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2017/05/08

ウディ・アレンの「カフェ・ソサエティ」を見た

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映画『カフェ・ソサエティ(Cafe Society)/2016年・アメリカ 監督・脚本:ウディ・アレン 出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クリスティン・スチュワート、スティーヴ・カレル、ブレイク・ライブリー』を連休中に見ました。

舞台は1930年代、映画の都ハリウッドに憧れた青年が映画業界の大物エージェントの叔父を頼って仕事を求めに行き、そこで素敵な女性に出会い、素敵な恋愛をするが・・意外な顛末で失恋し、ニューヨークに向かう。そこでまた別の女性に出会う。

男が燃え上がるような恋をし、相手も同様な気持ちであったにもかかわらず、別れる。
そして、仕事でも映画関係である程度まで成し遂げたものを捨て去り、ニューヨークで別の仕事で功成り名遂げる、しかもそこで出会った女性も素敵な人、・・それでもハリウッドでの焦げるような恋をしたあの女性が忘れられない・・その女性もやはり忘れてはいなかった・・。

そんなお話が1930年代そのものの映像で実にロマンティックに描かれていて、ウディ・アレンって、やはり“いいところを突いてくる”なあと、恐れ入りながら見ました。さすがです。


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主演のジェシー・アイゼンバーグは眩いばかりのハリウッドに出て来た“若造”だったところから、叔父のおかげで様々な有力者と会い、人間が磨かれていく様を自然に演じ、さらにクリスティン・スチュワートとの恋も素敵に描いていました。
もちろん、その相手のクリスティン・スチュワートも恋に浮かれる様子、そして刻々と変化するシチュエーションに悩む様子を魅力たっぷりに演じていました。何よりもカッコイイ美人だ。

叔父役のスティーヴ・カレルの仕事に、女に全力投球的な生き方の演技にもまいりました。やるなぁ、素晴らしい。

さらにニューヨークでジェシー・アイゼンバーグが出会う美人で奥さんにもなるヴェロニカを演じたブレイク・ライブリーの“自然ないい女”も、これまたクリスティン・スチュワートとは別の魅力でせまってきました。

恋の物語であり、男の物語であるこの映画、まるでタイムスリップして私もその場に行ったような気持ちになりました。
また、主要な役の四人を取り巻く出演者達の絶妙な関わり方も、これまたよかった。

古いフィルムを見つけて映写してみたらこんな映画だった、あの時代ってよかったんだねぇ・・と、そんなふうに作られているように感じました。

ラスト近辺で再びニューヨークで出会うこととなる、かつての恋人の二人。
そして、そのときに何かを察知して「夢でみたの、浮気していない?」と聞くニューヨークで妻となったヴェロニカ。
なんかねぇ、“キュン”ときましたよ。

いい映画です。出来れば40代後半から50代の人に見てもらいたい。
映画の良さをもう一度感じてもらいたい。
そんな映画でした。


【Now Playing】 深層深入り 虎ノ門ニュース / 青山繁晴 ( YouTube )

2017/04/24

映画「イップ・マン 継承」を見た

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映画『イップ・マン 継承(原題:葉問3)/2015年 中国・香港 監督:ウィルソン・イップ 出演:ドニー・イェン、マックス・チャン、リン・ホン、パトリック・タム 特別出演:マイク・タイソン』を見てきました。

予告編を見たときに、「ただのカンフー映画じゃなさそう」・・と思ったのです。映画としてのたたずまいが凜としているように見えました。


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映画の舞台となっているのは1950年代の香港。
好景気にわく一方で無法地帯と化し、香港の裏社会で暗躍する不動産王(役:マイク・タイソン)が学校の土地まで略奪しようとする中、そこに家族と住む主人公のイップ・マンが地域の人たちと共に町を守りつつ、自らの「詠春拳」という流派を守っていくというストーリーです。

そして、主役のイップ・マンの奥さんは物語が進行する中で重い病気に掛かっていることがわかり、闘うだけでなく、一人の人間として、男として、父として、夫としての自分を見つめ直す・・というような重いテーマも二重奏のように映画の中で展開します。


