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2023/08/21

「ラジオ深夜便 新 珠玉のことば ~ラジオが教えてくれた名言100~」を読んでみました。

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『ラジオ深夜便 新 珠玉のことば ~ラジオが教えてくれた名言100~/月刊誌『ラジオ深夜便』編集部(NHKサービスセンター)』という本を古本で見つけ、読んでみました。

山田太一さん、中村メイコさん、美輪明宏さんらがラジオ深夜便で語った100のメッセージが掲載されています。

1頁に1メッセージが載っていてとても読みやすく、それぞれのメッセージから来るインパクトも強く感じることができました。

生物学者の福岡伸一さんの言葉が印象に残りました。

生き物たちは三十八億年の進化の過程で、特定の食べ物をめぐって無益な争いが起きないように、互いの領分を棲み分けてきました。
ほかの生物の棲みかに土足で上がり込んでそこに何かを作ったり、地球の裏側から食べ物を取ってきたり、そんなめちゃくちゃをしているのは人間だけです。

・・人間って、案外生物としては“下等”な部類に入るのかもしれません。
過去の失敗、経験は都合の良いように忘れ去られたり、捻じ曲げられて記憶されたりして、また同じ過ちを繰り返すのですから。

東京医科歯科大名誉教授の藤田紘一郎さんは

「汚いもの」「要らないもの」を排除する超清潔志向が、社会から少しはみ出した人たちを異物視する風潮につながって、心の問題にまで広がっているように思えてならないのです。

と語っています。
これも現在の、特に日本の状況を示しているような気がします。
汚いだとか、要らないと思っている側もかなり偏向しているんじゃないでしょうか。
汚くもないし、要らないはずがない、という事物に対しても過剰ともいえる反応を示しています。

Twitter(X)などを見ても、自分とは異なる意見や志向のある人に寄ってたかって総攻撃を掛けている様子がうかがえます。
それが社会の片隅にいるような人に対して重くのしかかり、心の問題にまで発展しているのではないかと危惧します。

上記以外も「なるほどそうかもしれない」という言葉がいくつもありました。
この本は手元に置いて、自分の気の緩みを引き締める役割を果たしてくれそうです。

 

2023/07/13

マイナンバーカード返納する人が増えてわかったこと

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マイナンバーカード、及びマイナンバーシステムについて毎日のようにトラブル、事故、不具合、事件と呼べるようなものまでが報道され、それに連れてカードの返納が報じられています。その数、報道されているものだけでも47万件とのこと。

そんな中で気づいたことがありました。

Twitterでは、返納した事例の紹介や、返納した人のツイートに対して、誹謗、脅し、嘲笑などのコメント、返信がかなりの数見受けられました。誰に言われてやっているのか、誰からお金をもらってやっているのかわかりませんが。

カードの取得は任意であり、いったん取得しても返納するのは個人の自由です。
だから返納届も用意されていて(※住所異動時や戸籍届出に伴い券面に記載する欄が溢れた時もいったん返納して、必要あれば再度取得の申請をするという・・なんとも不始末な運用に伴う返納もあることは知っています)、ただ返納しているだけなのに、ラサール石井さんなどの有名人に対しても、同じ芸能人から非難のコメントがなされたりしているのを見て、まったく正当で自由な行為への攻撃は怖ろしく、しかも卑怯なことだと感じました。
芸能人だけでなく、一般の人にも攻撃の手は止みません。

その際にテンプレートのように“捨て台詞”みたいに同様の言葉が吐きかけられていることに気づきました。

「カードを返しても、マイナンバーシステムは存在して、お前はもうマイナンバーシステム無しには社会生活は出来ないのだ。カードを返してしまって、その不便に後悔するぞ」

というのです。

でもねえ、そんなこと皆んな知っているんですよ。
全員にマイナンバーが振られているのは、当初通知カードが送られてきてとっくにわかっています。だからシステム上に自分が登録されていることも誰もが知っているのです。
誹謗している人達がむしろうっかり忘れているとか、知らないとか・・カッコ悪いことになっているのじゃないかと思いました。

でね、“語るに落ちる”とはこのことだと思いました。
だって、もう番号は振られているなら、カードが無くてもマイナンバーシステムと、他の紐づけされようとしているシステム同士で紐づけ出来ちゃうんじゃないの、と思ったのです。

