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2023/07/27

ビートルズ日本武道館公演 7月1日の映像を見ました。

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前々回のこのブログで弟から手渡されたビートルズ日本公演の映像のことを書きましたが、今回は実際に日テレで放映された7月1日公演の映像と、それに関連するファンの映像などを見ました。
長くなってしまうので、公演そのものについて書こうと思います。

ビートルズは前日、初日の公演時に、武道館では警備上の都合で、アリーナに人が入っていなかったので、それまでの色々な国での公演とは異なり、自分達の演奏している音がよく聞こえたらしく、ホテルに戻ってから自分達の演奏力が“かなり落ちている”と反省して練習した・・という話を聞いたことがあります。

前日とは異なる衣装で現れたこの日のビートルズの演奏は、たしかにスピード感、躍動感もあり、プレイ自体も滑らかになっていました。
ギターサウンドもちょっとオーバードライブが掛かっていて、ワイルドなサウンドになっています。この時点で、アルバム「リボルバー」のレコーディングを終えていますので、このサウンドこそがこの時点でのビートルズ・サウンドだったのだと思います。

キーも本来のキーで演奏していると思います。前日は“半音”下げて「大事をとった」という話を聞いたこともあります。

ジョンはギターもボーカルも堂々としていて、余裕あるステージングを見せています。

 

 

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ポールはいつも手抜きせず懸命に演奏していますが、この日は前日と違ってマイクスタンドがクルクル回ったりしないので、安心して力感あるプレイを見せてくれます。
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ジョージは、前日とは打って変わって、滑らかなギタープレイを披露し、間奏の時に踊るように回りながらプレイしたりしています。
「If I Needed Someone」のボーカルも前日よりはずっと良くなっていました。
さらに、「Nowhere Man」の間奏、最後のハーモニックスを前日は失敗してあわててやり直したりしていましたが、この日は見事に成功!(*^^*)
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リンゴも前日はムスッとしていたものの、この日は笑顔も見られました。
また、リズムキープ時のシンバル・レガートも前日よりも躍動感あるものになっていました。
「I Wanna Be Your Man」でボーカルを取ったときも、ブームスタンドマイクをきちっとセッティングして、前日とは打って変わっていいプレイとボーカルを聞かせてくれ、「Right !」と思わず叫ぶシーンも見られました。

ビートルズ側から前日にクレームのついた、「観客の様子があまり映されていない」「観客の歓声も含めた楽曲の録音になっていない」ということについてもクリアされていました。
館内客席にカメラを振る場面も多く、ステージ遠景からの映像も増えていました。
また、歓声も前日よりもよく入っていて、演奏がやや引っ込んでしまったのかもしれませんが、逆に臨場感があってよかったと思いました。

久しぶりに見た7月1日の武道館公演の映像、楽しめました。

 

2023/07/25

昭和53年に日本テレビで放映された「ビートルズ日本武道館公演」の番組を見てみた。

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前回のこのブログで、このあいだ弟と会ったときに、昔のレコード会社の月報をもらった話を書きましたが、まだ手渡されたものがありました。
ビートルズ日本武道館公演関係の映像が二本でした。

きょう、そのひとつを見てみましたので少しその内容をお伝えしたいと思います。
昭和53年日本テレビで「たった一度の再放送 ビートルズ日本武道館公演(※実はその後何度も放送されている)」と銘打った番組が放送されたのですが、それそのものの映像でした。

英国側と交渉して、持ち帰ったビデオテープは来日時の1966年に放送されたものだと、この番組の中でも案内されていますが、実は来日時にお茶の間で日本国民が50%の視聴率で見ていた映像はこのテープではありませんでした。
知っての上で嘘をついていたのか、それとも気づかなかったのか・・。
昭和53年に放送されたのは、6月30日の公演のもので、実際に来日時に放送されたのは、7月1日の公演でした。彼等の衣装も異なります。

 

 

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久しぶりに6月30日の映像を見たのですが、最初のうちは、なんだか“もったり”した感じです。メンバーの演奏もイマイチどころか、エンジンが暖まっていない感じ。

全部で11曲演奏していますが、メンバーの演奏が良くなってきたのは6曲目の「I Feel Fine」あたりからでした。このことも全然覚えていませんでした。全部ダメだったような印象しか残っていなくて。

ジョージがギターをリッケンバッカーの12弦ギターに持ち替えて歌う「If I Needed Someone」では、単調な感じで歌うジョージのこの曲を盛り上げようと、ポールが飛び上がってベースを弾き、懸命な様子が見て取れました。これも記憶から削げ落ちていた。
さらにこの曲でポールとマイクを共有して歌っていたジョンが心配そうに張り切るポール越しにジョージを見ている姿も印象に残りました。

もうひとつ記憶違いがありました。
リンゴが「I Wanna Be Your Man」を歌うときに、マイクを両足の間に挟んで歌っていたように記憶していたのですが、よく見るとブームスタンドをハイハットの脇から水平に出してマイクを両足の間から立てるように上向きにし、リンゴは下を向いて歌っていたのでした。
でも、このスタンド位置では、ハイハットを叩くことが出来ないのです。不思議なセッティングでした。たぶん、リンゴがきちんと調整しているヒマなど無かったんだと思います。

