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2024/08/01

俳句を詠んでみる_0179【 古いラジオの録音聞く 夏座敷 】

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カセットテープや、今やほとんど見ることのないMDに15年以上前に録音したラジオ番組が残されています。それを聞きながら一句詠みました。

【 古いラジオの録音聞く 夏座敷 】

《背景》季語:夏座敷[夏]
ここ最近、15年以上前のラジオ番組の録音をあらためて聞いている。
そんなに変わり無いのかと思ったら、話しのテンポも掛かる曲も割とゆったりしていて、しかも今と違ってどうでもいいような話しは少なく、心に残る内容が多いことに驚いた。
こんなラジオ番組を聞くには、夏を涼しく過ごそうとした昔の夏座敷が似合うと思った。
襖や障子を取り外して風を通したり、籐の敷物や茣蓙などを敷き、麻の座布団にしたり・・そんな夏の座敷を懐かしく思った。

 

 

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2024/07/08

「暮らし自分流/下重曉子」を読みました。

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『暮らし自分流/下重曉子著(海竜社)』を古本で見つけ、読んでみました。

2018年第一刷発行となっていて、過去様々なところから出版された著者の文から「住まい」「おしゃれ」「いいもの、好きなものをつかう」「七十歳からの着物」「暮らしの立ち居振る舞い」「心を遊ばせる時間」などの項目ごとに編集して構成されていました。

いつも下重さんの本を読んでいると、“迷い”が無いです。
それは他の人にはあまり見られないことだと感じました。
「こうしてみよう」と思ったらすぐに実行してみる、その行動力が下重さんのいくつものベストセラーを生む結果を導き出しているのだと思います。

良いと思えば軽井沢で長く住まわれていた家を別荘として手に入れ、そこに仕事場を設けたり、そこが冬寒いとなると、冬用の別荘もすぐ隣に購入して、友人達を招いて宿泊させたりもしていました。
親の残した古い家具なども運び込んで、自分の気に入った家具を気に入ったようにレイアウトし、自分らしい住まいをつくりだしています。

骨董に興味があり、勧められると骨董商の資格免許を取って、骨董商まで始めてしまいます。
何年かやってずっと赤字だとスパっとやめています。
そういうところの決断力もすごい。

服装にしても、自分はこれこれこういうものが好きだし、自分はこういうものが似合って、コーディネイトはこうするのがいいと決めると迷いのないファッションを心がけています。

そして人との付き合い方も自分の考え方と実際のやり方がしっかりと決まっていて、ちょっと凡人には難しくて真似出来ないこともあるよなぁと思ったりもしましたが。

でも年齢を重ねてくると、あれこれ迷って何か月も何年も経ってしまうような人が多い中、下重さんのような感覚で物事を決め、実行していくことによって、自分でも納得できる生き方、住まい方が出来るだろうと思いました。

私もある程度考え方を決めておいて、家のことや、家族その他のことについてもうまく判断・決断しながら生きて行こうと思いました。

 

2023/08/29

「京都暮らしの四季 -極楽のあまり風-/麻生圭子」を読みました。

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『京都暮らしの四季 -極楽のあまり風-/麻生圭子著(文春文庫)』を古本で見つけ、読んでみました。

麻生さんの京都町屋暮らしについて書かれた本については過去このブログで「東京育ちの京町屋暮らし」という本をご紹介したことがあります。
著者の麻生さんがいよいよ京都の町屋を手に入れ、修復、改築しながら町屋暮らしを実現しようと奮闘するお話しでした。

今回ご紹介する本では、京都町屋暮らしを始めて、あらためて京都の過酷ともいえる夏や冬の環境の中でどうやってその暮らしを楽しみながら営み続けるか、ということが書かれていました。

京都の町屋というものが、独特の奥に細長い形状で、さらにいくつもの扉、障子などを開けて部屋の中を通り抜けるものであったり、中庭や土間がある中での生活がどのように四季と関わっていくのか・・また、そんな状況を楽しめるのか、そんなことが書かれていましたが、著者は戸惑いつつもやがて「これが京都の町屋暮らしだ」と気づき、その良さや風情に喜びを感じていく様子がわかりました。

