「怒らないこと2」読んでみた・・・
『怒らないこと2/アルボムッレ・スマナサーラ著(サンガ新書)』・・・ずいぶん売れているようでした。気になって仕方なかったので・・・買いました・・・読みました。
実は1も過去に読んでいます。ホームページ「オトナの研究室」にも書いたことがあります。
前回は、怒ってもしょうがないよ、自分がマッチとなって点火しても相手を燃え尽きさせるためには自分が燃えてしまうのだ、というような展開だったと思います。
で、今回はより奥に入った感じです。
怒っている状態だと感じている「自我」そのものを他方から客観的に見るというか、そもそも自分という存在について否定とまではいかないまでも俯瞰しているような境地の話になっています。
「怒り」そのものについても、仏教上の10種類に分類していて、なるほど怒りにも色々な種類があるな、と感じました。
苦しいこと、妬み、イヤなこと、欲、それら全てが「怒り」となることについて、丁寧にそして静かに(表現としてヘンかもしれませんが、ほんとにそんな感じ)語られています。
そして、「怒り」のやり過ごし方について書かれていて、「怒り」については“やり過ごす”しかない、というのがやはり結論のようです。最終的な結論はそのための智慧を得るという、仏教上の境地に達するということなわけですが、私のような凡人にはまだまだそのような世界には髪の毛一本でも到達できない世界です。
なので、エネルギーの源を「怒り」にしているような人ってけっこういると思いますが、それについては真っ向から否定するような考え方です。
私もこのブログに「お怒りモード憑依」というカテゴリーを設けて、時々“グワッ”と怒ることがあるわけですが、あれは・・・やっぱり駄目なのかなぁ(^o^;)
この本を読むと「怒り」そのもののとらえ方がかなり読む前とは変化した自分を感じることになると思います。
怒りまくっている現代人のみなさん(私も含め)には、必読の書なのでよく売れているのでしょうか?(^_^;)
【NowPlaying】 モーニング・ムーン / 美野春樹トリオ ( Jazz )
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コメント
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出版元でサンガという会社です。
書籍の感想を巡っていてたどり着きました。
ありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
投稿: サンガ 五十嵐 | 2010/10/26 16:06
サンガ五十嵐様、コメントありがとうございます。
発行所のご担当の方?ですか。
たしかに「怒らないこと2」はロジカルな印象でした。
おかけでこちらも心を落ち着けて、冷静に読むことができました。
感情をエネルギーにするのは、クリエイターとしてはありうると・・・クリエイター的な視線でものごとを書いたり、進めたりするときにはそうしてもいいかも、と思いました。
投稿: はっP | 2010/10/22 23:00
はっP様。『怒らないこと2』のご感想ありがとうございます。
>苦しいこと、妬み、イヤなこと、欲、それら全てが「怒り」となることについて、丁寧にそして静かに(表現としてヘンかもしれませんが、ほんとにそんな感じ)語られています。
②はおっしゃっている通りなんです。
読んだ方で
「インパクトの大きい①、より丁寧でロジカルな②」と表現された方もいらっしゃいました。
合わせて読んでいただきありがとうございます。
P.S感情をエネルギーにするのは入り込みやすいですが仏教的には推奨しておりません。ただクリエイターの方等の源としてはありうるエネルギーと思います。
投稿: サンガ 五十嵐 | 2010/10/22 17:52