滅びのモノクローム
ブックオフにて105円で購入してきた本、『滅びのモノクローム/三浦明博・著(講談社文庫)』を読みました。
妻とクルマで色々なところに出かける度に、街道沿いのブックオフに「寄ろうか・・」となり、店によって、まったく品ぞろえの異なる楽しみを感じつつ中をのぞくのです。
さて、その105円でゲットした本ですが、「第48回江戸川乱歩賞」を受賞した作品とのこと。
とある骨董市で偶然手に入れた年代ものの“フライフィッシング用リールとスチール缶”、スチール缶の中にはさわると壊れてしまうような16ミリ・フィルムが・・・。
CM制作を手がけていた主人公が、そのフィルムに写っていた外国人がフライフィッシングをする姿を使ってCM作品を作ろうとして、背景が戦時中の日光であったことをつきとめるところから話が急転回するのです。
戦時中と現在の日光が舞台の、この話、日光には家族で何度も出かけているので、その光景が読み進むに連れ甦り、眼前にそのシーンが浮かび上がるように感じながら読みました。
戦時中の封印された犯罪が暴き出され、新たな殺人事件にまで発展するこの話、なかなか“どきどき”して面白い読み物でした。
私のようにブックオフで発見したら、おすすめですよ、買ってもいいかも。
【Now Playing】 羊は安らかに草をはみ / レオン・フライシャー ( Classic )
« 最近の、このブログに対するアクセスについて | トップページ | 「切り絵」と「日本の飾り」展に »
「趣味」カテゴリの記事
- 「荒木経惟の写真術」を読みました。(2025.07.10)
- 「まわれ映写機/椎名誠」を読みました。(2025.06.18)
- 「前略、高座から-。/柳家三三」を読みました。(2025.03.04)
- 俳句を詠んでみる_0370【 春隣 先生の名を 発見す 】(2025.02.24)
- 俳句を詠んでみる_0365【 春近し あの日の よろこび 忘れず 】(2025.02.18)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 古本の頁を繰っていて見つけるもの(2022.01.23)
- 中学生時代から今に至るまで、「レコード盤を貸してくれ」「CDを貸してくれ」「本を貸してくれ」と言われる話。(2021.12.21)
- 「日本人も知らなかったニッポン/桐谷エリザベス」を読みました。(2021.10.03)
- 「小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム -名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏-」を読みました。(2021.09.28)
- 坪内祐三の「最後の人声天語」を読んだ。(2021.09.25)
「街で発見」カテゴリの記事
- 俳句を詠んでみる_0347【 冬晴れに カレーの香 古本の街 】(2025.01.31)
- 俳句を詠んでみる_0331【 初春 湯島DELHI(デリー)カレー 辛し 】(2025.01.13)
- 俳句を詠んでみる_0311【 クリスマス あの夜の光 今も灯る 】(2024.12.23)
- 俳句を詠んでみる_0296【 小春の館 ムササビの埴輪飛ぶ 】(2024.12.08)
- 俳句を詠んでみる_0294【 秋 参道に トリスバーの寄進杭 】(2024.12.06)
コメント