それにしても、終始リンゴは“不機嫌”に見える(^_^;)

 

 

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その他の映像では、ビートルズがキャデラックに乗ってヒルトンホテルに入ってくる時に、昔ながらの酒屋のようなお店の前を通る映像があって、私も気になっていましたが、私の東京勤務時によく歩いていた国会議員会館脇の急坂を降りて現在のキャピトルホテル東急に向かう道に間違いないことが確認できました。
あの酒屋さん、長いことやっていたんだな、とあらためて思いました。

まだ手渡された映像はもう一本(2枚組)あるので、見たら、また報告しようと思います。
とりあえずは、昭和53年放映の6月30日公演の映像から簡単に報告いたしました。

 

2023/03/23

休養中にビートルズの妄想をしました。

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ここ数日のこのブログで過去の手術の後遺症から身体を休めている旨を書きましたが、そのあいだに何か楽しいことを考えてみようと思い、「もし、ビートルズが1970年に解散せずに、4人があの「レット・イット・ビー」というアルバム以降に一枚アルバムを作成したらどんな感じになるのか・・。

と、ビートルズを知っている人が聞いたらちょっとあきれる妄想をいたしました。
でも、なんか途中から楽しくなってきました。

で、アルバムタイトルは『 From Us To You 』に決めまして(^_^;)以下のような曲を選びました。
ちょっと欲張ってしまい、合計時間はアナログ盤にしては長い1時間になってしまいましたが、まあ許してください。

では、4人がストックしていた曲を惜しみなく出して解散を思いとどまり、制作したアルバム 『 From Us To You 』です!


《A面》

① Instant Karma !  (J)
② Too Many People (P)
③ Imagine      (J)
④ Wah-Wah      (G)
⑤ Every Night       (P)
⑥ What Is Life      (G)
⑦ Another Day       (P)
⑧ My Sweet Lord    (G)

《B面》

① Woman Is The Nigger Of The World (J)
② Power To The People           (J)
③ Mother                   (J)
④ That Would Be Something          (P)
⑤ Ram On                                         (P)
⑥ Uncle Albert / Admirsl Halsey       (P)
⑦ It Don't Come Easy          (R)
⑧ Bangla Desh              (G)

A面は、イマジンやアナザー・デイ、マイ・スイート・ロードなどの代表的ないい曲を散りばめ、B面はジョンの三連発、ポールの三連発のあとにリンゴとジョージに締めてもらうという・・(#^.^#)・・妄想アルバムが出来上がりました。

実際に4人のメンバーでこの曲目を録音してアルバムが出たら・・どえらいアルバムになっていたかもしれません。
iTunes でプレイリストをつくり、実際に流してみたら・・けっこういいじゃんっ!(#^.^#)となりました(ひとりよがり)。
皆さんも考えてみると楽しいですよ。

以上、妄想終了いたします。

 

2023/02/09

『The Beatles REVOLVER SUPER EDITION を聞く・第五回 REVOLVER EP を聞いてみた』

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ビートルズの「リボルバー スーパー・エディション」を聞いてみる企画、ラスト1枚になりました。
今回は、「リボルバー EP」を聞きます。
この「EP」と称されている盤に入っている曲は、アルバム「リボルバー」には入っていない曲ですが、アルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド」における「ストロベリーフィールズ・フォーエバー」と「ペニー・レイン」のようなものだと思います。
要するにリボルバー・セッションで録音されたシングル曲という感じでしょうか。

ビートルズは、基本的にシングル曲をアルバムには入れない(レコードを買ってくれた人に曲がダブってしまうと申し訳ないという、自分達の若い頃の経験からだと思います)ことにしていたので、この二曲があふれてここにEPとして新たにニューミックスが登場し、私たちファンがそれを聞ける、というわけです。

では、聞いてみましょう。


1.PAPERBACK WRITER (New stereo mix)

いきなり、ボーカルがくっきりとしています。
ギターの音もあまりリバーブが掛かっておらず、クリア。
さらにリンゴのチャキ・チャキいうハイハットもとてもはっきりと聞こえます。
でもってバックのコーラスもかなりクリアに聞こえて、なんだか全体に“目が覚めた”よう(#^.^#)
ポールのベースの音は芯がある感じで硬質な音でした。
いやもうかなりオリジナル・ステレオとは異なっていました。


2.RAIN (New stereo mix)

こちらもジョンのボーカルにあまりエコーが掛かっていなくて、はっきりと聞き取れます。
ポールのベースもペイパーバック・ライター同様、かなり硬質で芯がある感じ。フレーズもよく聞き取れます。
バックのコーラスもはっきりとしていてとてもクリアな印象です。
リンゴのドラムもはっきりとしているのですが、この曲のグルーブ感からいくと、オリジナルのもやもやした方が私には好みでした。


3.PAPERBACK WRITER (Original mono master)

今度は、オリジナル・モノ。
とても馴染みのある感じで、ニューステレオ・ミックスと比べると・・やっぱりこっちがいいなぁ(^_^;)
勢いがあるっ!


