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2022/06/22

【The Beatles 研究室・復刻版】A Hard Day's Night[B-5]You Can't Do That

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。15年以上前の文なので細部の表現・事実についてはお見逃しください。
今回は、アルバム「ア・ハード・デイズ・ナイト」から、「ユー・キャント・ドゥー・ザット」を取り上げます。
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アメリカ公演から帰ってきて、おみやげとして持ち帰ったリッケンバッカー12弦ギターをジョージが早速弾いています。

この曲は完奏したテイクが4テイクで、しかも間に合わせにシングル“キャント・バイ・ミー・ラブ”のB面として録音され、このアルバムではB面最後から2曲目という最も目立たない位置に置き去り状態です。

なのに、なのに、ビートルズのジョンが作った曲の中でも屈指の名曲なのです。
あまりにヤクザなジョンの歌いっぷりがまたかっこよく、ポールとジョージがサビで絡んでくる部分などは、これ以上の愉悦感はないというほどのものを与えてくれます。

おまけに間奏のジョンのリード?ギターはリズムだかリードだかわからないようなワイルドさで、殴る蹴るのかっこよさです。後にもこの手の演奏は“ホワイトアルバム”の「ヤー・ブルース」や“アビーロード”の「ジ・エンド」でのギター合戦、トロントでのクラプトンを従えてのライブでも聞くことができますが、ワイルドなリードギターはジョンの独擅場です。

そして、忘れてならない、ブレイクでのリンゴのフィル・インはロック史上に残るものです。
リンゴはボンゴも叩いています、ポールはカウベルで応援、この頃のビートルズは才能が洪水のように溢れていて(特にジョン)、こんな名曲を目立たない場所に置いていても全く影響無しというおそろしい状態でした。
ビートルズ・ファンならこの曲を知らない人はいませんが、そうでない人もぜひこの曲をご堪能いただきたいと思います。
近年発売された米盤の「セカンド・アルバム」ではデュオ・フォニック(疑似ステレオ)版も聞くことができます。お風呂で歌っているようなエコーが効いてしまっていますが、なかなか迫力を感じました。


〈追記〉2022/06/22

時は流れ、いろいろな録音を今現在聞くことが出来ますので、聞いてみました。

アンソロジー1に入っているテイク。
ジョンの「ワン・ツー・スリー・フォウワッ」っていうカウントで始まります。
ポールのベースがけっこうパワフル。
ジョン独特のギター・ソロはまだ未完成で、ちょっと間が空き、迷っているような部分もあります。
ジョンのボーカルは手応えを感じつつ自信満々に歌っている感じ。

米キャピトル盤「セカンド・アルバム」に入っているもの。
疑似ステレオになっていて、缶の中に入って演奏しているような響きが気になります。
でも、いつも感じるのですが、米盤は“わくわく”するような盛り上がり感があります。

2009年リマスターのオリジナル・ステレオ盤は、安定のミックス。
ジョンのボーカルもはっきり聞こえ、過剰なエコーもなし。
ギター同士のバランスもとても良い。
バックのコーラスの音量・ミックス具合も“丁度いい”d(^_^o)

オデオンのレッドワックス・テスト・プレスもあったので、聞いてみました。
こちらは、バンド感がより出ていると感じました。
ギターのソロ時の高音部も“攻めて”いる録音のように感じました。
全体のまとまりも良いです。

2009年リマスターのオリジナル・モノラル盤。
こちらは、ジョンのボーカルもコーラス隊も非常に情緒豊かに感じます。不思議なことですが、“気持ちがよく乗っている”と感じるのです。ギターもそんな感じ・・。

1964年のハリウッド・ボウル・ライブの録音も聞いてみました。
ジョージのギターのつま弾きが素敵!
ジョンのギター・ソロもワイルドでなかなか良い。
ジョンもポールも興奮気味のボーカルが、臨場感がありとても良い。

上記と同じライブのモノラル録音。
ジョンのボーカルも演奏も前にグイグイ出てくる感じ。ギター・ソロも過激と感じるくらいのミックスで入っています。

BBCライブのボリューム2に入っているもの。
最初に司会者の曲紹介入り。演奏は、割と“一発録り”の雑な感じ。ボーカルも細かいことは気にしないで、どんどん進んで行きます。

正規版の「ライブ・アット・ハリウッド・ボウル」も聞いてみました。
全体に適度なリヴァーブもかかり、ベースの音もちょっとオーバー・ロード気味にミックスされています。
ジョンのギター・ソロはややジョージの奥にいる感じでのミックス。

米キャピトル盤のモノラルもあったので、聞いてみました。こちらは“ど迫力”。
ジョンがガンガン、グイグイとバンドを引っ張っている様子が伝わってきます。
リンゴのドラムもとてもパワフルで、さらにバンドをドライブさせます。
ジョンのギター・ソロは、音が割れても知らんっ!っていうくらいの力の入り具合いがわかる録音です。

 

2022/06/12

【The Beatles 研究室・復刻版】Let It Be[B-1]I've Got A Feeling

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。15年以上前の文なので細部の表現・事実についてはお見逃しください。
今回は、アルバム「レット・イット・ビー」から、「アイブ・ガット・ア・フィーリング」を取り上げます。
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あの1969年1月30日のアップルスタジオ屋上の録音曲です。つまりライブ録音です。

