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2019/12/13

新海均・編の「季語うんちく事典」を読んだ。

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『季語うんちく事典/新海均編(角川ソフィア文庫)』という本を読みました。

以前、このブログで「夏井いつき」先生の『子規365日』という正岡子規の句を一年365日それぞれにぴたりとくるものを先生が取り上げた本をご紹介しましたが、もちろん夏井先生が登場するあのテレビ番組「プレバト」は、テレビ嫌いな私もよく見ておりますよ!d(^_^o)

というわけで、また俳句関係のこの本、今回は「季語」についてのうんちく本です。

春夏秋冬の季語をとにかくたくさん取り上げて、その季語について著者があれこれ調べた(かなり深い)内容が紹介されています。
えっ、この季語がこの季節のものなの?!なんて、単純に私のような素人が驚くこともあったのですが、季語それぞれについての“うんちく”は面白かった、これを“おかず”に白いご飯三杯はいけそうでしたヽ(=´▽`=)ノ


夏の季語「冷麦(ひやむぎ)」の項では、冷麦と素麺(そうめん)の違いまで取り上げてくれています。・・正直、私も曖昧な違いしかわからなかった。
太さ1.3ミリ~1.7ミリのものが冷麦、0.7ミリ~1.2ミリが素麺。
素麺には植物油が含まれているのですね、そういえばどこかで聞いたことがあった。

その他、「トマト」の項では、「トマトが赤くなると、医者が青くなる」理由にふれています。ようするにトマトの栄養が素晴らしいってわけですが、その栄養についても詳細にふれています。

で、季語それぞれを使った句も紹介されています。
たとえば上記「トマト」のところでは・・

[二階より駆け来よ赤きトマトあり 角川源義]

・・なんて具合です(*^_^*)

四季それぞれの季語、230ページ全部たのしめました。

・・でも、まだ自分で句は書いていない…σ(^_^;)

 

2019/12/09

佐藤優さんの「君たちが知っておくべきこと」を読みました。

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『君たちが知っておくべきこと 未来のエリートとの対話/佐藤優著(新潮文庫)』を読みました。

この本は、灘高校の生徒たち二十数人から佐藤優さんの話を聞きたいという話が持ち上がり、生徒たちから佐藤さんの本を読んで質問・意見があるということで、佐藤さんが同校を訪問する形で企画されたものを本にしたものです。

灘高校と言えば、日本中の秀才を集めた超難関高校、将来は東大に入り、国家公務員試験を受けて官僚になるようなことを目指している人達が多い訳ですが、講師の佐藤さんは県立浦和高校を出て、同志社大神学研究科を出ている異色の元外務相主任分析官です。

今後どの学部で何を学び、どんな本を読み、どんな研究をし、相対することになる政治家とはどんな人種なのか、世界の国々がそれぞれどのような考え方で国家を維持しているのか、などなど佐藤さんが外務官僚時代に学んだことを遠慮なく教示しています。

それに異性におぼれるともうダメ・・みたいな話をして、生徒たちも笑いと共にリラックスしている様子がうかがわれましたが、ほんとうに異性におぼれたら、こんなエリート候補生達はもう戻って来られなくなるだろうなと思いました。
生徒から佐藤さんにする質問などは、私には難しくて“チンプンカンプン”です。それに佐藤さんの回答もやはり難しくてよくわかりませんでした。

それでも、何か国を動かすような仕事をする人間というものの厳しさ、そして探求心・研究心があればその厳しさをはるかに超えて人としての喜びのようなものが得られるということだけはわかりました。

ラジオなどでも佐藤さんが出演する番組を聞くことがあるのですが、「理詰め」の世界と、「義理・人情」などを含む人間関係の世界などが密接に絡みついて国の仕事が推し進められていることがよくわかります。

