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2013/05/29

【ビートルズひとり雑談・第十談(『アナログ・ミステリー・ツアー』・・空恐ろしい本)】

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『アナログ・ミステリー・ツアー 世界のビートルズ 1967-1970 /湯浅学著(P-Vine BOOKS)』という、とんでもない本を読みました。

これは、ビートルズの世界で発売されたレコード(アナログ・ビニール盤)を次から次へと試聴し、ビートルズの音楽そのものではなく、もちろんオーディオ器機の試聴でもなく、その“レコード盤ごと”にどんな音が入っているか聴きまくるという・・・私が考えたこともないチャレンジの実況中継的な本なのです。

本家イギリス盤や、アメリカ盤、日本盤はもとより、フランス、ドイツ、ジャマイカ、オランダ、インド、ブラジル、ロシアなど、手に入ったアナログ盤をレコードプレイヤーのカートリッジまで様々なものを試しつつ聴いていきます。

「ポールがやる気がない」とか「ジョンだけ浮いている」とか、「リンゴが喜んでる」などなど、“ほんとうにそう聞こえるのか?!”と思わず突っ込みを入れたくなるのですが、総頁数320ページにも及ぶこの“聞き比べ大会”がそんなシャレや冗談で持つわけがありません。
・・“マジ”なのです(^-^;

国ごとの音の好みもあるだろうし、ロックそのものをどう捉えているのか、ということもあるでしょう。
それに、カッティング段階での職人の技量や好み、仕上げの差も大きいようで、どのページから読んでも著者ともう一人の進行役で進められるその“ノリノリ”な試聴状況に、ただ唖然とするのみです。
音の例えもマニアック過ぎてよくわからない部分も私には多々ありました。


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国によっては、レコード盤そのものから“盤起こし”してプレスしたものまで現れ、それをすぐに見分けてしまう二人には驚き、さらに実際に販売されていたレコード(日本盤「ヘイ・ジュード」もそうだった)が『逆位相』だったりすることまで簡単に突きとめます。
※逆位相:スピカーコードが「+」と「-」逆に繋がれた時などに見られる違和感のある音のことです。経験ある方もいらっしゃると思いますが。

もう、“悪ふざけ”ギリギリの会話と試聴姿勢の二人の会話に圧倒されつつ読んでみるのもいいと思いますが、ポイントはビートルズのどのアルバム、どの曲でも頭の中にスッと思い浮かべることができないと、何を言っているのかさっぱりわからないということです。

逆に言うと、ビートルズみたいに多くの人がその曲と音を思い浮かべることができるアーティストでないと、こういう本は成り立たないと思うわけです。

ビートルズのアナログ盤に、まだ未練があるマニアの方、アナログ中心に音楽をこれからも聞いて行きたいという方には価値ある本になるかもしれません。


【NowPlaying】 We Can Work It Out / The Beatles ( Rock )

2013/05/26

【簡単・3分宝塚講座 Vol.21(再演を楽しめ!)】

久しぶりの「簡単・3分宝塚講座」です。
今回の話題は、昔はあまり無かった『再演』モノについて、その私なりの楽しみ方をご紹介したいと思います。

近年の宝塚は、大劇場初出作品も、1~2年の内に再演されたり、往年の名作なども全国ツアー(昔でいう“地方公演”のこと)でどんどん再演されています。

ということは、あなたが宝塚初心者でも数年の内に、過去自分が見た作品の再演に出くわすこととなる可能性は大です。

例えば今回写真と共にご紹介する「スカーレット・ピンパーネル」というミュージカルは、星組で初演されたあと、2年と経たぬ内に月組が再演しました。

そして、その時に私が感じたことは、「トップスター」によって、さらに「組」によって、台本自体はほとんど変更が無いのに、大きく異なった印象になるということでした。

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初演星組の安蘭けい(あらん・けい)さん演じる主役のパーシーは、新婚なのにスカーレット・ピンパーネルとしての活動を隠密裏にする中で荒涼たる厳しさの只中に一人たたずみ、寡黙に突き進む、というような印象でした。
相手役マルグリットの、遠野あすか(とおの・あすか)さんは、夫の行動に不審感を持ち、自身がどう生きていったらよいのか、迷いと悩みの中でもだえるように苦しむ女性を描いていました。


