フォト

わたしのいきつけ

無料ブログはココログ

2020/05/18

井上荒野さんの「森のなかのママ」を読んだ。

20200518_inoue_areno001

『森のなかのママ/井上荒野著(集英社文庫)』を読みました。

この本の世界はなんとも小説ならでは、っていうか「ありえねぇだろ?!」っていうくらいの設定で進んで行きます。

画家だった父親の突然の死。

浮き世離れした主人公の母親(ママ)はその未亡人。
美術館に改装した家にその母娘が住みます。

無くなった画家のアトリエだった離れは、なんだか過去に上記のママと何かあったのかもしれない渋い老人が間借りする。
その老人に主人公の大学生の娘がいきなり告白するところから物語が始まる。

浮き世離れしたママにはその間借り老人のほか、妻と愛人がいてもなおママに憧れる男や、ママをなんとか口説こうとするもうひとりの男、さらに画商で、次々と無くなった画家の遺作で家に残されているものを買い取り、その間にやはりママに何か好意以上のものを秘めている男が登場。

先に書いた主人公の大学生の娘は、老人に告白しているのだが、同じ大学の友人である男性も主人公に好意を寄せている。

これだけの関係の中に、さらに無くなった画家は生前かなり“モテ”ており、宿で突然亡くなったときも女性と一緒だった。
で、その女性が途中から物語に参戦してくる!

けっこう“しっちゃかめっちゃか”なストーリー展開で、登場人物皆が騒々しいのに、“ママ”は呑気なんだか、無神経なんだか、のほほんとしていて、とらえどころがない。
でもって、かなりの美人ときている。

テレビドラマにでもしたら、これはもう面白くて、毎回毎回起こるハプニングがとてもドキドキかつ、愉快で、ミステリアスなものになって、こたえられんだろうと思いました。

とにかく奇想天外な展開が面白くて、あっという間に読み終えました。

それぞれのキャラクターの人間模様が絡み合い、絶妙のドラマとなっておりました。

ストーリーそのものを書くわけにはいきませんが、かなりのおすすめ本です。
たのしめますよぉ~(^-^)/☆

 

2020/03/14

伊集院静氏の「女と男の絶妙な話。」を読んだ。

20200314_ijuin_shizuka001

『女と男の絶妙な話。/伊集院静著(文藝春秋)』を読みました。
伊集院さんは、この一月にくも膜下出血で倒れ、緊急手術をされたと報じられていましたが、現在は後遺症もなく、順調にリハビリをされていると聞きました。
中断されていた小説や連載も随時再開予定とのことでうれしくなりました。

そんな伊集院さんの表題の本。

今回も面白く読みました。

この本は週刊文春に連載され、読者からの質問に対し、伊集院さんが思うがまま、一切の遠慮会釈のない回答が小気味よい、一刀両断的人生相談・・みたいな内容です(^^;)

まあ、今回も“ろくでもない”・・失礼、“輩”・・いや、失礼、皆様方からの伊集院さんを呆れさせ、怒りを喚起し、笑わせ、驚かせ、泣かせ、感心させる質問が集まっておりました(^_^;)

これを読んでいると、夫婦というものがどういうものなのか、人生ってどういうものなのか、真面目すぎる人と、いい加減過ぎる人からの両極端な質問と、伊集院さんの間髪を入れない豪快な回答が楽しい本でした。
いやもう、あっという間に読み終えましたよ。

伊集院さんの回答には、私が思うに「人の一生なんて、どうなるか誰にも本人にもわからない」、真面目に生きることも大事だが、「自分の思うことを一所懸命、ただひたすらやって生きて行くことが大事」、そして「男が女を好きになるのに一々くだらん理屈をつけるな」というようなことが書かれていたと思います。

男は死ぬまで男でしかない。

すぐに役立つものはすぐに役立たなくなる。

女の気持ちと山の天気はすぐに移ろうもの。

惚れて通えば情も通じる。

旅は私たちに与えられた最上の贈物である。

などなど、今回もありがたいお言葉を頂戴して読了しました。
伊集院さんが早く快癒され、また読者からの質問に対し豪快な回答をぶちかましてくれることを願いながら、今回のブログはおしまい。

