私の職場では、精神的に苦しんで長期に渡り休職している者に対し、近々職場復帰するためのリハビリ的な研修を行う場所を設けるらしいです。
そこには、嘱託で職場復帰へのリハビリをする人たちを見守る講師というか、アドバイザー的な人も配置されるようです。
それもいいのかもしれませんが、最近では“プチうつ”なんて言って、職場でだけ発生する「うつ病もどき」の人もいたりするようです。単に病気だからと腫れ物に触るような扱いもどうなんだろう・・などと思うこともあります。
例えば、「スケート靴を履いて氷の上をただ滑りたい、それだけで満足」という人がいたとします。
その人には“浅田真央”が講師になるよりも、昨日まで“すってんころりん”と苦労して、やっと氷上で立ち上がり、どうにかこうにか滑ることができるようになった素人が教えた方が、ぜったいに“ただ滑れるようになる”ことに関しては、いいコーチになるとは思いませんか?なにせ、やっとのことで立ち上がり、よろよろとすべる感覚が体に染みついているのですから。
別にトリプルルッツを飛べと言われているわけではないのですから、専門家のハイレベルなアドバイスはいらないのです。
![Drumset_picture1 Drumset_picture1](https://techo.cocolog-nifty.com/blog/images/2008/02/01/drumset_picture1.jpg)
さらに例えれば、私はドラムを叩きますが、難しいパラディドルなどというものはあまりうまくできません。
しかし、全くの初心者に対し、手足をバラバラに動かし、8ビートの曲などを丸々一曲叩けるようにしろ・・というのであれば、たぶん一時間で未経験の人に対し、そのようなことを可能にするという自信はあります。
それは、自分が“へたっぴい”だからです。
何も叩けなかった自分が、レコードを耳で聞いただけで編み出した独特の練習方法を身に着けているからできるのです。ハイテクニックはできなくとも。
・・・でもって、休職している方がリハビリする話に戻ります。
同じく、精神的に苦しみ、とにかく職場までたどり着き、どうにかこうにか一日デスクに向かい、曲がりなりにも職場での一日を過ごすことができれば・・・という考えであれば、むしろ同じく苦労して、やっと仕事に復帰できた人をアドバイザーにした方が良いのではないか、などと素人考えで思ったというのが、きょうのお話しの中心です。
職務上のものすごい精神的プレッシャーでつぶれそうになった、あるいはつぶれた、私にも経験があるのですが・・・。
そんな人に出番があるような気がしたのです。
私は、つぶれそうになったとき、2~3ヶ月で体重が20キロも落ちたことがありました。
視界が極端に狭まり、まっすぐ歩くことができないこともありました。
さらに顔面が半分麻痺して曲がったまま固まってしまい、そのまま仕事に向かったこともありました。
遠くの現場での仕事を終えたあと、コンビニでロープを購入し、あわやというところで、首を吊るところまでいったこともありました。それは、どんな人にも、あるきっかけではまってしまう澪のようなもので、他人事ではないのです。
そんなやつが、今ではなんとか職場まで一人でたどり着いて、なんとか一日仕事をして家に帰ってくることができるまでになっているのです。
そういう人もたくさんいると思うのです。
そいつらの力を借りない手はないんじゃないか。
それは、先ほどのスケートの話と同じです。
苦労に苦労をして、輝くような仕事をしているわけでもなく、やっとのこらさで仕事をしているが、それでいい、そこまで出来れば・・という考え方をすれば、高邁な目標まで到達するのでなく、本人と家族がなんとか日々暮らしていけて、職場でもなんとか仕事が回り出すという結果を生むかもしれません。
ここ数日、書き込みが足りないというご指摘を真に受けて、きょうはちょっと真剣に書き込んでみました。
でも、この考えが正しいというか、いいことなのかどうかは、まったくわかりません。
ただ、なんとなくそう思ったということです。
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