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2019/03/07

【はっPのアナログ探訪_0154: SHAVED FISH / John Lennon ( LP )】

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当時は珍しかったジョン・レノンのベスト盤で、ビートルズ末期から解散後に発表した1969年~1974年までのソロ・シングルA面の曲を集めたものでした。
タイトルは「シェイブド・フィッシュ」で、ジャケットのイラストを見ればわかるとおり、鰹節(削り節)の意ですが、日本を意識してのものであったのか、それとも削り節が単に珍しかったのか、ちょっと不思議なタイトルです。

アルバムA面を聞いていると、その頃のジョンの音楽は基本的にシンプルでパワフルですね。
もともとジョンが求めていたロックはこういう骨太で、リズムが“がっしり”したものだったのだと、あらためて感じました。

5曲目の「マザー」は、まさにシンプルの極致。
ドラムとベースが演奏のほとんどを占め、バーンと弾かれるピアノが唯一この楽曲の装飾的な音だったりします。
初めてこの曲を聞いたときの感覚を思い出しました。


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知り合いで、ビートルズ好きな人がふともらした言葉を思い出します。
「ジョンの曲、好きなんだけど、日常に流しているのはちょっとつらいんだよね」という、私も思わず「それは言える」と返したことがありました。

BGM的にジョンの曲を流すって、ファンとしては難しいんですよね。
他のビートル三人の曲なら大丈夫そうなんだけど・・(^^;)

なんてことを思い出していたら、「女は世界の奴隷か」が始まりました( ̄O ̄;)
これをBGMにして流しておくってのはやはり無理だ…σ(^_^;)

B面に入ると、「イマジン」から始まり、ちょっとやわらかい気分にもなりますが、やはり演奏はシンプルで、詩の内容は、強いメッセージ性があり、“聞き流す”ような曲では、やはりないです。
でも、いつ聞いても“どこにもない”いい曲です。

アルバム「心の壁、愛の橋」からの曲については、ちょっと“ハイ”になっているようなジョンがいて、正直言うとこのアルバムのファンはとても多いと思うけど、私にはその“ハイ”の裏側にあるジョンの心って、どんなものだったんだろうと考えてしまい、あまり楽しめないんです。
これは、あの頃から今に至るまでそんな気持ちになってしまいます。当時、このアルバムでジョンから離れていってしまったのでした。
その5年後にあの悲劇・・。またジョンのもとに戻ってくるときはつらかった・・。


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アルバムをとおしてジョン・レノンを聞いていると、楽曲に没入するというよりも、ジョンという個人、人に惹かれて行く自分を感じました。
ジョンの強烈な個性、人格、音楽に対峙する姿勢などが思い返されて、最終的には“ジョンという人に酔う”ような感覚になりました。

最近 iPhone に入れてクルマで聞く曲にジョンのアルバムを何枚も追加したのですが、他のビートル三人とシャッフルして聞いてみて、とてもいい感じになっています。
ジョンもいいっ!ポールもいいっ!ジョージもいいっ!リンゴも最高っ!って結論です。

2019/02/20

【はっPのアナログ探訪_0152: Another Day(アナザー・デイ) / Paul McCartney ( Single )】

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久しぶりのアナログ探訪、ポール・マッカートニーの「アナザー・デイ」を聞いてみました。
ベースの音がとても豊かに聞こえてきます。
いつもCDで聞いているのとは異なる、まろやかだが芯のある、そしてポールのつま弾きを強く感じます。

曲は言わずと知れたポールのビートルズ解散後の名曲シングル。
ポールの甘い声でのボーカル、さらに甘~いバックコーラス。
やさしいアコースティック・ギター。
何よりもメロディーがいいっ!!

そして曲の展開も素晴らしい。
ソー・サッド・・・からのやや哀感をおびたところから一気にサビに持って行くところは、もう心憎い、聞いている者をくすぐってくすぐって、たまらん感じ(*^_^*)です。


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当時は、ビートルズの曲についてもまだ十数曲しか知らない状態で、この解散後のポールのシングルを聞いたわけですが、溢れる才能にただ驚いたことを覚えています。
ビートルズが数々の名曲を世に生み出して解散したという事実は知っていたのですが、まったく枯渇しないその才能に、当時中学生の私はただ感動しました。
曲の世界観も当時の歌謡曲には無いものでした。

この曲や、「メアリーの子羊」、ジョンについては「イマジン」「ラブ」、ジョージは、「マイ・スウィート・ロード」「ホワット・イズ・ライフ」、リンゴについては、「バック・オフ・ブーガルー」「イット・ドント・カム・イージー」などがビートルズを聞き始めた私の耳に解散後の四人の曲として入ってきたわけですが、どれもこれも聞き始めたビートルズとは異なるサウンドを感じ、またメロディなどもひと味ちがったものを感じ、この先ビートルズと同時進行的に四人の曲を聞いていくことができるのだと、わくわくしたものでした。

今、B面の「オウ・ウーマン・オウ・ホワイ」も聞いてみたのですが、当時はよくわからなかったこの曲も、今聞くと、ポールらしい物語性もある、しかもサウンド的にも工夫を凝らした感じがして、このあいだの「エジプト・ステーション」のアルバムにも通じるようなところがありました。

あらためてポール、いいねぇ・・(゚ー゚*)。oO

2019/01/05

ホワイト・アルバム50周年記念盤、「イーシャー・デモ」と「セッションズ1~3」を聴いてみた。【4/4】

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◇CD 6: セッションズ

いよいよホワイト・アルバムの記念盤試聴も最後の一枚です。
これもアルバム製作過程のセッションを録音したもの、ではいってみます。


1. アイ・ウィル(テイク13)

ちょっと録音過程でふざけあっているところから始まりました。
ポールの甘い歌い方、シャウトもいいが、こっちもいい!
アイ・ウィルのいいところがこのセッションでも良く出ています。
ジョンか誰かが何か叩いてリズムを取っているのも既に入っています。
曲の骨格はすでに出来上がっています。


2. ブルー・ムーン(スタジオ・ジャム)

ポールが軽く歌っているが、それがなかなか味わいを感じさせます。
本気で録音してもいいものが出来たかも。


3. アイ・ウィル(テイク29)

けっこうそっと囁くように歌い始めましたが、頓挫・・。


4. ステップ・インサイド・ラヴ(スタジオ・ジャム)

アンソロジーでも聞いた曲。
これはそんなに本気でやっている感じはない。でも、スタジオでくつろいでいる様子のポールが感じられる。ギターもかる~く弾いています。


5. ロス・パラノイアス(スタジオ・ジャム)