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打って変わって、月組トップ大劇場お披露目公演となった再演では、霧矢大夢(きりや・ひろむ)さんの主役パーシーは、妻との関係もスカーレット・ピンパーネルとしての活動にも人として真剣に取り組み、その悩み苦しむ様子を隠そうとしない、より現実的であり、観客からは感情移入してしまうようなタイプのパーシーでした。
そして、相手役の蒼乃夕妃(あおの・ゆき)さんは、夫に不審感を抱きつつも、自分の人生を自分の思うところにより全うする・・そんな強い女性でありながら、夫に最後の信頼を寄せている、という微妙なところをあえて狙っていたように感じました。蒼乃さんの「役」の解釈は、その後の様々な公演でも特筆ものの優れたものがありました。

上記のように主演のトップ二人の演じ方によってその内容は大きく方向が変わります。
それに合わせて組子達の演技も変わってくるわけで、観ている観客も、劇場の雰囲気もかなり変わってくるのです。

「今回は再演だな、前に一度観たことあるぞ」と思われたときには、ぜひ一度観劇前に以前の公演を反芻しておいてからご覧になると良いと思います。

「おおっ、あの場面をこの組ではこう演じたか」「このトップ二人は、この場面を大事に考えているな」などと、感じたりするものです。
そんな楽しみ方もおすすめです。
「再演かぁ・・」などと思わずに、ぜひ(*^^*)


【NowPlaying】 サンデー・ヒット・パラダイス / 三宅裕司他 ( ニッポン放送 )

2013/05/25

『風呂コン』って何だ?!

今朝、起きてラジオのスイッチを入れたときに耳に飛び込んできた「ふろこん」という言葉。

んっ?と思って聞き耳を立てたが、その話はもう終わりに近づいていて、どうやらよくいう「街コン」みたいなもので、それを「お風呂」でやっているらしい・・というところまでわかって、そこで番組は終了してしまった。

で、調べてみました。
元々は、埼玉県ときがわ町と越生町の三つの温泉施設が企画・開催したということで、“60歳以上の男女”が親交を深めるコンパを温泉施設で行おうというものなんだそうです。

引きこもりがちな高齢者に集いと憩いの場を提供して、孤立を防ぐきっかけともなっているらしく、配偶者に先立たれ、人と会うのもおっくうになりがちな人にも「友達づくりのきっかけ」をつくっているとのことなのです。

実際には三つの温泉で交互に開催され、浴槽の縁に男女交互に座って足湯を堪能しつつ、おしゃべり、デッキブラシを使って石鹸をすべらせ、シャンプーボトルを倒すボウリングみたいなゲームも楽しんでいるということがわかりました。

その後は野外のお茶会なども開いていて、今までに6回の開催があり、それぞれに30名程度の参加があったとのこと。

60歳以上、というところがポイントなのかもしれない、と思いました。
第二の人生というか、今までとは異なる人たちとの、あらたな世界でのお付き合いが始まる年代をうまく考えている、と感じました。

上記のような単純に“友達づくり”ということもあるかと思いますが、男女相互が“ドキドキ”しながら足湯につかる・・ということが、気分も高揚させるのではないかな、と思いました。

ひょっとしたら『風呂コン』、これから拡がりを見せるかもしれないし、地域の中で企画する人も現れてくるかもしれません。

ラジオでふと耳にした「風呂コン」の話題でした。


【NowPlaying】 ニュース / TBS ( AMラジオ )

やってしまった・・静養中

ほんとうなら、本日も明日も仕事で大きな設営作業及び撤収作業などで、まるまる二日過ごすことになったのですが・・・。

同じ仕事で去年の12月、今年の3月に作業しているうちに「腰」に大きなダメージを受け、ついに先週、三度目の作業を待たずに時限装置が作動するようにそのときがやってきました。
“痛み”というよりも“崩壊”する感じ・・・。