要するにカード自体、最初からいらないじゃないの、と。

カードが必要なのは、マイナンバーが始まった当初の「運転免許証などを持っていなくて、写真付きの公の機関が発行した証明書の無い人はマイナンバーカードを作っておくと良いですよ」というやわらかいアナウンスがされていましたが、そんな目的で作るくらいじゃないでしょうか。

そしてそれを立証するニュース動画を見ました。

ほとんどの人が注目していないのでがっかりですが、立憲民主党が厚労省とのマイナンバーカードについてのヒアリングのやり取りです。これは誰でも見ることが出来ます。

長妻議員が、「まだ保険証と紐づけ作業をしていないカードでも、マイナポータルから入ってみると、すでに《保険証等とは紐づけされていて》( ゚Д゚)・・・自分の医療情報が全て見られるようになっています。紐づけが誤っていると他人のものが見えてしまうが、それへのセキュリティー対策はどうなっていますか?」

という質問をしていて、さらに驚くことに厚労省の課長の答弁は

「それは既に承知しています。今後、この事象に対するセキュリティー対策を進めたいと思います。」と答えているのです。

・・・(;゚Д゚)・・・ってことは、もう保険証とマイナンバーの紐づけは、カードが有ろうが、無かろうが、カードとの紐づけをしていようが、いなかろうが、もう終わっているということです。

だからね ^_^; 実際は保険証さえあれば、首相、総務省、厚労省やデジタル大臣が言っている「よりよい医療」と言っていることは実現できちゃっているんですよ。驚きですっ!
保険証をお医者さんの窓口に持っていくだけでいいのです。

ただ、たぶん医療側のシステムはまだ全ての患者さんのデータ等がうまく見られるように整備されているとは思えませんが・・。

じゃ、なんでカードを作って、紐づけろ、保険証廃止しちゃうぞと言っているかというと、これはもうカードを作ることでの利権が一番大きな理由なんじゃないでしょうか。

カードを作ることが余程の利権、利益、天下り先を生むのでしょう。

それと、個々人の口座番号はなかなか把握できないので、国民に自分でやらせて口座を把握したい・・というのも大きな理由だと思います。口座を押さえちゃえば「こっちのものだ」とほくそ笑んでいるのだと思いますよ。

それにしても、そのお先棒を担いでいる誹謗、中傷、恫喝、嘲笑ツイートをしている人達、・・あんた達も“トカゲの尻尾”だよ、と伝えたいです。

ええと、まだまだ奥には色々な理由が存在していることは容易に考えられ、書こうと思えば書けますが、それについてはまた後日にします。
大長編になってしまうので。
それではまた。

 

2023/06/26

あのカードについて普通の人間でもこれくらいは心配する

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新聞を見たら、内閣の支持率が急落しているそうです。
その大きな理由のひとつには、毎日報告されているマイナンバーシステムの不具合があるでしょう。

私のような一市民でもちょっと想像しただけで様々な不安を感じる事象が発生しています。

顔認証を使っている医療窓口の方々が事前に顔認証のシステムを自分達のカードで試したら別人でも入れてしまったとのこと。これじゃカードの意味がないし、投薬や医療・医師の判断が間違えたり、大きな混乱を今後招くことになりかねません。

口座の紐づけが別人に紐づけされた事象が多発しています。
現状のシステムでは、口座紐づけは誰の口座でも入力できてしまいます。
それは氏名のフリガナについてデータを保有していないからです。突合ができないのです。
住民票については、整理上必ず出生届時にフリガナが登録されているのだから、それを元々利用すればよかったのに、そんなことも考慮されていないということは、まったくシステム当初からやる気がなかったことがわかります。

ということで、今のままでは、自治体等からの給付金が別人に振り込まれてしまう事態も発生してしまいます。

ポイント付与についても別人に付与されているケースが多発しています。
論外です!