ヤモリも出れば、ホタルも出る、夜中に起きて用を足せばその音が隣近所に筒抜けになる、建具は季節によって“衣替え”をするなど、いいんだかなんだか私にはわからない部分もありましたが、でも麻生さんが選んだ「京町屋暮らし」は人生の貴重な部分を占めているのではないかと思いました。

ただこの本が発行されたのが、二十年以上前のことなので、現在の日本中“酷暑”に見舞われる中で、果たしてエアコン無しの京町屋暮らしが可能なんだろうか、と思ってしまいました。

最近のラジオで聞いた話題が「日本は四季ではなく、“二季”になりつつあるんじゃないか」というもので、夏と冬の「二季」にほんの少しの間の春と秋みたいになってきていて、京都の古来の四季の過ごし方・・今はどうなっているのか・・と思ってしまいました。

 

2023/07/08

「河童が覗いたトイレまんだら」を読んだ。

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『河童が覗いたトイレまんだら/妹尾河童(文春文庫)』という本を、これまたブックオフで見つけて読んで(見)みました。

1990年の単行本で、その文庫化、かなり古いです。
登場される方でお亡くなりになっている方もけっこういました。

妹尾河童さんがこの本では、いろいろな有名人のトイレを見せてもらい、それを事細かに描写しているのです。
テーマが「トイレ」とは!と驚きました。
特に女優さんなどは断ってくるんじゃないかと思ったのですが、意外とあっさり取材OKの方が多かったようです。

トイレをひとつの部屋のようにして、自分好みのインテリア・スタイルが素晴らしい人がいたり、本棚があったり、書き物が出来る用意がしてあったりの書斎の一部的な使い方をしている人もいました。

また、自分の家の自分用に考えたトイレでないと用を足せない・・という人もいて、出来れば遠出の出張があっても帰宅してから用を足すなんて人もいました。

けっこう「自分にとってのトイレとは」と語り出す人も多かった。

トイレを見せてもらうことで、色々なものが見えてくることに驚きました。

我が家のトイレは、とあらためて見てみても、全然ふつうだなぁ(^_^;)と思いました。
この本に出てきた人のように長時間籠ることもないし・・。

でも、不思議なことに小さい頃からの記憶を辿ると、親戚や色々なところに出かけて行った記憶の中に、明らかにトイレの印象が強く残っています。
家の中がどうだったか覚えていなくても、トイレについてはハッキリとした記憶があるのです。
やはり、トイレには何か独特の主張のようなものがあるのかもしれません。

400頁を越えるボリュームでしたが、面白く読みました。

 

2023/02/08

「骨董市で家を買う」というセンセーショナルなタイトルの本を読みました。

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『骨董市で家を買う -ハットリ邸古民家新築プロジェクト-/服部真澄著(中公文庫)』という本を読みました。

タイトルにあるように、骨董市で骨董と一緒に「古民家」が売られているのを見て、著者の作家・服部真澄さんが本当に買ってしまう・・というドキュメンタリー的小説です。
で、それを見てハラハラしたり、驚いたり、応援したり、冷静にアドバイスしたり、うろたえたりする夫もそこにいる、というものでした(^^;)

そもそもが骨董市で「古民家あります」みたいな売られ方をしているということがあるんですね!という驚きがありました。

そして、実際にその古民家を地方から解体して運び、東京に持ってきて使いやすいように再構築するという手法が実際にこの本の中でリアル・ドキュメンタリーとして物語られるのですが、1990年代後半くらいにこの本が刊行されているところから逆算すると、まさに古民家移築の“先駆者”と言ってもいいくらいの時代です。

それをこの著者は“向こう見ず”というか、度胸があるというか、果敢に挑むわけです。
自らの空想の中に描いていた理想的な古民家をアレンジした住まい&仕事場を求めて!