これは、ジョンとポールの曲の合作で、二人が若かった頃「We Can Work It Out」などでやっていたやり方で作り上げた曲と言えます。最後の最後に映画で見たように、あんなに仲が悪そうでも、やっぱり二人は名コンポーザー・コンビであり続けていたようです。

映画の中でポールが何度もギターのチョーキングについて、チョーキングしたものをゆっくり元に戻していく指導をジョージに対してやっていて、なかなかうまくいかなかった部分も本番では見事に成功しています。
ジョージ、いらいらしていたなぁ(^_^;)

ジョージ、本番で見事にうまくいくと、それに合わせるように、リンゴが「どんなもんだいっ!」ってな調子でそのギターのフレーズのあとに気合いの入ったオカズ(Fill In)を入れます。

ポールが心情を吐露するように歌うと、ジョンは自分のパートでまるで部外者のような風な歌い方の対比をみせ、これも面白いところです。しかも韻を踏んでいて、最後の最後までビートルズらしさを見せています。やっぱり若い頃のライブバンドの血が騒いでいたのだと思います。

リンゴのドラムは8ビート基本なのに、16ビートっぽくプレイしたり、サビの部分でクラッシュシンバルの連打を見せるなど、かなりノッていて、ライブらしい、自由あふれるプレイです。これがリンゴのすごいところだと思います。
やっぱり世界で一番好きなドラマーです、私にとって。

「散漫な印象」という言われ方をよくされるアルバムですが、この気合いの入った寒風吹きすさぶ中のライブ演奏を聞いて言っているのであれば、散漫なのは聞いた人の頭の中のような気がします。


〈追記〉2022/06/12

では、その後に色々な録音が私達にも聞けるようになりましたので、いくつかの音源を聞き直してみたいと思います。

「アンソロジー3」に入っていたバージョン。
ポールはシャウトしまくり。ジョンは、割と落ち着いた感じで合いの手を入れる感じでポールを追いかけます。
ジョージは、通常のポールが歌っている部分では、まだギターを入れていない。
ジョージの問題のチョーキングの部分はいまひとつ。
ジョンのソロ・パート部分の声は、ややしわがれた感じ。

グリン・ジョーンズが作ったアルバム「ゲット・バック」に入っていたバージョン。
これもジョージのギターがまだ未完成で、通常の歌の部分にはほとんど入っていません。ビリー・プレストンのオルガンでカバーしている感じです。
問題のチョーキング部分も完璧ではありません。しかも、やや遠慮気味。
ジョンのソロ・パート部分の歌は、“こなれて”きた感じがします。
そして、演奏は中途半端なエンディングでしぼみつつ終了。

続いて、スーパー・デラックス・バージョンの「ニュー・ミックス版」。
これは演奏そのものがクリア。ギターもベースも見違えるくらいのハッキリ度です。
ポールのボーカルも生き生きとしています。
ジョージのギターも運指の様子がわかるくらいです。
ジョンが軽く歌う感じの、この本番編は、よりジョンのリラックス度がわかる感じです。
バンド全体の余裕さえ感じます。

さらに「レット・イット・ビー・ネイキッド」のバージョン。
ジョンとポールの“並び立つ”ボーカルの感じが再現されています。
過剰なエフェクトがなく、ボーカルも演奏も自然です。
なんか、このバージョンは落ち着いて聞くことが出来ます。いろいろなバージョンを続いて聞いて、初めてわかるこの印象!

スーパー・デラックス・バージョンに入っていた「アップル・セッションズ」からも聞いてみます。
まだギターの音も最初にアンプから出しただけ、みたいな音だし、ポールのベースも同様な感じです。
ギターのフレーズもまだ試行錯誤中です。
リンゴのリズムパターンもフィルインも“お試し期間中”みたいな印象(^_^)
ジョンのソロ・パートのボーカルは、ちょっとノドの状態が“いがらっぽい”です。
バンド全体の演奏も、“やや”もたつく場面があります。
私が中高生の頃に、当時“海賊盤”などと呼ばれていたものを新宿まで行って買い求め、それらを聞いていたあの感覚がよみがえります…σ(^_^;)
あの頃は、「大枚はたいて、この不完全な演奏を聞く自分はどうなんだ」と、いつも思っていましたっけ(*^_^*)

 

2022/02/20

【The Beatles 研究室・復刻版】Please Please Me[B-2]P.S. I Love You

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。15年以上前の文なので細部の表現・事実についてはお見逃しください。
今回はデビュー・アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」収録曲、そしてシングル盤「ラブ・ミー・ドゥー」のB面でもあったのですが、「P.S.アイ・ラブ・ユー」を取り上げてみます。
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この曲は、デビューシングル「ラブ・ミー・ドゥー」のB面でした。
いきなりイントロ無しで入ってくるところが意表を突いていますが、その際のコーラスもばっちりです。
ポールの作曲能力に負うところが大きい曲だとは思いますが、新人のデビューとしては、なかなかいい線いっています。

