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2022/11/27

宝塚歌劇・雪組東京公演初日「蒼穹の昴」を観て来ました。

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『宝塚歌劇・雪組東京公演(初日)「蒼穹の昴(グランド・ミュージカル)』を観劇してまいりました。

今回の作品は、浅田次郎氏のベストセラー小説『蒼穹の昴(そうきゅうのすばる)』をミュージカル化したもので、ショーは無く、いわゆる“一本物”と呼ばれる大作です。
幕間の休憩を挟んで正味2時間半を彩風咲奈(あやかぜ・さきな)さん率いる雪組が演じます。

長丁場でしかも一本物、舞台は清朝末期の中国ということで、ドラマチックな展開をうまく表現しないと退屈な作品になってしまうのではないかと思いましたが、雪組は“和物”の作品を演じることが多く、その中で培ってきた「じっくりと芝居に取り組む姿勢」が生かされていたと思いました。

しかも、今回観劇したのは初日。
ドタバタした部分などが見え隠れするのかと思いきや、すでに一~二週間演じてきたような“どっしり”とした印象でした。組子全員落ち着いていました。

さらに専科から京三沙(きょう・みさ)さん、汝鳥伶(なとり・れい)さん、一樹千尋(いつき・ちひろ)さん、夏美よう(なつみ・よう)さん、悠真倫(ゆうま・りん)さん、そして主役もとれる凪七瑠海(なぎな・るうみ)さんの六人が加わり、実に頼もしい重鎮の方々が舞台を引き締めていました。
この人たちだけで舞台が一本作れるような顔ぶれです。

 

 

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さて彩風さんは、主役のリァンウェンシウを聡明でやさしく、爽やかで、しかも憂国の思い熱く、人格者でもあるという、まさに“難役”を実に自然体で演じていて、“真っすぐ”な感じがするご本人の人柄にも合っていて、いいなぁと思いました。素直な感想です。

相手役の朝月希和(あさづき・きわ)さんも、リィリンリンを丁寧に、そして年齢と共に成長し、変化していく心模様などもうまく演じていました。

二番手男役の朝美絢(あさみ・じゅん)さんも、若気の至りや、妙に達観した部分、美しい心根、いろいろな境遇の人への気遣いなど様々な側面を見せるリィチュンルを見事に演じていました。この人の実力も並外れたものがあると思いました。

すっかり雪組に馴染んできた和希そら(かずき・そら)さんのシュンコイも、男気があり、一途な人物像を描いて見事でした。“男役”のひとつの形をもう作り出していて、雪組に来てまたひとつ大きな存在になったと感じました。
そして、声も“通る”し、歌も上手い、さらにダンスは群を抜いています。

光緒帝を演じた縣千(あがた・せん)さんも、時代と周囲の人々に翻弄される難しい役どころをうまく演じていました。

そして、専科の凪七瑠海さん。李鴻章という重要な役をさすがの演技で見せてくれました。
同期の錚々たる輝かしいメンバーは卒業してしまいましたが、いまだ光り輝いて舞台に立ち、存在感を示し、やはり舞台に立つ姿には自然と光が射しているように思いました。
それに美しい男役です。

その他、舞台衣装も注目すると刺繍の見事さや、大勢の人が居並ぶシーンの豪華さなど、見どころがありました。
舞台装置についても大階段を使った紫禁城の太和殿や、ラストシーンに出てくる船のセットなど宝塚歌劇ならではの大掛かりなものが圧倒的でした。

また重要な場面で「京劇」が演じられるのですが、これも見ごたえがありました。
特に重い衣装を身につけての激しい踊りをこなした朝美絢さんと眞ノ宮るい(まのみや・るい)さんには感心いたしました。

最後のおまけのショー的フィナーレまで雪組らしい派手ではないが、美しく煌びやかな舞台は初日とは思えないくらいの仕上がりでした。
今後さらにブラッシュアップされていくことと思います。

通常の宝塚にはないカーテンコールですが、初日なので三回のコール。
そして最後はスタンディング・オベーションとなり、晴れやかな気分で劇場をあとにしました。

 

2022/10/26

野村克也さんの「名選手にドラマあり」を読みました。

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『名選手にドラマあり -脳裏に焼き付くあのシーン-/野村克也著(小学館新書)』を読みました。
2014年発行のもので、これもブックオフで手に入れました。

野村さんの現役時代、あるいは監督時代についても周囲は名選手ばかりだったと思います。
その名選手について野村さんがつぶさに“観察”した様子が書かれていました。

リーグは違っても王、長嶋との対戦はオープン戦や日本シリーズであったわけですが、ノムさん独特のバッターへの“ささやき”戦術は二人には効かなかったそうです。
王さんはささやきを聞くことは聞くのですが、ピッチャーと向き合うとおそろしいほどの集中力でささやきなど頭の片隅にも無くなっていく、・・長嶋さんは逆に質問し返してきたりして、ささやきなど“どこ吹く風”(*^_^*)、やはりものすごい集中力でバッティングするのだそうです。

南海でバッテリーを組んでいた皆川投手と苦手だった左打者用に新しい変化球を模索していく様子などは、捕手としての野村さんが投手と二人三脚で対策を練っていく過程がとても面白かった。
最終的なテストはオープン戦の王さんに試し、見事に内角の新変化球(今で言う「カットボール」)で詰まらせ、「王に通用するなら、どんな打者でも大丈夫」と二人で確信を持った話も書かれていました。
そして皆川さんは苦手な左打者を克服して、通算221勝をあげたのでした。

