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2024/02/01

聞いてみた The Beatles/1967-1970 青盤 Disc2(2023 Version)

20231125_blue_002

前回の青盤 Disc1 から、だいぶ間が空いてしまいましたが、いよいよ赤盤・青盤、最後の青盤 Disc2 です。
ホワイト・アルバム以降の“濃いめ”の曲が目白押しです^^;
聞いてみます。

 


01 BACK IN THE U.S.S.R.

2018年 ミックス

これは既出の記念盤ミックスです。
ギターのリフがとても強調されている感じ。
ポールのボーカルがダブルになる部分もかなりはっきりと強調していると思います。
ドラム(ポール)の音も割と打音がクリアに聞こえると思います。
飛行機のジェット音のサウンド・エフェクトもオリジナルよりもかなりクリア。
ピアノの音もよく聞こえている。
全体的に圧力で押してくるようなミックスになったかと思います。


02 DEAR PRUDENCE

2018年 ミックス そして今回新たにアルバム追加された曲。

いきなりイントロのギターが超クリアな音です。
そしてジョンのボーカルもオリジナルよりもかなりクリア。
ポールの跳ねるようなベースのフレーズも驚くほど強調されてよく聞こえます。
そして同じくポールが叩いているであろうドラムのハイハットもはっきりと聞こえ、スネア、バスドラムなどは太く圧力のあるサウンドになっています。
全体にオリジナルよりも“力強さ”が出たと思います。
ただ、この曲が「ベスト盤」に入るべきものかは、ちょっと疑問・・。


03 WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS

2018年 ミックス

割と大人しいというか、モノラルのミックスに近いのか・・。
ポールのファズが掛かったベースも思ったほど強調されていない感じ(普通のバンドのベースよりも強調はされているけど)。
間奏に入り、エリック・クラプトンのギターソロが始まっても、左側のスピーカーから出てきていて、中央から「これでもか」と押してくる感じはありません。
ジョージのボーカルは、オリジナルよりもナチュラルな音声に聞こえます。
リズム・ギターとして弾かれているフレーズについても、もっと騒がしい感じのサウンドでも良かったんじゃないかと思いました。


04 OB_LA_DI,OB_LA_DA

2018年 ミックス

記念盤のミックスですが、イントロに入っている手拍子のタイミングがオリジナルとちょっと異なっているように思いました。
リンゴのスネア・ドラムがシャキッとキレている感じ。
ボーカルにラララと入るコーラスもとても良く聞こえる。
ベースは思ったよりも強調されておらず、全体のバランスを取っているのかもしれません。
ブラスセクションもあまりコンプレッサーが掛かっているような感じがありません。
リズムを取っているアコースティックギターは、もうちょっと大きい音でもいいかも。


05 GLASS ONION

2018年 ミックス そして今回新たにアルバム追加された曲。

これもディア・プルーデンス同様、オリジナルよりも力強くミックスされています。
“ジョンらしい”といえばジョンらしい感じのサウンドです。
全体にキレが良く、弦も打楽器もアタック音が固く、シャキッとしたミックスだと思います。
この曲についても「ベスト盤」に入れるべき曲かというと・・そうでもない感じなんですが、ビートルズ・ファンとしてはアルバムに入ってる曲が増えるのはうれしい(*^-^*)


06 BLACKBIRD

2018年 ミックス そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲についてはベスト盤に入っているのは当然というか、今までなんで入ってなかったの?という曲です。
ポールのボーカルはよりナチュラルによく聞こえます。息遣いもわかるような感じ。
アコースティックギターについても、ギターのボディーが鳴っている音まで聞こえます。
ポールの右手指が独特の弾き方をするところまで聞こえます。
足踏みしている音はオリジナルよりも控え目かも。
鳥の鳴き声エフェクトはオリジナルとちょっと異なるところに入っているか?


07 HEY BULLDOG

2023年 ニュー・ミックス そして今回新たにアルバム追加された曲。

ジョンの曲は、どれも新しいミックスでは力強さが出ているように感じます。
ドラムの音が残響音などに変化があったり、途中全体の音がボリューム下がり気味になっているところがあるのはちょっと意味不明でした。
この曲は好きな人が多いと思いますが、でもこの曲もベスト盤に入る曲かなぁと思いました。この曲大好きな人ごめんなさい。


08 GET BACK

2015年 ステレオ・ミックス

ジョージのリズム・ギターのキレの良さが光ります。
ポールの甘い声もいい、シャウトしそうでしないあの声にこのミックスでのサウンドは合っています。
ビリー・プレストンのオルガンもとてもキレよく、クリアに聞こえます。
ジョンの間奏ギターソロの音量はもっと上げてもいいのではないかと思います。
リンゴのドラムももっとズンズンきてもいいんじゃないか・・。


09 DON'T LET ME DOWN

2021年 ミックス

オリジナルからあまり目立った感じで強調されているところは無いように感じました。
曲の良さが勝って、私が曲に没入してしまうからか、あまりミックスまで気を回せず(^_^;)「いい曲だなぁ」と頷くばかり・・。
リンゴのハイハットとスネアの音も最高だと思いました。もちろんプレイも極上のドラムプレイです。


10 THE BALLAD OF JOHN AND YOKO

2015年 ステレオ・ミックス

ジョンとポールで録った曲ですが、プライベート録音っぽいサウンドが強調されているように思います。これはこれでカッコいいです。
リンゴのドラムセットは、ふつうこんな音で鳴っているんだなと感じられるくらい、ナチュラルな音でミックスされています。
ポールが叩く「それはねぇだろう」という感じのフィル・インもご愛敬だし、逆にアマチュアバンドのドラムみたいでカッコいいです ^^;


11 OLD BROWN SHOE

2023年 ニュー・ミックス

変なところが強調されたミックスにならず、オーソドックスなミックスで好感を持ちました。
ベースをグッと強調したい部分があったかと思いますが、それも思いとどまった感じで、好結果を生んでいます。
この曲にはベスト・ミックスになっていると感じました。


12 HERE COMES THE SUN

2019年 ミックス

ジョージの名曲中の名曲。冒頭のボーカルも崇高な感じで入っていて、ボーカルのミックスとてもいい!品があります(#^.^#)
アコースティックギターの音もやわらかく、光を感じるようなサウンド。
シンセサイザーの音もいいです。ちょうどよい(*^^*)
リンゴのドラムも軽快感が出ています。
ジョージがこの曲を作ったときの様子がわかるような温かく、キラキラしたサウンドになっていて良かったと思います。


13 COME TOGETHER

2019年 ミックス

このミックスも全曲「ヒア・カムズ・ザ・サン」同様に、強調し過ぎなところもなく、良いミックスだと思いました。
リンゴのドラムもタムタムもバスドラムもなかなかいい感じのミックス具合です。
間奏部分もグワングワン言わせたいところですが、抑制が効いていて良いと思いました。


14 SOMETHING

2019年 ミックス

これもジョージ屈指の名曲です。
イントロのリンゴのタムの音、裏側のヘッドの揺れまでわかるようないい音で入っています。
ジョージのボーカルは、オリジナルよりもクリアに聞こえます。ジョージの気持ちがより伝わってくるかのようです。
バックの弦楽器の音も程よく聞こえます。
サビの部分のドラムもガンガンいきたいところですが、丁度良い加減の音量にミックスされています。
ポールのベースも名演で、大きな音にしたいところですが、輪郭はハッキリとさせているものの、大げさな音量アップはしていなく、ベストだと思いました。


