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2023/10/05

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《Midnight Special / 1960》 Jimmy Smith

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、ジミー・スミスのアルバム、「ミッドナイト・スペシャル」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。

Jimmy Smith/org
Stanley Turrentine/ts
Kenny Burrell/g
Donald Bailey/ds

①Midnight Special
②A Subtle One
③Jumpin' The Blues
④Why Was I Born
⑤One O'clock Jump

まず、“ジャケ”がいいです。
さすがジャケットでも他レーベルをはるかにしのぐブルーノート・レーベルです。こんなかっこいいジャケット、なかなかないです。

ジミー・スミスはオルガン奏者ですが、オルガンの音色はこれから秋を迎え、ちょっと物寂しくなる男心(女心でもよい)を暖かく、つつんでくれるような気がします。
冬などにホットチョコなどを飲みながら聞くと、心温まります。

あまり割れるような音は出さずにスムースな感じのオルガンで親しみやすく、このアルバムは当時けっうセールスが良かったようです。
一曲目からタレンタインのサックスと見事な絡みで、ジャジーな雰囲気満点でオトナのジャズを展開してくれます。もう、この曲で聞く人をつかんでしまいます。

二曲目はタレンタインのオリジナルで、左のスピーカーからまるで歌うようなテナー、やや右めのスピーカーからスミスのオルガンがマークするようについてきます。

三曲目は、チャーリー・パーカーの曲だったと思いますが、バレルのギターが管楽器的なフレーズを見事に弾きこなしています。タレンタインのテナーも歌いまくります。

四曲目は、スローなペースでテナーとオルガンがささやき合うように展開します。

五曲目は、軽い感じの音色で、オルガンが先頭を切って走り出します。テナーがそれを受け、やはり軽快かつ優雅にフレーズを吹きます。バレルのギターも甘く、苦いオトナの音色で迫ります。

このアルバムは、スミスのオルガン自体がけっこう軽快で、気楽に楽しめます。
また、タレンタインのテナーの奥深さも堪能できます。
そして、バレルのギターの音色も深く芳醇な味わいを醸し出します。
オルガン・ジャズ初心者にはうってつけのアルバムだと思います。

 

2023/07/11

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《Someday My Prince Will Come / 1961》 Miles Davis

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、マイルス・デイビスのアルバム、「Someday My Prince Will Comet(いつか王子さまが)」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。

Miles Davis/tp
Hank Mobley/ts
Wynton Kelly/p
Paul Chambers/b
Jimmy Cobb/ds
John Coltrane/ts

①Someday My Prince Will Come
②Old Folks
③Pfrancing
④Drad-Dog
⑤Teo
⑥I Thought About You

マイルスには、それこそ「名盤」と呼ばれる作品が数多くあるのだけれども、マイルスの、どのアルバムを一番聞くのかと問われれば、実のところ「カインド・オブ・ブルー」でも「ビッチェズ・ブリュー」でもなく、さりとて「フォア・アンド・モア」でもないのです。
この邦題「いつか王子さまが」あたりが一番聞いているアルバムかもしれません。
いい曲が多いうえに、演奏もいいし、聞きやすい。
アルバムの邦題は、ちょっと恥ずかしい感じもするが、名演ぞろいの、まさにお気に入りアルバムと言えます。

 

 

20230711_miles_davis_02

一曲目のタイトル曲は、ピアノのウイントンも、テナーのコルトレーンも素晴らしい充実度で聞かせてくれます。
これを聞かずしてジャズ・ファンは死ねません(・・大袈裟(^_^;)
マイルスのトランペットってどんな感じ?と聞かれたらこの曲を紹介しちゃうと思います。
ミュートの具合も実に絶妙。

二曲目のバラードも痺れっぱなしだし、三曲目のブルースはマイルスのミュートが渋くきまります。
四曲目のバラードも静かな進行とマイルスの高音の効いたプレイが良い。

他にも聞き物は五曲目の「Teo」、これは何度聞いてもいい!
スパニッシュ・タッチのこの曲は、まるで「スケッチ・オブ・スペイン」を彷彿とさせます。
マイルスのいいところ“全部出し”って感じです。
コルトレーンも気合い入ってます。