南海の監督兼選手を“クビ”になったときには、それまで来ていた“盆暮れのつけ届”や、年賀状さえも来なくなったと書かれていましたが、あの阪急・近鉄で監督をされていた「西本幸雄」さんだけは年賀状をくれ、「頑張れ」のひと言が書かれていて、それは野村さんの宝として「今でも大事にしている」と書かれていました。いい話です。

また、野村さんが2002年から三年間、シダックスという社会人野球チームの監督をした頃に感じたことが書かれていましたが、「これほど純粋な野球があったのか」とあらためて思ったとのこと。

社会人野球はトーナメント形式で、高校野球のように“後がない”、プロ野球のように百何十試合のうちの一試合という意識がない。
野球を私物化するプレーも皆無。
個人の成績によって給料が変わるわけではない。
常にフォア・ザ・チームに徹する清々しさは野球の原点のように思えた。
と書かれていて、強く印象に残りました。

“プロ”なのに上記のような「フォア・ザ・チームに徹する清々しさ」を感じる団体がある・・と私は即座に思ったのが「宝塚歌劇団」でした。

人間だから人に対する好き嫌いや、嫉妬、いろいろな思いはあるのかもしれませんが、でもトップスターが下級生でも、自分が端役しか回ってこなくても、トップスターを中心に舞台を最高のものにしようといつも“全力投球”な人たちの集まり、それが宝塚歌劇団です。この歌劇団もいつまでもこの清々しさをなくさないように続いていってもらいたいものだとあらためて思いました。

というわけで、長くなりましたが、野村さんのこの本は人間関係の機微なども描かれていて貴重なものでした。
いい本を読みました。

 

2022/07/26

「宝塚を食べる!/荷宮和子」を読みました。

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『宝塚を食べる!/荷宮和子著(青弓社)』を読みました。
ブックオフで200円で手に入れたものですが、読み始めて過去に一度読んだことがある・・と思い出しました。
最近そういうことが多々ありますが、なにせ10年以上前に読んだもので、店頭では気づかなかったのです。

なので、再度読んだという形になりました。

2010年に刊行された本で、当時私が読んだのは2011年でした。
当時の私は宝塚観劇を復活させた頃で、まだまだどの組に誰がいるのか、どんな特徴があるのか、二番手・三番手として誰が劇団やファンから期待されているのか、など、ほとんど知識がない状態でした。

この本の大部分が彩吹真央(あやぶき・まお)さん(※当時雪組在籍)のことが、どんなに好きか、彩吹さんが過去に出演した公演で“ここ”に惹かれたということが事細かに書かれていて、宝塚のディープなファンが、ここまで深みに“ハマっている”のだということが実によくわかるのでした。

結局、彩吹さんは雪組の堂々の二番手であったにもかかわらず、トップ・スターにはならなかったということがこの著者にとって、彩吹ファンにとって、底なしの大問題であったわけで、そこのところを書き尽くしている感がありました。

私のこのブログでは、宝塚独特の「愛称」は、ほとんど使わず、使っても必ず括弧書きで芸名を書くようにして、誰が見てもわかるようにしているのですが、この本の文中では、できるだけ「愛称」を使うことをモットーにしている旨が書かれていました。
だから、当時宝塚観劇復帰したばかりの私にとって、どれが誰だか、何がなんだかわからない部分がいっぱいあって、“お手上げ”状態でした。

そのくらいのハードルで踏み込んで来られないヤツは、語る資格なぞありゃあせんっ!という感じです。まさに門前払い。

11年前に読んだときの感想を振り返ってみたのですが、タイトルの「宝塚を食べる」に対して「食べきれませんでした」と降参していました…σ(^_^;)

今にして思えばということで書かせてもらうと、彩吹さんを2年間くらいトップにしてあげても良かったんじゃないかと思います。演技も歌唱も、とても良かったし、にじみ出る人柄も好感が持てる人格者だったんじゃないかと思います。

結局、当時、音月桂(おとづき・けい)さんが水夏希(みず・なつき)さんのあとを受けてトップになったのですが、最初は相手娘役も定まらず、作品にも恵まれず、前途多難な船出でした。
二番手経験もわずかだった音月さんに2年間の経験を積ませてからトップにすれば、音月さんにとっても良かったんじゃないかと思うんですけど・・ねぇ。

そこまで書くか・・という“書きぶり”に当時“おののいた”のですが、今回も同様でした。
さて、荷宮さんは現在も宝塚について文を書かれているのか定かではありませんが、現状の宝塚歌劇をご覧になって、どのような感想を抱かれているのか、聞いてみたくなりました。
あとで、近年に出版された書籍があるのかどうか調べてみたいと思います。

 

2022/06/06

久しぶりの東京宝塚劇場での観劇を終えて

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このあいだの、このブログで、2年4ヶ月ぶりの宝塚歌劇観劇の感想を書きました。

あのコロナウイルス感染拡大が始まって、公演中止があって、宝塚歌劇もいろいろな試練があって、私は体調を崩して二度の入院・・退院後も体調の回復がなかなか進まず、その間に感染拡大は第二波がやってきて、なんどもなんども寄せては返すウイルス感染拡大の波・・。