 

2019/12/28

城山三郎さんの「そうか、もう君はいないのか」を読みました。

20191228_shiroyama_saburo001

『そうか、もう君はいないのか/城山三郎著(新潮文庫)』を読みました。

城山さんは、1957年に『輸出』で文学界新人賞、翌年に『総会屋錦城』で直木賞を受賞した経済小説の開拓者です。

そんな城山さんが先立たれた奥さんとの終戦間もない頃の出会いから、結婚し大学講師をしながら作家を志した頃、お二人の家庭を築いていく様子などを書かれ、没後に発見された未完の原稿を本にしたものです。

それまでの夫妻の仲の良い生活、微笑ましいエピソード、奥さんの天真爛漫な様子が楽しく読めただけに、奥さんに病の影が忍び寄り、病に倒れ、別れがやってくる終盤には、奥さんの子供達に対するあまりにも愉快な振る舞いが笑えるだけに、余計哀しく、私も涙なしには読めませんでした。

喧嘩もせずに様々な困難・苦労を苦労ともせずに過していくお二人の姿はうらやましいくらいの夫婦像です。

今では考えられないような時代的背景も描かれていますが、それもすんなり理解して読めました。
要するに時代の厳しさや困難も二人には“艱難辛苦”みたいにはならずに、支え合って夫婦の生活を築いているのです。だから希望を持って前に少しずつ進んでいく姿が、読んでいるこちらにも楽しく見えるのです。

最後にこの原稿を発見した娘さんの手記も載っているのですが、夫婦としても家族としても素敵な人達であったことがよくわかりました。

とてもいい本でした。

2019/10/16

みうらじゅんさんの「ラブノーマル白書」を読んだ。

20191016_miura_jun001

『ラブノーマル白書/みうらじゅん著(文春文庫)』を読みました。

このブログでも何度か、みうらさんの多岐に渡る趣味というか、生き方というか、様々な事象にディープに関わるご著書を紹介してまいりました。

今回の本、根底にあるのは“エロ”です。

しかも学生時代のあらゆることを“エロ”に結びつけ、ひとり妄想し、彼女ができれば“すること”ばかりを考え、やることなすことが“みっともない”、あきれるばかりの男の生態が描かれています・・これはオレだな・・と素直に思う人は正直だ。
バカにするようなヤツは本当のバカだ。

こんなに男の愚かさを赤裸々に書いてなお、堂々としていられるのは日本広しと言えどもみうらさんしかいないんじゃないか!

見栄だとかプライドが優先する一般人、そしていつもエラそうにしている男には一生わからないだろう、自己の“エロ”を最優先し、そこから先へは行ってはいけないところまで行ってしまい、何度失敗しても懲りずにまた失敗、失態を繰り返すのが“エロ道”まっしぐらの男である。

妄想に生き、そしてついに彼女ができたりしても、さらにみっともない発言をし、あきれる行為をする。
挙げ句にとんでもない女にひっかかり、しかもその女からも“フラれ“る。

自分が今まで生きてきた“エロみっともない”姿を再確認したい男は読むがいい!(^_^;)
そして数々の愚かな発言、行為を振り返り、赤面するがよい!
それが永遠に変わらぬ真の男の姿だ。忘れるな( ̄O ̄;)

2019/09/02

映画「おしえて!ドクター・ルース」を見てきた。

20190901_ask_dr_ruth001

映画『おしえて!ドクター・ルース(ASK DR. RUTH)/2019年 アメリカ 監督:ライアン・ホワイト 出演:ルース・K・ウエストハイマー』を見てきました。

ドクター・ルースは、現在90歳で現役セックス・セラピスト。
1981年のニューヨーク、“お上”から音楽だけでなく、社会の役に立つコーナーを設けよという命令を受けた放送局が、カウンセリングのコーナーでもやろうか、ということになり、“どうせ誰も聞いていないだろう”と深夜の枠で放送開始。
白羽の矢はルースに。

で、誰も教えてくれなかった性の悩みにズバリと答えるルース。
タブーだった性の悩み、LGBTQの人々に寄り添い、女性の権利のために社会を切り開いていくことになります。
人々はその番組に夢中になり、一番の人気番組に。