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イップ・マンのライバルとなるチョン・ティンチ(マックス・チャン)は、最初見上げた腕前と心がけを持つ男に見えたのですが、生活のため、金のために「悪」に傾いていく、その様子と、イップ・マンの高潔な態度が実にコントラストよく描かれ、ラストまで見逃せない物語になっていました。
それから、悪のボスはマイク・タイソンが演じているのですが、タイソンとイップ・マンの闘いは実に見どころがありました。
姿勢を低くして左右に体を振りながらガードを固め、イップ・マンに向かってくる様子は実に迫力ありました(^_^;)


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そして、イップ・マンと奥さん(リン・ホン)の夫婦の愛情のやり取りにはまた心打たれました。
過剰な演出もなく、カメラワークも非常に落ち着いていて、登場する役者たちも浮ついたところのないいい演技で、素晴らしい映画だと思いました。

上映館が限られていると思いますが、またまたおすすめな映画でした。


【Now Playing】 今晩は 吉永小百合です / 吉永小百合 ( TBSラジオ )

2017/04/19

「その手をにぎりたい」を読んだ

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『その手をにぎりたい/柚木麻子著(小学館文庫)』を読みました。
この小説の舞台となっている時代は、まさにバブル期。著者の柚木さんはその当時幼稚園児だった・・(^^;)・・なのに、見てきたようにあの時代が描かれていました。

主人公は女性。まさに“平野ノラ”さんがシリアスになり、バブル期の大都会に生き、高級寿司店に通い、白木のカウンターの向こうから、その田舎から東京に出て来た純朴な女性に提供される丁寧なつくりの寿司。
そこにはほのかに漂うような恋のようなものが通う・・。

女性は一度は東京で働いてみたいと、東京の中小企業に勤めるが、都会の生活も味わったし、かんぴょう農家の実家に帰ろうとして、「よく働いてくれた」と連れて行かれた高級寿司店で今まで食べたことのない“世界”に驚き、そして握ってくれた一ノ瀬という職人にもあこがれ、都会で生きていこうと決意します。

そこからはバブルに乗じて日の出の勢いをみせる不動産業界に転職。全てを仕事に捧げるかのような鬼神の働きをして主人公の女性はブイブイいわせて都会を泳ぎまくります。
いいよる男とも愛のない付き合いを二股でしつつ、突き進み、しかし初めて東京で知った高級寿司店「すし静」には常に自分をニュートラルにして通い詰め、怒濤の生活の節目節目で味わう寿司と、一ノ瀬との会話に深い人生の味わいを刻んで行きます。

もうねぇ、久しぶりに心に染み渡るいい小説でした。
この小説をバブル期に幼稚園児だった女性が書いたとは、とても思えませんでした…σ(^_^;)

物語中に出てくる“流行り物”やユーミン、ワムの曲、六本木あたりのあの頃の夜の様子・・。
ラストに向けて自分のバブルな東京での生活、人生について振り返るときの様子、そしてそれでも自分の人生をまだ前を向いて生きていこうとする主人公・・。
最後の最後であこがれの一ノ瀬としみじみと心かよわせるシーンに我が事のように大きな感動がひろがりました。

いい本だったなぁ・・、いつまでも自分の中でたいせつにしたいものを見つけたような気がしました。


【Now Playing】 ニュース / NHK ( AMラジオ )

2017/04/07

映画「モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由( MON ROI )」を見た

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映画『モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由( MON ROI )/2015年・仏 監督:マイウェン 出演:エマニュエル・ベルコ、ヴァンサン・カッセル』を見ました。

恋愛映画といえばフランス映画を見ろ!なんて誰が言ったか、言わなかったか・・、でもこのフランス製映画は、そんな“恋愛もの”を楽しもうなんて気で見に行ったら痛い目に遭います( ̄O ̄;)