自分の体調と、世間の感染状況を鑑みて、そして家族の意見も踏まえ、やっと「宝塚歌劇」へのGo!が出たのでした。

実に2年4ヶ月ぶりの東京宝塚劇場、ドキドキしました。

 

 

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興奮して早く着き過ぎ、開演前に劇場前の日比谷シャンテの本屋さんに寄ってみようと、三階に上がったら、あれ・・こんなところで宝塚歌劇衣裳展!・・前はよくエスカレーターのそばで何箇所かに別れてやっていたのですが、今回は一箇所で4点の展示がありました。今回掲載している写真がそれです。
雪組トップスターの彩風咲奈(あやかぜ・さきな)さんと、トップ娘役の朝月希和(あさづき・きわ)さんの衣裳です。

その奥に以前はあった書店はなく、あれ?「キャトルレーヴ(宝塚グッズの売店のこと)」がここにある。ずいぶんと広いスペースに余裕の商品展示がなされていました。

 

 

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いろいろブロマイドなどを見ながら時間をつぶし、いよいよ劇場入り口へ。
全員、手の消毒を行ない、自動体温計測器を通過し、チケットは“ピッ”と機械にかざすようになっていて、けっこう感染防止には気をつかっている様子がうかがわれました。

さらに劇場内にあった、さっきご紹介したキャトルレーヴは、閉鎖されていました。
あそこはけっこう「密」だったからなぁ・・、ちょっとさびしい・・。

二階に上がっても奥までは見なかったけれど、スイーツなどの売店は開かれていなかったようだし、お土産物の売店もなかった。

三階の、劇場としては一階にあたる部分でも売店は無くなっていました。

席に着いても、場内アナウンス等で、再三の注意喚起。
会話、談笑はやめて、とか、飲食は原則禁止で、水分補給が必要な場合のみ「可」だとか、やることはきちんとやっていました。

いつものような開演前の騒々しさもありませんでした。

 

 

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宝塚歌劇は、もともと掛け声など禁止ですが、開演中も拍手のみの割と整然とした感じの客席でした。
・・もう当分、劇団員の“客席降り”なんてことはないでしょうね。あれはワクワクしたものでしたが。

というわけで、感染防止に関してはきちっとやられていて、私としても安心して観劇できました。
東京の感染者数も減少傾向に入ったようですし、今後は足を運ぶ機会も何度か出来そうです。

観劇の際には、またその感想をアップしようと思います。
このブログでのアクセス数稼ぎ頭は、なんといっても宝塚歌劇に関するものです。
それがなければ、現在のアクセス数130万件越えはなかったと思いますし。

体調を維持し、機会あればまた観劇に出かけようと思います。

 

2022/06/02

宝塚歌劇・雪組東京公演「夢介千両みやげ/Sensational !」を観劇してまいりました。

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宝塚歌劇・雪組東京公演『夢介千両みやげ (大江戸スクランブル)/Sensational !(ショー・スプレンディッド)』を、昨日、観劇してまいりました。

コロナ禍となり、上演中止、その後私が体調を崩し入院、さらに療養中の身で東京まで出かけるのを懸念して、前回の観劇が2020年2月の東京・宙組公演でしたので、実に2年4ヶ月ぶりの観劇でした。
東京に向かう電車に乗ったのも、同じく2年4ヶ月ぶりでした。不安と期待に身体が震えました。

出かけたのは雪組・東京公演。
トップスターは私が療養中に、彩風咲奈(あやかぜ・さきな)さん、トップ娘役は朝月希和(あさづき・きわ)さんに変わっています。いやもう時は流れた・・。

大江戸スクランブルと謳った、「夢介千両みやげ」は、「桃太郎侍」などの原作のある山手樹一郎氏の代表作とのこと。
チラシなどにも書かれていましたが、これぞ“痛快娯楽時代劇”というもので、実に楽しい演目でした。

 

 

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しかも、宝塚のオーケストラが“洋物”のカッコイイ楽曲でこの時代劇ミュージカルを彩って、テンポも良く、悪い人は出てくるが、“ドジごしらえ”の愉快さがあり、彩風さん演じる夢介の心優しいお人好し、しかもお節介で、喧嘩は嫌いだけど腕っぷしはある(*^_^*)・・うまく彩風さんのキャラクターを生かした主人公設定となっており、登場してくるいい人も悪い人も、みんな夢介が好きになってしまうという宝塚歌劇としても面白いものになっていました。

彩風さんは、木訥(ぼくとつ)だが、男気があり、女性にも優しい主人公をうまく演じて、観客の笑いと共感を呼んでいました。
相手役の朝月希和さんも、“オランダお銀”という異名を持つ名うての道中師(スリ)なのに、彩風さんの不思議な魅力にまいって押しかけ女房になってしまうという面白いキャラクターを、これもまた見事に演じていました。芝居巧者とお見受けしました。

 

 

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若旦那の総太郎を演じた朝美絢(あさみ・じゅん)さんは、なんともお金持ちの放蕩息子を“地”で演じている(^_^;)んじゃないかと思うくらいの“お坊ちゃんぶり”を見せ、だけど憎めないという役どころを満点で演じていました。
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そして、宙組から雪組に組替えでやって来た和希そら(かずき・そら)さんは、お銀の仲間で、幼い弟妹の面倒を見ながらスリをしている少年を演じ、しかも全体の狂言回しもするという難しい役をうまく演じていて、これもまた愛されるキャラクターでした。