ドラムは、A面と同じでスタジオ・ミュージシャンのアンディー・ホワイトで、プロデューサーのジョージ・マーチンはまだまだリンゴを信頼していなかったようです。
ラブ・ミー・ドゥーでは、リンゴがドラムを叩いたバージョンもあるのですが、こちらはアンディーのみのレコーディングだったようで、リンゴはマラカス担当。

アンディーのドラムはと言えば、“可もなく不可もなし”と言ったところで、まあ、ありがちなどうでもいい感じのドラミングです。よく言えば軽くてリズミカル、悪く言えば印象の薄い“お仕事”的なドラムです。

きっとリンゴが叩けば、ロック的な香りの残るものになったかもしれません。
ジョージ・マーチンに、リンゴの正確かつ、重いロック的なドラムは、太鼓の音自体とあいまって、作品に大きな影響を与えることが可能であるということがわかるのは、もう少し経ってからのことになります。

とりあえず、この曲では、楽曲の良さとジョン・ポール・ジョージのコーラスの良さにしびれてみましょう。
B面にしておくにはもったいない佳曲です。


〈追記〉2022/02/20

せっかくなので、今現在手持ちのある音源をいくつか聞いてみようと思います。

まずは、2009年リマスター盤のステレオ・バージョンから。
これは、ポールのボーカルがとてもよく聞き取れます。
アンディーのドラム、リムショットも小気味よい感じで録音されています。
ギターの音もナチュラルで艶やかな部分まで表現されていました。

続いて、同じく2009年リマスターのモノラル盤。
こちらは、全体のバランスがいい感じです。
バラバラと弾かれるジョンのリズムギターがステレオよりも、より強めに表現されているようです。
ポールとバックコーラスのボーカルバランスも対等な感じになっています。
また、ポールのベースもやや硬めの音で、よくフレーズが聞き取れます。

次はアナログ盤のオデオン、テスト・プレスのモノ、ラウドカット・バージョン。
こちらは、CD盤とは大きく異なることがすぐにわかるくらいの繊細な音までもよくわかるような仕上がりです。
ジョンのギターはちょっとメローな感じ。ドラムのリムショットも軽い感じですが、撥ねるように軽快な感じ。
ボーカル含め、全てが自然な音に感じました。

さらにアメリカ、キャピトル盤のステレオ・バージョン。
これは意外と“豊か”に感じる音色です。力強さと共にちょっと憂いまで感じるような表情あるボーカルが強く印象に残ります。
ギターもベースも力強いんだけど、ほどよい感じでバランスされ、ボーカルの邪魔をしていません。
キャピトル、なかなかいいです。

同じく、アメリカ、キャピトル盤のモノラル・バージョン。
こちらは力強く感じるような太い音です。
ボーカルのバランスもコーラス含め前に出てくるような印象です。
昔、家のステレオセットで聞いていたような、楽しくて力強い音という感じです。

最後は、ライブ・アットBBCの Vol.2 もあったので聞いてみます。
ポールがちょっと“もったいつけた”ような“タメ”のある歌い方をしています。
ライブ録音ということもあって、ジョンのギターは軽ぅ~い感じでストロークされています。
リンゴのドラムは、やはりアンディーと異なり、表情のある、そして強弱のあるリムショットが印象的です。
ボーカルはコーラスと共に皆んなの仲の良さのようなものを感じさえする和気あいあい感もあります。
CD等音源をお持ちの方は、もう一度聞いてみると、意外といい感じだと思いますよd(^_^o)

 

2021/10/15

【The Beatles 研究室・復刻版】Let It Be[A-4]I Me Mine

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。15年以上前の文なので細部の表現・事実についてはお見逃しください。
今回はアルバム「レット・イット・ビー」からジョージの曲、「アイ・ミー・マイン」を取り上げてみます。
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映画レット・イット・ビーの中で、この曲が演奏されているシーンがあり、ジョンとヨーコがそれに合わせて踊っていた記憶がありますので、当然その当時録音されていたものだと思っていました。
しかし、実際はレコーディングはされておらず、その後アビーロードが制作され、お蔵入りになっていたレット・イット・ビーをサウンド・トラック・アルバムとして復活させる際に、映画で使われていたこの曲を再度レコーディングすることになったようです。
ですから、レコーディングは1970年の1月3日です。ほぼ一年後になってしまったわけです。

ジョンは海外に旅行していたらしく、残り三人で録音されたようです。しかし、ポールは自宅の農場にいて、その場にいたはずがないと言う人もいます。
ただ、私が聞いた限りでは、シャウトするコーラスはポールの声のように感じます。ひょっとして、キーボードもポールかも。

いまさらながら集まった三人のレコーディングの前にジョージが声明のようなものを読み上げます。
「すでにお聞き及びのことと思いますが、○○はグループを脱退しました(架空の名前・・デイブ・ディー・グループのことを仮に使っているらしい)。○○と○○とそれに私は、これまで二の次となっていたこの秀作の仕事を、今後も続ける所存であります。」・・と。ジョンの事実上の脱退と自分の境遇を言っているのだと思います。
気付かなかったのですが、この声明はアンソロジー3のこの曲を聞くと、イントロ前に入っていました。