続いてこの曲に突入するが、これもアンソロジーで聞けたもの。
完全におふざけモードに入っていますが、こういうふざけ方もビートルズが得意なんじゃないでしょうか。シングルB面になっていた「ユー・ノウ・マイ・ネーム」みたいにいくらでも展開できそうです。
でも、これに付き合わされた録音スタッフはうんざりしたんじゃないかな(^_^;)


6. キャン・ユー・テイク・ミー・バック(テイク1)

最終的に、ジョンの「クライ・ベイビー・クライ」のお尻にくっつけられたポールの不思議な雰囲気の曲です。
ギターもあまりポールの演奏では聞かないタイプの弾き方をしています。
知識がないので、こういう音楽が何をモチーフとしているのか、はっきりしませんが、ちょっと民族音楽的な要素を感じます。
ポール、けっこう“ノって”歌っています。


7. バースデイ(テイク2 インストゥルメンタル・バッキング・トラック)

バッキング・トラックですが、まだ教科書的に演奏していて、骨組みを作っている段階に感じます。
ギターのワイルドさもまだまだオリジナルの域には達していないし、ポップさが出過ぎなギターの部分もあります。
リンゴもあまり技を繰り出さず、しっかりとリズムキープに徹している感じ。


8. ピッギーズ(テイク12 インストゥルメンタル・バッキング・トラック)

これもバッキング・トラック。
弦楽も入って優雅な感じが醸し出されています。
こうしてバッキングだけを聞いていると、この曲にもかなり力が入っていたのだとあらためて感じました。
あまり重要曲じゃないような印象がありますが、でも、そうとう作り込んでいる様子が窺えます。


9. ハピネス・イズ・ウォーム・ガン(テイク19)

オリジナルで世に出た感じにかなり近づいている。
エレクトリック・ギターも歪ませているし、ジョンも料理の仕方の方向が見えているよう。
サビの部分が“語り調”になっていて、あの叩き付けるような歌い方はまだしていない。


10. ハニー・パイ(インストゥルメンタル・バッキング・トラック)

バッキング・トラックだが、雰囲気はもう十分出ている。
ギターの甘いトーンもオリジナル・バージョンどおり。
レトロなあの演奏も既に入っていて、歌を入れれば完成のところまでたどり着いている。
間奏のギターも本編と同じ。テイクも同じなのだろうと思う。
リンゴのやさしく丁寧なスネアも効いているし、ハイハットの使い方もうまいっ!


11. サボイ・トラッフル(インストゥルメンタル・バッキング・トラック)

これまたバッキング・トラック。
ブラスのぶいぶい言わせる感じがもう素晴らしい。グシャッとつぶれるような音の録り方もカッコイイ!
ジョージのこの曲、サウンドがいい。ジョージのこういう感覚はジョンもポールも負けちゃうかも。この世界はジョージならではだと思った。


12. マーサ・マイ・ディア(ウィズアウト・ブラス・アンド・ストリングス)

ブラスと、弦が入っていないこのバージョン、ポールが部屋で歌っているみたいで、これはこれで味わいがあります。
つまり、この曲自体がもともと優れた曲なんだと気づかされました。
この頃のポールの甘い感じの歌い方は「アイ・ウィル」でも感じたけど、魅力あります。


13. ロング・ロング・ロング(テイク44)

喋っているときのジョージとポールの声が聞き分けられない・・初期のときにも感じたけど、ビートルズの声ってそうなんだよな、とここで思い出しました。
原初的な録音ですが、あの“ぽつんとひとり”みたいな雰囲気はもう出ている。
そして、リンゴのドラムでドンッドンッって盛り上がっていく部分も出来上がっている。
途中でちょっと遊びみたいな感じに突入するが、まだまだ曲の行方は不透明な頃なのか。


14. アイム・ソー・タイアード(テイク7)

だるう~い感じの歌い方は、オリジナルよりもこっちの方が出ているかも。
シャウト気味に移行する部分はもうここでもやっている。
ブレイク時のリンゴの強烈なフィル・インはまだやっていない・・と思ったら途中からやり始めた。でもまだ未消化な感じ。


15. アイム・ソー・タイアード(テイク14)

こっちは割と静かにあきらめ感を出して歌っている感じ。
コーラスも入っているがちょっとそぐわない。
このバージョンは本気モードを感じるが、まだいろいろ迷っているところがあります。


16. コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロウ・ヒル(テイク2)

ヨーコとジョンが喋っている音声が入っている。
歌が始まるとヨーコが歌っている声もうしろで聞こえている。
ドラムのリズムがまだ定まっていない部分もある。変拍子な曲なので、お試し中なリンゴを感じます。拍子が変わる部分の繋ぎ方の工夫も大変だったと思う。
ジョンはギターを弾いてるからそんなに感じないのかもしれないけど、リンゴは苦労したと思います。


17. ホワイ・ドント・ウィ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード(テイク5)

アコースティック・ギターであやしい感じで歌うポール。
シャウトもかますが、ポールの七色のボーカルにはいつも舌を巻きます。
で、この曲をアルバムに入れちゃったというのがすごいことだと思いました。


18. ジュリア(ツー・リハーサル)

ギターはジャラジャラとコード・カッティングで弾かれている。
で、続いてスリー・フィンガーで・・。
これがいいかも、というジョンの気持ちが聞いていて表われているように感じた。
詩にも自信があるのだろう、しっかりと発音して歌っているジョン。
歌っているうちに、いい曲だと実感したんじゃないでしょうか。


19. ジ・インナー・ライト(テイク6 インストゥルメンタル・バッキング・トラック)

バッキング・トラックです。
あのまぶしいばかりに美しい伴奏がそれのみで聞けます。
インドを感じさせます。音はとてもきれいでクリアに録られています。
これもジョージのサウンドに対する感性を強く感じました。


20. レディ・マドンナ(テイク2 ピアノ・アンド・ドラムス)

ピアノとドラムだけのこの曲を聞くなんて初めてのこと。
なんといってもこの曲は、ピアノとドラムが中心になって展開しているので、聞いていて「なるほどバッチリの演奏だ」と思いました。
リンゴのブラシでしょうか、シャッシャカいうスネアがぴったりマッチしています。
いつも思うが、ビートルズにとってリンゴの存在はとても重いものがあると思う。


21. レディ・マドンナ(バッキング・ヴォーカルズ・フロム・テイク3)

リンゴやメンバーの和んでいる声も最初に聞こえる。
楽しそうな雰囲気を感じてうれしいっ!