骨董屋さんから紹介されたいくつかの古民家から気に入ったものを決め、解体、運搬、実際に建築する時のために切ったり削ったり、番号付けをしたり、実際に家として成立するまでは想像を絶する苦難が待ち受けていたのですが(それも三度、四度、五度、六度と何度でも大ピンチが訪れる)、総合プロデューサ的役割を骨董屋さんがやり(途中宗教にハマってしまったりして仕事は遅々として進まない(T_T))、設計士が入り、工務店が入り、建具も古民家で使われていたものを小さくしたり調整したりして使えるようにする建具屋さんも入り、漆喰も専門家を読んだり、さらにさらに様々な専門家が来て予算は膨らみ、工期は延長に次ぐ延長を重ねるのでした。

この奮闘記を読んでいるだけで、こちらもハラハラドキドキするわけですが、でも徐々に著者の考えている古民家移築の姿が見え始め、添えられている写真にも個々の部分の素敵な設えが見えてくるとワクワクしてくるのです、読んでいる私も(#^.^#)

実に見事な展開と巧みな文章で最後まで一気に読ませてもらいました。
いやもう、スリルとサスペンスまで味わいながら楽しく読ませていただきました。
古民家・・以前から興味を持っていたのですが、いいなあと思いつつ読了いたしました。

 

2022/11/24

「東京育ちの京町屋暮らし/麻生圭子」を読みました。

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『東京暮らしの京町屋暮らし/麻生圭子著(文藝春秋)』を読みました。
いつもどおりのブックオフで安価にて購入。
2000年7月発行の本です。

著者、麻生圭子さんはエッセイストで、作詞家としても吉川晃司、小泉今日子、中森明菜などの曲を手がけている方だと知りました。

その麻生さんが京都のいわゆる“町屋”暮らしをしようとするのですが、その町屋を借りようとして大家さんに会うと、「町屋かなんか知らんけど、あんたみたいなよそから来た人間がやな、勝手に、そんないい方してるだけや。我々、京都の人間はそんなことば、使いませんな」・・と、初っ端から痛い洗礼を受けます。

ま、一筋縄ではいかないわけで、不動産屋さんから知人、その他あらゆる“つて”を頼って町屋を探し、借りる際の改修をどこまでやっていいのかという条件などの擦り合わせも大変なことになりました。

いったん借りることが出来、契約もきちんとして、その後、夫も含め多くの人の手を借りて床を漆で塗ったりたいへんな作業をするものの、途中で話がご破算になり、苦労が水の泡となることもありました。

しかし、著者、麻生さんの町屋に対する「住んでみたい」という願望は最後まで衰えることはなく、本を読んでいるだけでもこちらが気絶しそうなくらい大変な思いと作業を経て“町屋暮らし”に漕ぎ着けるのでした。

そして、町屋暮らし・・優雅でいいじゃない、と思うと、それは現代の快適な環境、たとえばエアコンや水、給湯関係などが麻生さんが住もうとしている町屋では、昭和三十年代のような暮らしをしなければならないことになるのです。

冬は外と同じくらいの寒さの中で暮らさなければならず、台所などは土間にあり、足の先から芯まで冷たくなるらしく、夏はエアコンもないので当然あちこち開けて暮らすわけで、だから蚊帳を吊るのは当然のこと・・。
冷蔵庫も今どきの大型のものを置く場所もなく、小型で冷凍庫もない生活を選びます。

とうてい現代人には耐え難いような環境かと思いますが、でも、それでも“町屋暮らし”をしたいという気持ちはなんだか理解できます。
現代社会の皆が共有している、いわゆる“便利で快適”な生活よりも大きく深い喜びがきっと町屋暮らしにはあるのだと思います。

掲載されている写真を見ていると、なんだか私も憧れてしまいそうな“豊かさ”を感じてしまいます。

このあいだ、またもブックオフで麻生さんの「京都暮らしの四季」について書かれた本を見つけ、購入いたしましたので、読みましたらまたここでご紹介したいと思います。

今回は、京都の町屋暮らしって、なんだか良さそう・・というところまでの読後感ご紹介でした。

 

2022/10/30

「思想する住宅/林望」を読みました。

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『思想する住宅/林望著(文春文庫)』を読みました。
これもいつもどおりブックオフで安価購入。2015年に刊行されたものです。