どこかの国の大統領や、指導者などがなぜこういう発言をするのか、何を見据えているのか、など、場当たり的でない、知的な分析が必要なんだ、といつも感じます。

読んでいると自分の頭が良くなったような気になるのですが、気のせいでした。
でも、とても明解な話っぷりが気持ちよく、あっという間に読める本でした。

2019/11/30

「管見妄語 知れば知るほど/藤原正彦」を読んだ。

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『管見妄語 知れば知るほど/藤原正彦著(新潮文庫)』を読みました。
著者は数学者であるが、知性とユーモアをふりかけ、数学者らしからぬ情緒的な部分も感じさせつつ本書のようなエッセイを書いている。

また、それぞれのエッセイのテーマが多岐に渡っていて、ジャーナリスティックなものから、世俗的な話題、家族の話題、国外に出かけたときのエピソード、などなどが書かれていて、著者の知識と“懐”の深さに驚いたのでした。

さらに著者はあまり世間的には多数派のいない意見を言っても、これを言ったら各方面から非難されることは必至だ、というようなことについても、遠慮会釈なしで、しかもちっともビビっていない、かといって人間的に“あっちの世界”まで行ってしまったような奇人・変人でもない、そこがこの人のエッセイの魅力になっているのかもしれないと思いました。

小泉構造改革時の「郵政民営化」についても、アメリカが日本に蓄積されている個人の金融資産を日本のために使わせないようにするためのものだ、と説き、それこそ誰にでもわかるように噛んで砕いて「そうだったのか」と思わせる説得力と筆力があります。
何度読んでも難しくてわからないようなことを書いている人っていうのは、結局自分もわかっていないことを分かった風に書いているだけだと常日頃感じている私には、藤原氏の書きっぷりは見事だと思いました。

ドイツ、メルケル首相の難民大量受け入れや、英国のEC離脱についても、その分析は面白い。
どこからか他人の意見を拝借してきて、適当に自己の理論をふりかけて作ったものではなく、話の組み立ては平易なうえに思わず納得してしまうものでした。

かと思えば、1960年代の「流行歌」に関する思い出などは、とても情緒的で、心にじんと沁みるような話になっている。
話題の広さも、広範囲で、しかも自由な感じです。
この本は楽しめるぞ、と思いながら最後まで読んでしまいました。

過去の社会的・政治的な出来事についても、あらためて考えさせられることが多々あり、偏った、あるいは自らの保身のために“曲げて”記事を書いているようなメディアに一杯食わせられないようにしよう・・などとも思ったのでした。

2019/11/27

内田百閒の「大貧帳」を読んだ。

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『大貧帳/内田百閒著(中公文庫)』という本を読みました。
内田百閒のこの本は、百閒先生自身の貧乏生活について、借金について、お金にまつわる様々な人との関わりについて書かれています。

「いつもお金を絶やさない様に持っているのは、私などよりもう一段下の貧乏人である。」・・・この百閒の誇り高き?!一文は、なんだかもう笑えるようで笑えない(^_^;)

お金なんか無くったって、豊かな諧謔の精神を持つことができる(解説:町田康氏)、こんな人は過去にも現在にも内田百閒をおいて他にいるのだろうか、と、この本を読みながら思いました。

ほんとうに今夕食するものも買えないようなぎりぎりの日々でも落ち着き払っているようで、平気で借金に出かけ、ワケが分からないが貸してくれる人がいる。

原稿料の印税まで前借りし、学校勤めをしていた頃には給料日にそのほとんどが借金の返済で消えてゆく。
この本を読んでいるだけでは、いったい何にお金が使われているのかわからないが、ありとあらゆる人達から借金をしていて、借りている百閒先生が一番堂々としている。

帽子が使用に耐えられなくなり、病の床にいる知り合いのところに見舞に出かけ、病室に掛けてある病人の帽子を被り、どうせ病院では帽子は被らないだろうと被って帰ってしまう。
「退院するときに被るのだ」と言ってもいうことを聞かない百閒先生。「そのとき、買えばいいだろう」ときっぱり言い切る。