15 OCTOPUS'S GARDEN

2019年 ミックス

イントロのジョージのギターも、リンゴのボーカルも割と強めに入っていて、うれしい感じ(^_^)
コーラスも遠慮なく音量が上がっています。
リンゴの数少ない曲だし、このくらいやってもいいでしょう(^^♪
間奏のドラムもけっこうドンガドンガやってます・・おまけだ、これもいいっ!!
ついでにリンゴのドラムプレイは百点満点でした。


16 OH ! DARLING

2019年 ミックス そして今回新たにアルバム追加された曲。

ポールのボーカルが一人スタジオで歌っているような感じが出るようなミックスとなっています。オリジナルとは異なっていると思います。
その他、ギター、コーラスなどは程よい感じ。
シャウトする部分も大げさにしたりせず、この曲全体のバランスが取れていると思いました。
今回、あらたにベスト盤に入った曲ですが、これは入れても文句なしの曲だと私も思いました。ジョンも好きな曲だったみたいだし。


17 I WANT YOU(SHE'S SO HEAVY)

2019年 ミックス そして今回新たにアルバム追加された曲。

ジョンのボーカル、とてもクリアによく聞こえます。
ジャジーというか、ブルージーなギターもいい音色で入っています。
ポールのベースはいいプレイをしているのですが、ギターの邪魔にならぬ程度にミックスされています。
新しくベスト盤に入れる曲かどうかは・・ちょっと疑問。


18 LET IT BE

2021年 ミックス

シングル盤になったバージョンの再ミックスですが、隅々にまで気を配り、ノイズの少ない落ち着いたミックスとなっています。
全体のバランスが絶妙に取れています。
文句のつけようのないミックスでした。


19 ACROSS THE UNIVERSE

2021年 ミックス

ジョンのボーカルがひとり部屋で歌っているような感じに聞こえ、リアルな感じがします。
バックのコーラスやオーケストレーションも隈なくよく聞こえます。
オリジナルの“もやもや”とするような感じとはちょっと異なります。ハープの音までよく聞こえる。なんか昔のビージーズを聞いているみたい。
ジョンのボーカル・スピードがオリジナルと異なるような気がするのは気のせいか?!


20 I ME MINE

2021年 ミックス そして今回新たにアルバム追加された曲。

ジョージのボーカルはかなりクリアでよく聞こえます。
ギターの音ものかなり強調されている。
逆にリンゴのドラムはやや控え目にミックスされているようです。
ということで、“ドラマチックさ”はオリジナル・ミックスの方があるように思いました。
この曲も新たにベスト盤に入ったわけですが、これはいいかも!


21 THE LONG AND WINDING ROAD

2021年 ミックス

全体的に破綻の無いミックスになっています。
ポールのボーカルについては少しクリア度が増している感じ。
弦楽器の音もきれいに入っています。
特に目だったところなく、よいミックスだと思います。


22 NOW AND THEN

なんと2023年の今回のアルバムでの“新曲”!!もちろん今回新たにアルバム追加された曲です。


ヨーコから提供された古いテープにピアノと共に入っていたジョンのボーカルを現在の技術で分離できることになり、遂にリリースが実現されたものです。
そしてこのベスト盤再編集の最後に持ってきたわけです。

この楽曲そのものの出来について言及している人が多々いますが、私は聞くことが出来ただけでとてもうれしい(*^^*)
そして、他のメンバーの演奏が加えられているというだけで、もうこれでいい!と思いました。
それに別に悪い曲じゃないよ、いい曲です。
出来上がった感じも、曲としてもサウンドも、プレイもいいと思います。
ここまで持ってきてくれたポールとリンゴに感謝です。ありがとう!!

 

2024/01/27

「ビートルズ アメリカ盤のすべて」という本を見つけ、読んでみました。

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『ビートルズ アメリカ盤のすべて/中山康樹・小川隆夫著 (集英社インターナショナル)』という古本を見つけ、読んでみました。

発行は2004年、二十年ほど前のもので、あのアメリカのキャピトル盤がCDで4枚一組の箱入りで発売された頃の本だと思います。
そして、著者の中山康樹氏、小川隆夫氏ともに著書としてはジャズ関係のものが多く、中山さんに至っては、元スウィング・ジャーナルの編集長だった方ではないかと思います。
そんなジャズ関係を主に仕事をされていたお二方が書いたビートルズ本、けっこう深いところまで書かれていて、単なるビートルズ・ファンを超えた深い内容となっておりました。

中山さんはこの他にもビートルズ本を何冊か出されていました(このブログでも何冊かご紹介いたしました)が、2015年に亡くなられています。

私が自分でビートルズのレコードを買い、夢中になって聞き始めた頃には、既にビートルズは解散していて、当時の日本で売られているビートルズ・レコード盤の状況は、かなりややこしいものでした。

英国のオリジナル盤に準拠したもののほか、日本独自編集盤(「ステレオこれがビートルズ」なんてタイトルのものもありましたし、ジャケットだけ異なるもの、アメリカ盤と同じジャケットなのに別の曲目となっているものなど)、そして今回取り上げている本で色々細々と探求されているアメリカ盤が日本の東芝音楽工業からも売られていたので、どれがどの時期のレコードかもわかりずらく、特にアメリカ盤は英国では同じアルバムに入っている曲が別のアルバムに分割されて入っていたりして、何がなんだかビートルズ初心者には訳が分からないのでした。

ビートルズのアメリカ盤は、当初大手キャピトルが発売を渋っていたことから、ビィー・ジェイという中小メーカーから「イントロデューシング・ザ・ビートルズ」というアルバムが出ることになりました。

その影響からこのヴィー・ジェイのアルバムと曲目がダブらないようにアメリカでのキャピトル・デビュー盤が出た関係で英国とは曲目、曲数がかなり異なることになったのがアメリカ盤でした。

私も印税節約や、アルバムの曲数を減らして残した曲やシングル曲などを集めてもうひとつアルバムを作ってしまうやり方を後で知って「なんだい、それ?!儲け主義なんじゃないの」などとずっと思っていたのでした。

しかし、冒頭で書いたボックス入りのキャピトル盤CDが出ることとなり、実際に聞いてみると、「ミート・ザ・ビートルズ」や「セカンド・アルバム」などというキャピトル独自盤をその曲目・曲順で聞いていくと「ミート・ザ・ビートルズ」は、オリジナル中心の英国バンド、なかなかやるな!という感じになっています。

そして「セカンド・アルバム」にしても、通して聞いてみると、R&B寄りのロックを歌い、演奏する四人組バンドというイメージが強くなります。

だから、粗製乱造かと私が思っていたキャピトル盤は、意外やアメリカ人の心を捉えていたんじゃないかと、聞いてみて初めて気づいたのでした。

「ハード・デイズ・ナイト」や「ヘルプ」などの映画サントラ盤は、アメリカ盤の方がむしろ本来のサントラ盤として作られていたりします。
英国盤はビートルズのサントラというよりも、オリジナル盤のイメージが強い。