六曲目のバラードもマイルスのトランペットが深く染み渡るように鳴り、この味わいは格別です。

このアルバムは、聞きやすいのに、真剣度満点の充実アルバムです。

 

2023/04/22

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《The Time Is Right / 1959》 Lou Donaldson

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、ルー・ドナルドソンのアルバム、「ザ・タイム・イズ・ライト」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。

Lou Donaldson/as
Blue Mitchell/tp
Horace Parlan/p
Laymon Jackson/b
Dave Bailey/ds
Ray Barretto/conga

①Lou's Blues
②Be My Love
③Idaho
④The Nearness Of You
⑤Mack The Knife
⑥Crosstown Shuffle
⑦Tangerine

大好きなルー・ドナルドソンのアルバムはたくさん所有していますが、先ずは有名なこのアルバムから掛けてみたいと思います。
一曲目は軽快なコンガで始まり、ルーとミッチェルの絶妙なテーマがすっと入ってきて、一気にルーの世界に入ります。
甘く流麗なルーのソロに最初から魅了されてしまいます。
ミッチェルのソロもクールだし、またまた大好きなパーランのピアノソロも木訥としていて良いです。
このアルバムは私の三大好物アーティストの競演でうれしいかぎりです。もうコンガとテーマ部だけで幸せになります。
このアルバム全体に言えることですが、何よりも艶やかなサウンドで統一されているのがとてもいいと思います。

次は私のだ~い好きな 「Be My Love」 、ルーのブリリアントで華麗なアルトが最初っから虜にさせてくれます。
ルーおじさんの男の背中に漂う哀愁、そのアルト・サックスに聞き惚れない人はいないでしょう。
いったい何百回この曲を聴いたことか。このアルバム最大の呼び物といえる曲です。
メロディの美しさがより強調されるルーの名演です。アルトの音が夜空に音符の形になっ
て星になり浮かんでいくような気になります。
そして、レイ・バレットのコンガが絶妙&最高!

三曲目はこれもコンガで軽快なリズムが刻まれ、体が自然に動いてしまいます。
「アイダホ」という曲名にピッタリの曲調です。、
軽々とソロを吹くルーですが、吹いているメロディーはなかなか素晴らしく、とてもこのスピードで軽快に吹いているものとは思えない味わい深いものがあります。
ミッチェルもセンスの良さを光らせます。
途中のコンガとベース(レイモン・ジャクソン)のソロ部分も実にカッコいい!達人同士の“探り合い”みたいです(^-^)

四曲目は、しっとりとしたパーランのピアノと、陰のあるミッチェルのトランペットがちょっとセンチになった人の心を鷲掴みです。
この曲はホーギー・カーマイケルの曲だったか?
一日の仕事に疲れた男が、バーで一人カウンターで飲んでいる姿など似合いそうです。そして、その陰にちょっとした華を添えるようなアルトをルーが聞かせてくれます。
“オトナ”の曲です。

五曲目は、有名な「マック・ザ・ナイフ」、色々な人が演奏している曲ですが、ルーの飾らないまっすぐな演奏もなかなか良いです。
そして、コンガがまた、ひとつ違った味わいをもたらしてくれます。
トップ・シンバルの音もコンガと絡んで非常に美しい音でリズムを刻み、ひとときの“ジャズらしいジャズ”タイムをプレゼントしてくれます。
ミッチェルのトランペットもとても“真っすぐ”な演奏で気持ちいい。

六曲目は、ルーのオリジナルです。
ちょっとすかした格好良さがミッチェルのトランペットにぴったりときています。
ミッチェルが持つ独特の空気感のようなものがこの曲調にマッチしています。
ルーと二人で吹くテーマ部分も息が合っていて心地よいです。

最後は、これまたコンガのリズムが引っ張り、深い味わいあるアルトをルーがまた聞かせてくれます。
相変わらず流れるようななめらかさでソロを吹くルーに、「もっと聞かせてくれっ」と言いたくなるほど、まだまだ聞きたい心境になります。
途中のルーのアルトとコンガの掛け合いなどはライブに来たようです。

このアルバムは、まだまだ聞きたいという気持ちになるグッドなアルバムです。
ほんと、オススメ!!

