ジェフ・エメリックの本
「ザ・ビートルズ・サウンド最後の真実」という本を読みました。
600ページを超える大長編です。
ジェフ・エメリックはビートルズの特に「リボルバー」以降の後期のサウンド・エンジニアを務めた方です。
ビートルズや解散後のポールと組んだ作品でグラミー賞もエンジニア部門で受賞しています。
ビートルズを良く聞いている人にとっては、この人のサウンド作りがいかにすごいかは、ある程度ご存知かと思いますが、そうでない人にとっても、ビートルズやEMIスタジオの人々のサウンドに対するどん欲な姿勢は驚かされると思います。
レコーディングに興味のある人はぜひ読んでみていただきたい、価値のあるものです。
私が高校生の頃にすでに当たり前となっていた、ドラムのバスドラムヘッドを外して、中に詰め物をし、マイクを思いっきりドラムに近づける録音方法は、このジェフによって最初に試されたものだとわかりました。
今では、常識のようになっていますが、当時はめちゃめちゃなひどいことだったようです。
その他、ベースアンプをマイク替わりにして配線を逆にし、ベースをベースアンプで録音するというのも書いてありました。ペイパーバック・ライターという曲をご存知の方なら、あのベースの強烈な音はこうして録ったのかと、はたと膝を打つに違いありません。
スタジオ内のビートルズメンバーの様子なども現場にいたときに思ったまま書かれていて、驚きの事実が次から次へと書かれています。
ビートルズやそのサウンドに興味のある方、ぜひご一読を。そして、単純にポピュラーミュージックのレコーディングに興味がある方にも面白いものだと思います。
おすすめです!・・分厚いので枕代わりになるかも(^_^)
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