4.RAIN (Original mono master)

レインもこっちがいいなぁ^_^;
“ぐねぐね”とボーカル、楽器が絡みつくようなミックスがこの曲想には合うんじゃないかと思います。
たぶん発売当時に聞いていたら、ビートルズはいったいどこに行こうとしているんだろうと不安と期待に心乱れたような・・そんな感じがいいのです。
とても新しい感じがするこの曲、オリジナル・モノにはその魅力が詰め込まれているような気がします。

 

2023/02/03

映画「ミスター ムーン ライト」を見て来ました。

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映画『ミスター ムーン ライト(Mr.Moonlight)/2023年 日本 監督:東考育 出演:高嶋弘之、星加ルミ子他』を見てきました。
新聞の広告で知り、あわてて上映館を調べ、ちょっと遠いけれども出掛けました。

歴史的な出来事となったザ・ビートルズの1966年・日本武道館公演を中心に、当時騒動の真っ只中にいた関係者に対してインタビューしていく形式でまとめられた映画でした。

近年、ビートルズの来日だけに特化して様々な関係者からの証言や、事実をまとめて音楽誌に連載したり、さらにそれをまとめ上げて書籍化している人も現れ、ファンにとってはまだまだ初めて知ることが続々と出てきている状況です。

それらを読み込んでいる人には新たな事実などは少ないのでは、と思うマニアックな人もいるかもしれませんが、私はこの映画を見てとても好意的な感覚になりました。

英国のファンクラブの事務をしていたフリーダ・ケリーさん(この方の映画も何年か前に作られて興味深い内容でした)など貴重な方のインタビューもあり、日本人についても当時のことを事細かに話していて、私には新たに知ることもあったのですが、でも今のこの時点でそれぞれの関係者の方々が“目を輝かせて”お話していることがとても良かったと思いました。

今がラスト・チャンスだったのではないかと・・・。
まだ皆さん“ヨボヨボ”になったりしていないし、ある程度高齢になられてはいるものの、自分から見た当時のビートルズの面々や、様々な事象についてしっかりとお話されていました。

「もうそんなこと100回聞いたよ」みたいなことをいうマニアもいるかもしれないけど、既に明らかになっていることでも、これだけの人数の人たちが、ひとつの映画の中で力強く話されている、という事実が作品として残ったということが、とてもいいと思いました。

インタビューの中心には初代の東芝のビートルズ担当ディレクター・高嶋弘之氏と、ビートルズに初めて英国まで行って取材したミュージック・ライフ誌の星加ルミ子さんが据えられていました。
お二人とも何度も様々な機会にさんざん話したであろうお話を“生き生きと”したエピソードとして語られていて、“偉そうな”態度など微塵も見せずにビートルズと日本公演についてこの映画で初めて色々なことを知る人にまでわかりやすく話されていました。

なかなか出来ることではありません。「あれはオレがいなかったら」とか「私だったから出来た」みたいな話しぶりにならないのがお二人の人柄が出ていてよかったのです。

高嶋さんが今もやっている「1966カルテット(※1966はもちろんビートルズ来日年に因んでいます)」という弦楽とピアノのユニットのコンサートに行ったときに、ロビーにはビートルズの貴重な資料が数多く展示され、高嶋さん本人がその場に立たれていました。
“おそるおそる”見ていた私にやさしく話しかけてくれて、この映画のインタビューのように当時のエピソードを話してくれたのにはとても驚きました。
どの方にもそうしていて、面倒くさがらずに、当時の楽しいエピソードと共に会話している姿を見て誰にでも出来ることではないと思いました。

映画自体もいいし、ちっとも暗い話題や“うがった”見方に方向性が動くこともなく、見たあとには心に灯がともるような映画でした。見てよかった。
最後に気になったのは、映画のタイトルになっている「ミスター・ムーンライト」が掛からなかったこと・・(^^;)・・あの衝撃的なジョンのシャウトから始まる曲を冒頭、あるいはラストに流したら良かったのにぃ~と思いましたよ(#^.^#)

 

2023/01/20

『The Beatles REVOLVER SUPER EDITION を聞く・第四回 ORIGINAL MONO MASTER を聞いてみた』

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前回から間が空きましたが、ビートルズの「リボルバー スーパー・エディション」を聞いてみる企画、続行いたします。あと二枚(#^.^#)
今回は、「オリジナル・モノ・マスター」を一曲ずつ聞いて行きます。


1.TAXMAN

ポールのベースが際立ってよく聞こえます。
ボーカル、コーラスが混然一体となってミックスされ、迫力があります。
ポールの強烈な間奏リード・ギターも鋭く歪み、けっこう過激な印象、“攻めた”ミックスだけど聞きやすい感じがまたいい。


2.ELEANOR RIGBY

モノラルだから当然、オリジナル・ステレオで聞ける冒頭のポールのボーカルの妙な「パン・移動」がありません。
なので、ポールのボーカルもじっくりと聞き始めることができます。
あまりボーカル、コーラスともに“いじって”いないように感じました。
この曲も聞きやすいです。


3.I'M ONLY SLEEPING 

うしろに聞こえるアースティック・ギターの音がよく聞こえます。
ギターの逆回転音もあまりエフェクトが掛かっておらず、“ザリザリ”した感じだと記憶していたこの曲が実に“滑らか”な音質に聞こえ、意外な感じがしました。