22. アクロス・ザ・ユニバース(テイク6)4

アルバム「レット・イット・ビー」で聞くことのできたこの曲のセッションの様子です。
今ではいくつかのアルバムで聞くことが出来ますが、ジョンはシンプルにギターを弾き、シンプルに歌っています。
こういう素朴なバージョンも良かったのかもしれません。
結局いままで世に出たバージョンはどれも完成に至っていないように思います。
でも、曲の良さは誰もがすぐにわかり、カヴァーも多いです。ジョンの魅力があふれた作品なんじゃないでしょうか。

2019/01/04

ホワイト・アルバム50周年記念盤、「イーシャー・デモ」と「セッションズ1~3」を聴いてみた。【3/4】

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◇CD 5: セッションズ
ホワイト・アルバム50周年記念盤・試聴。今回は「セッションズ」の2枚目に突入です。
さて、どんな音源が飛び出すのか?!


1. セクシー・セディ(テイク3)

アコースティック・ギター中心の録音です。
ドラムはほとんどスネアの音などから感じるのは生音です。ミュートがよく効いたタムの音が聞こえます。
ジョンのボーカルは、けっこう“ダル”な感じ。
少し、つまびくようなエレクトリック・ギターの音も聞けます。このフレーズは初めて聞くものでした。


2. ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス(アコースティック・ヴァージョン テイク2)

ホワイル・マイ・ギター・・はアコースティック・ギターのバージョンはよく聞きましたが、ジョージのしゃべりも曲の途中で聞けたりします。
で、ボーカルの音はほとんど生音です。
うしろで、オルガンの音も聞こえます。教会っぽいような厳かな雰囲気を醸し出しています。
アコースティック・ギターの音もほとんど加工されていない音でした。


3. ヘイ・ジュード(テイク1)

入りの「ヘイ」の声の出し方を何通りか試しつつポールの歌が始まりました。
ドラムのリズムを刻んでいるシンバルの音はオリジナル・バージョンのあの音で聞こえてきます。
途中から別のリズムパターンの叩き方も試しています。
ピアノのプレイもほぼ決まってきた状態のようです。
曲の構成も、固まってきたようで、一通り歌った後に、あのリフレインが延々と続くパターンもやっています。
ポールのシャウトも入って、だいたいの手応えも掴んでいる感じ。
リフレイン時の色々なパターンのポールのアドリブ展開もけっこう試しまくりです。ちょっと“いただけない”感じのアドリブもありますね(^_^;)まあ、練っている段階なので、こういうふうに録音されたのでしょう。
ファンとしては興味深いものです。


4. セントルイス・ブルース(スタジオ・ジャム)

初めて聞く録音です。この曲自体もこのセッションで演奏されたことさえも知りませんでした。
スタジオ内での肩慣らしみたいなものでしょうか。


5. ノット・ギルティ(テイク102)

これは今までにもよく聞いてきたパターンで演奏されています。
ジョージのボーカルにもエコーが掛かっているし、エレクトリック・ギターにもエフェクトが効き、しっかりした演奏をしているので、割と発表しようとして本気モードで演奏、録音されたものだと思います。
全ての楽器がきちんと整理され録音されています。ジョージはちょっとこの曲に自信があったのでしょうね。力が入っています。


6. マザー・ネイチャーズ・サン(テイク15)

ギターの弾き方も、歌い方も、ほぼ決定していて、本番の録音も間近という段階のようです。
まだドラムが入っていないので、このまま聞いていると、オリジナル・バージョンを既に知っているので、何かやはり“物足りない”感じがします。
ミキシング・ルームのジョージ・マーティンとスタジオ内のポールのやり取りも聞こえてきます。


7. ヤー・ブルース(テイク5・ウィズ・ガイド・ヴォーカル)

エレクトリック・ギターの演奏も、ベースも、ドラムのリズムパターンも決定版に近い。
ジョンのガイド・ボーカルが遠くで聞こえていますが、それが余計にこのバージョンのワイルドさを増しているようです。
この曲、楽器の演奏だけだと、ほんとうに荒っぽくてカッコイイ!!
間奏のグギャグギャのギターの隣で聞こえてくるギターのフレーズもちょっといい!
高音のリードギターの音はまだオリジナルバージョンほど過激なものにはなっていません。
まだ、もうひとつを模索中な感じ。


8. ホワッツ・ザ・ニュー・メリー・ジェーン(テイク1)

音はクリアに録られていて、ジョンも真面目に歌っていますので、これもアルバムに本気で入れようとしていたのかもしれないですね。結局“没”になってしまったわけですが・・。
途中でジョンが笑い出しています。そして中断・・。


9. ロッキー・ラックーン(テイク8)

ポールの完全な“語り”から入り、途中からメロディーをつけて歌い出しています。
この曲は、語りでも歌っても、ストーリー性がよく出てきます。あらためてこのバージョンを聞いてそう思いました。
リンゴのドラム・パターンは固まりつつあります。リンゴには得意な曲調かもしれません。
ポールのアドリブが入った歌唱にも、軽々とリンゴはついていきます。さすが!!


10. バック・イン・ザ・U.S.S.R.(テイク5 インストゥルメンタル・バッキング・トラック)

スタジオ内の音が聞こえてから演奏開始。
ベースのドゥビドゥビいう音は、もうこの段階からやっている。
おそらくジョンであろうかっこいいリズムギターのパターンも登場している。
間奏のリードギターも既にオリジナルバージョンに近い。
バッキング・トラックだが、けっこういい感じで“ノって”いるd(^_^o)
もう少しテンポアップすれば、オリジナルバージョンそのものだ!


11. ディア・プルーデンス(ヴォーカル、ギター&ドラムス)

この録音はギターの音がすでにオリジナルバージョンと同じものになっている。
ドラムとベースが弾むように刻むリズムは、まだ登場していない。
ハイハットのギクシャクしたような16ビートの部分はこのバージョンで登場している。
エンディングのギターの速いカッティングはちょっといいぞ!


12. レット・イット・ビー(アンナンバード・リハーサル)

後に発表されたこの曲の面影はほとんど無い。
でも、このあたりで既にレット・イット・ビーはポールによってメンバーに知らしめられていたのだと思い、少し驚きがあった。


13. ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス(サード・ヴァージョン テイク27)

アコースティック・ギターとピアノとドラム、それにエレクトリック・ギターも入ってくるが、これは明らかにクラプトンの弾き方だ。
クラプトンのギターは後からオーバー・ダビングしたなんて言ってた人がいるけど、これを聞くとそんなことは無かったとわかる。クラプトンのギターは、あのオリジナルバージョンの音のつくり方とは異なる。後に加工されてあんなふうになったのだな、と感慨深かった。
クラプトンのギターはこのセッションバージョンでも魅力的!