 

2023/03/31

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《Waltz For Debby / 1961》 Bill Evans Trio

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、ビル・エヴァンス・トリオのアルバム、「ワルツ・フォー・デビー」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。

Bill Evans/p
Scott Lafaro/b
Paul Motian/ds

①My Foolish Heart
②Waltz For Debby
③Detour Ahead
④My Romance
⑤Some Other Time
⑥Milestones

ジャズを聴く人で、このアルバムを知らない人はひとりもいないであろう超有名盤であり、本当の名盤でもあります。

逆にジャズを知らない人が、知ったかぶりをするときにもよく使われるアルバムであり、ジャズを聴いたことのない人が、「これがジャズだ」と言われて、こういうものばかりがジャズだとだまされるアルバムでもあります。

良くできているが、耳に心地よいだけあって、その奥深さに気づかずに終わってしまうことが往々にしてあるのではないか、ということが言いたかったのですが・・・。

それにしても、一曲目からビクター・ヤングのポップ・チューン「マイ・フーリッシュ・ハート」を取り上げたにもかかわらず、リリカルでいて、幻想的な世界にいざなってくれます。
ここから、二曲目の「ワルツ・フォー・デビー」、三曲目の「デトゥー・アヘッド」までは、それこそうっとりしている間に、“あっという間”に過ぎ去ります。
三曲目のちょっと“けだるい午後”な感じの演奏には、身も心もエバンスの音楽に捧げてしまいます。

ライブ会場である、ヴィレッジ・ヴァンガードのお客さんは、ジャズの歴史の中でも最高のひとときを過ごしていたわけです。うらやましい話です。
曲の合間にグラスのぶつかる音が聞こえたりしますが、まるでそれはこの曲の一部でもあるかのように、おあつらえ向きにグッド・タイミングで効果音となっています。まさに奇跡の一日だったのではないでしょうか。

このコンサートの10日後、ベースのスコット・ラファロは自動車事故で亡くなり、最高のパートナーをエバンスは失ってしまうのですが、そのことも余計にこの日のこのライブが特別な一瞬だったのではないか、と思わせるのです。

四曲目の「マイ・ロマンス」で演奏がスインギーになり、こちらも思わず体が動いてしまうような感じになります。きっとお客さんもそんな気分だったのではないでしょうか。ベースとの絡みも絶妙です。

五曲目は、バーンスタイン作曲のミュージカル曲「サム・アザー・タイム」をやはりリリカルにそして何か物語りまでを感じさせる美しい出来です。素晴らしい!

最後は、マイルス・コンボにわずか一年ばかり在籍したことのあるエバンスですが、そのときにとりあげていたマイルスのナンバー「マイルストーンズ」を演奏していますが、これもピアノによるテーマの演奏がスピード感はありますが、やはり幻想的です。
トリオがそれこそ一体となって、この有名な曲をさらにグレード・アップさせたかのような演奏で疾走して行きます。

ジャズの一番純粋なところを、純粋なまま聞くことができる珠玉のアルバムと言えます。


〈追記〉2023/03/31

あらためてCDをオーディオ装置にセットして聞き直してみると、やはり音がいいし、曲はいいし、演奏もいいし、ライブを行っているヴィレッジ・ヴァンガードの雰囲気もよく伝わってきます。
ドラムのポール・モチアンのブラシの音なんかすごい臨場感で身体が痺れるくらい素晴らしい。
スコット・ラファロのベースも存在感が凄く、グイグイとリスナーをこのトリオの世界に連れて行ってくれます。名演中の名演だと、あらためて思いました。