雪組は、“和物”は得意中の得意、という印象がありますが、彩風さんの時代となっても、それは変わらないと感じました。
出てくる人達皆が、すっかりその時代にハマっているという気がしました。
ちょっとした仕草など、手先から足の運びまで、実に綺麗で、堂に入っています。
これぞ雪組という、美しくてリズミカルな和物ミュージカル、堪能しました。楽しかった(*^^*)

そして、ショーの「センセーショナル!」は、組子全員の美しい身のこなしが、この煌びやかで華やかなショーをよりいっそう引き立てていました。

全体からくる“圧力”のようなものも、圧倒されるような感じで、スピード感はむしろ今まで以上に感じるくらいでした。

また、特にショーで感じましたが、芸達者な人が多く、“層が厚い”という印象も受けました。

指先まで綺麗な、雪組のきめ細やかなダンスの中に、“キレ”があって“力強い”ダンスの和希そらさんが加わり、群舞でも、銀橋での主力メンバーのダンスでも、隙が無く、しかも流れるようにステージが進行されていて、感服いたしました。

今回の雪組は、芝居とショーという実にオーソドックスな宝塚の公演ですが、初心者も古くからの宝塚ファンも心から楽しめる、娯楽作品となっていました。
こういうのもいいです!

 

2022/01/28

YouTube で感心して、久しぶりに宝塚の話題を【2/2】

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前回から続いて、YouTube「ゆっくり宝塚ちゃんねる」という、とても丁寧に調べられているすごいチャンネルに影響され、そこで揚げられていた歴代トップスター在任期間ベスト10の方々について、私の思い出などを書いてみたいと思います。

今回は、第5位から第1位までです。(※前回も書きましたが、トップスター制度がはっきりと確立した1980年代以降のものだそうです)


第5位 剣 幸(つるぎ・みゆき) 月組 在任 1941日 5年3ヶ月

宝塚史上に残るトップ・オブ・トップなのではないでしょうか。
ものすごい人気を誇った大地真央さんからトップを引き継がれただけで、大プレッシャーだったと思いますが、見事に男役とはこういうものだ、という境地にまで達した方だったと思います。そして組子達をやさしく見守っていた方だと思います。

洋物、和物、どちらの演目でも華麗にこなし、お芝居もショーもどちらも、いつも抜群の出来でした。
特に日本で初の舞台化となった「ミー&マイガール」の公演は人気を呼び、宝塚大劇場→東京宝塚劇場→宝塚大劇場→東京宝塚劇場と二往復するロングランとなりました。一年間、月組は「ミー&マイガール」を公演していたわけです。今となると信じられない。

相手娘役のこだま愛(こだま・あい)さんとの名コンビで、一から「ミー・アンド・・」をつくりあげ、私はこの演目の“虜”となり(^^;)、東京と宝塚で十数回見ることになりましたが、毎回台詞が異なっていました。
つまり、あのひとつひとつのギャグも毎回、試行錯誤を繰り返していたのです。どんどん面白くなっていった。

「ミー・アンド・・」が、ロングランとなってしまい、二番手男役、涼風真世(すずかぜ・まよ)さんは、一年間女性役のジャッキーを演じることとなってしまったため、二度目の宝塚大劇場では二日間だけ、涼風さんがビルを、剣さんがジャッキーを演じたことがありました。

私はそのうち一日を見て、午前と午後でビル、ジャッキーの入れ替え公演を見たのですが、最後大階段を娘役・ジャッキーの衣裳で降りてくるトップの剣さん、滅多に見られない“いいもの”を見させてもらいました。
そして、剣さんのジャッキーは、ラストでジェラルドに張り手をされそうになったらやり返し、ジェラルドに張り手をかまし、痛い痛いという手のひらを振るという演技をしながらジェラルドと腕を組んで「結婚することになった」と舞台に出て来て場内の爆笑をかっさらったのでした。剣さん、天才!
長くなるので、剣さんはここまで。


第4位 春野 寿美礼(はるの・すみれ)花組 在任 2009日 5年6ヶ月

春野さんについては、完全に私の宝塚観劇休憩期間に入っていて、実物の公演を見ていません。
わずかですが、DVDなどで拝見して、実に完成した印象の男役スターでした。
長期間の在任になったのも、芝居、歌、ショーなど、どれも素晴らしく見えましたので当然のことだったのだと思います。
リアルタイムで観劇できなかったことが残念です。


第3位 明日海 りお(あすみ・りお) 花組 在任 2022日 5年6ヶ月

明日海さんは、本人が「月組の男役になりたくて宝塚に入った」と話していられたのをテレビで見たことがありましたが、学年が近く、共に将来トップだろうという関係の中、同じ組の中にいる龍真咲(りゅう・まさき)さんがトップになると、【準トップ】という不思議な立場となり、トップと同じ主役を役替わりで公演したりする、本人達も、ファンも、たぶんイヤだったであろうことになりました。
明日海さんが花組に組替えになり、この問題はおさまったわけですが、釈然としないものでした。

で、花組の二番手スターとなり「戦国BASARA」で「東急シアターオーブ公演」に登場すると、明日海さんが“只者”ではないことがわかりました。
圧倒的で、主演の蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)さんを“クッて”しまうくらいの存在感でした。月組で“未完成”な印象だったものが、組替えで一気に開花したようでした。