さらにこの曲は、自分勝手なわがまま男のことを歌っており、レット・イット・ビー撮影時のポールのことを歌っていたことは見え見えです。よく、ポールは録音に付き合ったものだと思います。
まぁ、考えようによっては、ジョージが「自我にとらわれる人間の業」をインド哲学的な観点で歌っていると、とれなくもないのですが。

曲は、ほんとうは1分ちょっとの長さでしたが、プロデューサーのフィル・スペクターは、テープ操作で二度繰り返し部分を作り2分以上の曲に作り変えています。これはレット・イット・ビー・ネイキッドのアルバムでもそのまま踏襲されています。
サウンドはフィルがオーケストラも加え、けっこう荘厳な感じになっています。
でも、ネイキッドのプレーンなバージョンでも、この曲の良さは生きていて、そっちもOKだと思いました。
ギターはエレキとアコギが2本ずつ、ジョージはかなり忙しかったことと思います。あと、エレピとオルガンも入っているようですが、これはポールもからんでいるかもしれません。

ワルツからロックンロールに突如変貌する部分は、やや強引かもしれませんが、リンゴの巧みなドラムにより、事なきを得ています。いつも思うのですが、リンゴによって曲が体裁を保つことができたケースは多々あります。
この、リズムが変わる際のリンゴの両手打ちは、片手じゃないかと思うくらい両手のピッチがピッタリ合っていて、驚異のピッチ感覚です。

解散状態にあったビートルズが1970年代最後に残した、レコーディング曲でした。


〈追記〉2021/10/15

まずはアンソロジー3に入っていたバージョンを聞き直してみました。
これは当初録音したままの短いバージョンです。
とてもシンプルでジョージのボーカルもエコー等がほとんど掛かっていなくて、明瞭に聞こえ、息づかいまでわかる感じ。
ポールのベースもよく聞こえ、歌っているようなリラックスしたプレイの感じが伝わってきます。
リンゴのドラムは全体にやや後ろにいる感じです。

次に2009年リマスター・ステレオ版。
音は全体によく制御されているように聞こえます。
リンゴのタムの音がかなり強調されているようです。
ハイハットの刻みも生々しく聞こえてきます。
歪んだエレクトリック・ギターの音もとてもいい。
ジョージとポールのコーラスも二人がはっきりとわかるくらい表現されています。
フィル・スペクターが加えたオーケストレーションは、昔LP盤で聞いていた記憶よりも抑えめな気がします。

最後にレット・イット・ビー・ネイキッドを聞き直してみました。
全体のバランスがとてもよく、“ノリ”がいい。
アコースティック・ギターの音がフレーズもよくわかるくらいに聞こえています。
歪んだエレクトリック・ギターの音は、とてもシャープな印象です。
ポールのベースは太く感じ、重厚感が出ています。
リンゴのハイハットもほど良い感じでシャープさを少し抑え、全体の流れに沿った感じで流れていきます。タムの音はそれほど強調されていませんでした。

 

2021/09/09

【The Beatles 研究室・復刻版】Magical Mystery Tour[B-4]Baby You're A Rich Man

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。
今回はアルバム「マジカル・ミステリー・ツアー」から「Baby You're A Rich Man」を取り上げます。もともとはシングル盤「All You Need Is Love(愛こそはすべて)」のB面曲としてリリースされたものです。

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ジョンとポールの合作というか、二人が別々に作った曲を合わせた形で作られたものです。
ジョンのメロ部分の「One Of The Beautiful People」とポールのテーマ部分の「Baby You're A Ritch Man」が合体されています。

けっこうこの曲は色々な評論家からは評判悪いです。
でも、私には好きな曲のひとつです。
ジョンのふわふわとあやしい感じではいってくる導入部分からして「いったい、これから何をやるんだろう」と期待を抱かせます。

お金持ちになった気分はどうだい?という出だしは、自分たちのことを揶揄しているような自虐的な感じです。
そして、全財産を茶色い袋に入れて、動物園に隠すなんて気がしれないよ!とやるわけですが、ここいらへんのわけわからんところがジョンぽくていいですね。評論家からは消化不良な歌詞だと言われてますけど。

ポールのテーマ部分というか、サビは見事で、この曲のふらふらした感じがここでググっと締まります。
いい曲だと思うけどなぁ(-_-)

楽器としては、クラヴィオライン(クラバイオリンと言っている人もいる)という楽器を使ってパグパイプの様な音がジョンの演奏で入っています。

しかし、諸説あって、これはシンセサイザーの初期のもので、短音の電子鍵盤楽器だと言う人もいるし、ふいごで空気を送り込んで音を出すバイオリンのような楽器だと言う人もいて、私にはどっちだかわかりません。
いずれにしてもそうとう変わった音色の楽器で、風変わりなこの曲の伴奏にぴったりとはまっています。