4.LOVE YOU TO

冒頭のシタールの音が聞きやすい感じで自然に入っている。
ジョージのボーカルも、ステレオ版よりも余計なエフェクトがないように思われ、これまた聞きやすい。
インドの打楽器の音についても残響音を大げさに付けていない分、楽曲全体を見渡して聞くことが容易だと感じました。


5.HERE,THERE AND EVERYWHERE

ほとんど生音のギターの音もあまりリヴァーブが掛かっていないように感じる。
運指の際の弦の音もわかります。
ボーカルも実に自然でとても心地よいです。


6.YELLOW SUBMARINE

今回、このモノラル盤を聞いてきて、どの曲もエフェクトがあまり掛かっていないミックスだと感じます。
この曲に関してもステレオ盤よりもずっと聞きやすいと感じました。
リンゴのボーカルもより“のどか”に聞こえます。
ステレオだとカンカンいっていたスネア・ドラムの音も実に自然です。


7.SHE SAID SHE SAID

どちらかというと歪みが効いているギターの音が目立つこの曲ですが、やはり耳に刺さるような音にはなっていません。
ジョンのボーカルもやや“丸み”を感じるくらいの音でミックスされています。
私には、オリジナル・ステレオよりもこちらの方が好みです。


8.GOOD DAY SUNSHINE

レコード盤だとB面一曲目の曲に突入。
冒頭歌いだしの音も尖ったところがなく、とても耳に心地よく入ってきました。
ピアノの音もステレオ盤がやや歪み気味に感じたが、こちらモノラル盤は音の輪郭もわかり、またしても聞きやすいです。


9.AND YOUR BIRD CAN SING

印象的なツインリード・ギターの音も、こちらモノラル盤は、艶やかで丸みのある音で入っています。
リンゴの軽快なハイハットとスネアの音も“あたり”が柔らかく、いい音です。


10.FOR NO ONE

この曲に関してはステレオ盤に近い感じで、楽器の音もボーカルの音もミックスされているように感じます。
ホルンの音の強調具合も今までの9曲とは異なり、“攻めて”いる感じがしました。


11.DOCTOR ROBERT

この曲のギターも独特な音なのですが、ステレオ盤よりも聞き取りやすく、輪郭がはっきりとしてエフェクトの強調が適度なところで納められている気がします。
うしろのポールの“ハモり”もよく聞こえています。


12.I WANT TO TELL YOU

ジョージのボーカルも、うしろのコーラスもよく聞き取れます。
ピアノの音も過剰なエフェクトが控えられ、フレーズもよくわかります。
リンゴのスネアはステレオ盤とあまり変わらないくらい強調されています。


13.GOT TO GET YOU INTO MY LIFE

ブラスセクションが入ったこの曲、これは割とステレオ盤に近い各楽器のミックスとなっていると感じました。
インパクトは“ばっちり”です!
ポールのダブルトラック・ボーカルについてもステレオ盤に近いような感じです。
この曲の弾けるような感じを生かしたミックスだと思いました。


14.TOMORROW NEVER KNOWS

テープループによるサンプリングだと言われているリンゴのドラムは、ステレオ盤よりもスネア、タム、バスドラともに大げさなエフェクトがなく、小気味よい印象。
ジョンのボーカルは元々かなりのエフェクトが掛かっているわけですが、過剰なエコーのようなものは控えられ、歌詞もステレオよりはよく聞き取れると感じました。
バックのビィ~ンといっているような音もステレオよりはよく聞き取れて、私にはこのミックスの方がいいなぁと感じました。


「The Beatles REVOLVER SUPER EDITION」、4枚聞いてきましたが、次回は、この企画盤の最後になります。
「リボルバーEP」を取り上げます。ラストも頑張ります(#^.^#)

 

2023/01/03

『The Beatles REVOLVER SUPER EDITION を聞く・第三回 SESSIONS TWO を聞いてみた』

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昨年から行っていたビートルズの「リボルバー スーパー・エディション」を聞いてみる企画、年が明けて再開することにいたしました。
今回は「CD3」の「セッションズ・2」を聞いてみます。
例によって、事前に情報を仕入れたりはしていません。
初めて聞く状態で、その場で文を打っていく状態でライブ的に感想を書いていきます。
ではスタート!