そして、なんといっても傑作なのは「マジカル・ミステリー・ツアー」がキャピトルが編集したアルバムなのに、実に堂々として“オリジナル盤然”として優秀なものになっているのです。ついには、英国も正式にオリジナル・アルバムとすることになりました。

さらにボックス化され発売されたCDからも、以前のレコード盤からもキャピトル盤で感じたのは、特に初期のビートルズの力強さが顕著に感じられることです。

私はビートルズのアルバムを iPad や iPhone に全部入れてランダムに聞いたりするのですが、キャピトル盤の曲が掛かったときにはすぐにわかります。
特にロックンロールが力強く、迫力があって“一聴瞭然”です(※ノイズなどはほとんど除去されていなく、雑な感じだけど・・それでいいという感じ)。

というわけで、アメリカ盤ビートルズの魅力や秘密について著者のお二人がたっぷりエピソード混じりに語り、書いた本となっていました。
とても面白く、ビートルズ・ファンにはうれしい本でした。

 

2023/12/24

聞いてみた The Beatles/1967-1970 青盤 Disc1(2023 Version)

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ぶっつけ本番で、新しいミックスのビートルズベスト盤 赤盤・青盤を聞いてみる企画。
今回は後半の青盤に移って、Disc1 からです。


01 STRAWBERRY FIELDS FOREVER

2015年 ステレオ・ミックス

この曲に関しては今回のニュー・ミックスではありません。
それでも2015年にリミックスしたもので、テープ速度を落としたジョンのボーカルなどもクリアに聞こえていますし、バックのブラス・セクションや弦楽器などもかなりクリアです。
途中からリンゴのドラムが“ドコドコ”と騒々しくなってくる部分に関しても雑音的な成分は無く、とても良くクリアに聞こえます。


02 PENNY LANE

2017年 ミックス

これは、記念盤が出たときのミックスだと思います。
この曲についても色々なテイクやミックスが存在していますが、とても各楽器、ボーカルともよく整理されていると思います。
いわゆる“マルチ”と言われるテープがこの時期のものとして残されているのだと思いますが、ミックスするときにも少しは楽になったのかもしれません。
全体的に聞きやすいミックスです。


03 SGT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND

2017年 ミックス

これも記念盤のミックスです。
冒頭の切り裂くようなギターの音もバッチリと決まっています。
バックの観衆の声もどよめき感が出ています。
ボーカルもバックのコーラスもよく聞こえます。
リンゴのフィルインもよく聞こえ、いいミックスです。


04 WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS

2017年 ミックス

ポールの高音部を使ったベースのフレーズもよく捉えられています。
ドォ~ンというリンゴのタムのフィルインもカッコよく入っています。
けっこう視界が開けるようなスカッとした感じの仕上げになっていると思いました。
おぉっ、リンゴのスネアの音も打音そのものと残響音もよくわかります。
なかなかいいです。


05 LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS

2017年 ミックス

以前出た「イエローサブマリン・ソングトラック」のミックスなどでは過剰なタムタムの残響音があったり(けっこう好きだったけど(#^.^#))しましたが、ここでは“程よく”なっています。
途中、ジョンのソロで歌う部分がちょっと不自然な左右の音の移動があり、そこでは音質も突然変わったりしていて、なんだろう?という部分も有り。
バックのポールのコーラスの声もちょっと“つぶし気味”にコンプレッサーが掛かっているような感じもありました。
やや不自然なミックスでした。


06 WITHIN YOU WIYHOUT YOU

2017年 ミックス そして今回新たにアルバム追加された曲。

このジョージのインド音楽的なところを前面に出した曲をベストに新しく入れたのは賛否ありそうですが、私は「賛成」派。
楽器もインドだし、メロディーもインドだけど、ビートルズにとって、そしてサージェント・・というアルバムにとってもエポックメイキングな曲だと思うのです。
アルバムのB面冒頭でいきなり聞いたときにも違和感がなかったのが不思議なくらい。
あえてこの曲を入れたのは良かったと私は思います。
ミックスも不自然な部分も無く、聞きやすいと感じました。


07 A DAY IN THE LIFE

2017年 ミックス

このベスト盤ではアルバムに入っていた効果音が冒頭になくて、曲自体をクリアに聞くことができるのが、昔このベスト盤が出たときの“売り”でした。
リンゴの深い残響音が入ったフィルとクラッシュ・シンバルの音は、割と抑えめです。
オーケストラがぐわぐわと盛り上がっていくところについても大げさな感じのミックスはしていません。
ボーカルがポールに変わったときの音質もエコーはかなり控え目になっています。
あのアルバムに入っていたちょっと狂気をはらんだような感じは出ていません。
これは好みの問題かもしれないです。
だからオーケストラの細部の音もけっこう聞き取れます。
ラストピアノ三台の「ダァ~ン」後の残響もやや抑えめな感じがしました。


08 ALL YOU NEED IS LOVE

2015年 ステレオ・ミックス

この曲についてはいくつもミックスが有り、私が持っているアナログ盤でも「マジカル・ミステリー・ツアー」と「イエロー・サブマリン」では全く異なるミックスでした。
デジタル化されたあとにも、「イエロー・サブマリン・ソングトラック」だとか、「Love バージョン」だとか・・(^_^;)・・もうどれがどれだか私もわからないくらいです。
このミックスは2015年のものですが、冒頭のジョンのボーカル部分は私の持っているアナログ盤とは全く異なっています。
間奏のジョージの“尻切れトンボ”なリードギターについては、その部分をちょっと音を絞って隠し気味にしていました(^-^;
サビに入ってジョンのボーカルは割とエコーなど控え目だし、バックのコーラスも引っ込み気味。
大騒ぎのオーケストラなどもこのミックスではそれほどでもない・・。
無難な大人しいミックスだと感じました。


09 I AM THE WALRUS

2023年 ニュー・ミックス

これはニュー・ミックスですね!
ジョンのボーカルはクリアだけど“歪み”はきっちりと残し、“らしさ”はうまく出しています。
リンゴのスネアのバシバシいう感じもよくぞ残してくれました。
バスドラムはドシドシ感増量してます(^.^)
テープなどを使った効果音もオリジナルミックスの良さを残しています。
「ググーグジュブ」のところのボーカルは聞いたことがないようなテイクじゃないでしょうか。
ラストの音も今まで聞いたことのない斬新なテイクが加わっています。
かなり驚きましたが、この曲らしいチャレンジングでアグレッシブなミックスでした。
これでいいっ!と思いました。


10 HELLO,GOODBYE

2015年 ステレオ・ミックス

「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」というベタなギターのフレーズがめっちゃクリアに聞こえます。
バックコーラスもはっきりくっきりと聞こえます。
間奏時のリンゴのカッコいい“乱れ打ち”部分はやや音量抑えめです。
キャッチーなこの曲によく合った、明るくクリアで聞きやすいミックスだと思いました。
ピアノの音も残響音まで拾って強めにしてあるのにも気づきました。