おっと今高校生のときに見た本にその楽器の写真が載っていたのを思い出しました。香月利一編・著のビートルズ事典です。ありました、ありました本棚に・・・。
めくってみると・・ああっウッディで古めかしい楽器です。バイオリン属の楽器で、鍵盤で弦を押さえ、弓は使用せず、ハンドルを回してふいごで風を送り、弦を震動させてパイプ楽器のような音を出すもの・・と標記されています。シンセサイザー説は間違いだったようです。
あ~思い出してよかった(^o^)

最後にこれもほんとうかどうかわかりませんが、バックにローリングストーンズのミック・ジャガーがいるというのです。聞き直してみると最後のサビの終わりのところにオクターブ低いような声でミックらしい声が聞こえます。
ほんとかも。

彼らは何かとライバル視されていますが、当時から仲がよくて、ビートルズの色々なレコーディングやその他ストーンズのメンバーが参加していることが多いです。仲が悪かったのはファンだけだったのかも。

解散後もミックはジョンやジョンとヨーコの間の子、ショーンらと一緒にサーカスに行ったり、私生活でも仲が良かったようです。
以上余談でした。


〈追記〉2021/09/09

まずは2009年リマスター・ステレオ盤を聞いてみました。
全体にどの楽器の音ももれなく聞こえてきます。
ポールが弾いているベースもフレーズもよくわかるくらい明瞭です。
ジョンとポールのサビの部分も公平な音量です。

続いて2009年リマスター・モノ盤を聞いてみます。
ジョンのボーカルが目立ち、とても聞きやすい。
リンゴのドラムはけっこうステレオよりも引っ込んでいます。
ポールのベースもやや控え目になりました。
サビのジョンとポールのコーラスは個々に分かれて聞こえるのではなく、一体となって聞こえてきます。
こちらの方がラジオなどで聞いたときには聞き易いのかもしれません。

もうひとつ、「イエロー・サブマリン・ソングトラック」を聞いてみました。
いきなり“音圧”が、かなりのアップ。
ポールのベースもかなりフィーチャーされていて、くっきりはっきりとしていて、パワー感もあります。
ジョンのボーカルは生声っぽさが強調され、ひょっとするとジョンのボーカルはサビの部分がダブルになっていると思います。ADT使用か。
それぞれの音はクリアになっているのに、曲全体としてのグルーブ感みたいなものはあまり感じられなくなっています。不思議。

 

2021/09/04

【The Beatles 研究室・復刻版】Beatles For Sale[B-6]What You're Doing

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。
今回は、アルバム「ビートルズ・フォー・セイル」から「ホワット・ユーアー・ドゥーイング」を取り上げます。
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この曲は日本でのみ、シングル「ミスター・ムーンライト」のB面でシングルカットされました。私も中学生の時、アナログ・シングル盤を買いました。どんな曲かも知らずに買ったのですが、最初の印象はこっちが恥ずかしくなるくらいわざとらしく、無理矢理なドラムのイントロとポールのボーカルというものでした。

でも、今聞くと、“イモ”に聞こえたリンゴの「ドンタカ・ドンタカタッ」というイントロが非常に切れが良くて、もうそこだけで、心奪われる感じです。ポールのボーカルも心臓の鼓動が聞こえるくらいドキドキする感じがして、今となっては名曲ではないが、バンドでやったら格好良いかもと思う曲です。

ジョージは12弦ギター、ジョンはJ-160E(アコースティック)を弾いていますが、特筆するほどの演奏ではありません。
最後のポールのベースのあおるようなフレーズがあざとすぎるという声も良く聞きますが、まあいいでしょう・・という程度のあざとさだと思います(自分が人前で弾くのは恥ずかしいかも)。

最後にリンゴのドラムですが、一時期、実は全編バスドラムと重ねてティンパニーが鳴っていると思っていたのですが、どうやらそうではなさそうです。
何度も聞き直してみたのですが、やはり鳴っていないように感じる。
以前の再生装置で聞いたときの錯覚だったのでしょうか。
でも、このバスドラムの音とピッチは素晴しいと思います。
それにハイハットの歯切れはいいんだけど、ちょっと“粘る”みたいな独特の感じはリンゴのあの団扇を煽ぐような叩き方がもたらしているのかもしれません。
やはりリンゴのドラムは最高!


〈追記〉2021/09/04

まずは2009年リマスター・ステレオ盤を聞き直してみました。
とても整った音になっていて、破たんが無いです。

続いて2009リマスター・モノ盤。こちらは非常にすっきりしています。エコーなどの効果はかなり“引っ込め”られています。驚くくらいステレオと異なっている。
逆にギターソロの音はかなり前に、派手目に出て来ます。

次は米キャピトル盤「ビートルズ Ⅳ」のステレオ版を聞いてみました。
これも大きく音が異なります。
いつも思うのですが、キャピトル盤は私にとっては気軽に聞くには一番聞きやすく、取っつきやすい音です。楽しい!
間奏のギターソロの音も“割れ気味”で、本来はよろしくないのでしょうが、AMラジオなどでビートルズを聞くのなら、こういう音が一番親しみやすいと思います。
また、アコースティック・ギターのカッティングの音はなんだか軽やかでやさしくて、ソロの音とは好対照で、それもいいと感じました。でもって、ベースはブンブンいってて、これもいい。