1.AND YOUR BIRD CAN SING (Second Version)-Take5

ジョンのトークから始まり、かなり初期状態の録音です。
リンゴのドラムもまだいろいろと試行錯誤段階です。でも、フィル・インはけっこうカッコいい!
ツイン・リード・ギターのフレーズも三分の一くらいは出来上がっています。
コーラスは、まだまだ手探り状態のようです。
でも、この曲って、どの段階でもカッコよく聞こえます。


2.TAXMAN Take11

かなり“練れて”いる段階のテイクだと感じました。
ジョージのボーカルもほとんど完成バージョンと変わりありません。
ギターは、まだ余計なフレーズを弾いたりもしています。
ドラムは本番状態とほぼ同じ。
あっ、間奏のポールのリード・ギターはもうバッチリ決まっています。
コーラスはアンソロジーで聞けたようなオリジナルには無いものがちらほら散見されます。
いい状態まで持ってきた感じがします。


3.I'M ONLY SLEEPING (Rehearsal Fragment)

これもアンソロジーで聞けたビブラフォンでしょうか、その音を中心にバックの音を作っている様子が録られています。


4.I'M ONLY SLEEPING Take2

ジョンのだるいボーカルでいろいろ試している感じのテイク。
ギターはまだ、ただコードをちょっと弾いているような印象。
ジョンがいろいろと感想や指示などをしている様子がうかがえます。


5.I'M ONLY SLEEPING Take5

こちらはテンポアップしたテイク。
コードストロークも軽い感じで流している。
ドラムもアップテンポに合わせてストロークも軽くスネアを叩いています。
ボーカルは入っていなく、インストゥルメンタルです。
エンディングは本番と同じような感じを探っています。


6.I'M ONLY SLEEPING Mono Mix RM1

オリジナルにほとんど近い感じのモノラルミックスです。
リンゴのフィルにオリジナルと異なる部分がありました。
テープ逆回転のギターの音も入りどころが異なっているようです。エコーの掛け方も異なっています。
最後の仕上げとチェックに入っているのを感じます。


7.ELEANOR RIGBY Speech Before Take2

弦楽器の音が少し聞こえ、皆でいろいろ話している様子がわかります。
ジョージ・マーティンの声やジョージ・ハリスンの声もはっきり聞き分けできます。
メンバーの四人以外の声も聞こえます。笑い声も。


8.ELEANOR RIGBY Take2

カウントのあとに弦楽器の演奏が始まります。
まだエコーなどを深く掛けていないものと思われます。
本番とちょっと異なる弦楽器のフレーズもあるように感じます。


9.FOR NO ONE Take10-Backing Track

会話のあとに耳慣れたこの曲のバックの演奏が録られています。
こんなにきれいな音だったんだな、と感じました。オリジナル曲のバックはここからもっとコンプレッサーを掛けたようなコモったような音に変化していったと思います。


10.YELLOW SUBMARINE Songwriting Work Tape-Part1

この曲の原型を聞いた感じ。
まだ楽しく愉快な曲調になっていません。
ジョンがアコースティックギターを爪弾き、作曲している段階です。


11.YELLOW SUBMARINE Songwriting Work Tape-Part2

ジョンとポールの声が聞こえます。
ここでもジョンがギターでメロディーや、歌詞も含めて整えている段階です。
オリジナルとはかなり異なる曲調です。海の男の大人の童謡、みたいな雰囲気。
ここからはサウンド・エフェクトふんだんなオリジナル曲の想像はできません。
私、勘違いしていたのですが、この曲はまるでポールの曲だと思っておりましたが、完全にジョン主導なんですね。
ちょっと能天気なオリジナルの雰囲気からすっかりポールの曲だと思っていました。


12.YELLOW SUBMARINE Take4 Before Sound Effects

こちらはリンゴのボーカルがほとんど“生状態”の音で入っているもので、とても新鮮。
コーラスはオリジナルとほとんど同じだと思います。
サウンド・エフェクトも入っておらず、聞いたことのないテイクです。
ドラムも深いエコーなどとは無縁のプレーンな音です。軽いっ!
テンポも速い。


13.YELLOW SUBMARINE Highlighted Sound Effects

アンソロジーで聞けた行進する音とリンゴの語りから始まっています。
サウンド・エフェクトも過剰なくらいキラキラとした音で入っています。波の音やエンジンの音もこれでもかと入っています。
人々のざわめきも過剰なくらいの音量で入っています。
リンゴのスネアもバスドラもかなり強調されています。
ジョンの語りというか、叫びにも近い声もよく聞こえます。
ブラスバンドの大太鼓みたいな音も、ヘッドが震えるような音まで収録されていました。


14.I WANT TO TELL YOU Speech and Take4

スタジオでのトーク音が入っています。
イントロのギターの音もくっきりと録音されています。
リンゴのスネアとバスドラの音がズシン・ズシンと強調されています。


15.HERE, THERE AND EVERYWHERE Take6

かなり“生音”のままのポールのボーカルとギター。
ドラムも叩いた音そのものという感じで録音されています。ストロークも軽い。
これはかなりいいと思いました。このくらい削ぎ落した感じの録音がこの曲のよさを引き立てます。


16.SHE SAID SHE SAID John's Demo

ジョンの声から始まり、アコースティックギターでこの曲がどんな感じか皆に伝えるような録音です。
後の、この曲の変化を考えるとけっこう驚きます。


17.SHE SAID SHE SAID Take15-Backing Track Rehearsal

オリジナルのバッキング・トラックとほぼ変わらないくらいの段階と思われます。
リンゴのカッコいいフィル・インもスタタカ・タンと気まっています。
この曲はリンゴのドラムがリードしていたからこそ、見事な曲調が出来上がったんじゃないかと思わせます。
そしてギターの音色も当時としては出色だったんじゃないかと思います。

 