11 THE FOOL ON THE HILL

2023年 ニュー・ミックス

ポールのやさしく歌う感じがよく出ていると感じました。
ピアノもギターもリコーダーも“角が取れて”ふわふわと聞きやすい感じです。
全体のバランスが良くて、この曲の特徴がよく聞き取れるいいミックスだと思いました。


12 MAGICAL MYSTERY TOUR

2023年 ニュー・ミックス

イントロから何かちょっと違う感じがします。
ニュー・ミックスらしい色々やっている感じがどんどん出てくる。
バックコーラスの音も今までと異なる。
ベースも固い音でよく聞こえるし、間奏のブラス・セクションも音が全然違うっ!
リズムギターの音も、刻みの様子がよくわかります。
意欲的なミックスで、これはこれでいいと思いました。


13 LADY MADONNA

2015年 ステレオ・ミックス

全体にあちこちに色々な楽器の音が散らばっている感じがして、やや落ち着きません。
モノラルの方が・・いいかも・・。
ギターの音をもっとワイルドに前面に出してきてもいいかも。
パラフィン紙を口にあてて、パッパッパーとやったバックコーラスも、もっと聞こえるようにした方がよかったと思いました。
もともとのミックスや残されたテープに入っていたマルチの音が整理するには困難な感じだったのかもしれませんが、もうひとつ聞きやすさが足りないかな、という感じがしました。


14 HEY JUDE

2015年 ステレオ・ミックス

ポールのボーカルで始まる部分の声は自然な感じでよく聞こえます。
バックコーラスは、ひとり一人の声がわかるような感じでよく聞こえます。特にジョージの声とわかるくらいジョージの声が聞こえます。
リンゴのタムでのフィルはやや控え目。
最後の盛り上がる“ヘイジュードの繰り返し部分”は、オリジナルとはかなりバックコーラスのミックスが異なっていると思います。それぞれの声がよく聞こえます。
ただし、あの何の音も“一緒くた”みたいな大騒ぎな感じは薄れたかもしれません。
判定はむずかしいけど・・オリジナル・ミックスの方が私は好きです。


15 REVOLUTION

2023年 ニュー・ミックス

これは新しいミックスです。
リンゴのバスドラムとジョンのボーカルが覆いかぶさってくるような感じで大迫力です。
ギターの炸裂音は、音色がオリジナルと異なり、ややトーンを絞ったような感じにしていますが、これも新しく感じてこれはこれでいいと思いました。
間奏時のジョンの息遣いもよく拾っています。これもなかなかいい感じ。
ワイルドだけど、メーターを振り切って“歪み過ぎ”みたいなところはなく、大人なミックスでした。高得点!です(*^^*)

 

2023/12/12

聞いてみた The Beatles/1962-1966 赤盤 Disc2(2023 Version)

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ちょっと間が空いてしまいましたが、ビートルズのベスト盤、赤盤・青盤の「赤盤」ディスク2枚目について事前情報無しの“ぶっつけ”で聞いてみた感想を書いてみようと思います。


01 HELP !

2023年 ニュー・ミックス。

新しいミックスらしく、ボーカルはセンターにきています。
バランス良く楽器も配置されているように思います。
ただ、Disc1 でも感じた曲があったのですが、少しボーカルが演奏に比べて“浮いて”聞こえるような印象があります。
また、やや高音が抑えられているような感じもしますが、モノラル録音の音の方に“寄せ”ようという意図があるのかもしれません。
2009年のリマスターや Loveバージョンに比べると、ちょっと“もっさり”とした音に感じましたが、これはこれでいいのかも。


02 YOU'VE GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY

2023年 ニュー・ミックス。

ジョンのボーカルが際立つようにミックスされていると思いました。
曲全体のムードが“霧が掛かった”ような感じになり、ボブ・ディラン的な雰囲気が強くなったように思います。
今までとは異なる曲想になったように思います。


03 WE CAN WORK IT OUT

2023年 ニュー・ミックス。

ポールのダブルトラック・ボーカルに違和感はありません。うまくセンターに寄せられています。
また、リンゴのバスドラムの音の強調がなかなかいい味を出しています。
ハイハットの音もリンゴの右腕の“技”がわかるような感じにクリアに聞こえます。
ジョンのバックコーラスもクリアでよく聞こえます。
アコースティックギターの音はもう少しボリュームを上げてもいいかも。
でも、全体的に聞くとこれもいいミックスになったように思いました。


04 DAY TRIPPER

2023年 ニュー・ミックス。

エレクトリック・ギターの左右の広がりがなかなか新しい感じに聞こえました。
ピッキングの様子もよくわかります。
ボーカルもバックコーラスも勢いを感じるようにミックスされています。
リンゴのドラムがセンターでリズムを重厚に刻む様子がこれも新鮮。だが、タムロールなどの音量は控え目にされていて、リズム中心のミックスと感じました。


05 DRIVE MY CAR

2023年 ニュー・ミックス。

ポールのダブルトラック・ボーカルに違和感なし。
ギターはもうちょっと高音をキツイくらいにミックスしてもこの曲らしかったかもしれません。
リンゴのバスドラムの音はもう少しモコモコ感を減らしてもいいかも。シャープさに欠けたように感じました。


06 NORWEGIAN WOOD(THIS BIRD HAS FLOWN)

2023年 ニュー・ミックス。

ジョンのボーカルが真ん中にきているのが新鮮。
シタールとギターが「左」と「右寄りセンター」に別れ、これは効果的に聞こえました。
今まで気づかなかった“サビ”の部分のリンゴの“バスドラムのみ”の音がなかなか良かった。


07 NOWHERE MAN

2023年 ニュー・ミックス。

ギターの音はもっと高音のトーンを効かせた方が良かったかも。
リンゴのドラム、ハイハットとスネアの音はクリアにもっと強調して良かったかも。
ボーカルはクリアに聞こえ、センター位置にあって違和感なしです。
全体にもっと“ザラついた”感じを出してもいいと思いました。


08 MICHELLE

2023年 ニュー・ミックス。

ポールのボーカルがとても自然で、近くで歌っているように感じました。
ギターの音量はもう少し上げてもいいかな・・と感じました。間奏での音量ももう少し。
逆にリンゴのリズムはキレよくミックスされていて、これはこれでいい感じに聞こえました。
ラストにきて、突然ギターの音がクリアになり音量が上がっている・・。

09 IN MY LIFE

2023年 ニュー・ミックス。

センターのジョンのボーカルがとても自然に感じました。
ギターの微妙な爪弾きまで聞こえるようになっていて、少し驚き。
ベースの音にも同様な印象を持ちました。
間奏のジョージ・マーティンのキーボードも良く聞こえました。
新しいミックスなんだな、とすぐに感じるミックスでした。


10 IF I NEEDED SOMEONE

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

今回新たにアルバムに追加された曲ですが、ジョージの代表的な曲のひとつでもあり、日本公演でも演奏され、ジョージが弾いていたリッケンバッカーが印象的な良い曲です。
追加してよかったと思います。

ボーカル、コーラス、ギター、ベース、ドラム全てが一体になって音が飛んでくる印象になりました。
ボーカル、コーラスとも息遣いもわかるようなミックスは今までにない新しさです。