そして「エリザベート」でトップお披露目したときには、素晴らしいトートを演じ、すごいトップスターになったと思いました。
その後はどんな演目も明日海さんが主演すれば、凡作になりそうなものさえも大きな意味を持つ素晴らしい作品になりました。
残念なのは、相手娘役が結局四人代わったのですが、トップコンビ二人で生み出すような独特のものは作り得ない状況になってしまったことです。

無い物ねだりですが、もし月組の娘役・愛希れいか(まなき・れいか)さんが相手娘役だったら、二人で唯一の大きなトップ・コンビになったのではないか、と思います。
月組時代の「アリスの恋人」「ロミオとジュリエット」などでは、抜群の相性という感がありましたし、愛希さんの明日海さんと組んだときの“活き活き”とした感じは本物だったと思います。


第2位 柚希 礼音(ゆずき・れおん) 星組 在任 2204日 6年1ヶ月

柚希さんの人気は若いファンからオールド・ファンまで満遍なく層の厚いものだったと思います。
歌唱力は他の追随を寄せ付けず、力強くグングン突き進む豪快なトップスターでした。
相手娘役の夢咲ねね(ゆめさき・ねね)さんとは在任6年間ずっとコンビを組み、“ちえ・ねねコンビ”と呼ばれ、相性も良く、二人で星組を引っ張っていました。

「ノバ・ボサ・ノバ」は古くからの宝塚のそれこそ「宝」のようなショーの演目でしたが、これは柚希さんの星組にとって最高のものになりました。
“狂熱の嵐”のようなステージは、見ているこちらも興奮で疲れてしまう(*^^*)くらいの怒濤の熱演でした。
そして、カップリングのお芝居「めぐり会いは再び」は、対照的に“ゆる~い”ほのぼのとするもので、夢咲さんの魅力が爆発していました。

やがて、「眠らない男・ナポレオン」という超大作で、柚希さんと夢咲さんの黄金コンビは完成したという印象です。
その後、「太陽王 ル・ロワ・ソレイユ」では、、夢咲さんは別舞台に出演、柚希さんは後の娘役トップとなる二人、妃海風(ひなみ・ふう)さん、綺咲愛里(きさき・あいり)さんと舞台に出る頃になると、もう行き着くところまでいった・・という感じが私にはありました。

最後には、専科の轟悠(とどろき・ゆう)さんが主演として星組に登場するなど、トップ交代が近づき、仕上げに入ったな・・と思っていると退団が発表されました。
宝塚の歴史に残るトップ・コンビでした。


第1位 和央 ようか(わお・ようか) 宙組 在任 2246日 6年2ヶ月

せっかく、第1位だっていうのに、私の宝塚観劇休憩中のトップスターにあたってしまいました (・_・;

生の舞台は、関西に出張したときに一度だけ拝見しましたが、その頃は誰が誰やらわからない状態だったので、「なかなかいいな」くらいしか覚えていないのです・・面目ない。

でも、のちに DVD などで見た和央さんの舞台は、それまでの宝塚の男役とは異なり、とても現代的で、スマートで格好いい印象でした。
また、花總まり(はなふさ・まり)さんとの「ファントム」も DVD で見ましたが、これ以上ない最高のものでした。
舞台上で“ぼとぼと”と、ほんとうに涙を流す花總さん、そして哀しい怪人を抜群の歌唱と共に演じる和央さん、声も出ませんでした。
だもの、6年2ヶ月という最長の在任期間になったのでしょう。

以上で、宝塚トップスター在任期間ベストテンの方々への想い出などを綴るこの企画、終わりです。
せっかく宝塚スピリットに火が点いたので、今後も今回参考にさせていただいた YouTube チャンネルなどを見ながら、この火が消えないようにしようと思います。

それでは、また何らかの宝塚の話題で。

 

2022/01/27

YouTube で感心して、久しぶりに宝塚の話題を【1/2】

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コロナ禍で、宝塚観劇はここ二年間劇場には行けずにおります。
なので、ずいぶんと遠ざかってしまった感がありますが、このあいだ YouTube で「ゆっくり宝塚ちゃんねる」というかなり“凝った”チャンネルを発見して、“宝塚魂”に久しぶりに灯がともりました(*^^*)

このチャンネルを作成されている方は、非常に丁寧に綿密にいろいろと調べられていて、私も感心するとともに、すごい人だと思いました。
今回は、その中で長きに渡りトップスターを務めた方の在任期間ベストテンを作り、それぞれのスターの説明をしていたものがあったので、私も知っているトップスターが何人もおり、私なりにその方達の想い出などを書いて、宝塚スピリットをよみがえらせようかと思います(^_^;)・・長くなりそうなので、二回に分けます。

では、在任期間ベストテンの第十位から(※トップスター制度がはっきりと確立した1980年代以降のものだそうです)

第10位 高汐 巴(たかしお・ともえ) 花組 在任 1611日 4年4ヶ月

高汐さんは、私が生まれて初めて劇場で宝塚観劇したときのトップスターでした。
所属していた花組は大浦みずきさんという偉大なスターが二番手に君臨していて、高汐さんも心強かったことと思います。

「琥珀色の雨に濡れて」など、男役らしい男役、そしてコミカルな役から、SF、「真紅なる海に祈りを(アントニーとクレオパトラ)」のようなシェイクスピア作品まで、なんでもこなせるスーパースターでした。