漢字氏名についても、「邊」など何種類かある文字については代替文字を使用している上にその処理は自治体窓口で手作業で行っている。住所についても統一した文字の取り扱いが出来ておらず、様々な不具合が発生していることが報道されています。

「世帯」についてのデータも保有していないので、誰と誰が同じ世帯に住んでいるかわからないし、当然「世帯主との続き柄」についても把握していないので、夫や妻、子、父母など関係性がわからないので、個人のみのデータしか保持しない現行システムは、各種給付についても利用するデータが少なく、“デクの棒”状態です。

病院等医療機関ではカードを使った認証さえ出来ずに支払が10割になってしまった人がいる。
これじゃ医療機関は受付だけで大変な時間と労力が掛かってしまう。
さらに別人の保険証に紐づけされた人が多発している。他人の病状が見えてしまったり、間違った投薬が行われる可能性まで出てきました。
窓口には「なるべく保険証もお持ちください」と書かれた貼り紙・・泣けてきます。

年金記録が別人と紐づけされて他人の年金情報が見えてしまう現象も発生しています。
こんなこと考えられないが、それを言っただけで怒り出すマイナンバー信者がいるので間違いを間違いと言えない空気も出てきました。次から次へと問題が出てくるので、対応できなくて“逆ギレ”するのです。手に負えない。

マイナンバーカードを持っていない人の方が住所異動等の手続きは何倍も早いという現状についての報道も無い。メディア側にもいろいろな忖度があるのか。

マイナンバーカード署名用電子証明書の有効期限は、カードそのものの有効期限である10年ではありません。
半分の5年なので、その時点で役所に更新に行かねばならない。
これも知っている人は案外少ないのではないでしょうか。

もうちょっと詳しくいうと

カード取得時には以下4つのパスワードを設定し、覚えなければならない。

①署名用電子証明書暗証番号(数字とアルファベット混じりで6桁~16桁)インターネットで電子文書を送信する際、文書が改ざんされていないかを確認するためのもので、電子申請(e-Tax等)、民間オンライン取引等に利用する。

②利用者証明書電子証明書暗証番号(4桁)インターネットを閲覧する際に利用者本人であることを証明するためのもので、コンビニ交付サービスの利用、行政のWebサイト(マイナポータル)民間のWebサイト(オンラインバンキング)等へのログインに利用する。

③住民基本台帳用暗唱番号(4桁)住民票コードをテキストデータとして利用するための暗唱番号で、住所変更、氏名変更の際にカード情報を更新する際に利用します。

・・もうわかんなくなってきたでしょ。

④券面事項入力補助用暗唱番号(4桁)個人番号や基本4情報を確認し、テキストデータとして利用するための暗証番号で、パソコンで個人番号や氏名住所を確認するためのに使用(勤め先など)するものです。

これらを決めて、それぞれの利用機会に入力が必要となります。
・・正気の沙汰ではないと思いませんか。いい大学を出た役人が考えるとこんなになります。このくらい覚えとけってことか。

これだけ、いろいろ自分で設定させられたにもかかわらず・・・

住民票等の証明が他人のものが発行されてしまう不具合が出た。

登録廃止した印鑑証明が発行されてしまった。

などの考えられないことが起こっています。

今、巷で心配されているのは、口座の紐づけから辿られて口座の凍結、強制的な徴税などがあるのではないかなどということ。ちょっと怖いです。

マイナンバーの規約上は政府は勝手に個人の情報をのぞいて良いと正式に謳っているので、人の懐をあてにした投資の勧めなどもされてしまうのでは、と言っている人もいる。

さらに、これも正式に謳われているが、マイナンバーシステムの不具合により生じた損害については、一切補償しないと声高らかに言っていますので、もうやり放題です。
マイナポイントを貰った人たちは自分の個人情報を2万円で売り払ったわけです。ご愁傷さま。

もっと気になることを言っておきますか。

運転免許証は本人確認によく使われるが、マイナンバーカードと一本化すると、現在カード券面から顔写真や氏名・住所・生年月日・性別の内いくつかを見えなくしようと検討しているので・・それによってカードのみで本人確認が出来なくなります、たぶん。

ついでに免許証の更新時期とマイナンバーカードの更新時期の差をどうするのか、二回別々に更新に出掛けるのか。

券面からの情報が少なくなった場合、交通取り締まりの警察の担当者はカードの読み込み装置をいつも持って歩くのか。
そもそも運転免許証を持っていなくて本人確認に使えるものがないと困っている人にはマイナンバーカードはもってこいですよ、というキャッチフレーズ自体が意味の無かったことになってしまいます。

