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2013/02/17

古書店で買った小沢昭一さんの本を読んだ

20130217_shouichi_ozawa01

昨年12月に亡くなられた小沢昭一さんの著書、『むかし噺うきよ噺/小沢昭一著(新潮社)』を読みました。
Facebookページ「千葉市を東京から応援するって?!」でもご紹介した古書店「ムーンライト・ブックストア」で購入したものです。

この本は実に小沢さん的な心に“じん”とくるエッセイでした。

小さい頃に町にやって来た鋳掛け屋さんの仕事っぷり、手さばきに夢中になって見ていたことを昨日のことのように書いていて、そのときの子供心に大人のプロの仕事に感心している様子がものすごく伝わってきました。
私も子供の頃にそんな思いをしたことがあります。

「ヤマガラ」のおみくじ引きの芸のことについて書いたかと思うと、完全に衰退したその芸をやっていた方を訪ねていく話もしんみりと読みました。

オブラート(1998年発行のこの本でも既に知らない人が多いと、小沢さん驚いていたが)がいつの間にか見ることがなくなり、小さい頃に母が苦い薬をくるんでくれた思い出(結局小沢さんのお母さんは下手くそで薬が破れて飛び出してしまうことが多かったようだが・・(^-^;))と共に語り、ついには現在でもオブラートを作っている会社を旅費をかけて訪ねて行くくだりを読み、・・私もそんなことをしそうだと思ったのでした。

思い出があったり、自分が愛用していたものを作っている工場などを訪ねてみたくなる気持ち、よくわかります。

その他、夢中になったセミ取りの話や、ヤモリをいとおしく思う話など、どれもこれも郷愁ただよい、自分の思い出でもないのになぜか心に染み入る小沢節が静かにそして楽しく展開するのです。

語り口というか、そのテンポも私の現在の心にぴったりとはまりました。
今どきの本は速すぎて、端折りすぎて、語句も縮め過ぎて、読みづらいのですが、やさしい心持ちの本でした。

名著と言ってもいいかもしれません。
「むかし噺うきよ噺」いい本でした。


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コメント

みいさん、こんばんは!(#^.^#)
いい本でしたよ。
読みづらい表現などはまったくなく、とてもやさしい心づかいの本、という印象でした。
おすすめですd(^_^o)

よい本ですねえ~
 この記事を拝見してると読んでみたくなりました。
なんだか忘れていたものを思い出したような・・
優しい気持ちになれそうですね。
メモっておきます^^。

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