ショーも「ヒーローズ」のようなガンガン飛ばすようなものから、ジャジーなもの、優雅なパリのレビューのようなものまで、こちらも変幻自在、自由自在な印象が残ります。歌も魅力的でした。
宝塚のトップスターとは、こういうものだ、と認識した存在感のあるスターでした。


第9位 轟 悠(とどろき・ゆう) 雪組 在任 1656日 4年6ヶ月

私が結婚し、子供もできて忙しくなり、宝塚観劇休憩中のトップスターですが、既に音楽学校時代から特別扱いされていたような記憶があります。

あの10年に一度の大運動会でも、音楽学校在校生なのに、大地真央さんなどと共によくテレビの画面に登場していたので、もうその存在感はただ者ではなかったのでしょう。
後にDVDで見た「エリザベート」のルキーニ役は凄いものがありました。

トップを降りたあとも、専科で様々な役をこなし、主演する公演もありました。
本物の「男」にしか見えない本格派男役だったと思います。


第8位 瀬奈 じゅん(せな・じゅん) 月組 在任 1679日 4年7ヶ月

私の長い長い宝塚観劇休憩がやっと解けた頃に、この瀬奈さんの月組公演を見ました。
特に「ミー&マイガール」の月組再演では、会場を興奮の渦に巻き込んでいる様子が印象的でした。

「ミー&マイガール」を初めて見た若い人同士が第一幕が降りたときに「すご~いっ」と抱き合っていたのを思い出します。それほど力の入った公演でした。

残念だったのは、相手娘役の彩乃 かなみ(あやの・かなみ)さんが先に退団されたあと、相手娘役が瀬奈さん退団までいなかったことでした。
彩乃さんへの思いがとても強かったのだと思いますが、やはりトップ娘役のいない宝塚歌劇というのは、魅力が半減してしまうのだ、と感じました。


第7位 麻実 れい(あさみ・れい) 雪組 在任 1702日 4年7ヶ月

麻実さんが現役のときは、ぎりぎり宝塚観劇をしていませんでしたので、実際には拝見しておりませんが、その存在は当時よくテレビその他で存じておりました。

たぶん、当時のトップスターとしては長身で、ルックスも宝塚の大道のような堂々としたものだったのではないでしょうか。
相手娘役の遥 くらら(はるか・くらら)さんも当時人気のあった方だと記憶しています。
お二人の“並び”はまさに宝塚トップスターらしさ横溢です。
退団後の日生劇場での公演を拝見したことがありましたが、さすがの貫禄ある演技でした。


第6位 珠城 りょう(たまき・りょう) 月組 在任 1805日 4年11ヶ月

珠城さんは記憶に新しい近年のトップスターです。
体格がよく、いかにもワイルドな方かな、と思うとさにあらず、心根の優しさが前面に出る温かい人柄が舞台上ににじみ出るような穏やかな印象のスターでした。

珠城さんのそんな性格に“あて書き”するような脚本も多かったと思います。
また、宝塚としては驚きというか、異色のショー『バッディー』は永久に宝塚の歴史に残る“奇天烈”なものでしたが(私も最初は混乱した)、大階段をサングラスで降り、タバコをくわえているトップスターに最初は度肝を抜かれたものでした。

そして、最初の相手娘役、愛希れいか(まなき・れいか)さんの「ウ~ウ~」怒りながらのロケット(ラインダンスのこと)はたぶん一生忘れられない(^^;)
愛希さんも、龍真咲(りゅう・まさき)さんの相手役時代から鍛えられ、珠城さんとのコンビ時に開花したのだと思います。

珠城さん、愛希さん二人でつくり上げ、さらに美園さくら(みその・さくら)さんとの次のコンビで完成に持って行ったという印象です。
ただ、トップになったのは早過ぎたのでは、・・美弥るりか(みや・るりか)さんが繋いで、その後で満を持して・・でも、よかったかも・・とも思いました。

以上が宝塚トップスター在任期間ベスト10のうち、第10位から第6位までの方々の私の思い出等でした。

ということで、体内にある「宝塚エンジン」に灯が入りましたので(^_^;)、第5位から第1位までについては、また次回にd(^_^o)

 

2021/10/14

【今ではなかなか無い、手紙での行動について/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №63】

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過去に会った人、あった出来事についての回顧文シリーズ。
たぶん、このブログを読んでいただいている方の多くは、手紙なんてほぼ書くことは無いんじゃないでしょうか。

私にしてもほとんど無かったのですが、このブログにも登場する中学時代の担任の先生が、年齢のこともありますが、“超アナログ”な方なので(^_^;)やり取りするのは電話か、手紙になりました。

何度か先生との手紙の“行ったり来たり”をしてきた中で、だんだん慣れてきて、あまり苦にならなくなり、手紙にするとメールやラインとはまた異なる心の通ったやり取りができることをあらためて感じています。何よりも“直筆”っていうのがいいと思いますd(^_^o)

で、今回は手紙での話題です。

話は古く、私が二十代半ばの頃。
このブログでも宝塚の話題のときに書いたことがありますが、「過去の会った人、出来事」シリーズとして思い出してみます。

生まれて初めて宝塚歌劇に連れて行ってもらい、「こんなに素晴しいものが世の中にあったのか」と感激したのですが、その後居ても立ってもいられず、東京で見た花組の別公演のビデオも見せてもらいました。

そのビデオで見たミュージカルに出演していた娘役さんで、その公演のみ少年の役をされ、人と人の心を通わせる心優しい少年役で、美しいボーイソプラノを聞かせてくれた方に、私はこの感動をどうしても伝えたいと思い、お手紙を差し上げることにしました。