現在でも携帯電話の通信網や、インターネットの通信網など予期せぬ停止が発生しているが、マイナンバーシステムの通信網が停止した場合、病院も警察も、さらにその他紐づけしようとしているシステムを利用しているサービスが日本中で停止してしまい、社会の機能が麻痺してしまうが、その際の緊急対応をどうするのか。考えていないだろうなぁ・・。

最後に、マイナンバーシステムがハッキングを受けた場合、あらゆるものが紐づけされていると、これまた日本中の機能が停止してしまうのではないでしょうか。
そういったセキュリティーについて十分対応をしているとはとても思えません。
システムは個々にバラバラに存在して活かしておいた方が安全ではありませんか。

以上がちょっと5分ほど頭の中で想像したことです。
単なる一老人市民でもこれだけ考えられますし、心配しています。

総点検をする部署をつくったと大威張りしている首相、大臣他関係者・・・点検しても新たな不具合が発見されていくだけで、それをいくら修正していっても、不具合が出ている原因の改修作業にはなりません。
一旦システムを停止して、根本的な改修方法を検討するのが一番大事だと一市民の私でも考えます。
どこまでお偉い人たちは考えているのでしょうか。
ほんとうに不具合、事故の報道を聞くと暗澹たる気分になります。

 

2023/06/18

「アガワ流 生きるピント」を読みました。

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『アガワ流 生きるピント/阿川佐和子著(文藝春秋)』という本を読みました。
ブックオフで古本として購入、2021年発行のものですから比較的最近の本です。

内容は、仕事、恋愛、家族、生活について読者からの悩み事を人生相談的に阿川さんがお答えするというものです。
もちろん阿川さんが答えるのですから、ラジオなどでやっている「テレフォン人生相談」のような弁護士さんやその他専門の先生方がお答えする回答とは異なって、阿川さんの人生経験からくる独自の不思議な説得力ある回答が返ってくるのでした。

読んでみて、意外と阿川さんの回答は“実戦的”だと感じました(^^;)

妙に相談者に対してやさしい声も掛けないし、自分が若い頃はこうだった、とか、厳しい結果を覚悟しつつこうしてみなさい、だとか、けっこう私も参考になりました(^_^;)

家族が認知症になったりだとか、介護が必要になったときなどの実際に直面する実例なども挙げられていて、かなりその部分などは真剣に読ませてもらいました。私にもいつ直面する事態かもしれない。

あと、話はちょっと逸れますが、今のマイナンバーカードの不具合というか、事故というか、不祥事というか、こういう事態のとき、上に立つ人の姿勢はこうでなきゃいけない・・ということも、かつていろいろなリーダーと言われる人達にインタビューした経験から書かれていた部分があって、私もそのとおりだと思った部分がありました。

かつてパナソニックで、石油温風器による事故が起きた際の当時の社長のとった態度、行動について書かれていたのです。

すべての商品コマーシャルを中断させて、ユーザーに回収を促す告知CMに切り替えた。
そしてその実行が速かった!
「すべて回収するまで通常のコマーシャルは出しません」という決断をよくぞなさったと感動した阿川さん。

社長の中村氏にインタビューすると、「誰でも失敗するんです。大事なのは失敗したあとの処置。そこで躊躇したらダメですね」とおっしゃったとのこと。
どこぞのデジタル大臣に聞かせてやりたい。

「社内外のコンセンサスを取ってからとか、マスコミに漏れないようにしばらく伏せておこうなどと、姑息なことは考えない。まっすぐに堂々と即座に立ち向かう。トップは誰もが肝に銘じておくべき覚悟だと思います。勇気がいりますけどね。」

「システムの信頼になんの揺らぎもない」だとか「ヒューマンエラーによるもので心配ない」だとか言っている人がいますよねぇ、上記の社長さんの言葉、よく噛みしめて、自分の拙い行動に照らし合わせてみるといいと思いますよ。

というわけで、ちょっと脱線しましたが、阿川さんの人生相談本、興味深く、そして楽しく読ませていただきました。
よい本でした。

 

2023/06/14

ポンコツだけど怖ろしいカード

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まだまだ出てくる、毎日出てくる、「マイナンバーカード」の誤登録や、不具合、年金情報などの他人への情報漏洩、口座のひもづけ誤りなどなど・・。
それを謝る大臣たちの謝るというよりも怒っている(^_^;)ような会見はなんでしょうね?!
いつも威張っていて、謝ったことがないからあんなんなっちゃうんでしょうね。

