、私も自分の時間を色々なことに興味を持って過ごし、“書”は置かず(^_^.)日々ガンガン読み、映画だ、美術館だ、芝居だなどと色々とやっていたのに“コロナ禍”がやって来て、だいぶやろうとしていたことが出来なくなっておりました。

この本の“生き生き”とした太田さんの様子を読み、再度ギアをシフトして、また色々なことにどんどん飛び込んで行きたいと思いました。

渓流沿いなども歩きに行きたいなぁ。
少し気持ちが上向きになってまいりました(#^.^#)

 

2023/02/11

アーティスト すずきらな さんの「1年でやりたい100のコト」にならって私も「1年でやりたい77のコト」をどんどん出してみた(#^.^#)

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すずきらな さんというアーティストがいます。
千葉県旭市出身で、黒板アートや壁面アートをはじめ、さまざまな作品を描かれている方で、とても若い。
私は旭市の古民家美術館で初めてご本人と作品に出会い、圧倒的に素晴らしい作品とご本人のアクティブな姿に驚き、その後は、らなさんの活動に注目しています。

昨年は成田空港のターミナルに、らなさんのクリマス限定のガラス絵が登場し、日本に来た外国の方々もきっとその素晴らしさに驚いたことでしょう。

 

 

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そんな、らなさんのTwitterで見つけた「すずきらなの1年でやりたい100のコト」!
とても面白くて私もワクワクするようなことがたくさん列挙されていて、楽しい気分になったと同時に、私もいくつか《やってみたいコト》を挙げてみよう、そうすれば毎日がもっと生き生きするんじゃないか、などと思い立ったのです。

掲載している画像は参考にらなさんのやってみたいコトです。

では、私はラッキー7に因んで「77のやってみたいコト」を挙げてみます。

《今年1年でやりたい77のコト》

1.コラージュ作品を最低でも一点は作成する。

2.カメラを新調する。

3.ブログ版「ビートルズ研究室」で15曲以上の研究を進める。

4.東京勤務時代の友人、5人以上と会う。

5.ブログ版「ジャズ研究」アルバム10枚以上を取り上げ、アップする。

6.読書はひと月6冊以上を目標。読後感はブログにアップ。

7.ブログで続けている「南先生の玉手箱」、10作以上を活字化してアップする。

8.特に人物を中心に作品と成り得るような写真(出来れば新調したカメラで)を撮る。

9.上記に加え、モノクロ写真にもチャレンジする。

10.人を呼んで珈琲を振舞えるような機会、時間を持ちたい。

11. 宝塚歌劇に複数回行きたい。

12. 「便箋喫茶」というものの存在を新聞で知り、ぜひ一度行って、そこで手紙を書いてみたい。

13. 純喫茶めぐりをしたい。

14. 自然あふれる公園を選んで4㎞程度の散策を50回以上したい。

15. 毎朝、珈琲を淹れて家族に飲んでもらう。

16. モダン・ジャズを毎日聞く。

17. 今まで使ったことのないコーヒー・ドリッパーを入手して、美味しく淹れる術とそれに見合う豆を見つける。

18. 軍畑(いくさばた)から澤乃井を通って御岳までのルートを再度歩いてみたい。

19. 料理のレパートリーを十種以上増やす。

20. 宮沢賢治が収集していて、賢治の作品にも影響を与えたと言われるSPレコード盤250枚分が編集された盤があることを知ったので、入手し、聞いてみたい。
  ※収集時は豊かな作品を書いていた時期と重なっていたらしい。