腰の痛みだけでなく、つま先まで足はしびれ、さらに上半身にも痛みがしびれるように届き、この二日間の作業は断念いたしました。
関係者の方々、申し訳ない。

布団に横になると、かえって痛みがあるのでリクライニングする椅子に半身になって横になり静養しております。
申し訳なくもつらい休日となりました。

痛みを忘れるために、ラジオを聞きながらそっと過ごしています・・・。


【NowPlaying】 ラジオなんですけど / 久米宏 ( TBS-ラジオ )


2013/05/24

【ビートルズひとり雑談・第九談(ビートルズをプロファイリングした本)】

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『 Profiling ! THE BEATLES SOUNDS /不破寿夫(ふわ・ひさお)著(幻冬舎ルネッサンス)』を読みました。

著者は昭和23年生まれとのことですから,まさにビートルズ世代の方です。
青春時代をビートルズ現役まっただ中に過ごし、その後は日本フォノグラムに入られているということで、少なからずビートルズの影響を受けられて、レコード業界に進まれたようです。

この「 Profiling 」と銘々された著書は、現存する様々な書物、本人達の証言、その他つまびらかになっているビートルズのデビュー直後からの細かな事象を丹念に検証して、実は既に明らかになっている事も“真相はこういうこと”だったのではないか、と推測するというものです。

ですから、基本的なビートルズに対する知識を持っていないと、ちっとも面白くないかもしれません。

映画収録曲に別バージョンが多いのは、イギリスの演奏者組合が絡んでいること、アメリカ・キャピトル社盤のレコードの作られていった事情と、ビートルズ側(マネージャーのブライアン・エプスタインといった方が正確か)の思惑など、この本自体が「ビートルズ・その時代の推理小説」と呼べるようなものです。

様々なエピソードを一つひとつ読んでいくうちに、その時代の空気まで感じられるのでした。

青春時代をビートルズと過ごした著者の「あとがき」は、私にとっても新鮮でした。
「あとがき」に書かれていたビートルズ世代がビートルズ現役時代に感じたビートルズの新作の印象というものは、私のような“後追い世代”には絶対に感覚としてわからないものです。

特に「リボルバー」を初めて聞いたときの著者の感想は、まさに当時のビートルズ・ファンが感じたことではないでしょうか。
いい曲は次々と出してきたが、アイドル的な印象がまだ残像として残っている(日本公演も終わったばかりだった)のに、アルバムの中の曲はインド音楽有り、突き刺すようなギターサウンド有り、聞いたこともない逆回転テープループ有り、ドラッグの影響を感じさせる曲も有り、弦楽八重奏有りの、曲ごとにサウンドもバラエティ豊かさを見せてくれたニューアルバムは、どう受け取っていいのかわからなかったようです。
・・でも、それがビートルズのいいところなんですよね。

ビートルズに魅せられ、今でもビートルズのリイシューを楽しみにする著者の気持ちは、後追い世代の私も一緒です。
ビートルズに出会えて良かった、そしてまだまだ続く新しいビートルズの話題は彼らから届く近況報告としてこれからも楽しみです。

ビートルズ関連データを集積して検証した「推理本」、マニアックにビートルズを楽しむ方にはおすすめいたします。


【Now Playing】 Till There Was You / The Beatles ( Rock )

2013/05/20

【妄想対談第6弾】ジョンと私の超妄想対談その4

妄想も続けば続くもので、ジョンと私の妄想対談も4回目、ここいらへんでそろそろ終わりにしたいと思います。
では、“妄想力”を発揮してまいります!


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【はっP】ジョン、前回にお話したように、まずは1969年の「ライブ・ピース・イン・トロント」のアルバムについてですが、私はこのアルバムのドキドキするような臨場感が好きなのです。

【ジョン】そうか、そうだろう。何といってもカナダに向かう飛行機の中で曲目を決め、飛行機の中でギターを弾いて合わせたのみで、一発で本番に望んでいるのだから。
曲が始まる前にステージ裏で恥ずかしい話だが、吐いてしまったのだ。
それほど緊張した。