そして、同じく米キャピトル盤のモノラルの方も聞きました。
これもまた大きく音がちがっているから驚きました。最初のドラムだけの部分でも、異常なくらいエコーが掛かっています。
音質自体はかなり悪いと思います。ポールのボーカルもかすれているというか、つぶれている感じがします。クルマの中のラジオで悪いチューニングでビートルズの曲が掛かっているみたいな感じ。
ベースドラムもステレオよりも引っ込んでいる感じです。ギターソロの音はステレオよりも“割れている”。
ラストに来て、突然音質が良くなり、ギター、ベースの音がクリアに感じられ、盛り上がりをうまく演出しています。
全体から言ったら、けっこうラフな仕上げ方です。

ついでに、アルバム「ラブ」に入っているマッシュアップされているこの曲も聞いてみました。
ドライブ・マイ。カーのリズムに乗って、この曲が歌われるという仕掛けですが、バッチリですよねぇ。
これでひとつの曲になってしまっている。
最高にこの曲が生かされているみたい(*^_^*)
これはこれでとても良いと思いました。

 

2021/08/27

【The Beatles 研究室・復刻版】Let It Be[A-2]Dig A Pony

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。
10月に「レット・イット・ビー」のスペシャル・バージョンが出るという情報が出ました。なので、アルバム「レット・イット・ビー」から「ディグ・ア・ポニー」を取り上げてみます。
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この曲は1969年1月30日のアップルスタジオ屋上のライブ録音です。強烈な寒風吹きすさぶ中の演奏で、曲を始めようとすると、リンゴが「Hold It・・・ちょっとタンマ」と言って曲を止め、鼻をかみます。ポールも鼻をすすっています。ライブの雰囲気十分です。

最初と最後の歌詞 All I Want Is You と歌う部分はプロデューサーのフィル・スペクターによってカットされており、映画で見たシーンと同じ演奏とは思えなかった人も多いと思いますが、まったく同じシーンのライブ録音です。つまり、一発録り。

ギターとベースとドラムが渾然一体となったイントロで始まり、そのままジョンのグワングワンいうコードストロークでぐんぐん引っ張っていきます(ハンマリング・オン多用)。
ジョージはフェンダーのテレキャスター・オールローズの高音の効いた素晴らしい音色のギターで寒いのになかなかのテクニックで曲を盛り上げます。
リンゴもいったんブレイクして曲がとまったあとに、最高のフィル・インを叩きます。ここが一番の聴き所かも。

これを書くにあたってオリジナルのアルバムと近年発売されたネイキッド盤を聞き比べてみましたが、オリジナル盤は特にジョンのギターが後ろにいて、もこもこした音、ジョージのギターもやや後ろにいるように聞こえますし、ジョンのボーカルはネイキッドは吸う息まで聞こえるのに対し、オリジナルはちょっとこもった感じです。しかし、それがなぜかとても哀しい感じに聞こえてしまいました。私には4人の姿が遠景で見えるような感じで、ちょっと涙ぐんでしまいました。
逆にネイキッドの方はいまだ生々しい感じで聞こえてきます。まったく同じ録音なのに不思議なものです。

曲が終わるとジョンが、「サンキュー・ブラザーズ、手がかじかんじゃってうまく弾けないよ」と言っています。ほんとうに寒い日の録音だったのですね。


〈追記〉2021/08/27

まずは、「アンソロジー3」に入っているバージョンを聞いてみました。
ギターもベースもドラムも“生”っぽい感じで、スタジオ内の雰囲気がわかるような感じに聞こえます。
それと、イントロの「All I Want Is You」も当然カットされていません。
ジョンは、歌にアドリブ的にセリフっぽい言葉も入れています。
テンポはちょっと“ゆるめ”です。
ジョージの間奏ソロもゆったりとして、音色も丸く、甘い感じです。
リンゴのドラムも“タメ”というか、“間”をゆっくりと取っています。
エンディングは「レット・イット・ビー」のバージョンよりも盛り上げ気味でちょっとカッコイイかも。

2009年リマスター・ステレオ・バージョンも聞いてみました。
こちらは、“生き生き”していますねぇ。ジョージのギターはとてもクリアです。
ジョンのコードストロークもいい感じで聞こえます。
そしてジョンのボーカルは緊張感あるものに感じます。ジョージのギターがそれにオブリガード的に応えるのも息が合っています。
全体にジョージのギターは曲の流れと共に自在に弾かれている感じがして、ジョージの腕が上がっていたんだな、この頃、と思いました。
リマスター前よりはクリア度が上がっていて、もやっとした感じがあまりないようにも感じました。

続いて、ネイキッド・バージョンも聞き直してみました。
やはり、ジョンのボーカルは息づかいまでも感じるリアルさが際立ちます。
ジョンのギターの“モコモコ感”は、やや影を潜めている感じ。
ジョージのギターはレット・イット・ビーのバージョンよりも引っ込めたというか、ジョンと同等な感じにミックスされているように思います。

 