男と女の生き方、恋も愛も憎悪も怨念も淡い気持ちも、ごった混ぜだっ!!
そしてこれが男と女だ、そんな映画だった。


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過去に顔見知りだった男にふとしたところで声を掛け、それが瞬間的に導火線に火が点いた形となり、“モテ男”で完璧風だった男と、住んでいる世界が異なるような知的な女性が一気にのめり込むような愛の世界に突入、子供までつくって、そのまま結婚に・・。

やがて男の女関係のだらしなさ、モテ風で男臭かったように見えて、実はもろい部分、なさけないダメ男な部分も出て来て、女はあきれるが、家庭や人生そのものを崩壊させるような男の振る舞いに、女性も精神的にも身体的にも最悪の状態に追い込まれる。

なのに、何度も男が謝ったり、仲直りしたり、離れたり、拒絶したり、くっついたり、・・これは誰もが経験する男女関係をフランス風に大きくデフォルメさせた男女物語になっていました。


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見ている人は誰もが“腹に一物”的に持っている配偶者への感情を思い起こされ、ちょっと痛い、グサッとくる部分もあるのではないでしょうか。

そして今どきの「異性と付き合うと自分の時間がなくなるからイヤ」などという“腑抜け”には絶対にわからない映画となっておりました(*^_^*)

相手のために自分の時間なんか無きものとして、ぼろぼろになりながら地獄の一丁目まで付き合うのが男女の仲だ、わかってんのか、このぉ~っ!!・・というのが私の意見です、そしてこの映画の意見でもあるようにお見受けいたしました(^_^;)

根性据えて、男に、そして女に向き合う者だけがわかるこの感情、それをあらためて知りたかったら行ってみるといいです。そんな映画でした。甘っちょろい気持ちで行くなよ。


【Now Playing】 Old Folks / Karin Krog ( Jazz )

2017/03/25

映画「未来よ こんにちは」を見た

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映画『未来よ こんにちは( L'AVENIR )/2016年・フランス・ドイツ 監督・脚本:ミア・ハンセン=ラブ 主演:イザベル・ユペール』を見てきました。鑑賞券をいただいた“ともちゃん”さん、ありがとうございました(*^_^*)

フランス映画っぽかったですよ。
主演のイザベル・ユペール演じる女性は50代、哲学の教師をしつつ、教科書等の原稿も書いていて、夫と二人の子供も有り、そろそろ人生の仕上げをしようかなんて状況にあるのでした。

でもね、突然夫からの「好きな女性ができた。その人と一緒に暮らしたい」という言葉に・・(普通の映画だったら半狂乱、あるいは怒髪天を衝くみたいなことになるのですが)・・主人公の女性は淡々として受け容れ、生きていくのです。
えっ・・と、あっけにとられるのですが、平静を装うかのように、そう、淡々と日常を維持していくのです。

母の介護の問題もあったのですが、その母も亡くなり、長女は赤ちゃんを産み、人生の流れは休むことなく“滔々”と流れゆくのでした。


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夫が毛嫌いしていた優秀な教え子と何か起こるのではないかとそわそわしていると、そんなストーリーでもなく、要するに見た目には“何も起こらない”のです、これが・・。

でも、スクリーン上のイザベル・ユペールは、本人が「40過ぎたら女は生ゴミあつかい」なんて言っているにもかかわらず、若々しく、美しいたたずまいをしていて、その自然体がとても魅力的。
美しい自然の中での静かで、凜とした生き方に心打たれます。

こういう映画はフランス映画ならでは、という気がします。
館内は年配夫婦もいたし、若い人も見ていました。
映画好きが見る映画という気がしましたし、人生の機微を感じたり、フィルムそのものに焼き付いている映像にも感動します。
しみじみとした美しい映画でした。

【Now Playing】 大人のジャズタイム / 島崎保彦他 ( ラジオ日本 )

2017/03/20

姪の結婚式に夫婦で早朝から出席してきました

20日に豊洲で行われた兄の長女の結婚式・披露宴に出席してきました。
写真も無いのですが、もう“年寄りの出る幕はない”というのが正直な感想です。
時代は完全に変わっていると痛感しました。