こうして書くと、ひとりの女性の成功物語のようですが、ドクター・ルースには、ホロコーストで孤児となった幼少期、両親とも自分がスイスの施設に預けられている間にナチスに殺されてしまいます。

彼女の悲しみはいかばかりか、過去のシーンもアニメーションを使って映し出されますが、胸が締め付けられるような辛い場面でした。

高校に進学することも出来ない状況であったのに、進学した友に教科書やノートを見せてもらい、深夜に勉強するルース。
そして、なんとかしてやがて大学で勉強することが出来ることになり、その時のうれしさを語るルースの笑顔は輝かしいものでした。

生涯、悲しい過去を背負いながらも、相談者には元気に明るく解決を導きます。
そんなルースの姿を夢中で見ているあいだに映画はあっという間に終わりました。

見てよかった映画でした。・・なぜかこの映画に誘ったら妻も付いてきた・・。

2019/05/26

工藤美代子さんの「快楽(けらく)一路」を読んだ。

20190525_miyoko_kudo001

『快楽(けらく)一路/工藤美代子著(中公文庫)』を読みました。

ノンフィクション作家の著者が、自分の身近な人達や、その家族、知人達の・・本の帯には[人生後半戦の欲情の実態]と書かれているが・・言わば“人生終盤の欲情(特に女性の)”について、本人達の相談に乗りながらのインタビューのような形式で書かれたものです。

ここに出てくるのは、50代の女性もいますが、70代後半の女性も登場してきます。
恋は灰になるまで、などという言葉は昔から耳にしていましたが、恋なんて甘いものではなくて、熟女と老女の境界線も無く、80代を超えても女をおりない・・。

もちろん世間の思惑・批判など歯牙にもかけないのであって、残り時間が限られている彼女達の恋人とのむさぼるようなセックスについて書かれていたのでありました。

著者自身が二度の離婚経験があるのですが、でもここに書かれている男女の快楽、悦楽などのための貪欲さや、工夫などに疎く、だから逆に話を聞く度に興味津々となり、この本の面白さが増していくのでした。

快楽一筋で何が悪い!という開き直った(彼女達は別に当たり前のことだと思っている)行動がますます読者の興味をそそります。

60代、70代、80代のそのものの様子などもご本人の口から語られ、「そりゃすごいっ!そんなことになっているとは思わなんだ。」( ̄O ̄;)と、びっくりしているうちに読み終えちまいました。

そして、男と女の関係は死ぬまで様々、色々とあるのだ・・と、あらためて感じたのでした。

興味があったら、ぜひ読んでいただきたい。無くても読んだらいいと思いました(^_^;)

2019/04/09

「懲りない男と反省しない女/渡辺淳一」を読んだ

20190409_jyunichi_watanabe001

『懲りない男と反省しない女/渡辺淳一著(中公文庫)』を読みました。
2005年に中央公論社から刊行されたものの文庫本で、文庫化は2007年です。
またまた例によってブックオフで108円。

この本は、あの「失楽園」や「愛の流刑地」でおなじみの渡辺淳一先生が、わけありな女性二人との対談(問答?)を男女の問題に限って繰り広げるという、渡辺先生が完全に主導権を握っている様子がよくわかる(^_^;)形式で進められています。

渡辺先生、「男は浮気して当たり前」「結婚したら奥さんには飽きるからセックスレスなんて多くの夫婦がそうだ」「家に帰って妻からいろいろな話をされても困るし、一人でぼぉっとしていたい」・・などなど言いたい放題です。

女性側二人も黙っちゃあいませんが、悉く論破され、男っていうものは、結局常に新鮮な感覚でセックスできる女性を追い求めているという“理不尽”な渡辺説に“呆れかえり”“諦め”にも似た様子を対談相手の女性二人が見せ始めます。

ちょっと古い時期の本だから、ここまであからさまに渡辺先生はおっしゃっているが、でも、今や先生のおっしゃるような男ばかりではない世の中になってきつつあるんじゃないか、などとも読んでいて思いました。