わざわざ千葉まで汽車に乗り、借金に出かけるが、貸してくれたその人に一杯ごちそうになる。( ̄O ̄;)先生の精神構造はいかなる具合になっているのか、私には想像もつかない。

借金をすることについて何ら引け目も感じさせないこの人の文章は厳然として他を寄せ付けません(^_^;)

借金まみれの貧乏生活、ぎりぎりのところで何とか危機を回避していくその日暮らしの様子など、他の人が書いても、きっと、ちぃとも面白くないのかもしれませんが、内田百閒の文は最初から最後までぐいぐいと引き寄せられ、他に類を見ません。

内田百閒の本を読む度に何か自分が文を書くときの参考にしようと思うのですが、まったく歯が立たないのです。
それほど面白くて上手くて、しかも孤高の文章です。
今回も読んで楽しむだけになりましたが、いつか少しでもこんな抜群の巧さを感じさせる文章を書いてみたいと、またまた思ったのでした。

 

2019/11/21

「池波正太郎指南 食道楽の作法/佐藤隆介」を読みました。

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『池波正太郎指南 食道楽の作法/佐藤隆介著(新潮文庫)』を読みました。

著者の佐藤隆介氏は、広告代理店のコピーライターを経て、池波正太郎の書生をつとめた方。
[酒・食・器]の食卓に関わるものをテーマに文筆活動をされています。

亡師匠「池波正太郎」さんから教わった食い道楽の極意はこの本でも健在。佐藤氏は昭和11年生まれです。もうこういう“食”についての文を書く人はほとんどいないんじゃないでしょうか。だから面白い。

著者は酒と、食い物と、焼き物には金を惜しまないようにしようと、所帯を持った時に奥さんと約束した話を書いていましたが、季節によって器の“更衣”をしたりもしています。それに三日はかかると言っていますから、いやもうたいしたものです。

さわさわと青葉を渡ってくる薫風の中で何とか食卓の更衣を済ませれば、晩酌の気分のさわやかさは格別であると・・。

ちりめん山椒を自分でつくるやり方も書かれていますが、これでとりあえず酒も飲めるし、温かい飯にも、お茶漬けにも合う、チャーハンも悪くないと言っていて、もうただ者じゃありませんね。

「蕎麦前なくして蕎麦屋なし」などという章もあり、まだ私があまり経験していない、蕎麦屋での大人の酒の嗜み方についても書かれていますが、これが自然にできればもう立派な大人の出来上がりです(*^_^*)

今の“にわかグルメ”にはわからない世界、“食道楽”の粋な世界が描かれているこの本、読み応えがありました。


【Now Playing】 Dolphine Dance / Herbie Hancock ( Jazz )

 

2019/11/16

池澤夏樹氏の「のりものづくし」を読んだ。

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『のりものづくし/池澤夏樹著(中公文庫)』という本を読みました。
著者池澤夏樹氏がこれまでの人生の中で、いろいろな乗り物に乗ってきた思い出や、乗り物に対する思い入れなどを語り尽くすような、そんな愉しくて、乗り物好きには興味深い本でした。

「のりものづくし」会員誌『Harmony』に連載したものを中心に、氏の乗り物に関するエッセーを集めた文庫オリジナル編集となっていました。

氏の若い頃の思い出、帯広から上野までの汽車の旅が、いかに長い旅だったか、とか、鉄道、ロンドンの地下鉄と東京の銀座線、タクシー、ダブルデッカー、レンタカー、エレベーター、フェリー、熱気球、スケート、飛行機、自転車、などなど、これが“乗り物”?!っていうものまで、とにかく人が乗るものについてのエッセーは限りなく止めどなく、溢れるように書き綴られています。