例のデジタル庁担当大臣は、「今後はもう誤登録は起こりません」と言い切ってしまい、まったく根拠のないものだと誰もが思っていると存じます。
逆に誤登録などの問題が今後発生したら、デジタル庁の職員は大臣に報告しずらくなりました。それにより報告が遅れ、さらに後手後手に対応することになってしまいます。

最初っから氏名の「読み仮名」のデータを住民登録から取得しておけばよかったのに、それがなくて口座名義人と登録者のひもづけチェックが出来ず、あらたに漢字から読み仮名を推測するアプリケーションを作製し、チェック出来るようにするという・・考えられない金と時間のムダを本気でやろうとしている。キラキラネームなんか読み仮名推測できませんよ、住民登録されている読み仮名を今でも接続されている住民基本台帳データから取得すればいいだけです。
まったく仕組みがわかっていない人をエラいところに据えてはいけないということが如実にわかってきました。
あと、個人だけでなく世帯の把握と続き柄(夫、妻、子、父、母、子の子など)も住民記録から取得しないと様々な国民へのサービスシステムを有効に動かすことは出来ないでしょう。今は、それが無い・・。

年金情報や、個人の医療情報まで別人のものが見えている事故についても、もしこれが企業のカードだったらその企業は倒産しますよ、何をぼやぼやしているのでしょうか。

そもそも国民全員に個人番号はもう振られているのだから、カード無しでも保険証と個人番号をひもづけさせてしまえばそれで今政府が言っている「医療の向上」は出来ます。
わざわざせっかく出来ている保険証の制度を廃止する必要もなく、個人でカードを取得したうえに面倒な作業もすることもないのです。

さあ、なんのためにカードを作るのでしょうか。ITゼネコンやマイナンバーカードの取り扱いをしている天下り先の団体などに大金が流れ、政党への寄付もそこから何億も来ているとのことです。
ゼネコンから下請け、孫請けなどに中抜きされた金が回り、仕事はズサンになり、そして今の体たらくです。東京オリンピックみたい。

またマイナンバーカードがここのところ多くのものとひもづけされようとしています。
医療や年金、個人口座、やがては買物や読書歴、人そのものの移動履歴・・・カードを持たされた人間は何を考えるかというと、自分の行動や財産、病歴、思想その他あらゆるものが権力者から見えているのかもしれないという疑心暗鬼です。

これがこわいのです。監視していてもしていなくても、国民は自分の行動や発言について遠慮したり、控え目になったりしていくことになります。
それも狙い目のひとつですよ。
もっとも権力者になれば、人間というものは呆れるほどその地位保全に全力を注ぐので、大量のデータを保持していれば、それを見て利用したくなるのは当たり前です。
どこかの国を見てもそうでしょう?!

たぶんマイナンバーカードというシステム、制度は破綻すると思われ(すでに現在の状態が破綻しているが)ますが、注意しないと国民は多額の税金を使われてこのポンコツシステムを維持させられ、財産も口座も思想信条までもが抑え込まれることになります。
もっとこのことをはっきり言える議員はいないのかね、しかもシステムの欠点を技術的な面からも指摘できるような人は。
それが国民のために動いてくれる国会議員だと思うのですが。

きょうの言いたいことは以上です。
みんな何をおそれて言いたいことを言わないのか、そんなことを思いつつ書きました。

 

2023/06/08

「墜落!の瞬間 -ボイス・レコーダーが語る真実-/マルコム・マクファーソン」という本を読みました。

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『墜落!の瞬間<THE BLACK BOX> -ボイス・レコーダーが語る真実-/マルコム・マクファーソン[編著]山本光伸[訳](ヴィレッジブックス)』という本をブックオフで見つけ、読んでみました。

要するに記録資料として残されている旅客機等のボイス・レコーダーの音声を聞いて、今までに起こった航空機事故の真実の様子をまとめたものです。

28件の事故についてボイス・レコーダーの音声を文字に起こしているのですが、その中にはあの日本航空123便(御巣鷹山にジャンボ・ジェットが衝突したあの事故です)の事故記録も入っていました。