男は仕事だけが、そしてその仕事上で得た地位や権力が自分を表現できる唯一のものだから、出世のためには、どんな卑怯で姑息な手段もいとわない、そしてそれが男の人生そのものである・・というようなことをおっしゃっています。

今の私には、上記のような思いは、『ゼロ』となっております。
長いこと生きてきて、仕事も様々なものをやってきて、自分にとって大切なものはまったく別のところにあるのだ、と、気づいているのが、今の私です。

男は、仕事上の戦いは、かつての武士の合戦のようなものであり、ライバルなどには、生物として殺すことはありませんが、仕事上の世界では抹殺しようとする人が大勢います。
二度と浮かび上がれないようにとどめをさしている人を何人も見かけました。
そうした争いをしている人、・・ご苦労様です。

もう、あなたはまっとうな人からはリタイアした後、誰にも相手にされないのですよ。
よかったね、一生掛けて誰にも相手にされないようなひどい人になれました。

と・・話がずれましたが、渡辺先生のお言葉は、ある意味世の中の真実を突いています。
そんなものだ、とも別の側面から私も思いました。

長い男女の歴史から得られた、男女相互が永遠に理解できない世界観について、明快に書かれた本だということは確かでした。

2019/04/07

映画「リヴァプール、最後の恋」を見ました。

Story_img02

映画『リヴァプール、最後の恋(Film Stars Don't Die in Liverpool)/2017年 イギリス 監督:ポール・マクギガン 原作者:ピーター・ターナー 脚本:マット・グリーンハルシュ 出演:アネット・ベニング(グロリア・グレアム)、ジェイミー・ベル(ピーター・ターナー)』を見ました。

ピーター・ターナーが1987年に発表した同名の回顧録を映画化したものだそうです。

『悪人と美女』(1952)でオスカー助演女優賞に輝いた往年の大女優グロリア・グレアム(1923-1981)の奔放な人生の終末を映画化していて、若手舞台俳優のピーター(ジェイミー・ベル)との最後の恋が激しく、そして哀しく、リヴァプールを舞台に描かれていました。

往年のオスカー女優であるグロリア・グレアム(アネット・ベニング)の最後の恋の相手は、若手舞台俳優で50代と20代という年齢差がありますが、かつての美人度をむんむんとさせ、しかも可愛らしさも感じさせる主人公の女優の恋愛は、この映画を見ただけでも“恋愛”の[深さ]を感じさせます。

病に倒れ、最晩年を若手舞台俳優の実家リヴァプールで過すグロリア・グレアムですが、その舞台俳優の両親もかつてのグロリア・グレアムの熱心なファンで、温かく見守るのです。

二人が好き合ったところなどはアメリカでの派手なシーンや、溌剌とした様子が描かれているだけに、リヴァプールでの病床シーンは余計に哀しくなります。

 

Intro_img01

実物のグレアムのオスカー受賞時のフィルムなども流れますが、それがまた悲しみを深くしました。

女にとって人生の中での恋愛が占める比率の高さ、大事さ、男にとってどんな女性が生涯を掛けるほどの大切な人になるのか、など・・考えさせられことが多く、しみじみとしてしまいました。

結局、恋愛って、女にも男にも、ものすごく重要だ・・って、当たり前だけどふだんあまり考えないことがクローズアップされて、私も様々な想いに駆られました。

・・大人の映画だね。

2019/03/17

「つやのよる/井上荒野」を読みました。

20190317_areno_inoue001

『つやのよる/井上荒野著(新潮文庫)』を読みました。

つや(艶)という名の女性がいて、亡くなるまでの間に様々な人(男)と繋がり、そこにはそれぞれの男と女の修羅場があり、女の情念がなまめかしく醸し出され、輝いたり、静かに事態を見つめるようにじっとして少しばかり蠢いたりしている。

いやもう、一筋縄ではいかない男と女の物語でした。
読んでいるこっちの方がどうにかなってしまうくらいの内容で、読むにはエネルギーが要りました。

七つの章から成っているこの小説は、艶という女性と、艶に関わりを持った男女の歪んだような、闇のようなものが見え隠れし、読み手のこちらは、そこに踏み込んでいくようにしていかないと、この物語の面白さにたどり着かない、そんな感じでした。