池澤さんは国内も海外もどんどん出掛けて行って、旅をし、あるときはそこに住んだり、人生の中で「旅」、「見知らぬ地を知る」ことについて、とても大事にされています。
そんな中、乗り物で移動していく時間も楽しんでおられるようで、私も電車の窓から見える光景や、自分で運転するクルマからの車窓風景を肌で感じることが大好きです。

この乗り物での移動って、面倒くさがりやには「一瞬で目的地に着けばいいのに」などと思うことがあるのかもしれませんが、まさに移動そのものが楽しみのひとつなんだと思います。

さらに、いろいろな“乗り物”そのものに対する興味も大事なんじゃないかと思います。
池澤さんが二十世紀の歴史を作ったと言われる飛行機の「ダグラスDC3」に乗りたくて、そのためだけに出かける話なども書かれていましたが、特に男はそういうものにこだわりますよね。
この本を読んでいて、池澤さんがマニュアル車を操るドライブの良さについて書かれていましたが、今、私もマニュアル車に乗りたいと思っているところなんです。

自分でクルマのギアを選択し、繋ぐ。そして自らの行きたいところに、自らの操作で行ってみる。道中さまざまな出会いがあり、その街の空気も感じる。
いいなぁ、・・今ねらっているクルマはスズキのジムニーです。もちろんマニュアルで。

そんな夢をふくらませつつ読みたい本でした。
面白かった。

2019/11/13

目黒考二・椎名誠による「本人に訊く よろしく懐旧篇」を読んだ。

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『本人に訊く 〈壱〉 よろしく懐旧篇/椎名誠・目黒考二(集英社文庫)』という本を読みました。

これは椎名誠さんが今まで書いた本について、“全著作”検証しようというシリーズの第一段となっています。
この「よろしく懐旧篇」では、椎名さんがプロの作家になる前のデパート関係の業界紙編集長だった頃の専門書の著作から、さらに本の雑誌をつくり、“昭和軽薄体”という椎名さん初期の独特の文体が目立ったデビュー前後の著作、さらには、多作・・書きまくりという絶頂期、その後の写真と文が一体となった作品などなどまでが紹介されています。

それぞれまな板に乗せる著作について再度読み返し、椎名さんに「訊く」のは、椎名さんと共に「本の雑誌」を立ち上げ、発行人をつとめ、自らはミステリー評論家として数多くの受賞がある目黒考二氏、帯にもあるように遠慮会釈ない鋭い“ツッコミ”で椎名さんに訊きまくり、たじろがせますd(^_^o)

まずは初期の対談やインタビューでの椎名さんの大物に対する“弱腰”を挙げ、「ダメだし」をします。しかも“だから”つまらないと一刀両断です。

また椎名さんの初期のヒット作についても「今読むと面白くない」とバッサリ。

でも、椎名さんが快調に自分のペースで生き生きと書いているものについては、かなり褒めています(*^_^*)

あとは、色々な雑誌で書いたものをまとめた本については、いいものもあるけど、これはダメ、と玉石混交ぶりをあげつらっております。

それら作品の数々について、私はけっこう椎名さんの本を読んでいたつもりだったのですが、知らないものが多くて自分でも驚きました。
また、「改題」を行っているものや、一度短編に出したものに肉付けして長編小説として再度刊行しているものなど、気づかなかったものも多数!

ま、一番驚くのは、椎名さんが自分が書いたものとはいえ、ほとんどその内容を覚えていなかったり、当時のあとがきなどの記述が事実と異なっていることも多く、人の記憶とはほんとにいい加減なもんだ、などとも思いましたが、でも、誰もそんなもんじゃないでしょうか。
何十年も前に書いたことなんてふつう覚えていないよねぇ…σ(^_^;)

とにかく、ほとんど目黒さんのツッコミに対して、「忘れた」「そうだったけ」「えっ、オレがそんなこと言ってたの?」などの椎名さんの反応がまた正直で面白かった。

「悶え苦しむ活字中毒者、地獄の味噌蔵」や「かつおぶしの時代なのだ」などを当時読んでいた人、何時出るかわからない雑誌「本の雑誌」の発売をいつも待ち遠しく思っていた方、などには“いい感じ”で読める本でしたよ(*^^*)
椎名誠ファン、「本の雑誌」ファンには読んで楽しい本でした。
出るのか、その〈弐〉・・!!