21. 映画を10本以上見る。

22. 虎ノ門にある喫茶店「ヘッケルン」の名物プリンを食べてみたい。

23. 同じく虎ノ門にあるイタリアン・レストラン「ハングリータイガー」の名物スパゲティー「ダニエル」をもう一度食べたい。

24. 美術館を最低“三館”は訪ねたい。

25. 現在使っているオーディオのスピーカーに70年代のニアフィールド・モニターとして活躍していたオーラトーンの「5C」を加えたい。

26. おいしい蕎麦屋さんを何店か開拓したい。

27. 撮り溜めた写真から絵葉書を印刷して、実際に葉書として誰かに送ってみる。

28. 飼い猫のマロンとさらに仲良くなる。

29. 庭の草刈りを定期的にして、あまりボサボサにしない。

30. 成田山にお参りして、ついでに家族でウナギを食べて来たい。

31. 映画「ふしぎな岬の物語」の舞台になった岬の喫茶店に行ってコーヒーを飲む。

32. 白山にあるジャズ喫茶「映画館」でジャズを聞いてくる。

33. 鎌倉をのんびり散策する。

34. コロナ禍でご無沙汰してしまったジャズ喫茶「リラクシン」で幻のスピーカー「ガウス」の大音量ジャズを楽しむ。

35. 日本酒、富山の「銀盤」が懐かしいので飲んでみたい。

36. 保田海岸でシーグラス拾いをする。

37. 録り溜めてあるラジオ日本の番組「オトナのJazzTime」を聞き直す。

38. ジャズのコンサートを聞きに行く。

39. 博物館を訪ねる。

40. 有楽町駅近く「ジャポネ」のB級スパゲティーをまた食べに行く。

41. めん徳二代目つじ田麹町店でつけ麺を再度食べたい。

42. 新しく「美味しい日本酒」を開拓。

43. やさしく、スムーズな運転をいつでもする。

44. 人物観察を楽しむ。

45. 素敵な珈琲カップを手に入れたい。

46. 横浜のみなとを散策する。

47. 横浜中華街で食事する。

48. おいしいカレー屋さんを見つける。

49. 首の痛みを治したい。

50. カセットテープやMDに保存されている過去の対談ラジオ番組を聞き直す。

51. 神田神保町の古本屋街で本を探し回る。

52. 骨董市を探して出掛けてみる。

53. 録り溜めされているDVDを少しずつ見ていく。

54. 二年前、入院して死にかけた後、退院して書き始めたエンディングノートの続きを書く。

55. 毎朝、廊下・階段・脱衣室・トイレ掃除を7時半までに終わらせる習慣をつける。

56. 「正直」に「誠実」に、それを自然体とするように日々生きていく。

57. 居酒屋の達人・太田和彦さんが紹介した居酒屋に一軒でも行きたい。

58. 我が家の庭にやってくる沢山の種類の鳥の名前を調べる。

59. 気になること、興味を持ったことに関する新聞記事のスクラップをする。

60. 八街市のジャズ喫茶「ブルックリン」にはコロナ禍以来行っていないので、再訪する。

61. 新調した iPhone に入っている曲でプレイリストをいくつか作る。

62. 灯台のある所に何か所か行ってみたい。

63. デザインの良い切手を使って手紙を送る。

64. 店が移転し、引き継がれた形で営業を継続しているカレー店、銀座「ニューキャッスル」で久しぶりにカレーを食べる。

65. 夷隅郡大多喜町にある珈琲抱(HUG)でコーヒーを楽しみたい。

66. 東京の有名な珈琲店で本格的なコーヒーを飲んでみたい。

67. 東京にある日本庭園を何か所か訪れてみたい。

68. 寄席で日がな一日落語を聞きたい。

69. 久しく行っていないスポーツ観戦に出掛けたい。

70. 小さなテントを買って、自然公園で一日のんびりと過ごしたい。

71. 古い建築物を探して歩きたい。

72. 赤坂・四川飯店で十数年ぶりに麻婆豆腐のランチを食べてみたい。

73. 匝瑳市の珈琲店「ドゥ・ムートン」のコーヒーを飲んでみたい。

74. 俳句を詠んでみたい。

75. 中学時代の担任の南先生とジャズをアナログで心ゆくまで聞き、ジャズ談義をしたい。

76. 家族で温泉に行きたい。

77. 人のためになることを何かひとつ実現したい。

以上です!途中でネタが尽きるかと思った・・(^_^;)

 

2023/02/06

「趣味は何ですか?/髙橋秀実」を読みました。

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『趣味は何ですか?/髙橋秀実(たかはしひでみね)著(角川文庫)』という本を読みました。
著者はノンフィクション作家で、小林秀雄賞などを受賞されていて、著書も数多い方です。

冒頭に書かれていたエピソード、著者が講演をしたときに、ひとりの女性から質問があり「先生のご趣味は何ですか?」と聞かれ、一瞬頭が真っ白になり「すみません、ない、ような気がします」と答えてしまい、そこから『趣味』とは何だろう??と考え、この本に結びつきます。