そしてピアノのビル・エヴァンスも名演ですが、もう“神がかって”います。
いつも思うが、「いいもの聞かせてもらった」という感じです。

ずっと以前に職場の後輩が「最近、ジャズを聞き始めたんですが、おすすめのアルバムはありますか?」と聞かれ、このアルバムをすすめるのは“いかにも”って感じがしてためらったのですが、結局「心地よい音楽だけど、それだけじゃない、いいアルバムだよ」とすすめました。

クラッシックのアマチュア・オーケストラに所属していた彼は、聞いたあとに感想をくれました。
「素晴らしいアルバムでした。〇〇さんを見直しました!」・・だって(^_^;)
今まで俺をどう見ていたのかなぁ~と思いつつ、「それはよかった」と応えました。

 

2023/02/16

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《Midnight Blue /1963》 Kenny Burrell

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、ケニー・バレルのアルバム、「ミッドナイト・ブルー」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。

Kenny Burrell/g
Stanley Turrentine/ts
Major Holley Jr./b
Bill English/ds
Ray Barretto/conga

①Chittlins Con Carne
②Mule
③Soul Lament
④Midnight Blue
⑤Wavy Gravy
⑥Gee Baby Ain't I Good To You
⑦Saturday Night Blues

コンガで始まる一曲目から、もうソウルフルな展開でキメまくりです。ギターの音色も甘く、渋く、まろやかで、艶やかです。バレルのオリジナル曲ですが、速いフレーズも悠々と弾き、タレンタインのムーディーなテナーに繋いでいます。まさに、見事な展開です。
最後のテーマに戻ってくるところが“おとな”な感じでとてもいい。

二曲目は、ベースのメジャー・ホリー・ジュニアの曲で、ベースの「ズボーン」という間延びしたフレーズにギターが絡んでいきます。ゆっくりと密かに進行していく感じがまたたまりません。
ギターの音色もたっぷり楽しめます。

三曲目は、完全なギターソロで、ギターの息づかいが聞こえてくるような感じで、間近で演奏が展開されているようです。
ささやくような、ため息をつくようなギターフレーズが魅力です。

四曲目は、このアルバムのテーマソングですが、とてもかっこいいギターフレーズが印象的で、コンガがばっちりハマっています。
シンバル・レガートの冷ややかな音もたまりません。
最高の見せ場になっています。

五曲目は、ケニーとスタンリーの絡みが見事で、緊張感いっぱいの出来です。
呼べば応えるような展開から、二人が同じフレーズを弾いたり、“阿吽の呼吸”とでも言えばいいのでしょうか。濃密な曲になっています。
コンガが両者のあいだを“取り持つ”ような形になっているのもカッコいいです。

六曲目は、静かな1930年代のスタンダードです。
バラードのような感じが少しするブルースといった印象です。雰囲気満点の曲ですね。
ワンフレーズ、ワンフレーズをじっくりと味わいながら聞くといった感じの曲で、「オトナになったなぁ」(^^;)なんて思わず感じてしまったのでした。

ラストは、エレクトリックなギターサウンドが前面に出てくる印象です。それにタレンタインがぐぐっと絡んできます。
スインギンなビートが味わえます。
ドラム、コンガのリズム隊はゆっくりと曲を蠢かしているのでした。

 

2023/01/24

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《Bags' Groove / 1954》 Miles Davis And The Modern Jazz Giants

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、マイルス・デイビス&モダン・ジャズ・ジャイアンツのアルバム、「バグズ・グルーブ」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。

Miles Davis/tp
Milt Jackson/Vibes
Sonny Rollins/ts
Thelonious Monk/p
Horace Silver/p
Percy Heath/b
Kenny Clarke/ds

①Bags' Groove(take1)
②Bags' Groove(take2)
③Airegin
④Oleo
⑤But Not For Me(take2)
⑥Doxy
⑦But Not For Me(take1)

①と②は、有名なマイルスとジャズ・ジャイアンツとのクリスマス・セッション時のもので、「マイルス&モダン・ジャズ・ジャイアンツ」という、このアルバムの兄弟的なアルバムで、あのモンクが途中で演奏を止めてしまう名?演を聞くことができます。