冒頭の部分では典型的な現在の日本家屋と英国の家屋とその家屋奥に“寄り合い”的に広がる庭について比較して書かれています。
ようするに、一般的な南側に向いてどの家も建てられていて、家の前面には庭があるという日本人がまずは「こうでなきゃ」という家のあり方について・・そうではないぞ・・ということが書かれていました。

英国では、家は皆通りに面して建てられ、その後ろに庭があり、それら庭が寄り合って豊かな緑地が形成されているとうわけです。

英国の都市形成の外枠だけ真似している日本の都市はあるけれど、根本的には異なっているという話から始まったのですが、読んでいる私としては「そんなこと言ったって、南側にこだわる日本人は多いよなあ」などとも思いました。

そして、実際に著者の林望先生が家を建てるにあたっての留意点を様々な観点から考察していくのですが、ほんの一例だけでも下記のようです。

どこに住みたいのか、または住みたくないのか

隣人との関係はどうありたいか

自分の生活形態はどんなものか

自分は何をしたいのか、また何をしたくないのか

昼の生活重視か、夜の生活重視か

夫と妻のあり方はどうするのか、共同参画か、そうではないのか

エネルギーをどう考えるのか

どこで働き、どこで遊び、どこで住むか

どうやって生き、どうやって死ぬか

・・これはほんの一例、氷山の一角で、もう数えきれないほどの考察をしています。

日本の暑さ、寒さにもふれていましたが、関東で比較的寒暖差が少なく住みよさそうな土地もあげられていましたが、これが意外と千葉県の三か所が紹介されていました。

銚子、勝浦、館山です。いずれも海沿いの町になるのですが、津波の心配もあり、その中でもある程度の高台を薦めています。
そういえば、天気予報などを見ていると銚子は、関東の都市部から比べると夏のあいだは三度は低い数字がいつも報じられていました。やはり過ごしやすいところなのか。

最近、私も YouTube で家を紹介するものをいくつも見ていて(自分がこれから建てるわけでもないのに(^-^;)、それぞれの家が持つ“主張”みたいなものにとても興味があります。

最終的には都会か、田舎か、家族のあり方、自分の生き方などが大きくその家に反映されているものと思われます。逆に言うと、そういう家は主張するものが異なっても実に“見甲斐”があるのです。

この本は、家についての考え方に参考となることがたくさん書かれていました。

 

2022/08/10

「ヘンな間取り300」を読んだ・・見た。

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『-思わずツッコミたくなる- ヘンな間取り300/ヘンな間取り研究会(イースト・プレス)』という本を読みました。間取り図ばかりの構成なので、“見た”とも言えるかもしれません。

これについては、何年も前にブックオフで買って、時々パラパラとページをめくってみる、というような状態できて、やっと読み終えたという感じです。

あまりに多い“ヘン”な「間取り図」のオンパレードに、疲れてしまい、長いことかかってしまいました。

異常に狭いうえに、長ぁ~い廊下のついたマンションや、三角形などの“異形”な部屋の“かど”がデッドスペースになっていて、なんだこりゃもったいない、みたいな部屋、トイレや洗濯機スペースだけ別室にあり、部屋を一度出なければならない物件。

タイトルどおり“ヘン”なものばかりなのです。

見ていると、だんだん「なんでこんなもの作ったんだ」とか「これを売るって、どういう神経してんだ」とムカムカしてきて、半分以上読み進んだときに、“うんざり”してしまいました。

世には“マドリスト”と言って、間取り図を見ているのが楽しくて仕方ないって人が多々いるようで、そういう人達にとって、この本は恰好のネタ帳となるのでしょう。

私は“慣れない”ものでパッと見て具体的な部屋の様子が想像できなくて、想像が映像として完了するまでに時間がかかり、それがネックとなって、なかなか読めなかったのでした。

それなりに面白がって読むことが出来ましたが、もう「ごちそうさま」ということになりました。
立体的な復元図と人が住んでいる様子のイラストなども添えてあると読みやすかっただろうなぁ・・それが最終的な感想です。

 