その後、さまざまな趣味を持つ人に会いに行き、インタビューをし、実際に著者自身も体験してみるなどするという形でこの本は展開していきます。

坂本竜馬を趣味にする官僚や航空無線の傍受、蕎麦、ヨガ、スタンプ巡礼、切手収集、消印集め、エコを醍醐味にする人、ウォーキング、茶道、ガーデニング、登山・・趣味にのめり込んでいる達と会い、実際の体験もあったりするのですが、著者は細部に渡って聞き取りをしていて、その趣味の内容も事細かに調べています。

でも、私が感じたのは、著者からは「結局、そんなことして何になるの?」っていう言葉が見えてくるのです。
わかりやすく例をあげると、切手収集にしても、カラーカタログが出ていて、日本のみならず世界中の切手がカラーで掲載されているのになぜわざわざ集めてながめたりしているのか・・っていうわけです。

元も子もない・・と思いました。
走ったから何になるの、とか、山に登ったからどうしたんだ、と言われてしまえばそれまでです。

著者が色々な話を聞いたり、経験をした後、この本の最後の方で、まだ何も趣味としてはいない状態でした。
そこで、「するべきことがあるのにまだ何もしていない状態こそ、生きている実感を得られるチャンスだ」というのです。
「人生の味わい、趣味・・・意外なことに、趣味とは何かをすることではなく、何もしないでいる中にあるのではないかと私は思うに至りました」と、結論付けていますが、私にはこれは大きな勘違いだと思いました。

人は、別に何か得ることがあるから趣味としてやっているわけではなく、ただ単に好きだからやっているだけだと思います。
何か趣味から「意味」や「意義」を見出す必要はないのです。
著者のそういう人たちをながめていることで人生の味わいを感じることが趣味なのだという逆説的な結論は、はっきり言って「つまんない人だ」と思ってしまったのです。※ごめんなさい、著者の方。

私もつい最近、「趣味は何なの?」と聞かれ、“うぐぐ”と言葉に詰まりました。
なぜかというと、何から何までが、どこからどこまでが趣味なんだろうと思ってしまったからです。
私がやっているものの中で、一般に趣味と言われるものをあげていったら数百の数になってしまいます。
結局、「趣味は何ですか?」という質問自体が趣味のない人の質問なんじゃないかと思ったのですが・・・だんだんわけがわからなくなってきたので、本日はこれでおしまいにします。

 

2023/01/08

「お茶席の冒険/有吉玉青(たまお)」を読みました。

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『お茶席の冒険/有吉玉青著(光文社知恵の森文庫)』という本を読みました。
またまたブックオフで格安購入です。

著者は、有吉佐和子さんの娘さんなんですね。
そして小説家、随筆家でもあります。

この本は、お茶席についてということで、茶道に親しむ著者が茶会や教室に出かけて経験したさまざまなことを面白く書かれています。

幼い頃に一度お茶を習っていたのですが、12年のブランクを経て教室に通いだし、そこでの新鮮な経験、茶道の様々な決まり事、失敗経験などをけっこう正直に書かれていて、おおらかな方だなぁと楽しんで読むことが出来ました。

最近、浜美枝さんがやっているラジオ番組で英国の紅茶の作法などについての先生がお話しているのを聞いたのですが、驚くことに英国のアフタヌーンティーの儀式的な作法のようなものは、日本の茶道に影響を受けているのだそうです。

ということで、この本にも書かれていましたが、お茶席での作法というか、決まり事はけっこうたくさんあります。
しかも流派によって左右が逆だったり、手順やその他いろいろなやり方があるようです。
面倒そうだな、とも思いますが、でも以前教育テレビで「茶道」の時間などを興味を持って見ていたことがあるのですが、実に“いい時間”と“空間”を体験できる素晴らしいものだと思っていたのです。

さらに茶室や、使用される道具、掛け軸や花、お菓子など興味は尽きません。

2013年だったか、市川海老蔵さん主演で上映された「利休に尋ねよ」という映画も見ましたが、権力者なども魅了される「茶の湯」は、さまざまなことを含めて奥深いものだと思います。

この本は、失敗談や、著者の楽しかった経験、大変な思いをした経験も愉快に書かれていて、とても楽しめました。
お茶に興味のある方にはおすすめ本です。

 

2022/10/17

「天才アラーキー写真ノ方法」を読みました。

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『天才アラーキー写真ノ方法/荒木経惟著(集英社新書)』という本を読みました。
これもブックオフで100円にて入手。