【はっP】レコードの中でも「うまくいくかどうかわからないけど」と、あなたが言っているのが聞こえます。曲が始まると聞いているこちらもふるえが止まらない感じです。

【ジョン】「ブルー・スウェード・シューズ」「ディジー・ミス・リジー」が終わった頃にやっと高まりすぎた緊張もほぐれ、「ヤー・ブルース」に突入したんだ。

【はっP】この「ヤー・ブルース」は凄いですね。ど迫力です。クラプトンのソロとあなたの“破れかぶれ”というか、悲鳴のようなギターソロは凄まじかった。

【ジョン】B面に入ってから、ヨーコの叫びに色々とブーイングもあったようだけどな。気にするな。そういうことだ。あれがオレ達だったんだ。


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【はっP】了解です(^^;)
では、次にまいりまして、ヨーコさんの話が出ましたので、あなたたちのファーストアルバムと呼んでよろしいのかと思いますが、「トゥー・バージンズ」なんですけど。

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本日は発表されたジャケット(「自粛[NG]目隠し入り」と、「袋にくるまれた」状態の写真を用意・・私、所有しております)を掲載しております。

【ジョン】いろいろな本でも書かれているけど、当時の妻、シンシアの留守にヨーコを呼び込んで二人で一晩かけて録音した前衛的な作品だ。
賛否両論あるのはわかっているが、レコーディングが終わったあと、私たちは初めて結ばれた・・感慨深い作品だ。

【はっP】“賛否”ですか?!、「賛」があると・・。

【ジョン】文句あるのかっ!!

【はっP】いえ、いえ、いえ、いえ・・ありませんとも(;゜0゜)
ミュージック・コンクレートっていうんですか、畏れ入りました。

【ジョン】お前、バカにしてんだろ!

【はっP】めっそうもございません。・・次、行こう・・、では、ヨーコさんのソロ・アルバムについてお話したいと思います。

【ジョン】とっととやれっ!


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【はっP】(なんか、怒り出したよ・・でも、ヨーコのアルバムはけっこう好きなんだよね、私)・・ヨーコさんのアルバムのうち、特に私が好きなのは「無限の大宇宙」と「空間の感触」なんです。
ミュージシャンは、ジョン、あなたのアルバムと同じ顔ぶれだし、演奏はもちろんバッチリなんですけど、アルバムの存在感をとても感じるのです。

【ジョン】(゚▽゚*)そうか、ふざけたヤツだと思ったが少しいいところはあるようだな、お前。
たしかに、ヨーコの音楽性が前面に出ていて、他のロック・アーティストのアルバムと比べても存在感は確かにあるだろう。

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【はっP】曲も、曲順もいいんです。
自然に聞いていられて、しかもメロディも良い曲がたくさんあります。
タイトなリズムと、余裕を感じさせるプレイ、そしてヨーコさんのやや力を抜いた感じのボーカルが絶妙です、両作品とも。
実は「女性上位万歳」と「ラン・ラン・ラン」のシングル盤も当時、私、購入しているのです。迫力あるいい演奏と曲でした。

【ジョン】現在、一般の人が手に入れられるのかどうかわからんが、オレもいいアルバムだと思うよ。ヨーコのことをとやかく言う人は多いが、このアルバムを聞いてくれれば、ヨーコの音楽性の高さがわかると思うんだ。

【はっP】同感です。
ヨーコさんは、まだまだ息子のショーンさんと音楽活動でも活躍されることと思います。
長くなりましたが、この辺であなたと私の“妄想対談”お開きとさせていただきます。ありがとうございました。

【ジョン】こちらこそ、ありがとう。けっこう言いたいことが言えたと思うよ。ファンは大事だと思った。また会えたらうれしいよ。

【はっP】ありがとうございますっ!'(*゚▽゚*)'
また企画しちゃうかも(#^.^#)
お読みいただいた皆さんにも、ありがとうございました。これにて終了ですm(_ _)m


【NowPlaying】 Dig A Pony / The Beatles ( Rock )

2013/05/19

「路地裏ビルヂング」を読みました

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四日前に腰痛を感じたと思っていたら、それが首の右側に来て、さらに右顔面に、右脇腹にも痛みが拡がり、右脚にも痛みとしびれが走るようになってしまい、昨日、今日と家で安静にしています。
ほんとうは、昨日昼にあった仕事上のイベントにも出てその様子などfacebookに上げたかったのですが・・残念です。