14. ベイビー・アイ・ドント・ケア(スタジオ・ジャム)

ポールの好きな感じのロックンロール。ソロになってからもよくこんな感じの録音を残している。短い録音だがちょっと面白い。


15. ヘルター・スケルター(セカンド・ヴァージョン テイク17)

ポールのボーカルにはエコーが掛かり過ぎなくらい掛かっている。
ベースのズベン・ズベンいう感じはオリジナルと同じくらい過激。
リズムギターのぶっ壊れたラジオみたいな音もオリジナルさながらの凄さ。
曲のテンポもかなりアップされ、しかもこんな過激な曲なのに、キャッチーな感じがなんとも言えず素晴らしい。
ビートルズは見事にこの曲を料理している。


16. グラス・オニオン(テイク10)

基本的な構成は決まった段階の録音です。
ジョンも歌詞をはっきりと歌っていて、やる気が出ています。
弦楽の音はまだ入っていませんが、この曲の方向性がはっきりしてきて、まだまだ様々な要素を加えることが可能だな、とジョンは感じていたかもしれません。

2019/01/02

ホワイト・アルバム50周年記念盤、「イーシャー・デモ」と「セッションズ1~3」を聴いてみた。【2/4】

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◇CD 4: セッションズ

前回から続いて、今回は「セッションズ」の一枚目からです。
こちらはビートルズがスタジオに入ってアルバムの製作に取りかかってからのセッションを集めたものです。
もともとこのホワイト・アルバムは、個々の楽器の音がうまくとらえられていたアルバムだと思うので、その辺がどう聞こえるか・・楽しみです。


1. レボリューション1(テイク18)

オリジナル・アルバムに入ってた感じのイントロで始まりました。
タイプライターの音もガッチャガッチャと入っていて、曲の骨組みのようなものの感じも決まり気味な感じです。ジョンのアコースティック・ギターは、割と調子良く軽快に弾かれている。

で、途中からあの「レボリューション9」に入っていた音が次々と聞こえ始めます。
もう、アドリブ発声のジャム・セッションに突入した感じになりました。
ああ、もとはこんな感じでジョンが痙攣するように発声した声や、何かを使ってノイズを発生させたり、ドラムの音にエフェクトを掛けたり、なんやかんややっていたのだということがわかります。

メロトロンが入って来たり、ギターのピッキングも“ノってきた”のか、だんだんスピードアップし、力強くなってきます。

こんな感じだったものをレコードにして別の「レボリューション9」として発表したこと自体が信じられないことですが、その頃のビートルズはそういう勢いがあったのだと思います。


2. ア・ビギニング(テイク4) / ドント・パス・ミー・バイ(テイク7)

オーケストラの幕開け的な音が録音されています。これも一部アンソロジーで聞けたものです。
そして突然のドント・パス・ミー・バイ。
これは、オリジナル・テイクとほぼ同様の演奏形態になっています。
途中、カチャカチャとはっきりわかるノイズが入っていますが、何の音かわからない。
ラストに近づき、リンゴの語りまで入っていました。


3. ブラックバード(テイク28)

完成形に近い。
ポールのリズムを取る足音もちゃんと入っています。
ポールのボーカルは生音に近いものです。そして、ちょっとアドリブ的なハミングも入っている。遊びでくずし加減にしているところもみられます。


4. エヴリボディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アン
ド・マイ・モンキー(アンナンバード・リハーサル)

ジャム・セッション風に入ってきます。リンゴのフィル・インも聞いたことのないもので、このときのリズムに合わせたものです。スネアとタムを平坦な感じで叩いていて、ドラマーとしてはあまり聞かないフレーズに興味が少し・・。

リードギターは、まだまだ曲全体の流れも決まっていないなか、探り探りのプレーをしています。


5. グッド・ナイト(アンナンバード・リハーサル)

生音風なエレキ・ギターの音をバックに語るように歌っている短いバージョン。


6. グッド・ナイト(テイク10・ウィズ・ア・ギター・パート・フロム・テイク5)

リンゴが歌い、ジョンやその他誰かがコーラスをつけている。
曲の雰囲気を決めている段階のよう。
これをリンゴに歌ってもらうようにしたのは、この段階でも正解だという気がした。
まだギターのみのバックだが、だんだんと輪郭が出て来ている。


7. グッド・ナイト(テイク22)

ピアノの伴奏に変わった。
リンゴがとても丁寧に歌っている。
コーラスはつけられていない。もうあのアルバムで聞けた雰囲気は出来ている。


8. オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ(テイク3)

アコースティック・ギター、メインの演奏でテンポは速く、軽快な曲調で録音されている。
でも、まだなんか足らない・・(^^;)・・。
オリジナルの出来の良さを知っていると、そう感じてしまう。


9. レボリューション(アンナンバード・リハーサル)

エレクトリック・ギターでアップテンポになったレボリューション。
まだあのディストーションが掛かったような強烈なギター・サウンドは登場していない。
軽いロックンロールという状態。


10. レボリューション(テイク14 インストゥルメンタル・バッキング・トラック)

こっちは、ガンガンにディストーションが掛り、あのワイルド・サウンドが鳴りまくっている。
バッキングだけのテイクだが、迫力は十分。リンゴのドラムもかなり“ノって”いて、オリジナルで叩かれていたフレーズも連発。
ギターはこの録音のあともさらに過激さを増していくことになるが、この段階の“ノリ”が引っ張っていったものと感じられた。


11. クライ・ベイビー・クライ(アンナンバード・リハーサル)

ギターも、オルガンも“大人”な感じのフレーズでゆったりとした感じ。
ブルージーで、なかなか味わいのある演奏になっている。
リンゴのドラムはハイハット・オープンとバスドラの同時アクセントのリズムを見せるなど、オリジナル・テイクに近いものがある。


12. ヘルター・スケルター(ファースト・ヴァージョン テイク2)

アンソロジーなどでも聞けた重いリズムのオープニングが聞ける。
ポールもそれに合わせ、ゆったりとした感じで、静かに歌い始める。
でも、のちに強烈にシャウトする部分については、ガツンとハードに歌っている。
このままじゃ、聞いている人は“飽きちゃう”と思うが、やがてはあのオリジナル・バージョンのようなアップテンポで、ベリー・ハードなのにキャッチーな曲に仕上げていくのだから、やはりビートルズはたいしたものだ!