2019/11/02

「自民党秘史 -過ぎ去りし政治家の面影-」を読んだ。

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『自民党秘史 -過ぎ去りし政治家の面影-/岡崎守恭著(講談社現代新書)』という本を読みました。
著者は日経新聞で北京支局長、政治部長、編集局長、さらにテレビ東京メディアネット社長などを歴任しています。
あの小渕総理のときの「ブッシュホン」で流行語大賞(銀賞)も受賞した方だったとのこと。

この本に登場するのは、タイトルにもあるとおり過ぎ去りし時代に自民党で活躍したり、裏でいろいろ工作したり、あの時代を生きていた人達には誰もがお馴染みの方々。
田中角栄、中曽根康弘、竹下登、金丸信、山中貞則、小渕恵三、原健三郎、鈴木善幸・・の夫人(^_^;)、加藤紘一、藤波孝生らのお歴々です。

著者が政治部に配属された時に上司(デスク)に言われた言葉が印象に残ります。
「明日から国会に行ってもらうが、曲がりなりにも最高学府を出た君より頭がいいと言うか、まっとうな議員は10人もいないだろう」・・・。

そして続きが・・。

「ただしだ、いまここで5億円の金をもらったとしても、次の選挙までに後楽園球場(当時は東京ドームはなかった)いっぱいの5万人に君の名前を書かせることができるか。」
・・中選挙区制の下での平均的当選ラインは5万票だった・・。

今や二世議員、三世議員がひしめく国会は、それなりの最高学府を卒業し、学歴などは立派な人も増えたが、でもあの頃の議員のような力量や人柄、その他権謀術数を裏で巧みに操るような人は減った、というようなことが書かれていました。

そんなあの頃の政治家は、この本の帯にも書かれていますが、「良くも悪くも器が違った」のだと思います。

大平内閣不信任案採決時の中曽根さんの動き、その後の選挙戦真っ只中での大平総理の急死、そこからの宰相を狙っている議員達の非常に人間的な動き・・などなど、当時のことが生々しく書かれていました。

また、個々の議員同士の距離感、表向きと裏での付き合い方、攻防についても詳細に書かれ、手に汗握らせるものがありました。

それぞれの議員の奥さんがどんな人だったのか、今では各新聞に毎日載っている「首相動静」がなぜ始まったか、“ぶらさがり”と言われる取材の歴代総理の利用の仕方も興味深かった。

「玄関記者/政治家が玄関を出る際、おはようございます〇〇新聞の誰それですと挨拶するだけ」→昇格→「応接間記者/玄関から上がり、応接間で待つことができる。政治家が出がけに顔を出し、少し質問ができる」→昇格→「居間記者/居間で政治家が一人で新聞を広げているところなどに入り込める」→昇格→「台所記者/台所まで行って、勝手にご飯をよそって朝食を食べてしまう。もう奥さんやお手伝いさんともすっかり顔なじみ。これがゴール(*^_^*)」の記者の区別も面白かった!

いやもう内容の濃い本でした。

2019/10/29

「小林秀雄 江藤淳 全対話」を読ん・・だ。

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『小林秀雄 江藤淳 全対話/小林秀雄・江藤淳(中公文庫)』を読みました。
読みましたと申しましたが、読んでもその内容がなんとなくわかったのは、せいぜい10分の1程度と言っていいと思います。

あまりにも難しくて、本屋で立ち読みしたときには何とかなる、と思ったのですが、まるで歯が立ちませんでした。

歴史、文学、そして「三島事件」、小林氏の大作「本居宣長」についてまで語り合っているのですが、・・もう“ちんぷんかんぷん”です…σ(^_^;)