このアルバムでは、いきなりバグズ・グルーブのテイク・ワンとツーを聞くことができます。
“バグ”というのは、ビブラホンのミルト・ジャクソンのあだ名で、目の下の袋状の“くま”を指していたものらしいです。
ただ、いつもこのアルバムを聞くと、バグズ・グルーブって、他のマイルスの“びっちり”と精緻に作り込まれたアルバムに比べ“ダサい”ようなやぼったさを感じるのですが、いかがでしょうか。
後のマイルスのクールでスマートな演奏とはちょっと異なるものだと思うんですけど。
モンクやその他ジャズ・ジャイアンツに遠慮しているわけではないのでしょうが、イマイチすっきりしないように、私には感じます。

それに当時は、他のミュージシャンのアルバムでもよく見かけますが、同じ曲の「テイク違い」が並んでいるのって・・私にはなんだか“ダレる”ような感じがあります。
「何言ってんだ、両方入っているからこその、このアルバムじゃないか」というご意見も当然あるかとは思いますが、こういうのってロックなどのアルバムではCDが出始めた頃の追加ボーナス・トラック以外あまり無いよなぁ、と思うのです。

とは言え、名演は名演、並のアルバムでないことは確かです。他のマイルス作品の完璧さと比べてしまうから色々言ってしまうわけで、バグズ・グルーブ以外の6月に録った曲も素晴らしいものです。ロリンズの曲を何曲か取り上げていますが、どれも味わい深いものがあります。

どなたかが言っていたのですが、4曲目の「Oleo」でサックスのソニー・ロリンズがソロに入ると“イマイチ”な感じなので、ピアノのホレス・シルバーが「しっかりしろ」みたいなピアノを入れているというので、あらためて私もそこに注意して聞いてみました。

たしかに、ロリンズのソロはモタモタ、ノコノコというか、今ひとつな感じで、私にはそこでホレス・シルバーが「もういいよ、オレが入る」という感じでいったんピアノをちょっと入れているように感じました。
あわててロリンズが“それなり”のソロを吹き直すと、「やればできるじゃん!」とホレス・シルバーがそのあとソロに入る・・という感じに聞こえました(#^.^#)

マイルスの作品は、襟元を正して聞かなければいけないようなものが多い中で、このアルバムについては、割りとリラックスして楽しめるような気がします。
気分をゆったりして、マイルス他のジャズ・ジャイアンツの演奏を楽しむのには持ってこいのアルバムかもしれません。

 

2023/01/04

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《Saxophone Colossus / 1956》 Sonny Rollins

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、ソニー・ロリンズのアルバム、「サキソフォン・コロッサス」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。

Sonny Rollins/ts
Tommy Flanagan/p
Doug Watkins/b
Max Roach/ds

①St. Thomas
②You Don't Know What Love Is
③Strode Rode
④Moritat
⑤Blue Seven

初めてこのアルバムを聴いたときのことは忘れません。
こんなに胸躍るような気分でジャズを聴くことができるなんて素晴らしいと素直に思ったことを思い出します。
あっという間にアルバムが終わってしまって、もう一度聴きたい・・と即座に思いました。

俗に“サキコロ”などとジャズ好きの人たちが呼んでいる名盤中の“大名盤”です。
一曲目の「セント・トーマス」を聞いて、嫌いだなどと言う人はまずいないと思います。
ちょっとカリプソのようなマックス・ローチのリズムで弾むように始まるこの曲一曲だけで、大満足してしまうほどのいい曲です。
ロリンズの太く、人間味あふれるサックスは最高です。

二曲目のバラードも朗々と吹ききるロリンズの豊かなサックスはジャズの深みや人間の心の奥まで表現しているように感じます。フラナガンの繊細なピアノもこの曲に深みを与えています。

三曲目の“ストロード・ロード”では、ロリンズが豪快にソロを決めています。ローチとの掛け合いもあって楽しめる曲です。

四曲目は言わずと知れた名曲「マック・ザ・ナイフ(モリタート)」です。
ケニー・ドーハムも同一曲を演奏していますが、どちらも素晴らしい演奏で甲乙つけがたいものがあります。
こちらはロリンズの人気曲でもあり、もう自由に吹きまくり、聞いている私も心を解放して完全に身をゆだねてうっとりと聴いてしまいます。
ローチやワトキンスのソロもいいです。ジャズのいいところばかりが目立つ、うれしい限りの演奏ですね。