20年も前の本で、荒木さんは還暦を迎えた頃です。
とっても元気でバイタリティーあふれる様子が本いっぱいに広がっていました。

なんというかアドリブで、写真について、自分の撮り方について、そして撮っているときの周囲の人たちの様子、さらにスタッフとのやり取り、時代によってその時々のカメラの選択や整理の方法などを語ったものを文書化したという感じでした。

ほとんど酔っ払っているようであるが、でも被写体と向き合うときにはすごい勢いで迫っていくし、独特の感性が突っ走る感じがわかりました。

使用しているカメラの詳細については、専門家ではないので私にはよくわからないのですが、うまく使い分け、そのときのフィーリングを大事にしていること、カメラの特徴をどう捉えているのかということも書かれていました。

それに、ロケに出掛けるときには、かなり全体の量を減らしてコンパクトにしていることもわかり、実際に屋外などで撮るときには、カメラ一台のみで対峙し、バッグなどは持たず、身軽にして相手に威圧感を与えないような配慮をしていることもわかりました。

私のようなただの写真好きにとってもヒントになる部分が所々に有り、これからカメラを手に出掛けるときの参考にしようと思いました。

 

2022/09/17

中島誠之助さんの「骨董掘り出し人生」を読みました。

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『骨董掘り出し人生/中島誠之助著(朝日新書)』を読みました。
2007年発行となっていますので、かれこれ15年前の本です。
著者は、あの「なんでも鑑定団」の焼物を主に鑑定していたあの中島誠之助先生です。

このあいだ、伊集院静さんの本をこのブログでご紹介したときに、そこに掲載されていた短編小説二篇「少年譜 笛の音」、「親方と神様」の感想を書きましたが、中島さんの生涯は、まさに上記二篇の小説のような、幼少期から少年期の両親を失い、養子として伯父や伯母などに育てられるも、戦争の惨禍から大変な苦労をする話が書かれていました。

骨董という道に入る前の学生時代の様々なことへの挑戦と、実際に仕事をするようになってからの挫折や、その中で手を差し伸べてくれた今となっては驚きの有名人達の話、まるで小説を読んでいるかのような数奇で、波乱にとんだ人生が描かれていました。

前回の伊集院さんの小説といい、今回の中島さんの自伝的なお話も、私の今後の生き方にとって大きなものを得たように思います。

世の中は自分の思うようには出来ておらず、次から次へと困難に見舞われ、あたたかく手を差し伸べてくれる人もいれば、多くは悪い人がいて様々な苦境に陥れられ、自らの信ずるところに向かってひたすら信念を通して生きていくことがいかに大変なことか・・ということがこの中島さんの実体験的自伝をとおして描かれていました。

中島先生には、二十年も前だったでしょうか、私の職場が企画した「出張・なんでも鑑定団」においでいただき、私と妻の新婚時代に買ったお宝「野々村仁清の香盒」を鑑定していただき、見事8千円の鑑定をいただき、妻は泣き出し、そのおかけでMVPをいただいてしまい、石坂浩二さんの絵を賞品として受け取るという、悲しいんだか、嬉しいんだかわからない結果になったことがありました。

事前に、先生方との握手やサインは出場者は「厳禁」との説明を受けていましたが、泣き出した妻を見て、あとで中島先生ファンだった妻は握手をしていただき、持参した中島先生のご著書二冊に丁寧なサインまでいただいてしまいました。

今となっては、たいへんいい思い出です。
それに、京都のみやげ物という鑑定をいただいた香盒は、逆に私達夫婦の“お宝”になりました(*^_^*)

この中島先生の「骨董掘り出し人生」は、自分を勇気づけるために、今後も読み返すことになると思います。

 

2022/09/10

「森村誠一の写真俳句のすすめ」という本を読んだ。

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『森村誠一の写真俳句のすすめ/森村誠一著(株式会社スパイス)』という本を読みました。
これもブックオフで見つけました。2005年発行のものです。

この本はようするに、森村さんが俳句を詠むことに目覚め、それも自ら外に出て歩きながら、しかも写真を撮りながら俳句をひねるという手法がとてもいいんじゃないかということに気づいた、ということを書かれています。