もちろん仲人も居ないし、若い二人が工夫を凝らし、素敵な結婚式と披露宴でした。
家族親戚も大事ですが、二人の友人達が中心で、今までの“変な親戚”の人が酔っ払って“妙な芸”を披露するなんて赤面事件も発生することもなく(^_^;)、垢抜けた都会的な進行で、パティシエの格好をした新郎がガーデンパーティーの如く皆にスイーツなどをふるまったり、ビデオ画面で新郎新婦が現われていたかと思うと、そのまま途中からシームレスにリアルな二人に切り替わったりと驚きのシーンも演出され、田舎者の私は「そうか、そうなるんだね」とただただ感心していたわけです(*^_^*)

活発な姪っ子とは私も小さい頃よく遊んであげましたが、その子が結婚となると、感慨深く、すっかり大人になり、だんな様と工夫に工夫を凝らした披露宴に、ずっとしみじみとしてしまい、二人の友達が今どきらしく写真を撮りまくる様子を見て何もせず、じっと心の中に記憶を残そうとしているだけでした。
歳を取ったんですね、私・・。

姪っ子は兄とは高校生時代くらいにずいぶんと衝突していたようですが、それを詫びる手紙を読み出すと、兄も泣いていました。そういうものですね。

ちょっと久しぶりの結婚式への出席でしたが、今までとは異なり、しみじみとすることが多い一日になりました。

結婚って、ゴールではなく、ただのスタート地点に立ったというだけですよね。
それからのいろいろな出来事、結婚している人ならわかるでしょう、艱難辛苦とはこのことかと思うことばかり・・。
あらためて様々なことが胸に去来した一日となりました。


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 遠藤ふき子 ( NHK-AM )

2017/02/20

下ネタはオトナでなければ激論できない!(^_^;)

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『下ネタの品格/文藝春秋編(文春文庫)』という本を読みました。
林真理子、柴門ふみ、田丸公美子、大石静、小池真理子、森瑤子、大宅映子、石田衣良、村山由佳、北方謙三、高樹のぶ子、出久根達郎、他まだまだいらっしゃるのですが、これらのお歴々が下ネタについて“熱く”(^^;)語るのです。えらいこっちゃ!!

一番びっくりしたのは、石田衣良さんと村山由佳さんの対談部分。
村山さんも石田さんも近年官能的な小説を発表していますが、村山さんは自分の性欲などについて隠すところなくどんどん話していきます。そして、「正直、ものすごく濡れながら書くわけですよ」( ̄O ̄;)と言われて石田さんは驚くのですが、逆に石田さんは勃ちながら書いたことはない、と言い切ります。

男として石田さんのそれは何となくわかります。仕事として集中してしまうのでそんな状態にはならないだろうな、と。
で、村山さんは・・濡れながら・・(*^_^*)書くわけで、それは男にはあまりわからない感覚かもしれません。

いきなり、強烈な話をしてしまいましたが、ここに登場する人達は「恥ずかしがったりしている場合ではないぞ、こちとら真面目に自分のエロについて書いとんじゃ!」っていう感じで、読んでいるこちらも恥ずかしがっている場合ではありません。

もうひとつ面白かったのは、北方謙三さんと高樹のぶ子さんの対談。
いきなりホテルの部屋番号を聞き出す北方さん、それを何気なくかわす高樹さん。
男のハードボイルドで、ストイックな性衝動を強引に説く北方さんと、ふ~ん、そりゃあんたが思っているような女ばかりじゃないし、私は違うから口説いても無駄・・みたいな(^^;)話のやり取りというか、撃ち合いが非常に楽しかった。
ふたりとも大人だから、こんなことについて熱く、しかも激論を大まじめに繰り広げるのです。私もなんとなくその気分はわかるような気がする。