様々な事故の様子について読めば読むほど個々の事故原因はそれぞれがそれぞれに異なっていることに驚きました。

飛行機を“洗機”して、そのとき計器にデータを送るセンサー部をマスキングして行い、洗った後にそれを外し忘れ、翌日の離陸前の外観点検でもチェックがもれてしまい、離陸後に計器が全滅、速度も高度も方向も乗員は把握することなく最後まで努力するのですが、墜落、というような気の毒な事故もありました。

着陸前に乱気流が一定の高度で発生していると、管制から連絡があり、十分に注意して着陸態勢に入ろうとしたにもかかわらず、ダウンバーストのような急激な乱気流で墜落してしまった事故。

機長、副操縦士、客室乗務員、皆がリラックスして安定した航行をしていたのに、突然エンジンが壊れ、落下、残りのエンジンも不調を来すという最悪の状態に陥り、機内が地獄のような様相になってしまった事故。

航行中に機器の不調を感じ、マニュアルを副操縦士が読みながら必死に対応する様子なども克明に書かれていました。

もっとひどいものには、航行中の火事や、経年劣化・金属疲労などの原因から客室の天井が飛んで外れてしまった事故などもありました。

いずれも機長、副操縦士、航空機関士などがなんとか冷静になろうとしながら、必死の対応をしているものばかりで複雑な気持ちで読むことになりました。

ほんのちょっとした「うっかり」・・が大事故に・・というものもいくつかありました。
規模はまったく違いますが、自分がクルマの運転をする時にも「だろう」運転や、「油断」した運転、「調子に乗った」思い上がりの運転など、注意しようと思いました。

「人類への戒め」がたくさん例示された本でした。

 

2023/06/07

トラブル続きのカードもシステムもいらない

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毎日毎日、トラブルの報が出てくるマイナンバーカード、今度はデジタル庁にカードと紐づけされた口座が本人以外のものであり、還付手続きが出来ない事象が発生していた(2月の時点で)のに、報告が無かったと大臣が会見していました。

その間、何の対策もせず、今に至り謝罪の会見となりますが、どう見ても「私に報告が上がって来なかったのだから私のせいじゃない・・」と言っているようにしか見えませんでした。
報告も出来ず、対応・対策も取れない組織となっている責任は一番上にいるアンタにあるんだ!と、報道メディアの人で言えるような気概のあるジャーナリストはいないんでしょうかね。

私が把握している2年ほど前でも、マイナンバーシステムは、通信容量も足りないし、処理能力も著しく低く、操作性は数十年前のシステム並みのものでした。

またシステムは家族の把握が行われておらず、個人単位でしかデータの紐づけが出来ない、氏名の「フリガナ」のデータも保持しておらず、これが口座との紐づけ時に誰の口座でも紐づけされてしまう結果を生んでいるし、もともとそれが入力出来てしまうシステムの設計自体がお粗末です。

また、氏名の「漢字」についても、市町村などのシステムはきめ細かくデータを持っているが、マイナンバーシステムでは、渡辺さんの「辺」なども数十ある文字パターンをつかさどることが出来ず、代替文字処理を職員が手作業で行っている。
高橋さんの「高」でさえ、いわゆる“ハシゴダカ”も認識できないし、マンション名などに使われる「Ⅱ」や「Ⅲ」なども処理出来ず、職員が手作業で代替処理している。

証明書の出力も別人のものが発行されたり、廃止した印鑑証明まで出てしまったり、保険証についても別人と紐づけされ、猫なで声で「ポイントあげるからお願いですカード作って」と懇願していたのに、全くの別人にポイント付与したりの事故も発生している。

こんなポンコツカード、どうやって信用しろというのでしょうか。
皆、もっと怒った方がいいと思うけど、自分に被害が及ぶまではのほほんとしているのかもしれません。・・人に被害が出たということは、自分への被害がすぐそこにやってきているということですよ。

カードを作るのは任意だと言っておきながら、保険証無くしちゃうけど、カード無いと困るよ、保険の資格証明でしのごうとしたら、お医者さんで余分にお金を取っちゃうよ・・って、こんな“あこぎ”なやり口は“堅気”の人がすることじゃないでしょう。

国民全員に番号は振り終えたのだから、システム上だけで色々な処理や業務、作業をやったらよかろうに、何がなんでもカードを作らせようとするのは、その裏に「たくらみ」があるのだな、というのはどんなオトボケさんでもわかると思います。

個人情報(口座情報を含め)を“されるがまま”の状態にして売り払う(たったの2万円分のポイントと引き換えに)のなんか、まっぴらごめんです。

何度も何度も何度も書いていますが、ひどい目に遭ってからでは遅いからで、国が作った規約を見てみると、「明らかに重大な過失が認められない限り、国は責任を取りません」と明記されています。重大な過失をあの大臣を見て認めるとは誰も思わないでしょう?