2022/12/17

『The Beatles REVOLVER SUPER EDITION を聞く・第二回 SESSIONS ONE を聞いてみた』

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いろいろあって少し時間があいてしまいましたが、ビートルズの「リボルバー スーパー・エディション」を聞いてみる企画、今回は「CD2」の「セッションズ・ワン」です。
前回もそうでしたが、事前に情報は入れておりません。初めて聞くことになるテイクについてそのまま感想を書いていきます。


1.TOMMOROW NEVER KNOWS Take1

アンソロジーで聞いたことのある、水中で聞いているかのような「ボワワ~ン」というか、バネがびよんびよん伸びたり縮んだりしているような妙なサウンドのテイクです。
リズムはオリジナルバージョンからはかなりゆっくりとした感じで、リンゴのドラムもゆる~く特にスネアがダラッと叩かれています。
ジョンはこの曲の感じをどう出そうか試行錯誤しているかのようなボーカルを聞かせてくれます。
何かお経のような呪文のようなものを唱えている感じがします。


2.TOMMOROW NEVER KNOWS Mono mix RM11

こちらはオリジナルバージョンと同じスピードで、疾走していく感じのテイク。
モノラルですが、音はとてもクリアな印象。
私には、オリジナルよりも“尖った”感じ、“攻めた”テイクだと思います。
テープの逆回転音もシャープだし、日本公演前にこのような録音をしていたことに今さらながら驚きます。
エンディングもオリジナルよりも長く、しかもあまり音量を下げずクリアに聞こえています。


3.GOT TO GET YOU INTO MY LIFE (First version)-Take5

キーボードの音やスタジオでの会話から始まりました。
キーボードとリンゴのドラム、そしてポールのボーカル、さらにジョージ、ジョンのコーラスが加わっていきます。
まだまだ始まったばかりの“手探り”状態ですが、コーラスは早くもきれいな感じで歌われています。
リズムはオリジナルと同じようなテンポで進んでいます。
オリジナルにはない遊びのようなボーカルも入っていて、私には初めて聞くものでした。


4.GOT TO GET YOU INTO MY LIFE (Second version)-Unnumbered mix

こちらはギターが入ってきました。さらにベースもグイグイ入ってきます。
ギターの音色は、オリジナルとは異なり、ちょっとエフェクトがかかり過ぎというか、エグい感じの音。
リンゴのドラムは、スネアとタムのフィルインが早くもオリジナルと同じようなものになっています。


5.GOT TO GET YOU INTO MY LIFE (Second version)-Take8

このテイクでは、ブラスが入ってきて、ベースもドラムもオリジナルと同じ感じです。
ボーカルはまだ入ってこない。
ギターの音色もオリジナルと同じくなっているので、いわゆるカラオケ的な録音段階まできている感じです。
特にベースの音がたまらなく良い。


6.LOVE YOU TO Take1

ギターの生音での演奏と、ジョージのボーカルが入っています。
まだメロディが完全にきまっていない状態です。歌い方も“ベタ”な感じ。
インド楽器のフレーズがオリジナルで入っている部分は生ギターのコード・ストロークが入っています。


7.LOVE YOU TO Unnumbered rehearsal

シタールから入ってきて、インド楽器のフレーズをきめようとしているようです。
もうオリジナルの“インドな感じ”が出ています。


8.LOVE YOU TO Take7

ここでは、オリジナルに近くなってきていて、打楽器も入っています。
ポールがどうやってコーラスを入れようかと試行している様子もわかります。
インド楽器隊の方はほとんど完成形に近い状態です。
ジョージのボーカルのメロディも、もうほとんどオリジナルと同じです。
エンディングのインド楽器がだんだん速くなっていくところもオリジナルと同じ。


9.PAPERBACK WRITER Take1 and 2-Backing track

印象的なギターフレーズはもうこの状態で現れています。
会話が聞こえて、いろいろと話し合っています。
リンゴのカッコいいドラムはもう完成されている感じ。タカタカタン・ドコドコドンというフィル・インももうここで使われている。
この曲のロックらしいカッコいい部分はイメージできているようです。


10.RAIN Take5-Actual speed

本来のスピードでの演奏でしょうか。
音程も高い。


11.RAIN Take5-Slowed down for master tape

こちらはオリジナルと同じくらいテープスピードを落としているものです。
ジョンのけだるいような歌い方はもうここで決定バージョンになっています。
ポールのベースも、もうオリジナルと同じ感じになっている。“生き物”のよう。


12.DOCTOR ROBERT Take7

ギターの音はオリジナルよりもやや控え目。
ジョンのボーカルはほぼ生音。
演奏自体は割と軽い感じで行われている。
コーラスはオリジナルと同じくらいに磨かれている。
全体のサウンドはオリジナルよりもやさしくソフトな印象です。


13.AND YOUR BIRD CAN SING (First version)-Take2

リンゴの軽快なドラムが印象的。
アンソロジーに入っていたものと同じテイクか。でも、笑い声が入っていないな・・。
ギターの音色は“ごきげん”です(#^.^#)
ツインギターの部分の音色もとても美しい。
オリジナルにはない、ブレイクのあとのドラムがスタタカ入ってくるところもカッコいい。


14.AND YOUR BIRD CAN SING (First version)-Take2(giggling)