手紙に慣れていなかった当時の私ですが、時間を掛け、一生懸命ありったけの気持ちを込めて書きました。そして所在地もよくわからなかったので「宝塚市宝塚歌劇団花組〇〇様」と表書きして送ったのでした(*^_^*)・・これが届くんだよね。

そうしたら、一週間もしないうちにお返事をいただきました。

あとからわかったのですが、彼女は花組の中でも中心的な娘役スターで、花組一番の“歌姫”、ファンもたくさんいる大スターでした・・何も知らずに「あなたのあそこでの演技は素晴しい」だとか「トップスターの腕を取って歌い出した時のあなたはの歌はとても良かった」だとか、たいへん失礼なことを、私、書いてしまっていたわけです。

お返事には、私の手紙をとてもうれしく読みました、ということと「今は宝塚大劇場公演ですので、見に来て」と書かれていました。

それをまた真に受けた宝塚初心者の私は、のこのこと宝塚市にある大劇場まで出かけて行ったのでした。
行ったのは千秋楽、彼女が全て手配してくれるとのことで、ここでもよりによって「千秋楽がいいです」などと“ずうずうしい”ことをお願いしてしまいました。普通は千秋楽の券なんて取れません。知らないということはおそろしい・・。

で、千秋楽をものすごく良い席で見させていただき、ファンの皆さんとの終演後の宝塚ホテルでのパーティーにまで呼んでいただき、ご本人とお話させていただきました。

「千葉からいらした私の大切なお客様です」と会場の皆さんに紹介していただいて、もう恐縮しきりでした。

そして「一緒に写真を撮りましょう」と、私のいたテーブルにやって来てぎゅっと私の腕に手を組み、記念写真を撮ってくださって・・心臓が爆発しそうでした。

壇上に戻ると、私がビデオで見て感動したあの曲を歌い出しました。
もう、いつ死んでもいい!!と本気で思いました。

私がビデオを見てからほんのわずかの時を経て、こんな夢のような出来事が起こったのでした。

たった一通の手紙が大きな出会いをプレゼントしてくれました。

私がこのブログで宝塚のことばっかり書いていて、ほめてばっかり(*^^*)というお言葉をよくいただくのですが、だってあんなことがあったのです。みな宝塚歌劇への恩返しです。
返しても返しきれないくらいの素敵な手紙へのお返事をいただいたのですから。

 

2021/08/03

【続きです「人にきいておいて、それをくだらないというひと」のお話/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №15】

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過去に会った人、あった出来事についての回顧文シリーズ。
前回のこのシリーズの続きです。

引き続き東京での話で、前回では朝イチに私が前日に行ったコンサートや演劇のことを聞き出し、それについて“いちゃもん”というか“いいがかり”をつけてくる上司の話でした。

前回私に“いちゃもん”をつけた上司Aは、私が反応しなかったのが気に食わなかったのか、たぶん部下の上司Bに言い渡して(前から二人はそんなことをしているふうがあった)、再度私にギャフンと言わせろということだったのだと思います。想像ですけど。

またまた朝の「おはようございます」と挨拶したときの話。

上司B:あんた宝塚を観たって言ってたよねえ。これからも観るつもり?

私:ずいぶん前から観ていましたし、これからもずっと見続けるつもりです。

上司B:あんなものが面白いのかね。私を連れて席に座らせて、“おもしろがらせる”ことが出来るかね?

私:面白がらせるって、宝塚歌劇がどういうものかご存知なんですか?

上司B:知ってるよ。ディズニーランドと同じもんだろう?!

私:えっ?ディズニーランドは遊園地。
宝塚は芝居、ミュージカル、レビュー・ショーを見せてくれるところですよ。(この人、上司Aからこう言えって言われたのかな・・棒読みだけど)

上司B:だからまったく同じだろう。どこが違うんだよ。

私:ディズニーランドは子供から大人も含めて、そこに行って色々なものを見て、乗り物などに乗って、アトラクションを楽しんで、というものだと思います。
それはそれで素晴しい施設だと思いますが、宝塚歌劇とは異なります。
せっかく質問していただいたので、宝塚歌劇について誠実にお答えします。

上司B:えっ・・。

 

 

20210802_star_troupe_002

私:私にとっての、宝塚歌劇の魅力はいくつもありますが、今から申し上げるのはほんの一つの要素です。

宝塚には、今の社会や人々の心の中から無くなりつつあるものが現に強く舞台上に存在しています。

それは「愛」と「正義」と「真実」です。 笑い事ではありませんよ。
それらが舞台上で、各組の組子達によって、彼女達の今までの人生をかけて全力で表現されています。

「愛」は、男女間の恋愛もあるでしょうし、親子愛、家族愛のようなものもあります。
人類愛という壮大なものもあるし、様々な形態の愛があると思われますが、今、自分の心の中で「愛とはなんだ」なんて考えることがありますか。妻を愛しているのか、と想うことがありますか。
それに気付かせてくれるのが宝塚です。

「正義」なんて、今のこの世の中に通用しているのでしょうか。
ほんとうに存在しているのでしょうか。
むしろ自分が正義に反するような生き方をしているのかもしれないと感じることがありませんか。
ほんとうに、人として、組織の一員として、社会の一員として、正義を貫くことがどれだけ大切なことかを問うてくるような演目、舞台が宝塚の持ち味です。