とにかく、林真理子さんが“うぶ”に感じるくらいの“つわもの”達が、遠慮会釈なくエロ話、下ネタについて口角泡を飛ばして語り、自らの、あるいは今までの相手の性癖などについても語りだし、興味は尽きないというか、・・こりゃマジ面白いぞ・・と思ったのでした。
最近、夫婦のそのことについて、男女のエロについて、疑問や何か喉につかえるような事を感じているあなたっ!・・私もそうだが、とにかく一度読んでみた方がいいd(^_^o)


【Now Playing】 ニュース / NHK ( AMラジオ )

2016/12/25

映画「幸せなひとりぼっち」を見ました

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映画『幸せなひとりぼっち(EN MAN SOM HETER OVE)/2015年・スウェーデン 監督・脚本:ハンネス・ホルム 原作:フレドリック・バックマン 主演:ロルフ・ラスゴード』という映画を見ました。

予告では、単に偏屈なじいさんの周囲とのドタバタ劇のように見せていましたが、実際に見た中身は濃いものでした。

映画冒頭で解雇通告を受ける主人公のオーヴェ(役:ロルフ・ラスゴード)、地区での決まり事を守らぬ輩には遠慮会釈なし、容赦なしの扱いをし、変人扱いされているじいさんです。

会社をクビになり、最愛の妻に先立たれ、オーヴェの心は凍てつき、そして妻の墓の前で死んでそちらに行くよ、と花を捧げます。

何度も死のうとすると、ハプニングに見舞われ、結局隣人やその他周囲の人を助けている。
隣に越してきた家族との罵りながらの心の通う付き合いの中でほんとうのオーヴェが見えてきます。

常に不器用な生き方しかできないオーヴェの過去が明らかになるにつれ、最愛の奥さん、そして亡くしてしまった子どもの事実があまりにも哀しくて、胸が張り裂けそうになりました。
でも凍てついていたオーヴェの心が徐々に雪解けするように温かさを取り戻していく様はこの映画のハイライトです。


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最初は、近所の“鼻つまみもの”的なエピソードで見ている者の目を引きつけますが、でもこの映画のヒューマンドラマとしての価値はその後の展開で一気に心の奥底にまではたらきかけるものになっていました。

今年見た映画の中でも群をぬく良さでした。
オーヴェの父親との思い出や、悲しい出来事。一人頑張っていた頃の更なる悲劇。
そして素敵な奥さんになる彼女との不器用な出会いと、恋愛。
夢のような結婚生活と、その後のつらい出来事。
自分を見失いそうになりながら必死で生きて行く主人公に見る者は共感せざるを得ません。

もう、日本ではこんなヒューマンドラマは、なかなか出てこないかもしれないと思いました。皆、自分のことだけで精一杯で、世の中どんどん殺伐としてきていますから・・。
そんな今だからこそ、見てほしい・・と思った映画でした。


【Now Playing】 The Inner Light / The Beatles ( Rock )

2016/12/11

「ため息の時間/唯川恵」を読んだ

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『ため息の時間/唯川恵著(新潮文庫)』を読みました。
この著者の本を取り上げるのは「とける、とろける」以来かもしれません。

著者は女性ですが、この九遍の短編集となっている「ため息の時間」は、いずれも主人公は男性で、つまり女性の唯川さんが男性の立場で書いているものとなっています。

ここに登場する男性は女性が考えている男性像の典型なのでしょうか、“都合のいい女”が好きだし、妻に対しては恋愛感情を求めない男が多い。けっこう古いタイプの夫像を体現している感じです。
自分の女好き、浮気は“さておいて”、妻を責めたりするし、出世のためには、恋人をないがしろにして、それは当然だ・・みたいな考え方を押し通し、自分から終わらせようとしているのに、「俺の気持ちがわからないのか」みたいなことを言うヤツもいます。

男も見くびられたものだ、と思いましたが、でもよくよく考えてみると、そういうものかもしれない・・世の中の男、と思い直しました。

あとがきで唯川さん自身が書いていますが、

女はいつも寂しがって生きている

男はいつも悔しがって生きている

このふたつの言葉はなんだか重い・・。
私にも思い当たるふしが・・、いや“ふし”だらけだ…σ(^_^;)