そんな中、横になりながら『路地裏ビルヂング/三羽昭吾(みつば・しょうご)著(文春文庫)』を読みました。

六編の短編小説によるものですが、タイトルにある路地裏の雑居ビル(築49年で、「辻堂“ビルヂング”」と表記されている)に入居している怪しい健康食品を売る会社や、無認可保育園、塾、広告会社、そして謎の客の来ない居酒屋?、オーナー達の仕事や家庭、人生の出来事を丹念に描いた作品でした。

会社での仕事への取り組み方や、自分自身の生き方というものは、ほんとうに人それぞれで、自分が考えているよりも、人はそれぞれに様々な考え方で深く生きている。普段はそれに気づかなくて、ふとしたことで人の心づかいや、生き方に“はっ”とすることもある。

そんな日常私たちがあわただしく生きていく中で見逃しているような人々の様子が淡々とこの短編物語の中で進んで行きます。
そして、六つの短編それぞれがこの“ビルヂング”に入っている人たちの物語になっていて、次々と次の物語にバトンタッチするようになっています。
やるせない人生の断片がそっと描かれた作品、ちょっとしみじみしたり、元気が少し出たりしたのでした。


【NowPlaying】 ニュース / NHK ( NHK-FM )

2013/05/18

【妄想対談第5弾】ジョンと私の超妄想対談その3

ちょっと間が空きましたが、ジョン・レノンと私の妄想対談、さらに続けて見ようと思います。
ジョンと言えば元ビートルズ、今回はビートルズ時代のお話からヨーコの音楽まで話題を拡げてみましょう。ヨーコのお話は次回になってしまうかな?話題が尽きないので。

【はっP】ジョン、きょうはあなたのビートルズ時代の音楽についてお聞きしたいのですが・・。

【ジョン】今となっては、ポールとオレの家で膝つき合わせて作っていた曲が妙に新鮮に感じる。
フロム・ミー・トゥー・ユーやサンキュー・ガールなんか、あの頃曲作りに夢中になっていたワクワクするような気持ちを思い出す・・・。

【はっP】それは映画レット・イット・ビーの屋上での「I've Got A Feeling」「One Atter 909」などでのお二人のコンビネーションに再現されていましたよ。あの“あうん”の呼吸を感じさせる演奏と歌唱は素晴らしかった。

【ジョン】もう一度二人で何かやりたかったな。

【はっP】それはファンも一緒です。お二人がステージに一緒にいる姿を見たかった。

【ジョン】しみじみしているばかりでなく、話題を他にふってくれないかな。

【はっP】失礼しました。私は「ハードデイズ・ナイト」のサウンド・トラックアルバムがあなたのひとつの完成したものだと思っていました。
曲も演奏も歌も何もかも素晴らしく、まるであなたの若さゆえの抑えきれない気持ちがこぼれだすように感じました。
「テル・ミー・ホワイ」の終盤なんかあまりの良さにふるえてしまいました。

【ジョン】あの一瞬止まったようにブレイクしてリンゴのドラムから一気になだれ込むようにラストに向かうところだろう?
あの頃はああいうアイデアに満ちあふれていたし、ジョージもリンゴも“みずみずしい”演奏をしていたんだ。


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【はっP】それと対比して、あなたの根源的な側面が如実に現れたのが「ホワイト・アルバム」ではないでしょうか。
「グラス・オニオン」や「ディア・プルーデンス」などの深く思索的な曲も新たな側面でしたし、「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」のような変拍子とワイルドな録音、それに組曲になっているという複雑なのにそれを感じさせない曲、ジュリアもギター・プレイを含めて新しいものだったし、身内のことを曲中の詞に入れるという感覚も珍しかったのでは。

【ジョン】あの頃は特にインドで曲を“作りだめ”してきたので、いろいろな曲調やプレイが混在しているな。
「・・・バンガロービル」の最初のギターはメロトロンに最初からセットされていたものだったって知ってたかい?(b^ー°)
「アイム・ソー・タイアード」など、ホワイト・アルバムのオレの曲は非常に自分に正直に作ったものだ。
書きたい曲を書き、演奏したい方法で演奏し、レコーディングも我々の好みを重要視してもらった。
おかげで、エンジニアのジェフ・エメリックなどはかなり迷惑だったと思うが。仕方ない。あれがあの頃のビートルズメンバーが個々にやりたかったことなんだ。