ということで、単なる一市民においてもこれくらい普通に考えているのだという記録を残すため書いてみました。

これでまた三年後に「新マイナンバーカード」を作るぞとアナウンスしています。
今でも自分のお尻を拭くことが出来ないお粗末な人達が、三年後にいいもの作れるはずがないでしょう。

 

2023/06/02

俵万智さんの「未来のサイズ」を読みました。

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『未来のサイズ/俵万智著(角川書店)』を読みました。
これもまたブックオフにて格安で手に入れました。2013年から2020年まで、足かけ八年の第六歌集となるものです。

2020年の歌については、やはりコロナ禍での出来事、世の中の様子などが多く詠まれていました。

私が気になったのは、あの韓国での高校生の修学旅行中に客船が沈没してしまった事故についてのものがいくつかあった中で、そこから連想された歌でした。

〇シルエット海辺に浮かび原発は出航しない豪華客船

あの客船については、客室を増やすために増築を重ね、事故は起こりうる状態であったにもかかわらず、それまで何もなかったのがただ幸運だっただけなのに、原因はあとから判るであろうにそのままにしておいた、そうなってしまったときに、ほんとうの悪いひとたちが現場にはもういなかった・・などの状況が思い浮かべられます。

で、そこから原子力発電所を動かぬその客船であるとしているのです。辛辣です。

つい先ごろ、条件を満たせば60年は稼働できるとしたこと、10年停止していてもそれは稼働年数にはカウントしないとした法律が成立したことを思い出します。

ことが起きたときには、実はそんなことは“とうにわかっていた”とあとから言うつもりなのかもしれない。

次は

〇何一つ答えず答えたふりをする答弁という名の詭弁見つ

よくニュースなどで見る光景です。聞かれたことには答えず、日本語だが何を言っているのかわからない言葉ではぐらかしながら答える大臣にいつもあきれます。
また、問題となっているとどまるところを知らないマイナンバーカードの事故についても、「ヒューマンエラーである」と、入力している人が悪いかのような言いっぷりで、自分は悪くないというご立派な方もいます。
ヒューマンによる入力のエラーではなく、責任者なのに謝らず、説明せず、改善に真っ向から取り組もうとせず、責任も取らないその男自体が「エラーを起こしているヒューマン」なのです。
だからエラーなのは、その一人のみです。

続いて

〇健康のためなら死ねるというように平和を守るための戦争

・・^_^;平和のためなら軍事費を倍増し、戦争もいとわない・・自分でやってて、何も矛盾に気づかないのだろうか、といつも思います。

最後に

〇動詞から名詞になれば嘘くさし癒しとか気づきとか学びとか

読んでいてハッとしました。私がいつもなんだか気持ち悪いと思っていることに回答を得たような気がしました。
「癒し」「気づき」「学び」・・そうなんですね、名詞にすると突然“うそっぽく”なってきます。そして、名詞になると使っている人は議員に多く、特に選挙演説の時などによく聞くようになります。きっと口から出まかせの“嘘”をついているのかもしれない。

ほんとうは、今回取り上げたもの以外にとても気持ちのよい歌や、心模様を詠んだ歌、流行っているものについての俵さんの目のつけ方がわかる歌など面白いものがたくさんあるのですが、今回は私が特に気になったものを取り上げてご紹介しました。

とても気持ちが強くなる歌集だと思いました。

 

2023/05/26

毎日のように事故報告のあるダメカード

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先日もこのブログに書きましたが、国が必死に作れ作れと勧めているカード、連日の事故報告です。というか、ずいぶんと長い間報告を受けていたのに発表しなかったものも出てきました。