この短編集では、そんな女の思いが、ホラーともいえるくらいの怖ろしさで、結末に現われるものもあって、ネタばれするといけないので書きませんが、男の私としては心臓にぶすりというくらいのインパクトを受けました。

300頁近くありましたが、いい女といい思いをしている男や、しっぺ返しをくう男、じわじわと攻められる男、二人の女の言い分に右往左往する男など、まるで自分のことのように戸惑っている間に読了(^_^;)

これは読物としても、男女の機微を感じるにもよく出来た本でした。
男女間の“ワケあり”にちょっと苦しんだことのあるあなたにおすすめですd(^_^o)


【Now Playing】 いらち俥 / 桂南天 ( 落語 )

2016/10/03

映画「Yesterday」を見てきました。

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『Yesterday(原題:Beatles)/2014年 ノルウェー 監督:ペーテル・フリント 原作:ラーシュ・ソービエ・クリステンセン[Beatles] 主演:ルイス・ウィリアムズ、スサン・ブーシェ』という映画を見てきました。

元々の原作「Beatles」は1984年にノルウェーを代表する作家によるベストセラー小説で、それを映画化したものです。
1960年代、ビートルズにあこがれるノルウェーの若者がバンドをやりたい、そして友人との友情を大切に、でもって恋もしたい、という、とてもまっとうなストーリー展開で、60年代の雰囲気を感じさせながら、胸にキュンとくる映画でした。


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四人のちょっと“悪い”男友達が集まり、ビートルズの新譜レコードを聞きながら、ジョンにポールに、リンゴにジョージにあこがれる・・そして楽器も満足に揃わないのにバンド練習のまね事をする(#^.^#)、いいシーンでした。私の中高生時代を見ているよう(^_^;)

主演のポール役、ルイス・ウィリアムズは素人からのオーディション抜擢とのことですが、若さゆえの悩み、葛藤、恋の苦しみ、音楽をやるときの喜びの様子、素敵に表現されていました。
恋の相手となるセシリア役のスサン・ブーシェは、目も覚めるような美人でスタイルも抜群!60年代の衣装も似合っていましたが、次から次へと恋愛模様が目まぐるしく変化し、年甲斐もなくドキドキしてしまいました…σ(^_^;)いつになっても、男は男なんだね、と自己認識いたしました。

ビートルズの曲も原曲が掛かり、絶妙の合わせ方でした。映画の中でバンドが演奏した「I Saw Her Standing There」も若々しくていい演奏でした。
それに、セシリアがポータブル・プレイヤーで聞いていたポップスも時代を感じさせ、素敵でした。


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恋のゆくえは映画を見てドキドキしてください。いい話でした。

見ていると、映画を彼女と見るシーンやピクニックに行くシーンなどもありました。
自分の中学時代を見ているようで胸が締め付けられるような甘酸っぱいというよりも、超“しょっぱい”想い出がよみがえりました(^^;)
主演のポール役の彼が悩んでいることが手に取るようによくわかりました(T_T)そうなんだよ、女の子の考えていることはまだまだキミにはわからないだろう、俺も当時ちっともわからなかった・・と。
・・そして、今もわかったようで、苦しんでいるのだ・・男は一生女に苦しむのだ(^_^)

ラスト感動のシーンで掛かったビートルズの「Let It Be」は、シングルバージョンでしたが、冒頭、ポールのボーカルがホールで歌っているような残響がかかっているように感じました。これがまたとてもよかった(゚ー゚*)。oO

ビートルズそのものを感じようとして映画館に行っても期待はずれになるかもしれませんが、ビートルズと共に体験した自分の甘酸っぱい恋の復習をしたい方にはとてもいい映画ですよ。私のように“しょっぱい”想い出のある方は泣いちゃうかもね(*^^*)


【Now Playing】 How ? / John Lennon ( Rock )

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