【はっP】アナログC面に入ってのハード・ロックとブルージーな曲と演奏の数々は私の最も好きなジョン、あなたなんです。

【ジョン】ソロになってからは、ああいう演奏がなくなってしまったかもしれない。曲も歌も力が入っていたが、演奏もギターの音色含めオレの生涯でも出色の出来だと思う。

【はっP】特に「ヤー・ブルース」は、あなたのやるせないというか、どうしたらいいんだ・・みたいな、そして退廃した雰囲気が少年の私の心を捉えました。オトナの世界にふれたような気がしたのです。

【ジョン】「エブリバディ・ガット・サムシング・・・」も、狂気の演奏だが、あの“ハチャメチャ”さがいいんだよ。

【はっP】そのとおり!d(^_^o)
そして、最後D面での「クライ・ベイビー・クライ」での苦く皮肉な感じもあなたらしいし、「レボリューション1」の“ゆるい”感じ、「レボリューション9」の怖ろしい感じ、さらにラストの「グッド・ナイト」のゴージャスで静かな感じ、バラエティに富んでましたね。

【ジョン】やれることはみなやった、そんな気がする。
それが出来たのがあの時代なんだと思うよ。

【はっP】このアルバムでヨーコが登場したわけですが、次回は、トロントでのソロ・コンサート・アルバムについて、そしてヨーコさんについてお伺いしようと思います。

【ジョン】わかった。次がラストかな。あっちの世界でジョージから食事の誘いをもらってるんだ、それが終わったらそっちに行くからさ。


【NowPlaying】 永六輔その新世界 / いなかっぺい ( TBSラジオ )

2013/05/15

そういう人なんだと思った・・の続き

昨日、こんなこと書くとまたイヤなコメントなど付けられるかもしれない・・と思っていましたが、そんなことはありませんでした。
ただ、こういう話題ってアクセス数が伸びないのが今までの経験上の理解でしたが、実はかなりのアクセス数となっています。

というわけで、この話題について、ツイッター上で私も思わず同意したツイートをご紹介します。


【@minorikitahara】さん
男の性欲を否定しているんじゃない。女のカラダを利用するのが当然、それが自然、という傲慢さを、思い切り否定したい。

・・・この「傲慢さ」については、あの人はきっと理解できない人だと思う。


【@YuhkaUno】さん
女をレイプしてしまう人が行くべきところは、風俗じゃなくて、精神科とか自助グループとか、そういう適切な治療が受けられるところだと思う。

・・・米兵が起こす性犯罪は、あの人がいう“活用”によって抑制できると思っているようだが、上記のツイートに深く同意した。


【@hyanten】さん
橋下市長の「戦時中は必要だった」発言について、友人が「オバマに『当時は黒人奴隷は必要だったと思います』と言うのと同じだよね」と。本当だよね。

・・・こう言っても、まだわかるような人じゃないだろうな、と思った。


以上です。
まだあの人のツイートは今も続いているようです。
この一件に関わらず、ツイッターでばかり矢継ぎ早に書き込んでいる人の話を私は本気になって読むこと(見ること)はしないようにしています。
ツイッターばかりやっている人は信用できないから。


【NowPlaying】 ラジオ深夜便 / 川野一宇 ( NHK-AMラジオ )

2013/05/14

そういう人なんだと思った

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きょうは仕事の都合で遅いお昼となり、近くの蕎麦屋さんに入った。
甲高い声のおばちゃんが、注文の品が出てくるまでにと、新聞をテーブルに置いてくれた。

で、それを見たらある政治家の人が在日米軍幹部に「海兵隊員の風俗業者活用を求めた」と書いてあった。“活用”?!何かの間違いか、ガセネタをつかまされてそれをそのまま載せてしまったのか、と思っていたら、本当だということがわかった。

本人のツイッターでも
「日本人は賢いから、性行為に至る前のところで、知恵をこらしたサービスの提供を法律の範囲でやっているよ。そして今の日本の現状からすれば、貧困からそこで働かざるを得ないと言う女性はほぼ皆無。皆自由意思だ。だから積極活用すれば良い。」
と書いていた。また“活用”と書いてあった。