内容がハイレベル過ぎて、しかも、ある程度文学・歴史について基礎的な知識(小林氏、江藤氏にとってであって、私には基礎的ではなく、専門的知識でした)を持っている人が読んでやっとわかるかも、という内容でした。

そもそもお二人の対話を読んでいて、どうしてそういう方向に話が展開していくのか理解出来ず、既にこんなことは誰でも知っているだろう、読んでいるだろうという前提で話が進んでいくので、ひとつの対話の出だしでいきなりつまずき、もう捻挫して立てないくらいの捻りに捻ったお二人の高度な頭脳の中での対話は、私など“ふんふん”と気安くうなずけるものではありませんでした。

何となく言いたいことはわかったが、「で、結局簡単に言うとどんなことなんでしょうか?」みたいなことになって、ラグビーでいうと、90対3、ノートライで負けたという状態になりました。

私がいけなかったんです。
顔を洗って出直してきます。

2019/10/27

田崎真也さんの「ソムリエのひらめき」を読みました。

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『ソムリエのひらめき/田崎真也著(河出文庫)』という本を読みました。
1997年に単行本として刊行されたものの文庫化ですが、その文庫化も2000年のこと、かれこれ20年以上前のものをブックオフにて入手いたしました。

田崎さんは1983年に全国最優秀ソムリエ・コンクールで第一位。
1995年の第八回世界ソムリエ・コンクールで優勝され、一躍有名に!私もその頃に田崎さんを知りました。
田崎さんのラジオ番組なども当時聞いていた記憶があります。とてもわかりやすく、披露されるエピソードも面白く、人間的な魅力も感じる方だと思っていました。

幅広い分野で活躍するソムリエの第一人者であり、誰もがワインの魅力と共に知っている人ですよね。

そんな田崎さんが20年くらい前に書かれたこの本、やはりとても面白かった(*^^*)

私はワインにはかなり疎く、勉強にもなりました。
シャンパーニュが同じシャンパーニュ地区の違う品種の葡萄を合わせたもので、なぜ泡立つのかは気温に秘密があったことなど知るよしもありませんでしたが、そんないわれを知った今、シャンパーニュが飲みたくなってしまいましたよ'(*゚▽゚*)'・・すぐに影響される・・。

また、ドイツ・ワインというと、私も田崎さんがこの本で書かれていたように勘違いしていた者のひとりだったのですが、アルコール度数が割と低く、優しくて甘味があり、フレッシュな感じがあって、ワイン“初心者向け”だなんて思っておりました。赤ワインの渋みなどが苦手で慣れないなら、まずはこちらから、なんて・・。
でも、間違いだったわけです。
ドイツの気候風土でしか生まれない、絶対的な個性を味わう、なんてところまで思いがいたらなかったのです。

この本では、ギリシャやベニスでの田崎さんの貧乏ながらも楽しかった生活についても書かれていて、単なるワインについての本ではなく、紀行、エッセイとしても楽しめました。

そして最後、ポートワインについても書かれていましたが、私同様、田崎さんも生まれて初めて飲んだワインは「赤玉ポートワイン」、当時、日本では子供まで飲んでいた親しみやすいワインだったのですが、実はポートワインはチーズと共に飲んだり、チョコレートやカラメル、モカの風味などといったデザートに濃い甘味がオールマイティーに合うとのこと。

ヴィンテージ・ポートとなると、グラス一杯が4~5000円くらいになるという・・あの赤玉ポートワインからは想像もできない高価でレベルの高い甘味ワインだったということを知りました。
今後、そんなポートワインと出会えるような食事の機会があるかどうかはわかりませんが、もし機会あれば試してみたい、なんて思いました。

とにかく話題豊富、知識も豊富、とびきりの面白いエピソードも豊富な楽しい本でした。
ブックオフにたまたまあってよかった(*^_^*)

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