2021/07/30

【The Beatles 研究室・復刻版】Please Please Me[A-2]Misery

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。
今回は、デビューアルバム「Please Please Me」から「ミズリー」を取り上げます。
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驚くべきは、デビューアルバムで、自分たちのことで精一杯のはずなのに、この曲は一緒にツアーをしていた16歳の女性歌手“ヘレン・シャピロ”のために書かれたものだということです。

残念ながら、この曲の歌詞が暗いという理由(たぶん)で、この曲の受け取りは拒否されてしまったようですが。きっとあとからものすごい後悔をすることになったと思いますけど・・・。なんたって世界最高のコンポーザー・コンビ、“レノン/マッカートニー”の作品を断ってしまったのですから。

そうそう、もうひとつ驚くのは、この作詞/作曲者名のクレジットが『 McCartney/Lennon 』になっていることです。そう、ポールが先になっているのです。きっとあとでジョンに丸め込まれて後に順番を逆にされてしまったのだと思います。
後年、ポールが元に戻そうとしたときに、このクレジットのことを知らずにけっこうポールはひどい中傷を受けましたが、最初はこういうクレジットだったのだから、ポールの主張もあながちひどいものではなかったのです。

さて、曲の方はミズリー・・・“惨め”な状態を歌った曲を作ったのですが、それは若い人達が惨めだと言っている状態を逆に大げさに表現して逆説的に批判するようなジョンの歌いっぷりになっています。

さらに、この曲は驚くことにポールも一緒に歌っていて、けっこう気づかない人が多いと思います。
まるで、双子が歌っているようで、ジョンのオーバーダビングだと思っている人が多く、ビートルズの研究本でも間違っている記述がけっこうあります。
間違いなく、ジョンとポールが歌っているのです。特に初期にはこのような曲があり、私も中学生の頃には判別がつきませんでした。

ほとんどあまり気にとめられないような曲なのですが、よく聞くと上記の二人のボーカルを始め、その一見素直に聞こえる演奏も16テイクも録り直している背景があり、苦労した平凡さが光る曲です。


〈追記〉2021/07/30

2009年リマスター・ステレオ版をまずは聞いてみました。
ギターのストロークがとてもはっきり聞き取れます。
エレクトリックと共に、アコースティックギターも入っているのですが、このステレオ版では、アコースティックギターの音も割とよく聞こえます。
右側からボーカルが聞こえるのですが、ジョンとポールの声もよくわかります。ちょっと艶のある感じに録音されていると感じました。

2009年モノ・マスター版で聞くと、エレクトリックの方のギターのリズムカッティングがステレオ版よりもはっきりと聞こえます。
ボーカルのジョンとポールの声は、このモノラル版の方がより明瞭であると思います。逆にリバーブのような処理は、ステレオ版よりも感じられず、ナチュラルな声を聞くことができました。

ついでにBBCのライブ盤に入っているものも聞いてみました。
これは、ポールのベースがとてもよく入っていて、ちょっと“丸み”のある音色まではっきりと聞こえ、フレーズも全部聞き取れます。ギターはあちこちでミスっていますが、ライブですから楽しくていいです。

 

2021/07/24

【The Beatles 研究室・復刻版】The Beatles (White Album)[A-5]Wild Honey Pie

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。
今回は通称「ホワイト・アルバム」から「ワイルド・ハニー・パイ」を取り上げてみます。
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ビーチボーイズの「ワイルド・ハニー」という曲に触発されてポールが作ったと言われています。
ただ、私はそのビーチボーイズの曲を知らなくてコメントのしようがないのですが、どうやらかなりアバンギャルドな曲らしいです。その点からいくと、このポールの曲も、ある意味アバンギャルドな感じがしますが。

わずか52秒の曲で、完全にポールのみの録音になっています。ドラムも叩いているらしいのですが、主な打楽器の音はギターのボディーを叩いている音なのではないかと推測します。それにエコーなどの処理をしているのではないかと。あと、アコースティック・ギターも、もちろんポールです。

ドラムはたぶんバスドラムだけだと思います。
簡単にスタジオで録ったものと推測される曲なので、ひょっとすると、ポールはギター・プレイなり、ギターのボディーを打楽器として叩いているなりしながら同時にバスドラムを踏んでいるかもしれません。
同じアルバムのブラックバードでも、ギターを弾きながらパタパタと足踏みしている音がしているので、そのくらいやりそうです。
当時は4トラックのレコーダーだったので、こういう曲を録るならきっとそういうふうにやっていたんじゃないかと思います。

さて、この曲を解説しようとしても・・・何と言っていいか、ちょっとスタジオでギターを爪弾いていたときに軽く曲風なものを遊んでプレイしただけのものだと思うのです。
でも、曲と曲を繋ぐにはもってこいな感じだったのだと・・・。

ジョージ・マーティンがホワイトアルバムには駄作が半分あると言っていた、まさにその曲でもあると思うのですが、不思議と繋ぎの効果は確実にあって、見事に次のバンガロービルのアコースティック・ギターの早弾きのイントロにベスト・マッチなのです。