2018/12/31

ホワイト・アルバム50周年記念盤、「イーシャー・デモ」と「セッションズ1~3」を聴いてみた。【1/4】

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すでにこのブログで上記、記念アルバムの本編の方、オリジナルのホワイト・アルバムのリミックス盤2枚について一気聴きをした状況をご報告いたしましたが、次は「イーシャー・デモ」と「セッションズ1~3」の4枚を聴いてみます。


◇CD 3: イーシャー・デモ

まずはイーシャー・デモ。インドで瞑想修行に参加してきたメンバー達が、長いインドでの滞在期間にたくさん曲を作り(持って行ったのはアコースティック・ギターくらいだったと思うので、ありあまる時間は結局、曲作りに費やされたのだと想像します)、英国に帰ってから、メンバーのジョージ・ハリスン宅に集まり、やがてレコーディングされる「ホワイトアルバム」の曲のほとんどをアコースティック・ギターで演奏しつつデモ録音をしました。それがこの「イーシャー・デモ」です。

そんな幻のような時間を、正規盤で聞くことができる時代になったんですねぇ(゚ー゚*)。oO
考えられないよ、私のようなビートルズ後追い第一世代にとっては。
さっそく「イーシャー・デモ」からいってみます。


1. バック・イン・ザ・U.S.S.R.

ポールのボーカルがダブルトラックになっている。
まだオリジナルのような激しいロックなドライブ感はなく、軽快なロックンロールをメンバー皆に披露している感じ。

でも、インドにいる間にたぶん曲全体の雰囲気はつかんでいて、完成形が頭の中に既にある感じがします。それを想像してポールは楽しんでいるように思います。


2. ディア・プルーデンス

ジョンのギターはとても丁寧な弾き方。
そしてオリジナルよりも、より囁くような曲の雰囲気がなかなかのもの。
ちょっと幻想的にさえ感じる。
ラストのギターのちょっと激しいカッティングを伴う展開は、オリジナルに比べても魅力的です。素敵な曲になっている。最後の最後にジョンの“語りが”あるのもいい。


3. グラス・オニオン

アンソロジーでも聞いたことのあるパターンのアコースティック・バージョンが入っている。
ジョンがブレイクの時にわけのわからない呪文のような言葉をいうのも同じだ。
途中からスローになったりもしている。
かなりデモ的な感じが強い。


4. オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ

明るく軽快な感じでポールもリラックスして歌っている。
まだ南米的なリズムが顕著になっていない。
マラカスのような音が聞こえるが、これがヒントになって、やがてカリプソ風に変化していったのかも。
エンディングもにぎやかでいい!


5. コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロウ・ビル

ジョンのボーカルがダブルトラックになっている。
物語を語るかのような曲調はすでにオリジナルのような形になっている。
動物の鳴き声を模した声も入れていて、いろいろアイデアがあったのだな、とわかる。


6. ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス

ジョージのアコースティック・ギターの音が“パキパキ”いってる。
粒だったピッキングがまず耳に入ってきた。
テンポはアンソロジーのアコースティック・バージョンよりも早め。
これもジョージのボーカルはダブルトラック。
曲としては、すべてのパーツのメロディは出来上がっている。
歌いっぷりからも、ジョージの自信がうかがえるような気がする。


7. ハピネス・イズ・ウォーム・ガン

アンソロジーで聞いたことのあるアコースティック・バージョン。
ヨー・オノという歌詞が入っているのもアンソロジー・バージョンと同様。
タイミングがちょっとずれたジョンのダブルトラック・ボーカルが、偶然かもしれないが、効果的。


8. アイム・ソー・タイアード

ジョンのボーカルは裏声を使って高い感じで歌われている。
曲の構成はオリジナルどおりにすでに出来上がっている。
このイーシャー・デモには、ドラムが入っていないが、オリジナルで印象的なドラムが入る部分について、すでに何か声のようなものが聞こえて、「こうしたらいい」っていうのが見えているようだ。
これにもジョンの語りが途中で入っている。オリジナルには入らなかったが、ジョンはインドでの瞑想中にいろいろと語っている部分も作っていたのだろう。


9. ブラックバード

この曲の特徴であるポールのギターのつま弾きは、ほぼオリジナルと同じように出来上がっている。
かなりインドでも作り込んでいたのだろうと思う。
オリジナルよりもギターの一音一音がやわらかく、しかもよく聞き取れるのがファンとしてはうれしい。
エンディングのギターもカッコイイ。


10. ピッギーズ

オリジナルはバンドメンバー以外の楽器がふんだんに入っているが、このギターのみのバージョンは新鮮。
口笛も入り、オーケストラの演奏はこんな風にしたら・・みたいなジョージの考えも見えてきている。


11. ロッキー・ラックーン

カントリー・ウエスタンな感じを最初からねらっていたのがわかる。
ちょっと映画の挿入歌のような哀愁まで漂っている。
まだ物語的な感じでの歌唱までにはいたっていないが、ここからどんどん発想を膨らませていったのかと思い、ポールの想像力に感心する。


12. ジュリア

これもジョンのダブルトラック・ボーカルが効果満点になっている。
オリジナルにかなり近い形で、このデモ段階でも作り込まれている。
ジョンのギターのつま弾きも、ポールとは異なる特徴があり、あらためて素晴らしいと感じた。


13. ヤー・ブルース

アコースティック・ギターのみの演奏は、とても“ブルージー”。
当時のローリング・ストーンズが演奏したら、けっこういい感じのブルース曲に仕上がったかもしれないと思った。
ボンゴか何かで叩かれているリズムもこの曲調に馴染んでいる。


14. マザー・ネイチャーズ・サン

これもすでにオリジナルにほぼ近い形で、この時点で完成されている。
ポールの自身でつけているコーラスも、早くもとてもいい感じ。


15. エヴリボディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー

オリジナルとはかなり異なる曲調。
アジテーションが前面に出ているかのような煽るダブルボーカルが印象的。
メロディよりも激しいギターでの曲調と、扇動的なものを強く出していて、初めて聞くバージョンだが、驚きが大きかった。


16. セクシー・セディ

感情的な部分を奥に秘めたような感じで歌い、ギターを弾くジョン。
オリジナルのような強いギター演奏などの予感はまだ無い。
この段階ではまだ模索しているように感じた。


