「オレたちバブル入行組・池井戸潤」を読みました

『オレたちバブル入行組・池井戸潤著(文春文庫)』を読みました。
池井戸さんがBookTVに出演されていたのを見て、「読んでいる人が最後まで楽しく読めて、自分も楽しいものを書きたい、いやなものが残らないようなものがいい」というような内容の発言をされていて、ご本人の表情を見ていると、とても“ひとあたり”の良い感じがして、池井戸作品を読んでみることにしたのです。
バブル期に銀行に入った銀行員がその後バブル崩壊の兆しが見えるや、債権回収の問題を全て負わされて人生最大のピンチに見舞われるところから物語りは始まります。
責任を全ておっ被せられることになってしまった主人公は、上司や本店、中枢から根回し付きの包囲網を敷かれ、なんだか他人事ではないシーンが続きます。
それを読んでいると、銀行もどこも似たようなことだ・・と思いつつ、作者のテレビでの発言「最後にはいい人が勝つような作品がいい」という言葉を思い出し、それを信じて読み進みました。
中盤で一度絶体絶命のピンチを“鮮やかな逆転”で乗り切り、さらにふりかかってくる困難をじわりじわりとひっくり返そうとする主人公に誰もが共感を持つであろうと思います。
実際には、こんな“センター前クリーンヒット”的などんでん返しは人生において起こることはないのでしょうが、読者としては溜飲を下げました。
前回読後感を載せた「カイシャデイズ」と共に、社会で生きていくことの難しさを痛感し、作者が銀行員であったことからも詳細に描かれた実社会の魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)する世界を垣間見ることができる作品です・・って、この作品を見なくてもそれなりに年齢を重ねた方なら日々見ていることでしょうけど・・・。
【NowPlaying】 Diamonds / Princess Princess ( J-Pop )
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