「見事な死/文藝春秋編」を読みました。
『見事な死/文藝春秋編(文春文庫)』という本を読みました。
2008年発行の本で、古本で手に入れました。
著名人の最後の様子について故人の身近にいた方々が記したものです。
作詞家の阿久悠さんや、プロ野球・長嶋茂雄夫人の亜希子さん、映画の黒沢明監督、映画評論の淀川長治さん、世界的なモデルの山口小夜子さん、プロレスのジャイアント馬場さん、俳優の岸田今日子さん、作詞家・安井かずみさん・・四十数名の方々の亡くなる前と亡くなったそのときの様子について書かれていました。
中には有名人といっても犯罪者もいたりして、決して「見事」とは言えない「死」もありましたが、それはそれで驚きつつ、興味深く読みました。
最後の最後まで“前進”を止めない人、周囲に対してやさしくなっている人、突然のことで自らの死を覚悟することも出来なかった人、自分の死を何歳だと決めてそれに向かって事を成していく人、最後を悟って旅に出たりする人、自分が死ぬ前に親や配偶者が亡くなり逆にオロオロする人・・実に様々な様子が描かれていて、正直、私も自分の最後について考えてしまいました。
読んでいて、亡くなったあとに、いい思い出と共に周囲の人たちの心に残る人であることがいちばんなんじゃないかと思いました。
難しいけど、それは頭の中に入れておこうと思います。
具体的な個々の最後の様子について、ここではふれませんが、人にはその人なりの亡くなり方があって、案外「なるほど、この人らしい亡くなり方だ」と思ったのも事実です。
つい数年前に生死をさまようような経験をした私ですが、あのとき覚悟したことを思い出し、これからの毎日を生きようと思います。
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