ああ、こっちがアンソロジーに入っていたポールが笑い出して皆がつられて笑い出すバージョンです。
なんか、“仲いいなぁ”(*^^*)
でも、アンソロジーに入っていたものと間奏のギターが異なります。
あれもいろいろミックスされていたのかもしれません。
楽しそうに演奏するビートルズにうれしい気持ちになります。
あらら、口笛まで吹いちゃってる(*^-^*)

 

2022/12/01

『The Beatles REVOLVER SUPER EDITION を聞く・第一回 NEW STEREO MIX を聞いてみた』

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ビートルズのアルバムには、今までにも「サージェント・ペパー・・」や、「ホワイト・アルバム」、「アビー・ロード」に「レット・イット・ビー」などスペシャル・エディションやアニバーサリー・エディションが企画されてきましたが、ついにその企画はアルバム「リボルバー」に到達いたしました。

高額なため、やっと手に入れることとなりまして、このブログ上に聞いてみた感想を書くという運びとなりました。
なるべく事前に情報を入れないようにしてフレッシュな気持ちで聞こうとしておりますので、関連書籍などは読んでおりません。

ただ、情報として入っているのは、「リボルバー」は4チャンネル録音時代のもので、各トラックには複数の楽器の音が重なって入っていて、ミックスをやり直そうにもハードルが高く、これまでなかなか出来なかった理由がそういうことだった・・が、今回は映画「ゲット・バック」のリミックス時にAIを使用して楽器ごとの音を分離することが可能となって来たということで、いよいよ作業に突入することが出来て、今回のリミックス発表となったということです。これは楽しみ!

では、「ニュー・ステレオ・ミックス」一曲ずつ聞いて行きます。

1.TAXMAN

最初の咳払いから人の声がする部分がいきなりクリアー。
ポールのベースが“着ぶくれ”していない。カチッとした音です。
バックのコーラスもかなりはっきりと聞こえます。
さらに、印象的なギターのリフもかなりくっきりとしています。
リンゴのスネアの音もパシパシと決まっています。


2.ELEANOR RIGBY

ポールのボーカルが奇妙な“パン”を経て始まる部分は当然ながら修正されています。
ボーカルの音声はかなりはっきりと発音まで聞こえます。
バックのクラッシック弦楽器もギュッギュッとキレ良く入っています。


3.I'M ONLY SLEEPING 

もともと色々な音が重なってはっきりしない印象のサウンドですが、ややそれは改善というか、解消されています。
ただ、曲調ですから、ジョンのもっさりとしたボーカルの印象はのこしてあります。
ギターの逆回転の音はクリア側に“振って”いるのがわかります。
ジョンダブルトラックのボーカルのバックの方はややクリアになっていると感じました。


4.LOVE YOU TO

シタールをはじめとするインド楽器の音はそれほど極端にいじっていないように思います。
ジョージのボーカルは生音に近づけた自然な音になったと感じました。
またジョージのボーカルがシタールの音と共に途中、右から左に移動したりしているのも発見しました。


5.HERE,THERE AND EVERYWHERE

もともと歪のない音で録られていたギターの音ですが、よく整理して余分な余韻成分のようなものをカットしているように感じます。
ポールのボーカルもダブルトラックになっているのですが、よく分離された感じで聞こえ、“ハモり”の部分もよく聞こえます。ボーカル自体の音声は生音に近い感じ。


6.YELLOW SUBMARINE

バックの波などのエフェクト音と、リンゴのバスドラムの音がきちんと分離して聞こえるのが従来との違いだと感じました。
またリンゴのスネアの音はオリジナルでは“カンカン”いってましたけど、このミックスでは普通の落ち着いた音になっています。
途中のジョンらしい掛け声のような声も分離が効いているように思いました。


7.SHE SAID SHE SAID

ギターの音のややグワグワいってた部分は整理されて聞きやすくなった気がします。
ジョンのボーカルもうまく余分な響きを削って聞きやすくなったと思います。
ただ上記の処理をすることによって、やや“毒気”が抜かれた気がしないでもない(^_^;)


8.GOOD DAY SUNSHINE

最初のリンゴのスネアが大人しい・・。
ポールのボーカルがボワボワいってたのもすっきりと整理されている。
ピアノのゴワンゴワンいっていたのは、露骨な整理はされておらず、この曲の持ち味であるピアノの音までは余計なところまで手をつけなかったようです。
エンディングの分離の仕方が不自然・・。


9.AND YOUR BIRD CAN SING

オリジナルのシャープでキレの良いギターの音がやや丸みを帯びていて、ちょっと全体に引っ込んでしまった感じがする。
オリジナルの方がよかったかも・・。
ポールのベースも躍動感が引っ込んでしまったかなぁ・・。
リンゴのドラムも“張り切っていた”感じがちょっと冷めてしまっている。


10.FOR NO ONE

どこでどの楽器が鳴っているかが、オリジナルよりもよくわかるようになった。
ホルンの音もオリジナルよりフレーズがよくわかるくらいになっていた。
ただ劇的にここが良くなった、という部分はあまり感じられない。


