なつめさん
宝塚元花組トップスター、大浦みずきさん(愛称なつめさん)が亡くなられたことを知りました。
私が初めて宝塚を見て感激したのは花組。なつめさんが二番手男役としてまさに絶頂期の頃でした。
初めて本場宝塚大劇場で見たのも花組でした。想い出いっぱいです。
なつめさんのステージでの姿は今でもくっきりと目に浮かびます。
なつめさんを偲んで、最もいきいきと活躍されていた頃の様子を偲んでみたいと思います。
写真は、正塚先生の初めての大劇場作品「テンダー・グリーン」のカイト役を演じたなつめさんの楽屋での衣装を身につけた姿です。ご一緒しているのは、青柳有紀さんと瀬川佳英さん。
森の少年ナーヴ役の青柳さんを瀬川さんと二人ではさんでいる心温まる写真です。
これは当時歌劇団の方からいただいた写真です。
これは、宝塚大劇場「アントニーとクレオパトラ/ヒーローズ」の千秋楽。
左端がなつめさんです。
この作品は、今でも素晴らしかったと何度も思い出す名作でした。ミュージカルもショーも。
これは、昭和60年6月のハワイ公演での楽屋のなつめさん(右)。
はじけてダンスをしていたのでしょうね。ほんとうに楽しそう。
アントニーとクレオパトラの舞台。
右から二人目がなつめさん。この演目では、すでにひびき美都さんと恋人役であったと記憶しています。
素晴らしいミュージカルでした。
一般にダンスの大浦みずきさんと言われていますが、演技も良かったし、その“男っぷり”も良かったねぇ。
これは、歌うなつめさん。
歌も良かったんですよね。
トップ高汐さんとのコンビは、まさになつめさんがいて最高の状態であったと思います。
なつめさんがいてこそ、高汐さんはのびのびと豪快に、そして時にはコミカルに演じていられたのだと思います。
これは、当時のアナログレコードのジャケット。
「テンダー・グリーン」のものです。
この作品は、当時東京公演はなく、不思議なストーリーと舞台セット、台詞が一部無いところがあるなど異色の作品でしたが、宝塚が何らかの節目などを迎えると、この作品のテーマソングが歌劇団生徒によって歌われています。
心に残る作品のひとつでした。
これも、テンダー・グリーンのレコードジャケットから。
一番の名シーン。
主人公の戦闘員ソーン(高汐)が、森の少年ナーヴ(青柳)を殴ってしまったあと、人の心というものにふれていくところです。
ここには、大浦さんの温かく優しく、力強い演技がものを言いました。
いいシーンでした。秋篠美帆さんの“魂の演技”も、私達の心をわしづかみにしましたっけ。
これもテンダー・グリーンのジャケット写真。
緑色の衣装は“あまがえる”みたいだなんて言われたらしいけど、いったんこの作品にふれると、心の中に何か大事なものが蘇ってくるように感じたものです。
思い返すと、私が初めて宝塚を見た頃、花組は全盛期でした。
トップは独特の個性を誇る高汐巴さん。
そして二番手はトップをもしのごうかというなつめさん。
三番手は実力者、朝香じゅんさん。
翼悠貴、瀬川佳英、弦さやか、幸和希、なかいおりなど、男役は実に実力者がわんさといました。
それに加えて安寿ミラ、真矢みきもいたのですからすごいものです。
娘役は、魂で演じる秋篠美帆、同期のひびき美都、タラちゃんこと水原環、青柳有紀、梢真奈美、峰丘奈知、美野真奈など、実力者は枚挙にいとまがありませんでした。
きっと、みなさん、なつめさんを偲ばれていると思います。
私もきょうは、なつめさんの舞台を思い出して、あの素晴らしいシーンの数々を眼前によみがえらせているところです。
【NowPlaying】 心の翼(テンダー・グリーン・テーマソング) / 宝塚歌劇団花組 ( サウンドトラック )
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