17. レボリューション1

妙に軽い感じでのギターと、ジョンのボーカル。
割と軽い手拍子なども入り、後のヘヴィーな曲調からはほど遠く、その後の変貌を思うと、ビートルズの曲に対する取り組み方は、かなり突っ込んでやっていたのだろうと想像できた。


18. ハニー・パイ

この曲もポールはすでにかなり自身で作り込んできている印象。
サビの部分の歌い方もすでに決まっている。
ラフスケッチ的な録音だが、ポールの頭の中ではいろいろなバッキングが鳴っているようだ。


19. クライ・ベイビー・クライ

メロディーなどは、ほとんど出来上がっている感じ。
全体的なサウンドや曲構成を探しつつジョンが歌っている感じ。


20. サワー・ミルク・シー

曲の存在は聞いたことがあるが、初めて聞く曲。
ジョージはかなり力を入れてギターを弾き、歌っているが、どの部分が“きも”なのか一聴しただけでは私にはわかりませんでした。
「何言ってんだ!この曲の良さがわからんのか!」って言われそうだけど、ちょっといろいろと入っている要素が多く、まとまりがないと感じてしまいました。
アメリカンなサイケデリックっぽく聞こえたんだけど。


21. ジャンク

ポールのソロでも、アンソロジーでも聞いたおなじみの曲。
とうとうこの曲は完成しなかった・・と、私は思います。
とてもよい曲なのだけれど、野ざらしにされ、輪郭だけが残っている曲という印象です。


22. チャイルド・オブ・ネイチャー

これは・・のちにジョンのソロアルバムで聞くことになる「ジェラス・ガイ」ですね。
アルバム「イマジン」に入っている「ジェラス・ガイ」での歌詞がついて初めて説得力を持った感じです。
かなりメロディのいい曲なのに、ホワイト・アルバムに入れなかったのは、結果として良かったのかもしれないけど、ジョンもよく納得したな、と思いました。


23. サークルズ

なんか、宗教的なものを感じる曲(曲調自体も演奏も)だ。
オルガンもいっそうそんな感じを強調している。
どういう意図でつくられたものかわかりませんが、とてもアルバムに入るような曲ではないことはたしかな印象。


24. ミーン・ミスター・マスタード

アンソロジーや、今まで聞いて来た“ないしょ盤”でもよく聞いてきたパターンのデモ。
今回の記念盤では、あまり聞くべきところはなかった。


25. ポリシーン・パン

これも全曲同様な感じ。
まだどう料理してやろうか、決まっていない感じ。
アビー・ロードに入っていた完成版とは全く印象が異なる。


26. ノット・ギルティ

アンソロジーや、“ないしょ盤”では、ファンにお馴染みの曲。
これをいい曲だという人もいるけど、私には“今ひとつ”な感じです。
ちょっと“しつこい”感じがしませんか?(^_^;)


27. ホワッツ・ザ・ニュー・メリー・ジェーン

これもアンソロジーで聞いたことのある人もいると思います。
これまたいい曲だっていう人がいることと存じます。
でも・・これも混沌として“面倒くさい”曲という印象です。申し訳ない。
考え過ぎというか、楽屋オチというか、やり過ぎというか、そんな感じなんですよ、ごめんなさい。

2018/12/25

The Beatles (White Album)記念盤、早速試聴。前日に続いて「2018ミックス」後編!

20181225_the_beatles001

前日に続きまして、ビートルズのホワイト・アルバム記念盤、レコードのC面D面にあたる部分について聞いてみました。

Birthday

リズムがくっきりとして、雑音もなし。
ギター、ベース、ドラムの音も見事な分離具合です。
だから、逆にオリジナル・ミックスのざわざわと騒々しい感じは減少気味。
別のテイクに感じるくらいの違いを感じました。


Yer Blues

ジョンが遠くで歌っていて、こちらに呼びかけているような遠近感になりました。
ポールのベースは、オリジナルよりもやや引っ込み加減。オリジナルの“曲を引っ張って行く”ような感じは少しおとなしめです。
ギターの音もやや控えめな角のない音に感じます。
ジョージのギターと思われる間奏の部分の音も、はっきりと聞き取れるが、オリジナルよりは迫力不足な感じ。
全体には、曲の存在感を丁寧に出してみた・・そんな印象です。


Mother Nature's Son

ポールのボーカルが自然で“生”な感じ。
エコーの掛け具合も控えめのようです。
管楽器もブイブイいわせずに、この曲のもつ自然な感じに合わせたようです。


Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey

イントロからオリジナルのピーキーな感じのギターは、やや抑えめにしてフレーズがよくわかるようになりました。
リンゴのドラムはバスドラが強調され、曲のメリハリがよく出ているように思います。
逆にギターが抑えめなので、ドライブ感はオリジナルの方が上かも。


Sexy Sadie

ジョンのボーカルが生音っぽく、よくボーカルの表情が聞き取れます。
バックのコーラスもよく聞き取れます。
ピアノの音も一音一音がめりはりよく聞こえてきます。
これも逆に言うとオリジナルのちょっと“ヤバい”ような録音加減が抑えられていると感じました。
曲自体をどう捉えるかという問題だと思うので、これはこれでいいかも。


Helter Skelter

ポールのボーカルがこれまた生っぽく、リアルな印象。
リンゴのドラムもエコー控えめで、曲の輪郭がはっきりとしています。
ギターの音もフレーズがよくわかるようなミックスなので、グシャグシャでガンガン、グギグギ・・みたいな滅茶苦茶なところは影を潜めています。
いったんエンディング風に遠のいて、また帰ってくる部分はそのままにされていますが、雑音は減少しています。


Long, Long, Long

オリジナルでは、リンゴのドラムの反響音がすごい録音でしたが、それも控えめになっています。
ジョージのボーカルもオリジナルよりは聞き取りやすいように感じました。
ここまで聞いて来て、レコード盤のC面にあたる部分はワイルドさよりも曲のもつ全体の雰囲気を大切にミックスしているのではないかと思いました。


Revolution 1

こちらもアコースティック・ギターもエレクトリック・ギターもまろやかになったと思います。
気のせいか、曲のスピードまで落とされているような気に・・。
バックコーラスもなんだかやさしい感じ。ジョンが余裕をもって歌っているようなやや“温泉気分”的なものを感じます(^^;)


Honey Pie

ポールのボーカルはあくまで自然。
マイクの前に立ったポールが想像できるようなリアル感も出ています。
間奏のギターも、もともとまろやかな音ですが、さらにまろやかさを増した感じ。
ドラムの音量もちょうどよい。


Savoy Truffle

マーティン・スコセッシの映画で聞いたこの曲のミックスは超過激でしたが、こちらはその期待を裏切って、とても常識的な範囲のミックス。
ギターの音を中心に“攻めて”くるようなところはありませんでした。
この曲については、もともとリミッターを使ってつぶされたような音だったので、そこを強調して“攻め”のリミックスが見られるかと思ったのですが、意外でした。
後半で少しだけ“攻め”たかな?