11.DOCTOR ROBERT

イントロのギターがくっきり!
ジョンのボーカルに掛かっていたエフェクトはかなり抑えめになった。
それはバックのコーラスも同様の処理。
オリジナルよりもふわふわとやわらかいサウンドになった気がする。
これもやや“毒気”が抜けちゃった感じです。


12.I WANT TO TELL YOU

イントロ時のリンゴのスネアが響き線の音もこちらの耳で拾えるくらいよく聞こえる。
ギターの音をはじめ、全体のサウンドが濁りのないように整理されたと感じる。
ポールのベースも弾いているフレーズがよくわかります。
ただ、グルーヴ感という点ではやや物足りないかもしれません。


13.GOT TO GET YOU INTO MY LIFE

この曲も、ブラス・セクションとボーカルの音がよく整理されていて、こんな感じにきちんと前に進んでいくような曲だったんだ(^_^)とあらためて感じた。
この曲に関しては、音の整理が効果を生んでいるような気がします。聞いていたら欲が出てさらにブラスを加えたい気持ちになってしまいました。


14.TOMORROW NEVER KNOWS

オリジナルはジョンの独特のエフェクトが掛かったボーカルが良かったのですが、あえてそれはかなり引っ込めている感じです。
ギターの逆回転の音もやや抑えめ。
鳥の鳴き声のように聞こえる音やその他の効果音的なサウンドもすっきりと整理された気がする。

このCDに同梱されていた印刷物にポールの言葉が載っていたのですが、この曲についてドラムがテープリールによる、言ってみればアナログ・サンプリング・サウンドになっている旨の発言がありました。
すでにデジタルリマスター時にコンピューターを使って研究している人から「驚くべきことにこのドラムはサンプリングだ」という発言がされていて、半信半疑だったのですが、やはり事実だったのですね。

当時の1960年代半ばに、ドラムのリズムトラックを一曲叩けばそれでいいのに、わざわざサンプリングしてテープリールを作って、あの独特の不思議な感じが出るという効果をねらったというのは、ビートルズはやはりすごい人たちのバンドだったのだとあらためて感じることになりました。

次回からは、セッションズや、モノ・マスター、リボルバーEPなど、順次取り上げて行きます。頑張ります(#^.^#)

 

2022/08/21

「365日ビートルズ」を読みました。

20220821_365days_beatles_001

『365日ビートルズ/藤本国彦著(扶桑社)』という本を読みました。
この本は、一年365日の「その日にビートルズに、あるいはビートルズ・メンバーに、またはビートルズに関連すること、さらに解散後のビートルズ・メンバーに何が起こっていたのか」ということを、365日分書き綴ったものです。

だから、時系列的にはバラバラで、ある日はメジャー・デビュー前のビートルズに関することが書かれていて、その翌日のところには解散間近のビートルズの出来事が書かれている・・というような具合です。

最初は、“あれれ”という感じになってしまいましたが、途中から慣れました(^_^)
むしろ時代がランダムなので、飽きることなく読めました。

私、ビートルズの楽曲を聞くことに関しては、すでにこのブログのビートルズ研究室のカテゴリーでご存知の方も多いと思いますがとても熱心にしています。
でも、細々としたビートルズ関連の出来事については、あまり関知していませんで、時々マニアの方から「あのとき、ジョンがこんなこと言ったじゃないの」なんて、見て来たように言う人には「へえ、そうだったんですか」と気の抜けるような返事をするばかりでした。

で、今回この本を読んで、「へえ、そうだったんですか」ばっかりでした…σ(^_^;)

1974年12月19日にビートルズ解散の法的合意書のサインがニューヨークのプラザホテルで行なわれ、すでにリンゴは署名済みのため、他の三人が署名するはずだったのに、ジョンが来なかった・・という話も初耳です・・お前はビートルズファンか?!と言われても、「だって知らなかったんだもん」とお答えするしかありませんが(^_^;)

それにしても、1974年だったというのも驚きです。実質上は1970年には解散していたわけですから。

怒ったジョージがジョンに電話して「クソったれなサングラスを外してこっちへ来い!」と怒鳴りつけたと書かれていました。
けっこう、こういうこと知らないと「そんなことも知らないの」とマニアに言われそうです(>_<)

ジョンはわけのわからない言い訳をして、その日に約束していたジョージのコンサート“飛び入り”という約束もなくなってしまったとのこと。

ようするに、このようなことがいっぱい書いてあるわけです、365日分。
まったく今までの私には気にも留めなかったことなのですが、知ってみれば、それはそれで面白いものだと考え直し、全部読みましたよd(^_^o)

今まであまり気にしていなかった「ジェーン・アッシャー」(※ビートルズ最盛期にポールの婚約者だった女性)も度々登場しています。
ジェーン・アッシャーの家の地下室でポールとジョンが膝突合わせて曲を書いている場面なども書かれていました。
今まで知らなかったこと、知ろうとしていなかったことも多数有り、とても興味深く読みました。

これからは、こういう事実も拾ってみた方が、楽曲を聞いたときの味わい、感覚なども変わるかな?とも思いましたので、今後は楽曲の解説・解析本以外にも、いろいろとビートルズ関連の本、読んでみようと思いました。

 

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