ラストはロリンズのオリジナルですが、一転してスリリングな展開です。
4人の緊張感あふれる関係の中での『押さば引け、引かば押せ』というような、かけひきのある演奏です。
この曲でぐっとアルバムがラストで締まったように感じます。

 

2022/11/17

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《Undercurrent / 1960》 Kenny Drew

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、ケニー・ドリューのアルバム、「アンダーカレント」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。

Kenny Drew/p
Freddie Hubbard/tp
Hank Mobley/ts
Sam Jones/b
Louis Hayes/ds

①Undercurrent
②Funk-Cosity
③Lion's Den
④The Pot's On
⑤Groovin' The Blues
⑥Ballade

この1960年のアルバムには、新しい“風”を感じさせる勢いと溌剌さがあります。
ブルーノートのレコーディングは、ピアノ奏者のリーダーアルバムについて、トリオ編成でなく、管楽器を含むものが多いように感じますが、それは逆にリーダたるピアノ奏者の作曲・編曲能力が試されることになります。
まさに、その能力を発揮したアルバムと言えると思います。

“勢い”だけでなく、知的でセンスあふれるフレーズも随所でみられ、なかなかの作品に仕上がっています。

さらに、このアルバムの作品6曲は、すべてドリューの作曲からなっています。彼の作曲能力も非凡で、そして清新なものがあります。

このアルバムにダイナミックな心地良さを加えているのが、ハバードのトランペットとルイ・ヘイズのアクセントが効いたドラムです。
この両者の演奏も聴きどころだと思います。

全体に軽快感と、センスあふれる快作になっていると思います。


〈追記〉2022/11/17

このケニー・ドリューのアルバムについてブログでホームページを復刻するにあたり、再度聞き直しました。
上記、当初掲載の記事にあるように軽快感もあるし、とても“カッコいい”作品ばかりです。
そして管楽器が入ってくるタイミングも抜群だし、それぞれのフレーズも心地よいものがありました。
まさに「ジャズを聞いている」って感じがします。
いいアルバムでした。

 

2022/11/08

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《Joni Sings / ※1950年代》 Joni James

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、ジョニ・ジェイムスのアルバム、「ジョニ・シングス」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。

Joni James/vo

①My Foolish Heart
②I Don't Stand A Ghost Of A Chance With You
③Stella By Starlight
④A Hundred Years From Today
⑤Song Of Surrender
⑥Everything I Do
⑦If I Were A Bell
⑧My Darling,My Darling
⑨On A Slow Boat To China
⑩I'll Know
⑪Spring Will Be A Little Late This Year
⑫Anywhere I Wander

ジョニ・ジェイムスは、1930年代シカゴ生まれのシンガーです。1950年代に二十歳そこそこの彼女は200万枚以上のセールスを記録するヒットなどを立て続けに飛ばしていたようです。

このアルバムは、ビクター・ヤングとフランク・フレッサーという当時のポピュラー・ミュージックきってのメロディ・メーカーの作品を歌ったものです。いや、実に美しい歌声です。私が生まれる前の、このシンガーに恋してしまうほどの美しく、慎ましやかで、清楚な、そして艶っぽい歌唱です。

 

 

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決して原曲の良さをこわさない、ストレートに歌っているにもかかわらず、個性的で魅力的な、究極の歌い方ではないかと持ち上げてしまいます。

有名な「マイ・フーリッシュ・ハート」や「星影のステラ」「ソング・オブ・サレンダー」などなど、どの名曲も丁寧に、美しく、のびやかに歌い上げています。

1950年代に胸をときめかせて聴いていた野郎ども・・いや、殿方はいまや70代の老人となっているわけですが(※ホームページ作成時)、今現在の私でも胸ときめかせてしまうのです。

 

 

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何年か前にラジオ日本の番組「オトナのJazz Time」で、このジョニ・ジェイムスの歌が掛かり、ジョニのエピソードを当時の司会、島崎保彦さん(故人)が話していたのを思い出します。

ジョニと結婚した男性は、事業家でお金持ちだったらしく、旅先などでもレコード店に寄り、ジョニのレコードがあったら全部買ってしまったんだそうです。
店はジョニのレコードが品不足になり、ジョニの自宅には同じレコードがいっぱい!!