11 GIRL

2023年 ニュー・ミックス。

ジョンのボーカルがより近くに来た感じです。
うったえかけるような歌い方に沿ったミックスになったと思います。
オリジナルにあった雑音含む“ざわざわ感”は無くなり、自然に聞くことができるように思いました。


12 PAPERBACK WRITER

※2022年 ニュー・ミックス。

これは2023年ミックスではなくて、2022年のリボルバーの記念アルバムを作成したときの最新ミックスです。以下19曲目のトゥモロー・ネバー・ノウズまでミックスはそのときのものです。

とても安定したミックスで、音はセンター寄りに集中されています。
曲のブレイク時の残響音も抑えられています。
とても聞きやすい!
ボーカル、コーラスにも不自然感は無く、それぞれの楽器もいいバランスでミックスされていました。


13 ELEANOR RIGBY

※2022年 ニュー・ミックス。

もちろん、冒頭のポールのボーカルが不自然な“パン”で、“ぐにゅっ”とスピーカーを移動する部分は修正されています。
弦楽四重奏の楽器も左右に振り分けられていて、それにも違和感は感じません。
実に安定したミックスとなって、安心して聞いていられました。


14 YELLOW SUBMARINE

※2022年 ニュー・ミックス。

リンゴのボーカルは自然。
リズムをリードするバスドラムも適度な“ドスドス感”でバッチリです。
バックのコーラスも絶妙なバランス、そして効果音もきれいに入っていて良いミックスだと思いました。
間奏時の船員の会話のような部分も話している言葉も聞き取れ、良いと思いました。


15 TAXMAN

※2022年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲はあらたにこのベスト盤に入ったのですが、「そうか、今まで入っていなかったのか」とちょっと不思議に思いました。
でもオリジナル・アルバムで聞いて一曲目がこの曲だという衝撃を味わう方が当時は良いと考えたのかもしれません。

これもジョージのボーカルがクリアによく聞こえ、曲を引っ張るポールのベースも申し分のない音で入っています。
バックのコーラスも実にクリア。
間奏のポールのリードギターもピーキーな部分もよく強調していてとてもいい!
リンゴのスネアもキレがいいっ!
ドライブ感のあるいいミックスでした。


16 GOT TO GET YOU INTO MY LIFE

※2022年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲をアルバムに追加したのは良かったと思います。
ビートルズ解散後もメンバーがコンサートで取り上げられていたこともあるし、ファンにはお馴染みの佳曲です。

ポールのボーカルに過剰なエフェクトはなく、聞きやすいし、耳に心地よい。
ブラス・セクションも程よいバランスで安定したミックスだと思います。
リンゴのバスドラムもスネアもキレよく良い音でした。


17 I'M ONLY SLEEPING

※2022年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

テープの逆回転を使ったり、ジョンのボーカルもちょっといつもと違う歌い方、コーラスのふわふわした感じもいつもと異なる。
そんなこの曲を新たに追加したのですが、ニュー・ミックスを試したくなるような曲だと思います。
アルバム中でとても良い曲とは思いませんが、でもジョンのチャレンジングな曲を入れたのはよかったのかもしれません。

ミックスは比較的安定したもので、テープエフェクト部分も違和感なく聞くことができるし、コーラスもやや温かみを感じるくらいの音になっていて良いと思いました。
リンゴのスネアは、オリジナルでも何か固い板のようなものを叩いているかのような音で入っていますが、過剰な反響音もなく、うまくミックスされていると思います。
ポールのベースはやや丸みというか、温かみも感じる音になっていて、この曲には“合って”いると思いました。


18 HERE,THERE,AND EVERYWHERE

※2022年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲もファンにはお馴染みの良い曲で新たにアルバムに追加されてよかったと思います。

全体にマイルドなサウンドにして、ナチュラルサウンドのギターの音はやや角を取ってオリジナルよりも聞きやすい感じになっています。
リンゴのドラムは割と控え目になっていますが、この曲には合っていると思います。
ダブルトラックのポールのボーカルも甘い感じがよく出ていました。


19 TOMORROW NEVER KNOWS

※2022年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲も過激な曲ですが、このアルバムへの追加は良いと思います。
ビートルズが革新的なサウンドに向かう途についた曲で、この曲からサージェント・ペパーズ・・に流れが変わったように思いますので、ナイス選曲です。

ジョンのボーカルに過剰に掛かっていた感じがしたオリジナルのエフェクトは、このミックスではかなり控え目になっています。
サウンド自体の過激さは抑えめですが、逆にこの曲が落ち着いて聞いてみても革新的で良い曲だったのだとあらためて感じさせるミックスでした。
今や公然の事実となったリンゴのドラムがテープによるサンプリングだという事実ですが、その音も“乱れなく”いい感じで入っています。


ということで、新しいミックスのベスト盤「赤盤」の二枚目のディスクを聞いてみました。
次はいよいよ「青盤」。
青盤の方は、過去に記念盤が出て、近年のそのミックスが多いのですが、あらためてこのベスト盤の曲順で聞いてみるのも面白いかもしれません。
ご期待ください。

 

2023/11/28

聞いてみた The Beatles/1962-1966 赤盤 Disc1(2023 Version)

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ヨーコから渡されたジョンの歌入りカセットテープをもとに「ナウ・アンド・ゼン (Now And Then)」というビートルズとしての新曲が発表され、その際かつて「赤盤」「青盤」と呼ばれた前期・後期のビートルズ・ベスト盤がリミックスされ、しかも追加曲も入って発売されました。

・・ファンとしては手に入れるしかない(^_^;)ということで、購入に至りました。
これからこのブログで、全部で4枚のディスクがあるのですが、一枚ずつ実際に聞いた感触をアップしてみようと思います。
まずは「赤盤」のディスク一枚目から始めます。
事前に何か情報は入れておりません。私が直に聞いた感じをそのまま書きます。

さあ一曲目の「ラブ・ミー・ドゥ」からです。


01 LOVE ME DO

2023年 ニュー・ミックス。

このミックスはリンゴがドラムを叩くシングル・バージョンを基にしたもののようです。
ボーカルだけ抜き出してトラックを分けることが出来るようになったからか、真ん中からボーカルが聞こえてきますが、ミックスはステレオ状態になっています。

オリジナルのマスターテープはこのシングル盤用のものに限って廃棄されてしまい、2009年のリマスター時にはレコード盤から“盤起こし”したと記憶していますが、あらためてデジタルでニュー・ミックスされたことはとても感慨深いものがあります。

ポールのベースもよく聞こえているし、2009年 リマスターではアルバム・バージョンよりも“もっさり”と聞こえたリンゴのスネアドラムの音も少し修正が効いているように感じました。
聞いた感じは、ボーカルとコーラスの音がバックの演奏から浮いているような感覚が残り、少し違和感がありました。


02 PLEASE PLEASE ME

2023年 ニュー・ミックス。

2009年 リマスターの方が“生き生き”としていたように感じました。
ドラム、ギターの音ともにやや精彩を欠いているような印象。
整え過ぎな感じがするなあ・・。

真ん中に来たボーカルがなんだか“そらぞらしい”ような浮いているような感じに聞こえました。
不思議だけど、AIを使って分離するとそんな影響が出てしまうのか、と感じてしまう。