2022/08/09

「父の縁側、私の書斎/檀ふみ」を読みました。

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『父の縁側、私の書斎/檀ふみ著(新潮文庫)』を読みました。
私同様、本好きの妻とブックオフでいろいと物色しているときに、私が阿川佐和子さんの本をよく読んでいるので、妻から「檀ふみさんの本はどうだ?」と手渡されたので買ってみたものです。これまた格安にて。

2004年に刊行されたものの文庫化ですから、檀さん五十代に入った頃の本です。

この本は、檀ふみさんが父の檀一雄さんの思い出と共に、一家が暮らしてきた家の間取り図も再現して家族の様子なども振り返っているもので、幼少期にまで遡る思い出はなんだか昭和の懐かしい家族の風景が彷彿として、読んでいてこちらもしみじみとしてしまいました。

仲良しの阿川佐和子さんの父親もかなり強烈な人でしたが、この檀一雄さんもそれを何倍も上回る強烈さでした。

お金もないのに土地を買ったり、家を買ったり、増築につぐ増築を重ねたり、その金の工面を奥さんが(ようするに檀ふみさんのお母さんです)が、丹羽文雄氏の家にお願いに行ったりする様子も書かれていました。

ポルトガルに何年も家族をおいて行ってしまったり、日本にいても女のところに行ってしまって家にも帰らなかったりですが、・・でも檀ふみさんはそんなに悪口を書いていないんですよね。
割といい思い出を持っていて、それを大切にしています。
阿川さんといい、檀さんといい、作家の娘の気持ちはよくわからないのですが、でも基本的に父親が好きだったんでしょうね。

家の間取り図を示しながら思い出を綴っていると、すでに書きましたが、その表現が実に巧みで、家の中の光景と、家族の様子がよく伝わってきました。
そういうのって、書いている本人ばかりが思い出に浸っているような文章が多いのですが、檀さんのこの本での文章はそうではありません。

人間って、さまざまな思い出、記憶は、風景やそのときにいた部屋、家などの映像記憶と共によみがえって来ます。まさにこの本はそんな感じでした。

普通から考えたら、檀一雄さんはとんでもない父親なのだと思われますが、でも檀ふみさんにとってはかけがえのない“父親像”として記憶されているのだと思いました。

自分の家のことではないのに、懐かしい気持ちにさせてくれた本でした。

 

2022/03/31

「間取りのお手本」という本を読みました。

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『間取り良ければすべて良し! 間取りのお手本/コラボハウス一級建築士事務所(株式会社エクスナレッジ)』という本を読みました。

著者として記されている「コラボハウス一級建築士事務所」は、愛媛県、香川県を拠点に「設計士とつくるデザイナース住宅」を手掛けているそうです。

本屋さんで何となく手に取ったのですが、カラーで描かれた51軒の間取り図を見ていると、その家の人達がどんなことを大事にして、どういう生活をこの家でしているのか、と想像が広がるのです。

土地自体が狭いところもあるし、平屋もある、家族構成も夫婦と子供二人というのが多かったのですが、祖父母なども同居している家もありました。

そして生活の中で何を大切にしている家族なのか、というのがとてもよく表わされていて、私はすでに家を建ててしまったのですが、いろいろな人の建物・間取り図を見るのも楽しいものでした。

大げさにいうと、間取り図からその家族の生き方のようなものが見えてくるのです。
それが、ひとつの“読物”のように感じられて、味わい深く読むことができました。

建物前面に長ぁ~い縁側を設け、窓も大きく、光がふんだんに入る明るい建物や、中庭がいくつもあり、ガラスと中庭越しに他の部屋の様子がわかる建物、さらに特に気づいたのが、玄関から入って続きに土間収納部が広く取られ、そこからキッチンにつながるパントリーを通過するなど、知っていたらやりたかったことも見つけました。

今、自分が住んでいる家は決して便利で使い勝手がよいわけではありませんが、でも今の家と家族を大切に生きよう・・なんて、ちょっと真面目に思ってしまいました。

見ているだけでも、その家の楽しさがわかると少しウキウキしたりもしました。
楽しく読めた本でした。

 

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