結果オーライのビートルズらしい、またまた結果的にはそれが正解になっているという具合です。

「パティ(当時、ジョージの奥さん)が気に入っていたから入れたよ」なんてポールのコメントも残されているようですが、丁度良い言い訳に使ったに過ぎないと思います。

曲は駄作だが、アルバム構成曲としては成功、という珍しい曲だと思います。


〈追記〉2021/07/22

2009年リマスター・ステレオ・バージョンを聞いてみました。
アコースティック・ギターの音が、とても“生々しい”です。
私は、もともとステレオのアナログで聞いていた曲なので、馴染がある感じです。

2009年モノ・マスター・バージョンも聞いてみました。
バスドラムの音が“こもり”気味で、ボーカルもややぼやけているように感じます。
ギターの音はエコーなどが控え目になっていて、あまりエフェクトも強く掛かっていません。
ボーカルも素朴な音質でした。

そして2018年の50周年記念盤も聞いてみました。これはジャイルズ・マーティンがミックスしたものです。
アコースティック・ギターの音はとてもクリアで、たぶんエフェクトが掛かっていると思われる“揺れる”ようなトレモロのような感じが、オリジナルよりもかなり“きつめ”に処理されています。
ギターのボディを叩く音も、バスドラの音もアタック音が強調されています。
ボーカルだけでなく、ちょっと入っている声もかなり生音ではっきり聞こえます。

 

2021/07/13

【The Beatles 研究室・復刻版】With The Beatles[A-4]Don't Bother Me

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。
今回は、ジョージ初めてのオリジナル曲が登場した、アルバム「ウィズ・ザ・ビートルズ」の「ドント・バザー・ミー」です。
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アルバム二枚目にして初めてのジョージ・オリジナル曲です。
フォー・セイルまでの四枚のアルバムでジョージ・オリジナル曲はこの一曲のみでした。

アルバム・ヘルプの「アイ・ニード・ユー」までは、ジョージの曲はジョンとポールには認められなかったということなのか・・・。
でもその間にジョージは、ジョンとポールの曲づくりから多くのことを学んだのだと思います。
アルバム・リボルバーの「タックスマン」以降はどんどんジョージの曲が取り上げられていくことになるわけですから。

そして、最終的にはジョンにもポールにもひけを取らないコンポーザーとしての実力も見せることになるのです。
ビートルズ解散後、最初に見事な成功を収めたのはジョンでもポールでもなく「オールシングス・マスト・パス」という大作を引っさげたジョージでした。

と、ジョージ・ストーリー的な話はここで終わりにして、この曲です。
けっこう「ジョージの駄目な曲でもそろそろ一曲取り上げてやるか」的な形でアルバムに入ったのでは・・という書き方をしているビートルズ本が多いです。

でも、私が聞くと、当時のビートルズらしいビートルズの曲のような感じがしますし、悪い曲ではないと思います。
名曲ではありませんが、途中のちょっと怪しい雰囲気の部分や、ジョン、ポール、リンゴの三人で生み出しているパーカッションのリズムも上記の雰囲気にさらにいい味を付加しているように思います。
さらにそれに合わせた、トレモロの効いたジョージのギターも面白い味を出しています。

聞いたところによると、コンサート・ツアー中に体調をくずしたジョージがホテルの部屋で一人書き上げた曲らしいのですが、「体調が悪いんだから、オレのことはほっておいてくれっ」という当時の気分も感じられます。
ジョンとポールの数々の名曲が自分の見ている目の前で紡ぎ出されるのを見ていて、「ほっておいてくれ」となったのかもしれませんが・・・。

結局、このアルバムの中でもビートルズ的雰囲気を醸成させる役割を担う、まあまあいい曲っていうところかな?ジョージ・ファンの人ゴメンm(_ _)m


〈追記〉2021/07/13

ここでは、ホームページ作成後に手に入った音源を聞いてみての印象をそれぞれにまとめてみます。

米・キャピトル・ステレオ盤では、他のアメリカ編集盤よりも“おとなし”い感じの音に感じます。
ジョージのダブルトラック・ボーカルは、被らずに、かなりはっきりと聞き取れます。
とてもオーソドックスな感じです。

米・キャピトル・モノラル盤は、ジョージのメイン・ボーカルの音がとても強調されています。
AMラジオ向けにはとてもいいミックスだと思います。
強調されるべき部分をはっきりとさせ、初めて聞いた人にも曲の良さがよくわかるようになっていると思います。

2009年リマスター・ステレオ盤は、米キャピトル盤ほどダブルトラック・ボーカルのジョージが分離されて聞こえません。
“おとなしい”印象は変わりませんが、全体に英国らしいしっとりとしたサウンドだと思います。

2009年モノ・マスター盤は、とても聞きやすく、音も一番破たんなく落ち着いていると感じました。
エコーやリバーブ、トレモロなどの残響音的な仕上げも“ほどほど”で、良い仕上がりだと思います。

英・アナログ・モノラル盤は、割とシャキッとしてクリアで気持ちいい音です。
ジョージのダブルトラック・ボーカルの音も米盤ほど分離されていず、心地よい感じのミックスだと思います。

英・アナログ・ステレオ・テスト盤は、ギターの音がとても生々しい感じです。
アンプで起こしているらしいトレモロの音もポワワ~ンと艶やかでいいです。

 

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