この曲の“生きのよさ”みたいなものがスポイルされてしまったというのが正直な感想です。
ラストのエコーが強烈にかかっているボーカルが“ふっ”とエコーが途切れるように感じる不自然な部分も発見しました。きっと編集操作上どうしようもないことだったのだと思いますが。


03 I SAW HER STANDING THERE

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲を追加したのは正解だと思います。
ビートルズのメンバーにとって“自信”のある曲だし、解散後もポールやジョン、その他様々なミュージシャンも取り上げているし、名曲です。

この曲については、割とうまくミックスが出来ているように感じます。
ボーカルと演奏の一体感を感じる。
真ん中に来ているリンゴのドラムの歯切れも良くミックスされていて、勢いがあります。


04 TWIST AND SHOUT

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

これもベストアルバムに追加されて当然の曲だったと思います。ナイス選曲です。

ジョンのボーカルがやや遠慮気味にミックスされているのが残念。
間奏のリードギターがあの“パキパキ”する感じが弱まっていて、それも残念。
全体にワイルド感が減少していると感じました。

全編に流れていた“ざわざわ”とした感触がなくなり、良く言えば丁寧なミックスがなされて、雑音的な要素は除去されたという感じです。


05 FROM ME TO YOU

2023年 ニュー・ミックス。

ギターの音は、運指の様子がわかるくらい臨場感があるが、もともとのちょっと過剰なくらいのエコーその他のアンプから出てくるドキドキするような雰囲気の音が減ってしまった感じがします。

ボーカルについても“ごわんごわん”いってたリヴァーブみたいな音はあまりしなくなっていました。
ベースの音は思ったよりも強調されておらず、ボンボンと平凡に鳴っていました。


06 SHE LOVES YOU

2023年 ニュー・ミックス。

これも最新技術を用いてうまくボーカルの位置を処理したようです。

でも、アルバム「1」で聞けたような勢いある感じはあまり感じられません。

それからオリジナルでは明らかに音質が劇的に悪くなっているつなぎ目がありましたが、それはアルバム「1」同様、うまくわからないくらいに調整されていました。
リンゴがタムで「ドンドコ」リズムを叩き、盛り上げる部分については、ちょっとタムの音が引っ込み過ぎと感じました。


07 I WANT TO HOLD YOUR HAND

2023年 ニュー・ミックス。

これもリンゴのドラムをもっと強くしていいんじゃないかと思いました。
バスドラムももっと強調しても大丈夫だと思います。きれいなミックスにしたいのはわかりますが、やはり全体的に勢いがもうひとつです。


08 THIS BOY

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲の追加もなかなかいい選曲だと思いました。
映画「ハード・デイズ・ナイト」のシーンなども思い出すし、初期のライブフィルムなどでも見かけたビートルズの絶妙なコーラス曲です。

ミックスもうまくいっていると感じました。
とても自然な印象になっているし、余計な残響音も省かれているように思います。


09 ALL MY LOVING

2023年 ニュー・ミックス。

これも自然に感じるミックスだと思いました。
ジョンのジャララ・ジャララという三連のカッティングもよく聞こえるし、この曲も余計な残響音が少なくなっていると思いました。


10 ROLL OVER BEETHOVEN

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。
この曲の追加も“納得”です。
ジョージのボーカルと、ギターが楽しめる、そしてビートルズらしいリズミカルで仲の良さを感じるハンド・クラップがとてもいい。

この曲のミックスも自然に感じます。
リンゴのバスドラはもっと“やり過ぎ”なくらい強調してもこの曲に合っていたかも。
間奏のギターの音量もいい感じで上がっていて芸が細かいと思いました。


11 YOU REALLY GOT A HOLD ON ME

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

この曲も今回の追加曲ですが、ベスト盤にこれを入れたのはちょっとマニアック、でもファンにはうれしい選曲です。

ミックスは“モノラルっぽいステレオ”という印象。
ジョンのボーカルもいい声で入っています。
リンゴのシンバル・レガートはもうちょっと強調してもこの曲に合うんじゃないかと思いました。


12 CAN'T BUY ME LOVE

2023年 ニュー・ミックス。

これも“モノラルっぽいステレオ”ミックスという印象です。
ギターの音も“割れる”ことなく耳に心地良い。
リンゴのハイハットの音もうまく抑制されていました。


13 YOU CAN'T DO THAT

2023年 ニュー・ミックス。そして今回新たにアルバム追加された曲。

これも今回アルバム追加曲ですが、素晴らしい選曲だったと思います。
ジョンのボーカルもいいし、バックの追いかけてくるようなコーラスも良く、ギター・リフもカッコいい!
ビートルズらしい“生きのいい”、ワイルドな曲です。

ステレオの広がり方も不自然な部分がなく、聞きやすいと思いました。
ボーカルも、それぞれの楽器も適正な音量と配置になっているように感じました。
今回この曲が入ったのはかなりな“ヒット”だと思います。


14 A HARD DAY'S NIGHT

2023年 ニュー・ミックス。

これもモノラルチックなステレオ・ミックスと感じました。
全編に流れるチャカチャカ・ポコポコというボンゴの音はもっと大きい方がこの曲の“大騒ぎ感”が増したのに、とも思いました。
リンゴのスネアとハイハットも、もうちょっと前に出てきた方が良かったかも。
AMラジオで聞いているみたいな感じが出ているように思い、それはこの曲の時代的な背景も考えると正解だったんじゃないかと思いました。


15 AND I LOVE HER

2023年 ニュー・ミックス。

ボーカルへのエコーのかかり方がやさしい感じで、自然です。違和感なし。
アコースティックギターの音も“そっと置かれて”いるような感じで、しみじみとさせてくれました。
妙に強調された部分もなくて、良いミックスだと思いました。


16 EIGHT DAYS A WEEK

2023年 ニュー・ミックス。

これも“モノラルっぽいステレオ・ミックス”だと思いました。
けっこう元気良く聞こえるようにミックスしたくなる曲だと思いますが、実に抑制が効いている。

リンゴのアクセントを入れるような部分のドラムは、もうちょっとガツンと強調した方が良かったかも。


17 I FEEL FINE

2023年 ニュー・ミックス。

ジョンのリード・ボーカルもバック・コーラスも丁度良いバランスで入っています。
ギターの音には余分なリヴァーブは除かれているように感じました。
ギター・プレイの様子もよくわかり、いいと思いましたが、この曲のサビの部分からのワッと広がりを見せるところでは、何か工夫があっても良かったのではないかと思いました。


18 TICKET TO RIDE

2023年 ニュー・ミックス。

ジョンのボーカルの“歌いっぷり”がよくわかるくらいクリアに聞こえます。
ちょっとメタリックなギターの音はもっと強調して、ジョンがかつてインタビューで言っていた「最初のヘヴィーメタル曲だ」という感じにしてもらえるとなお良かったと思いましたし、リンゴのぐいぐい引っ張っていくドラムのスネアとタム、バスドラの音はもっと上げてしまっても良かったと思います。


19 YESTERDAY

2023年 ニュー・ミックス。

ギターの音質も音量も適正かつ自然です。
弦楽四重奏の音もしずしずと抑制が効いてミックスされています。
ポールのボーカルにも過剰なエコーはかからず、全体的にとても自然です。
やればいろいろやれるところを我慢して名曲を自然に仕上げた“大人ミックス”でした。