別人の住民票や戸籍記載事項証明が発行されたり、登録廃止した印鑑証明が発行されたり、保険証替わりになりますと言っておきながら、別人の健康保険記録と紐づけられていたり、年金などの受取り用の口座紐づけが全く違う人に紐づけられていたり、「ポイントが付きますよ、早くカード作ってね」と猫なで声でお願いしていた2万円のポイントまで別人に付与されていたこともわかりました。

こんなカードを作っているお店や銀行などがもしあったら、あなたはそのカードを作ろうだとか、使ってみようと思いますか?と大臣や国の担当者に聞いてみたい。

おそらくまだまだ出てくるでしょう。すでに判っていて発表の時期をどうしようかと困っているものもあるにちがいない。

で、事故発表時には所管しているデジタル大臣や、厚労大臣、総務大臣らの会見では、まるで“ひとごと”の話しぶりです。
「人為的なミスだ」などと説明して、操作した国民や自治体の責任であるかのような言い訳をしていますが、あんたらがトップなのだから、先ずは謝ることが大事なんじゃないのかと思いました。
そして、今、どういう問題がどういう理由で発生していて、今後どういう方法で問題を解決していくのかを説明するのが当たり前のことだと思いました。

もともと人為的にミスが起るようなシステムだから、次々と事故が起るのであって、システム自体の問題を解決せねばならないのに、まったくもって動きが悪い。

このカードは誰のために、何のために作られているのでしょうか。
国民の利便や幸せのためではないことは確かであることがいくらなんでももうわかったと思いますが、やたらとこういうものを他人に推奨したり、自分はもう作ったとか、自分は使っている便利だよ、などという人が周囲にいたら、そんな人には気を付けた方がいいと思いました。

 

2023/05/23

「新聞記者 司馬遼太郎/産経新聞社(著)」という本を読みました。

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『新聞記者 司馬遼太郎/産経新聞社・著(扶桑社・発売)』という本を読みました。
司馬さんが、かつて新聞記者であったということは知っていましたが、どんな状況下で、どういう仕事をしてきたのか、約15年ほどあったその期間の司馬さんについて書かれた文献などにもふれてこなかったので、興味深く読みました。

そしてこの本は、司馬さんが戦後の混乱期に新興の新世界新聞や新日本新聞という今はもうない新聞社を経て、やがて産経新聞社に入り記者生活をしていた頃のことが書かれています。

記者というと、駆け出しの頃は事件を担当し、警察署などを回るのですが、司馬さんは宗教・大学などを担当していたそうです。
それも産経新聞時代から京都にいたので、西本願寺、東本願寺などを中心とした宗教関係の人たちや、京都大学周辺の学問・研究などの関係にも人脈が広がっています。

しかも、寺院や大学内に出来た記者クラブなどに出入りし、その間、多くの本も読めたし、研究することも出来たようです。
知識の塊のような司馬さんの話が何よりも面白い、というのが当時を覚えている人たちの記憶に残っていて、有名な作家などにも「その話をそのまま小説にしたらいいものになる。」などとアドバイスを受けたりしています。

また、その時代に司馬さんが“記者としてのあり方”を説いてくれた先輩二人に出会い、その考え方はずっと司馬さんの心の中にあったということもわかりました。

《新聞記者は、その無名性と新聞の公共性を武器に権力や権威の中枢に容易に接近して取材できる。そこで得られる情報の機密性、意外性は一般人の及ぶところではない。》

司馬さんの直木賞作品「梟の城」の主人公である忍者の行動は、そっくり新聞記者のそれではないかと思われると書かれていました。

出世も求めず、特ダネを取っても無名性の中にただ存在し、記者としての人生を淡々と生きる先輩を最後まで心から尊敬していた様子も書かれていました。

さらにエピソードとして大御所の作家が連載小説の原稿が間に合わず、連載が“落ち”そうになったときに、記者であった司馬さんが空いてしまった一回分をその作家がいかにも書きそうな書きぶりとストーリーで書いてしまい、そのまま載せてしまったエピソードも書かれていました。

その大御所作家が「著者病気のため」などと書かれて空白となった連載スペースを見ようと新聞を広げると、なぜか小説の続きが載っている。しかも面白い。

ということで、その作家は怒らず、「これはいったい誰が書いてくれたのだ」という話になり、司馬さんの筆力に驚いてしまったということです。

などなど、いろいろな話題と共に司馬さんの新聞記者時代のことを書いたこの本、面白く読みました。

 

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