Cry Baby Cry

オリジナルでは、リンゴのバスドラとハイハットが、かなり強調されていましたが、こちらはそれを抑え、曲としての完成度を上げようという意図があるのか、まとまりの良いものになっています。
ポールのベースが割とよく聞こえて、「こんな小粋なフレーズを弾いていたんだ」とあらためて感じました。


Revolution 9

「ナンバー・ナイン」というテープ音声も、やや抑えめのようです。
元のテープがどんな形で残っていたのかわかりませんが、果たしてミックスは大変な作業だったのか、それとも「これはこんなんでいいや!」みたいな感じだったのか(^_^;)
曲?が曲だけに、判断が難しい。全体の雰囲気を捉えるのも難しいし・・。
でも、聞き続けていると、なんだかけっこう“いじっている”ような気もしますよ (・_・;
雑音的な部分もうまくカットされているのではないか、と思えます。曲じゃないから、全部覚えていないので、ちょっと初聞きで書くのは困難を極めます。


Good Night

こちらはオーケストラの音がより研ぎ澄まされた感じです。
リンゴのボーカルも自然に聞こえます。
オリジナルでは逆にリンゴの歌い方の特徴がよく聞き取れた感じがあるのですが、常識的に控えめとなったこのミックスではそれがあまり感じられません。
難しいね、普通に考えるとこっちのミックスが妥当だと思うんだけど、私はオリジナルのミックスの方が優れていると感じました。

2018/12/24

The Beatles (White Album)記念盤、早速試聴。まずは「2018ミックス」前編!

20181224_white_album001

ザ・ビートルズの1968年の二枚組アルバム「The Beatles」。バンド名と同じタイトルで、ジャケットはエンボス加工された“The Beatles”の文字と、シリアル番号の印刷があるのみ、というシンプルなものでした。
その50周年記念アルバムとして、今回発表されたものです。
まずは、『2018ステレオ・ミックス』から聞いてみます。

今回は、当時のレコード盤で言えばA面とB面にあたる17曲を“初聴き”しているその状態で聴きながら書いてみます、ぶっつけ本番です。資料も何も見ていないよ!私の感じたままの新たなミックス音源についての感想です。


Back In The U.S.S.R.

ドラムの音に立体感が有ります。
ポールのボーカルも生っぽい。
ギターのカッティングについては、ピッキングする音も感じます。丁寧にミックスされているのがいきなりわかりました。
リードギターも一音一音が良く聞き取れます。
バックコーラスもくっきりしている。
効果音のジェット機の音もシャープに。


Dear Prudence

スリーフィンガーのギターがクリアに。
ジョンのボーカルも前に出て来ている。ダブルトラックも、より聞いていてはっきりしている。
ポールの弾むベースが芯のある音に。
スネアドラムの音がパシッとキレが良くなっている。
またドラム全体の音がクリアになりつつも“塊感”のあるサウンドになっている。


Glass Onion

バックのオーケストラの音がざわざわと前に出てくるのに「おおっ」と驚いた。
タンバリンの音も単純なタンバリン音ではなく、キャラクターが出ている。
ここでもスネアがより生で録ったときの感じを出している。


Ob-La-Di, Ob-La-Da

冒頭からピアノがシャープでクリアな音になっている。
バックのアコースティック・ギターもシャラシャラとしたカッティングが心地良い。
サウンド全体は“軽いノリ”方向になった気がする。
ポールのベースのフレーズも聞き取りやすい。歪み音の成分を減らした感じ。
ボーカルはオリジナルに近いミックスだと思う。


Wild Honey Pie

ビャンビャンいうギターの音がクリアになった。
打楽器の音も自然な感じに。


The Continuing Story Of Bangalow Bill

ジョンのボーカルが、やはり生音の成分重視になっている。
サウンド全体のイメージはあまり変更していない。
バックの弦楽器の音はオリジナルよりもよく聞こえるようにしている。
オマケのヨーコのボーカルも、よりリアルになっている。
バックの騒々しい声なども割と隅々まで聞こえている。


While My Guitar Gently Weeps

ポールのベースがオリジナルよりも、むしろ引っ込んだ感じがする。
ファズっぽい音の成分も減じられた印象。
リンゴのドラムもやや引っ込み加減。
ジョージのボーカルもやや柔らかめになり、曲全体の印象を大事にけっこうミックスは変更されていると感じた。
クラプトンのギターも“やり過ぎ”な感じがなく、曲にしっくりと馴染んだ感じ。
なおかつ、細かいギター・フレーズはよく聞こえてくる。ジョージのダブルで入っているバックのボーカルもよく聞こえている。


Happiness Is A Warm Gun

ただでさえ生音っぽかったジョンのボーカルがよりリアルな感じに。そしてさらに力強くなっている。
歪んだギターの音も芯のある太い音に。
リンゴのバスドラムがズシズシいってて、サウンドの低音部分が増強された感じ。ポールのベースとドラムが一体感を出している。


Martha My Dear

ピアノの音がちょっとやさしくなった感じ。
バックのオーケストラも比較的クリアになっている。
ポールのボーカルはそんなにいじっていないと思う。


I'm So Tired

静かなスタジオの空気を感じる冒頭の部分では、より雑音がなくなり、シンとした中で歌っている感じがでている。
ギターもベースもアンプから出ているままの音を感じる箇所がある。
ドラムの反響音もより、臨場感が出ている。


Blackbird

ポールの“ツー・フィンガー”?ギターはさらにきれいな音に。
ボーカルも生音感が増している。
ダブルになっているボーカルについても生音感が増強されている。


Piggies

冒頭からベースの音が大増強!
サウンドも全体によりクリアでシャープな感じに。
弓で弾いている低音の弦の音がゾリッゾリッとして、こりゃいい感じ!
ジョージのサビ部分のボーカルは力強くなった。


Rocky Raccoon

ポールのボーカルはここでも生音感が増している。オリジナルでオーバーロードしていたような雑音的な音はうまく消されていると感じた。
スネアドラムは、ヘッドのざわっとした表面の感じまで表現されている。
バックの鍵盤の音もクリアで美しくなったと思う。


Don't Pass Me By

オリジナルは、最初から最後まで“濁った”ような音が出ていたように私は感じていたが、個々の音が整理されて、聞き易くなったと思う。
リンゴのボーカルも発音がよくわかるようになり、これについても聞き易くなった。
最後に近いブレイクの部分で今まで聞こえなかった音も聞こえている。


Why Don't We Do It In The Road ?