 

以上が、2023年版のビートルズ・ベスト赤盤 Disc一枚目をざっと聞いた印象です。
次回は赤盤の二枚目に突入です。

 

2023/07/27

ビートルズ日本武道館公演 7月1日の映像を見ました。

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前々回のこのブログで弟から手渡されたビートルズ日本公演の映像のことを書きましたが、今回は実際に日テレで放映された7月1日公演の映像と、それに関連するファンの映像などを見ました。
長くなってしまうので、公演そのものについて書こうと思います。

ビートルズは前日、初日の公演時に、武道館では警備上の都合で、アリーナに人が入っていなかったので、それまでの色々な国での公演とは異なり、自分達の演奏している音がよく聞こえたらしく、ホテルに戻ってから自分達の演奏力が“かなり落ちている”と反省して練習した・・という話を聞いたことがあります。

前日とは異なる衣装で現れたこの日のビートルズの演奏は、たしかにスピード感、躍動感もあり、プレイ自体も滑らかになっていました。
ギターサウンドもちょっとオーバードライブが掛かっていて、ワイルドなサウンドになっています。この時点で、アルバム「リボルバー」のレコーディングを終えていますので、このサウンドこそがこの時点でのビートルズ・サウンドだったのだと思います。

キーも本来のキーで演奏していると思います。前日は“半音”下げて「大事をとった」という話を聞いたこともあります。

ジョンはギターもボーカルも堂々としていて、余裕あるステージングを見せています。

 

 

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ポールはいつも手抜きせず懸命に演奏していますが、この日は前日と違ってマイクスタンドがクルクル回ったりしないので、安心して力感あるプレイを見せてくれます。
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ジョージは、前日とは打って変わって、滑らかなギタープレイを披露し、間奏の時に踊るように回りながらプレイしたりしています。
「If I Needed Someone」のボーカルも前日よりはずっと良くなっていました。
さらに、「Nowhere Man」の間奏、最後のハーモニックスを前日は失敗してあわててやり直したりしていましたが、この日は見事に成功!(*^^*)
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リンゴも前日はムスッとしていたものの、この日は笑顔も見られました。
また、リズムキープ時のシンバル・レガートも前日よりも躍動感あるものになっていました。
「I Wanna Be Your Man」でボーカルを取ったときも、ブームスタンドマイクをきちっとセッティングして、前日とは打って変わっていいプレイとボーカルを聞かせてくれ、「Right !」と思わず叫ぶシーンも見られました。

ビートルズ側から前日にクレームのついた、「観客の様子があまり映されていない」「観客の歓声も含めた楽曲の録音になっていない」ということについてもクリアされていました。
館内客席にカメラを振る場面も多く、ステージ遠景からの映像も増えていました。
また、歓声も前日よりもよく入っていて、演奏がやや引っ込んでしまったのかもしれませんが、逆に臨場感があってよかったと思いました。

久しぶりに見た7月1日の武道館公演の映像、楽しめました。

 

2023/07/25

昭和53年に日本テレビで放映された「ビートルズ日本武道館公演」の番組を見てみた。

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前回のこのブログで、このあいだ弟と会ったときに、昔のレコード会社の月報をもらった話を書きましたが、まだ手渡されたものがありました。
ビートルズ日本武道館公演関係の映像が二本でした。

きょう、そのひとつを見てみましたので少しその内容をお伝えしたいと思います。
昭和53年日本テレビで「たった一度の再放送 ビートルズ日本武道館公演(※実はその後何度も放送されている)」と銘打った番組が放送されたのですが、それそのものの映像でした。

英国側と交渉して、持ち帰ったビデオテープは来日時の1966年に放送されたものだと、この番組の中でも案内されていますが、実は来日時にお茶の間で日本国民が50%の視聴率で見ていた映像はこのテープではありませんでした。
知っての上で嘘をついていたのか、それとも気づかなかったのか・・。
昭和53年に放送されたのは、6月30日の公演のもので、実際に来日時に放送されたのは、7月1日の公演でした。彼等の衣装も異なります。

 

 

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久しぶりに6月30日の映像を見たのですが、最初のうちは、なんだか“もったり”した感じです。メンバーの演奏もイマイチどころか、エンジンが暖まっていない感じ。

全部で11曲演奏していますが、メンバーの演奏が良くなってきたのは6曲目の「I Feel Fine」あたりからでした。このことも全然覚えていませんでした。全部ダメだったような印象しか残っていなくて。

ジョージがギターをリッケンバッカーの12弦ギターに持ち替えて歌う「If I Needed Someone」では、単調な感じで歌うジョージのこの曲を盛り上げようと、ポールが飛び上がってベースを弾き、懸命な様子が見て取れました。これも記憶から削げ落ちていた。
さらにこの曲でポールとマイクを共有して歌っていたジョンが心配そうに張り切るポール越しにジョージを見ている姿も印象に残りました。

もうひとつ記憶違いがありました。
リンゴが「I Wanna Be Your Man」を歌うときに、マイクを両足の間に挟んで歌っていたように記憶していたのですが、よく見るとブームスタンドをハイハットの脇から水平に出してマイクを両足の間から立てるように上向きにし、リンゴは下を向いて歌っていたのでした。
でも、このスタンド位置では、ハイハットを叩くことが出来ないのです。不思議なセッティングでした。たぶん、リンゴがきちんと調整しているヒマなど無かったんだと思います。

それにしても、終始リンゴは“不機嫌”に見える(^_^;)

 

 

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その他の映像では、ビートルズがキャデラックに乗ってヒルトンホテルに入ってくる時に、昔ながらの酒屋のようなお店の前を通る映像があって、私も気になっていましたが、私の東京勤務時によく歩いていた国会議員会館脇の急坂を降りて現在のキャピトルホテル東急に向かう道に間違いないことが確認できました。
あの酒屋さん、長いことやっていたんだな、とあらためて思いました。

まだ手渡された映像はもう一本(2枚組)あるので、見たら、また報告しようと思います。
とりあえずは、昭和53年放映の6月30日公演の映像から簡単に報告いたしました。

 

2023/03/23

休養中にビートルズの妄想をしました。

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ここ数日のこのブログで過去の手術の後遺症から身体を休めている旨を書きましたが、そのあいだに何か楽しいことを考えてみようと思い、「もし、ビートルズが1970年に解散せずに、4人があの「レット・イット・ビー」というアルバム以降に一枚アルバムを作成したらどんな感じになるのか・・。

と、ビートルズを知っている人が聞いたらちょっとあきれる妄想をいたしました。
でも、なんか途中から楽しくなってきました。

で、アルバムタイトルは『 From Us To You 』に決めまして(^_^;)以下のような曲を選びました。
ちょっと欲張ってしまい、合計時間はアナログ盤にしては長い1時間になってしまいましたが、まあ許してください。

では、4人がストックしていた曲を惜しみなく出して解散を思いとどまり、制作したアルバム 『 From Us To You 』です!