この写真を撮りながら、というのに私がピピンと感じるものがあったので、思わず手に取ったわけです。

テレビ番組の「プレバト」などでも、俳句のコーナーで毎回お題を出すときに画面には写真が一枚出て、それでイメージをふくらませるというようなことをやっています。
これは見ている私達にもわかりやすいな、と思っていました。

それを森村さんは積極的に写真と自らの俳句を同時に表現するという手法に出ていて、読めば読むほど俳句が引き立っているように感じました。

実際に森村さんの作品をこの本で見ていると、写真が同時に掲載されることによって、俳句に詠まれた世界がよりイメージしやすくなっていました。
写真が俳句を、俳句が写真を互いに補完し合っているような感じで、私も句集などを何冊か持っていますが、その文字だけの世界とは異なる、新しい俳句の存在の仕方を感じました。

それに、句をつくっている側も様々なところを歩いたり、いろいろなシーンに遭遇したりする楽しさ、ハプニング的なものも楽しめるのではないかと思いました。
さらに、写真を撮るということ自体にも俳句と同時に楽しめる要素があって、なんだか私もやりたくなってきた…σ(^_^;)

これから俳句をやってみようか、などという人には、ひとつのやり方かもしれないと思います。
俳句と写真、同時進行でやってみては、という本でした。

 

2022/08/01

寺島靖国さんの「My Room My Audio -十人十色オーディオ部屋探訪-」を読みました。

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『MY ROOM MY AUDIO -十人十色オーディオ部屋探訪-/寺島靖国著(DU BOOKS)』を読みました。珍しく新刊ですっ!(^^;)

元ジャズ喫茶「メグ」の店主、そしてジャズ評論家、文筆家、ジャズ・レーベルの主宰者など多彩な活動をされている、そして常に辛口で喧嘩っ早いことで有名な寺島靖国さんの新刊ということで、早速手に入れましたよd( ̄  ̄)

寺島先生は1938年生まれ、いやもうそのバイタリティーには驚くばかりです。
「あなたの部屋で、聴かせてください」とサブタイトルに書かれています。それも67人もの部屋を訪ねるというのです。
そのうち30件くらいは喧嘩になるのか・・と思いつつ、この本を読み始めましたが、ほとんどそのようなことはなく(^_^)なんとか“穏便”にオーディオ訪問を済まされたようで、何よりでした。

訪ねた家々の主は、ミュージシャン、会社役員、会社員、医師、オーディオ店の方、ジャズ喫茶・ライブハウス店主、哲学者、大学教授、シンガー、オーディオメーカーの方などなどです。
それが、どの人もどの人も、お一人の話題だけで一冊の本が書けるくらいのオーディオ・システムを構築し、“一家言”を持ち、人生のエピソードも豊富な人達ばかりd(^_^o)
10人目を超えたあたりから“湯あたり”ならぬ“オーディオあたり”みたいな症状が私を襲いました…σ(^_^;)

世の中には人生そのものをオーディオと心中するように過してしまうなんて、そんな怖ろしいマニアなお歴々がいらっしゃるのだ、とあらためて感心いたしました。
そういう人達の「音」、ぜひ一度は聞いてみたいです(*^^*)・・ちょっとこわいけど。

建物の中にオーディオ用の部屋が四部屋有り、それぞれの部屋に“弩級”の全く異なるシステムが組まれているという方がいました。

わざわざ自宅とは別に土地を購入し、家を建て、その建物はオーディオを楽しむだけのもの・・( ̄O ̄;)っていう猛者もいました。

かと思うと、スピーカーはビンテージのタンノイを使い、あとは現代の新しくてコンパクトなシステムで駆動し、ネットワーク・オーディオで軽やかに音楽を聞いているサウンドクリエイト店長の竹田響子さんのような方もいて、まさに多種多彩な方々のオンパレードでした。

私には到底わからないのは、寺島さんからの訪問先での“おきまり”の質問。

『あなたはオーディオと音楽のどちらがエラいと思いますか?』

というものです。私が理解できないと書いたのは、音楽を聞こうと思わなければオーディオ機器は使わないだろうから、当然「音楽」と答えるとかと思うと・・そうではない人がいるわけですよ。

ついでに言うと、私は「楽曲」を聞くためにオーディオを使っているだけで、“いい音”が出れば、それに越したことはないとは思いますが、どのような楽曲なのかわかれば、極端にいうと、安いポータブル・ラジオのAM放送で聞く音でもいいのです。
ひとつの楽曲から受ける感動というか、インパクトはそれでも十分可能だと、経験上思います。