艶は、浮気、不倫、ストーカー、略奪・・などなど(^_^;)まさに女性の敵、社会の敵のような女性でしたが、だからこその、男を惹きつける魅力があったのだと思います。

でもね、読んでいて思ったんだけど、艶と関わりを持ち、迷惑千万な思いをさせられた人達がそれぞれの章で次々と現われてきて、その人達もやはり“闇”を抱えているのです。
そしてその闇は、結局私も、世間の人達も多かれ少なかれ抱えているものなのですよね。

だから引き込まれてしまうのです、この物語に。

ヤバい人、ワケの分からない人がたくさん登場しますが、よくよく考えてみると自分の人生の中で出会ったことがあるような記憶が呼び起こされます。
そんな人達との関わりの中でそれぞれの人生がある。

生きて行く中で出会う様々な人達や、出来事は、薬味・スパイスのように私達の人生に陰影や味わいをつけてくれます。
そんな中で今も生きている自分を見つけました。

ご興味がありましたら、ぜひ・・。

2018/12/08

映画「彼が愛したケーキ職人」を見てきました

20181208_the_cakemaker001

映画『彼が愛したケーキ職人(The Cakemaker)/2017年 イスラエル・ドイツ 監督:オフィル・ラウル・ガレイツァ 出演:ティム・カルクオフ、ラサ・アドラー、ロイ・ミラー、ゾハル・シュトラウス』を見てきました。

これはベルリンとエルサレムが舞台になっている映画で、ベルリンのカフェでケーキ職人として働く主人公トーマス(ティム・カルクオフ)とイスラエルから出張でやってきて、なじみ客となったオーレン(ロイ・ミラー)の男性同士が恋人関係に発展していくところから始まります。
ここからいきなり「どうなっちゃうんだろう」という気持ちがモヤモヤとした感覚で出てくるのですが、先行きがまったく想像できない状態。

しかもなじみ客で恋人となった男性オーレンには“妻子”がいるからもうたいへん! ( ̄O ̄;)

片方には妻子がありながら、この二人の男性はオーレンが仕事でベルリンに滞在する限られた時間に愛し合います。


20181208_the_cakemaker002

オーレンから「また一ヶ月後に」と言われたまま、連絡が途絶えてしまい、実は交通事故で亡くなっていたことが判明。
オーレンの妻はエルサレムで休業していたカフェを再開させますが、女手ひとつで息子を育てる多忙なところに客として「夫の恋人」!!であったトーマスが職探しをしていると登場!!!

ああ、もう、大変なことです (・_・;


20181208_the_cakemaker003

オーレンの妻アナト(サラ・アドラー)は、トーマスを戸惑いながらも雇うこととなり・・アナトは気づいておりませんが夫の恋人とカフェの仕事をすることになり、トーマスの作るクッキーやケーキは大好評で店はうまく回り出します。

そして妻アナトと、雇われ職人でアナトの夫の恋人トーマスは次第に距離を縮めていって・・。


20181208_the_cakemaker004

舞台となっているエルサレムでは、宗教的に制約や束縛のようなものも絡んできて、仕事の上でも人間関係的にも障害、苦労が伴い、この二人の関係にさらに影を落とします。

男性同士の恋人関係、妻と夫との愛、仕事の上でも頼りになり次第に深まる元恋人の妻との恋・・非常にややこしい・・。

この映画の主人公はケーキ職人のトーマスと、トーマスの恋人(男性)の元妻アナトですが、二人は互いに惹かれ、でもアナトからの愛情と、トーマスがアナトに感じているものは、かつて自分が愛した男がいつくしみ、ふれていた女性とのなんとも言いがたい感覚が感じられ、見ているこちらも今まで感じたことのない不思議な感情がふつふつとわいてきました。

男女にとらわれない、人と人の愛とはなんだろう?という映画自体は地味だが、内容は深く濃い作品、見ている間も終わったあとも、ずっと考えてしまいました。


【Now Playing】 インディアナ / ジョージ・ウェットリング・ジャズ・バンド ( JAZZ )

より以前の記事一覧

2020年10月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

最近のトラックバック