ようするに、だんなさんは奥さんの「ジョニの美しい歌声をほかの男に聞かせてなるものか」と嫉妬して次から次へとお店で見つけた奥さんのレコードを買い占めていたんだそう・・(^-^;・・ものすごい“やきもち焼き”だったんでしょうね。

それほどジョニ・ジェイムスは美人で歌声も美しく、素敵な人だったのでしょう。

今回このブログでホームページを復刻するにあたり聞き直してみたのですが、どこまでも“澄んだ”歌声に私もうっとりいたしました。
ジャズのボーカルというと、どこか“ひとくせ”ある歌い方をするのが魅力だったりするのですが、それとは対極にあるものです。

たまにはこういう“裏の無い”純粋で真っすぐな曲と歌声というものも良いものです。

 

2022/10/28

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《Off To The Races / 1958》 Donald Byrd

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、ドナルド・バードのアルバム、「オフ・トゥ・ザ・レイシズ」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。


Donald Byrd/tp
Jackie Mclean/as
Pepper Adams/bs
Wynton Kelly/p
Sam Jones/b
Art Taylor/ds

①Love Come Back To Me
②When Your Lover Has Gone
③Sudwest Funk
④Paul's Pal
⑤Off To The Races
⑥Down Tempo

一曲目から軽快に飛ばします。快速状態で飛ばすドナルド・パードに続いて、バリトン・サックスのペッパー・アダムスが“バリバリ”と割り込んで、もうジャケット写真のクルマにでも乗っているかのように爽快感満点です。
テーマのメロディーもいいっ!

いつも思うのですが、この1950年代後半くらいのレコーディングされた音は素晴らしい。プレイヤーの勢いがこちらまで伝わってきます。
アルト・サックスのジャッキー・マクリーンも余裕の吹きっぷりです。

二曲目は打って変わってスローな曲調。
バードはこうしたスロー・ナンバーも哀調豊かに奏でるのです。好きになっちゃうよなぁ。
トランペットの音色も素晴らしい。

次はウィントン・ケリーのピアノから入り、印象的なテーマが始まるカッコイイ曲。
こうして高らかに鳴るトランペットがバードのいいところです。マイルスのくぐもったような演奏とは好対照ですが、ジャズの魅力はさまざまですからね。
サム・ジョーンズのベースもこの曲にぴったりなフレーズを弾き、曲の展開をぐいぐいと引っ張っている感じがします。

四曲目はソニー・ロリンズの曲。つま先立ちで入ってくるような不思議な入り方のこの曲、テーマに移るときにグッとくるメロディー展開が聞きものです。その後のジャッキーのアルトが大人のジャズを浪々と聞かせてくれます。
この曲もいいです。

五曲目はアルバムタイトルと同名曲。
参加メンバー全員が代わる代わる“いいところ”を聞かせてくれるサービス曲的な感じ。
ウィントン・ケリーのファンである私にはウィントンの冷静だけど“グイグイ”進んでくる感じが好きなのです。
アート・テイラーのドラムで最後は締めてくれます。

ラストは、ダウン・テンポという曲ですが、テンポは快調(^_^;)
トランペットとサックスが二重に奏でるテーマが小粋な小曲です。
ベースのサム・ジョーンズのソロも有り、なんかジャズ喫茶にいるような雰囲気。
バリトン・サックスの艶やかさもこの曲をいっそう魅力的に仕立てています。
ラストまでいい曲ばっかり!(^_^)

[当時のホームページ更新日:2011_06_11  今回追記日:2022_10_28]

 

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