《A面》

① Instant Karma !  (J)
② Too Many People (P)
③ Imagine      (J)
④ Wah-Wah      (G)
⑤ Every Night       (P)
⑥ What Is Life      (G)
⑦ Another Day       (P)
⑧ My Sweet Lord    (G)

《B面》

① Woman Is The Nigger Of The World (J)
② Power To The People           (J)
③ Mother                   (J)
④ That Would Be Something          (P)
⑤ Ram On                                         (P)
⑥ Uncle Albert / Admirsl Halsey       (P)
⑦ It Don't Come Easy          (R)
⑧ Bangla Desh              (G)

A面は、イマジンやアナザー・デイ、マイ・スイート・ロードなどの代表的ないい曲を散りばめ、B面はジョンの三連発、ポールの三連発のあとにリンゴとジョージに締めてもらうという・・(#^.^#)・・妄想アルバムが出来上がりました。

実際に4人のメンバーでこの曲目を録音してアルバムが出たら・・どえらいアルバムになっていたかもしれません。
iTunes でプレイリストをつくり、実際に流してみたら・・けっこういいじゃんっ!(#^.^#)となりました(ひとりよがり)。
皆さんも考えてみると楽しいですよ。

以上、妄想終了いたします。

 

2023/02/09

『The Beatles REVOLVER SUPER EDITION を聞く・第五回 REVOLVER EP を聞いてみた』

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ビートルズの「リボルバー スーパー・エディション」を聞いてみる企画、ラスト1枚になりました。
今回は、「リボルバー EP」を聞きます。
この「EP」と称されている盤に入っている曲は、アルバム「リボルバー」には入っていない曲ですが、アルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド」における「ストロベリーフィールズ・フォーエバー」と「ペニー・レイン」のようなものだと思います。
要するにリボルバー・セッションで録音されたシングル曲という感じでしょうか。

ビートルズは、基本的にシングル曲をアルバムには入れない(レコードを買ってくれた人に曲がダブってしまうと申し訳ないという、自分達の若い頃の経験からだと思います)ことにしていたので、この二曲があふれてここにEPとして新たにニューミックスが登場し、私たちファンがそれを聞ける、というわけです。

では、聞いてみましょう。


1.PAPERBACK WRITER (New stereo mix)

いきなり、ボーカルがくっきりとしています。
ギターの音もあまりリバーブが掛かっておらず、クリア。
さらにリンゴのチャキ・チャキいうハイハットもとてもはっきりと聞こえます。
でもってバックのコーラスもかなりクリアに聞こえて、なんだか全体に“目が覚めた”よう(#^.^#)
ポールのベースの音は芯がある感じで硬質な音でした。
いやもうかなりオリジナル・ステレオとは異なっていました。


2.RAIN (New stereo mix)

こちらもジョンのボーカルにあまりエコーが掛かっていなくて、はっきりと聞き取れます。
ポールのベースもペイパーバック・ライター同様、かなり硬質で芯がある感じ。フレーズもよく聞き取れます。
バックのコーラスもはっきりとしていてとてもクリアな印象です。
リンゴのドラムもはっきりとしているのですが、この曲のグルーブ感からいくと、オリジナルのもやもやした方が私には好みでした。


3.PAPERBACK WRITER (Original mono master)

今度は、オリジナル・モノ。
とても馴染みのある感じで、ニューステレオ・ミックスと比べると・・やっぱりこっちがいいなぁ(^_^;)
勢いがあるっ!


4.RAIN (Original mono master)

レインもこっちがいいなぁ^_^;
“ぐねぐね”とボーカル、楽器が絡みつくようなミックスがこの曲想には合うんじゃないかと思います。
たぶん発売当時に聞いていたら、ビートルズはいったいどこに行こうとしているんだろうと不安と期待に心乱れたような・・そんな感じがいいのです。
とても新しい感じがするこの曲、オリジナル・モノにはその魅力が詰め込まれているような気がします。

 

2023/02/03

映画「ミスター ムーン ライト」を見て来ました。

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映画『ミスター ムーン ライト(Mr.Moonlight)/2023年 日本 監督:東考育 出演:高嶋弘之、星加ルミ子他』を見てきました。
新聞の広告で知り、あわてて上映館を調べ、ちょっと遠いけれども出掛けました。

歴史的な出来事となったザ・ビートルズの1966年・日本武道館公演を中心に、当時騒動の真っ只中にいた関係者に対してインタビューしていく形式でまとめられた映画でした。

近年、ビートルズの来日だけに特化して様々な関係者からの証言や、事実をまとめて音楽誌に連載したり、さらにそれをまとめ上げて書籍化している人も現れ、ファンにとってはまだまだ初めて知ることが続々と出てきている状況です。

それらを読み込んでいる人には新たな事実などは少ないのでは、と思うマニアックな人もいるかもしれませんが、私はこの映画を見てとても好意的な感覚になりました。

英国のファンクラブの事務をしていたフリーダ・ケリーさん(この方の映画も何年か前に作られて興味深い内容でした)など貴重な方のインタビューもあり、日本人についても当時のことを事細かに話していて、私には新たに知ることもあったのですが、でも今のこの時点でそれぞれの関係者の方々が“目を輝かせて”お話していることがとても良かったと思いました。

今がラスト・チャンスだったのではないかと・・・。
まだ皆さん“ヨボヨボ”になったりしていないし、ある程度高齢になられてはいるものの、自分から見た当時のビートルズの面々や、様々な事象についてしっかりとお話されていました。

「もうそんなこと100回聞いたよ」みたいなことをいうマニアもいるかもしれないけど、既に明らかになっていることでも、これだけの人数の人たちが、ひとつの映画の中で力強く話されている、という事実が作品として残ったということが、とてもいいと思いました。

インタビューの中心には初代の東芝のビートルズ担当ディレクター・高嶋弘之氏と、ビートルズに初めて英国まで行って取材したミュージック・ライフ誌の星加ルミ子さんが据えられていました。
お二人とも何度も様々な機会にさんざん話したであろうお話を“生き生きと”したエピソードとして語られていて、“偉そうな”態度など微塵も見せずにビートルズと日本公演についてこの映画で初めて色々なことを知る人にまでわかりやすく話されていました。

なかなか出来ることではありません。「あれはオレがいなかったら」とか「私だったから出来た」みたいな話しぶりにならないのがお二人の人柄が出ていてよかったのです。

高嶋さんが今もやっている「1966カルテット(※1966はもちろんビートルズ来日年に因んでいます)」という弦楽とピアノのユニットのコンサートに行ったときに、ロビーにはビートルズの貴重な資料が数多く展示され、高嶋さん本人がその場に立たれていました。
“おそるおそる”見ていた私にやさしく話しかけてくれて、この映画のインタビューのように当時のエピソードを話してくれたのにはとても驚きました。
どの方にもそうしていて、面倒くさがらずに、当時の楽しいエピソードと共に会話している姿を見て誰にでも出来ることではないと思いました。

映画自体もいいし、ちっとも暗い話題や“うがった”見方に方向性が動くこともなく、見たあとには心に灯がともるような映画でした。見てよかった。
最後に気になったのは、映画のタイトルになっている「ミスター・ムーンライト」が掛からなかったこと・・(^^;)・・あの衝撃的なジョンのシャウトから始まる曲を冒頭、あるいはラストに流したら良かったのにぃ~と思いましたよ(#^.^#)

 

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