もともとクリアでドッカンドッカンいってた曲だが、より押し出しが強くなり、ガンガンきている。
カレーで言えば、3辛が5辛になり、さらに“コク”が増した感じだ。
賛否両論別れるこの曲であるが、好きな人にはより“美味しく”なったこの曲、たっぷり味わって!d(^_^o)


I Will

素朴な感じをより表現しているミックスになったと思う。
ポールの素直なボーカルがよく生きている。ポールによるダブルのバックコーラスもやさしくはっきりと聞こえるようになっている。録音された音がより簡素に整理されている。


Julia

この曲も、ジョンのボーカルをより生かすため、妙に強調するような部分が無い。
I Will 同様やさしく素朴な感じに仕上がっている。
アコースティック・ギターもやわらかい音になっている。

とりあえず今日はここまで!(#^.^#)
次回はアナログ盤で言うC面とD面の13曲を聞いてみます。
では、次回を待てヽ(=´▽`=)ノ

2018/11/21

発売50周年を記念したザ・ビートルズの通称「ホワイト・アルバム」・・まだ手に入れていない・・・。

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ビートルズが1968年に出した二枚組のレコード。「The Beatles」、通称“White Album”。もう発売されましたが、まだ手にしておりません (・_・;

けっこうお金のかかる時期に入っております我が家ですが、そんな最中、ポール・マッカートニー来日もありましたねぇ(^_^;)行けるわけがない!

聞くところによると、ポールとウイングスの「ワイルド・ライフ」と「レッド・ローズ・スピードウェイ」もスペシャル・エディションが12月あたまに出るという。

そして、すでにジョンの「イマジン」のスペシャルなやつが出ておりまして・・もう完全に金銭的に手が回りません。

さらにローリング・ストーンズの「ベガーズ・バンケット」という私が一番好きなストーンズのアルバムまでもが50周年記念エディションを出すという。

どれもこれも買えやしないよ( ̄O ̄;)

先日のラジオ日本の番組「ビートルズ10」では、「ホワイト・アルバム」の特集があり、聞いたこともない録音が流れていました。
それがまたとても良いし、興味深い!
ホワイト・アルバムについては、何とか、どうにか、手に入れようと思っておりますよ。

デモ・バージョンやセッションでのテイクなども興味深いし、リミックスされたこのアルバムの音もぜひ聞いてみたい。
ホワイト・アルバムは、曲によってもかなりサウンドが異なりますが、でも私には全体的にギターの音、ドラムの音が“荒い”、“ザラッ”とした感覚があり、それがまたこのアルバムのひとつの魅力だなんて思っております。

それをいったい、ジャイルズ・マーティンがどう料理しているのか、めっちゃ興味あるんですよねぇ(*^_^*)

初めて聞いた頃から、このアルバムでのジョンの曲がどれもこれも“尖っている”ように感じ、好きな曲ばかりなのです。
ジョンの魅力も再発見できるかもしれないな・・などと思っています。

手に入れて、聞いてみたならば、このブログでもぜひいろいろと感想を書いてみたいと思っていますよ。

今週か、あるいは来週くらいには手に入れようと思っています。
それまでは、ドキドキしつつ私自身も楽しみに過したいと思います。
聞くまでの想像も楽しいものなんです、クルマが納車されるのを待つみたいにね(#^.^#)

2018/10/01

Paul McCartney の新しいアルバムを聞いた

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来日も決定したポール・マッカートニーのニュー・アルバム「EGYPT STATION(エジプト・ステーション)」を少し遅れましたが入手して、早速聞いてみました。

76歳にして、初登場全米1位だそうです。実にめでたい!!(#^.^#)
その年齢でロック・ミュージシャンとして、ソング・ライターとして、そして大スターとして活躍しているだけで、ビートルズ時代から知っている人には奇跡としか言いようがないと思います。

誰かが以前言っていたけど、「歴史上の偉人が現役で私達の目の前に現われ、演奏してくれたり、新譜を出してくれたりする、そのことだけでこの時代に生きていてよかったと思う」と。
まったくの同感です。今自分がこの時代に存在してリアルタイムでポール・マッカートニーの音楽を感じることができる幸せを噛み締めようと、いつも思っているのです。

モーツァルトやベートーヴェンの時代にタイムスリップして、そのときの空気を感じることができたらどんなだろう・・なんて思う人もいるかもしれませんが、音楽の種類がロック・ミュージックだというだけで、そのことと何ら変わらないことだと、私は思って感謝しているのです。

以前と比べ、声が出ていない、だとか、コンサートであの曲をやってくれればいいのに、だとかいろいろ言う人がいますが、あんたもうポールは“後期高齢者”だよ、今までいっぱい曲を作り、アルバムを出し、コンサート・ツアーにも出掛けてくれた。
それでもまだ頑張っているんだよ、元気な姿で歌い、新作を出してくれるんだから、「よかった、よかった」と素直に喜んだ方が健康のためにいいよ、ファンなんでしょ!


20180930_egypt_station002

というわけで、ざっとアルバムを通して聞いてみましたが、サージェント・ペパーズみたいなオープニングでいきなりファン心をくすぐってくれたあとも、ポールの前向きな意欲を強く感じるアルバムでした。

ツアーで酷使している喉なので、近年のポールの声質も変わってきましたが、それをハンデに感じさせないうまい曲づくりをしていると思うし、サウンドも前作「 New 」あたりからの流れを感じるもので、より輪郭がはっきりしたものになっていたように感じました。
ドラムの音も、特に私好みの音ではありませんが、でも低音の強調の仕方や、スネアの音、残響音なども迫力があって“いい感じ”ですd(^_^o)

とにかくポールは立ち止まることなく、前に進んでいると思いました。
味わい深く感じる曲もいくつもあるし、ギター、ベース、ドラム以外の楽器も、何の違和感もなく、自然な感じで曲に組み込まれ、それぞれの曲の世界に入り込めました。

いいアルバムだと思いました。
また、何度か聞いて発見することがありましたらこのブログに書きますね。
ポール、1位おめでとうっ!!

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