また、寺島さんが訪問していろいろな人のシステムの音を聞いているときに、トランペットやテナー・サックス、ベースが一直線上に並んでしまっている、とか、それぞれの楽器がステージ上で前方、中程、後方などと立体的に聞こえる・・というようなお話をされているのですが、これって元々のレコードやCDに入っている音源のミックスによって大きく左右されるもので、オーディオの方が主導で左右しているものではないと思ったのです。
そこらへんが、わずか三枚程度のアルバムから曲を数曲聞いただけでわかるのかな?と。

それから、寺島さんもそうですが、他の訪ねた方の中にも“特定の楽器”の音をより良く聞くためにシステムを構築、チューニングしているという話も、わかるようでわからなかったことです。

例えば、私なら、自分がドラムを叩くので、ドラムのハイハットやスネアの音中心にドラムメインでオーディオシステムを組むなんて考えられません。
そしたら他の楽器とのバランスがくずれて、楽曲全体のサウンドがおかしくなってしまうと思うのですが、「オーディオがいちばんエラい」派の人には、そんなことチャンチャラおかしいのでしょうか。

・・などと書いていると、寺島さんに“乗り込まれ”、ギタンギタンにされるといけないので、このへんできょうはやめておきます(^^;)

とにかく、読んでいるだけで“ごはん三杯”はいける!というオーディオの本、じっくり、たっぷり味わいました。“内容充実”の本でした。

 

2022/05/06

あまり気にしていなかった「サブスクリプション(※サブスク)」について考えてみた。

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数年前から俗に言う“サブスク”という言葉が飛び交っていました。
“世捨て人”とよく人から言われる私は(^_^;)「あまり気にせんとこ」ということで、なんで世間がサブスク、サブスクっていうのか調べもしておりませんでした。

最初に意識したのは、よく行く珈琲店の音楽について、マスターが「Spotify」を導入するという話を聞いたときと、知り合いがよくいくライブハウス兼レストランに連れて行ってもらった時に、そこのマスターも「Spotify」を入れている・・という話を聞いた時です。

お二人から話しを聞くと、一定額のお金を毎月払うと、その額によって様々な音楽の配信を受けることができるらしい、しかも色々検索も出来て、ものすごい数の楽曲をいつでも聞くことができる・・ということでした。
金に“糸目”をつけなければ、かなりの高音質で楽しめる、ということも小耳に挟みました(*^_^*)

で、私は今年に入り、自分がUSEN放送を入れていて、これはある意味サブスクの先駆けじゃないか、それなのに、最近の放送内容は弱体化の一途をたどり、音質まで落としていることに気づいたわけです。

更新時期がやって来たので、USENに電話して、「この“ていたらく”は何だっ!もうやめちゃう!!」と言ってみたら、なんだ Spotify みたいなことやってるって言うじゃないですかd( ̄  ̄)

んでもって、今までのものより安いっ!(T_T)・・早く言ってよ。

というわけで、それを導入しました。もう部屋の中でも、散歩中でも、クルマの中でも、ありとあらゆる曲が(さすがUSENというくらい)聞けるし、おもしろいチャンネルもたくさん!
『ちょいワルおやじはコレを聴く!』というチャンネルまであった( ̄O ̄;)・・聞けば、なるほどと納得のいく曲が掛かっている(*^^*)

懐かしい歌謡曲や、60年代、70年代の洋楽ヒット曲などもチャンネル豊富、私の好きなジャズについても、モダン・ジャズからブルーノート・レーベルだけとか、男女別のボーカルチャンネル、さらにアーティスト別のチャンネルまであるd(^_^o)

でね、これが映画だとか様々なジャンルの“サブスク”が世の中にあり、食べ物やお酒、衣類や家具とかいっぱいあるわけです。
個々の契約は少額でも、あれこれやっていると一ヶ月にサブスク“ウン万円”となり、やべっ、やめようと思うとやめ方についてはほとんどアナウンスされていないし、電話などの受け付けも無い・・というこうになり、ああ・・サブスク地獄ということになりかねない (・_・;

調子に乗って、あれこれサブスクをやっている人、サブスクだとさえ思っておらず、“謎の”支払を続けている人、気をつけた方がいいと思います。・・私も気をつけます。

 

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