「真実」も、そうです。
一体この「嘘」と「欺瞞(ぎまん)」に充ちた世の中でどこに行ってしまったのかと思います。
「嘘」がまかり通り、「欺瞞」に巻かれて狡賢(ずるがしこ)く生きて行くことに活路を見いだしているようなことが多い世の中だと、私自身も感じているのです。

宝塚の舞台では、今言った三つのことが、もう実際にはこの世に存在しているのかでさえあやしい現代に、舞台上で存在させ、観ている私にうったえかけてきます。

私は、それを自分で感じるために行きます。

だから“おもしろがらせること”が出来るか、ではなくて、“おしもろがれる自分”がいるのか、「愛」や「正義」や「真実」について、まだ信じることが出来て、感じることが出来る自分がいるのかをたしかめに行っているんです。

長くなりましたけど、ご質問をいただいたのですから、正面から真っ直ぐに、誠実に、私の宝塚歌劇に対する真摯な向き合い方についてお答えしました。

私を席に座らせておもしろがらせろ、と言われても私の言えることは・・

「自ら木戸銭(チケット代)を払い、小屋(劇場)に正味二時間半、幽閉され、自分が面白がることができるような人であるのか」が大事なことだと思います。

上司B:・・・まったく何を言っているのかわからないっ!!もういいっ。

・・ということになりました。質問してきたことに、朝の忙しい時間にこれだけ真面目に答えて「もういい」はないだろうと思いましたが、想像だにしない私の答えに驚いていました。

私にとっての宝塚歌劇はそんないい加減なもんじゃないっ、と声に出したかったが、冷静に回答したというお話でした。

※掲載した写真は、まさに「愛」と「正義」と「真実」について、舞台上で“熱く”“深く”演じられた宝塚作品「スカーレット・ピンパーネル」の主演二人です。

このあとにもさらに話は続くのですが、私が今になって思うと、当時の職場は地元と離れ、職員は数人、考えてみると、職場は「密室」状態なのです。

そこにきちっとした人格の人が上に立たないと、「密室の王様」のようになってしまうのではないかと思います。

地元では、各課が隣り合わせであり、事務室内の様子も素通しですし、外部職員も常に出入りしていたりし、課の様子、雰囲気は自ずとわかってしまいます。
でも、東京では地元から出張で職員がやって来ない限り完全密室となります。そういう時がほとんどなのです。

これは、外から人が来ない、様子がわからない、だけでなく、内部で何が起こっても“外に漏れない”ということになるのです。
そうなれば、どう考えても個人的な攻撃、いじめなども密室内の出来事ですから、まるでわからないのです。
つまり、気に入らないヤツは徹底的にやっつけることが出来る、というわけです。

次に私に降りかかった出来事については、また次回に。

 

2021/08/02

【「人にきいておいて、それをくだらないというひと」のお話/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №14】

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過去に会った人、あった出来事についての回顧文シリーズ。
今回は、また東京勤務時代に戻りまして・・、良い上司ではない方の二人とのお話です。“連続もの”になります。

休み明けの朝、その所属長(上司A)から職場の皆がいる前で声を掛けられました。

上司A:朝から元気がいいね、昨日何かいいことあったの?

私:昨日は、ポール・マッカートニーの日本公演に行ってきました。中学時代からずっと聞いていた人なので、とても嬉しかったし、いいコンサートでした。

上司A:ああ、あのくだらない男ね。歌はヘタだし、ろくな曲が作れない。お~ヤダッ!

私:・・・(沈黙してうつむくしかない)。このあと、一日沈んだ、いやな気分で過しました。

そしてまた別の日の朝

上司A:昨日の夕方は、勤務終了と同時に出て行ったけど、何かあったの?

私:ああ、宝塚歌劇の夜の部のチケットが取れていたので観に行きました。素敵な舞台でした。

上司A:えぇっ!あの厚化粧のオバサンが化粧臭い匂いをさせながらぞろぞろ出てくる、あんなもの観に行ったって?!信じられない、うぇ~~っと、いかにもおぞましいという感じで身震いまでしました。

私:(心の中 → この前もそうだが、人に聞いておいてなんだこの人は。どんな曲を歌ったの、だとか、演目は何だったの、とか話を聞いてやるってことが出来ないのか。何のために聞いてきたのか。)

・・一歩詰め寄って、ひとこと言おうとした瞬間、20代の女性職員が私の前に飛び出して、自分の胸の前にこぶしをつくり、私の目をみて

女性職員:今、この部屋の中で“大人”になれるのは〇〇さん(私のこと)だけです。我慢して。

と、小さな声で言ってくれたのです。

私は、何も言わず席に着き、そのまま仕事につきました。
彼女の咄嗟(とっさ)の行動には感謝です。

この一連の上司の行動って、まるで小学生並みだと思いました。
相手を貶(おとし)めて、自分の方が優位にいるのだ、ということを示したいのでしょうか。
所属する職場の上司としても、一人の人間としても、ひどい行為だし、情けないことだと感じました。

そして、私が何も言わず黙って仕事を続行し、悔しい顔なども見せなかったことで、満足が得られなかったのか、今度は部下の上司Bをつかって翌日、また私に攻撃を加えてきたのです。三~四歳児か、と思いましたが、それは次回にまた書かせていただきます。
お楽しみ?!?!に。

 

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