この人がどういう人かわかりました。
自分でそう書いているのだから、私はそのとおりに受け取った。

これ以上書くと、たいてい我が社の方から「何を生意気なことを」というメールなどが届くのですが、先に言っておきます。
今回、私は何も言っていません。本人の書き込みをそのまま載せて、そういうことだと受け取った、と書いただけです。

なので、何か持論があるのであれば、自身のブログやfacebookでその論を展開してください。
人のブログで相撲を取らぬよう先に釘を刺しておきます。
自分の思うところは、自分の持つメディアでお願いします。

以上でした。


【NowPlaying】 ラジオ深夜便 / NHK ( AMラジオ )

2013/05/13

【妄想対談第4弾】ジョンと私の超妄想対談その2

【はっP】私の妄想、まだ尽きておりません(゚▽゚*)
ジョン、引き続き妄想対談よろしくお願いいたします。

【ジョン】前回で気分が良くなったので何でも答えるよ。よろしくな。


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【はっP】では、前回申し上げた私の好きなアルバムに突入する前に・・。
あなたの代表作というか、世界中でこのアルバムのテーマタイトルになっている「イマジン」という曲を知らない人はたぶんいないでしょうが、イマジンという楽曲そのものについて、そしてアルバムについてもお伺いします。
私には前回、「ジョンの魂」というアルバムは「書」のようだと申し上げましたが、この「イマジン」については、「宗教画」のような印象を受けました。

【ジョン】宗教画?

【はっP】イマジンの楽曲の中では「宗教のない世界を想像してみて」と歌われていますが、それこそが宗教的というか、日本人にとっては、宗教というものは世界的な視点でみると「無宗教」と映るかもしれませんが、実は宗教を意識しなくとも、“そこここ”に神が存在しているという考え方もできます。
それはヨーコさんの宗教観、世界観があなたに影響しているのではないかと私は想像したわけです。

【ジョン】・・そうかもしれないな。

【はっP】もっと言えば、イマジンの歌詞そのものが“ヨーコさん的”です。それにメロディも明らかにヨーコさんの持つメロディや雰囲気を湛えていると直感したのですが、違いますか?!

【ジョン】まさにそのとおりだ。楽曲「イマジン」はヨーコなくしては出来なかったと思うよ。お前は軽薄そうで、意外と核心を突いてくるな。

【はっP】だてにあなたを数十年追いかけているわけではないのですよ(゚▽゚*)大好きなんですよ、ジョン・レノンが・・・。

【ジョン】そうか、アルバム全体でも「宗教的」だと感じるのかな?

【はっP】ポールへの怨念のようなものも、あからさまに曲にしたり、ジェラス・ガイなどの名曲も非常に人間的な情緒を感じるのですが、それらが「ジョンの魂」とは異なってメロディアスに、謂わば人にわかりやすく訴えかけてくるのです。教会で宗教画を見るときのような静かな興奮が体を駆け巡るのです。


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【ジョン】なるほど。おもしろいな、お前の好きな「マインド・ゲームス」は、どんな印象だったんだ?

【はっP】ソロ活動をあなたが開始されてから、初めてバンド・サウンドを感じました。しかも、楽曲そのものも楽しめるし、楽器の演奏そのものもロック・ファンとして楽しめます。
これはソロ活動開始後初めての感覚でした。
それに、私が初めてリアルタイムであなたの新譜に接したのがこのアルバムなのです。
日本での発売は当時クリスマスの時期だったような記憶があります。
まさに、ロックに目覚めた少年が初めてあなたの新作を手にして「自分へのジョンからのクリスマス・プレゼントだ」と感じたわけです。
思い入れも人一倍ですd(^_^o)

【ジョン】そうか、そうか。
あの頃は、ニューヨークで3千マイル、太平洋の彼方を思って「You Are Here」などを書いたものだ。ヨーコの生まれた日本との距離を思い入れたっぷりに曲にした。
スタジオで寿司を取ったり、ヨーコの影響でオニオン・スライスに鰹節をかけ、インタビューに来た人たちにも食べさせたものだ。
皆、あのお金持ちのジョンが玉ねぎを生でシャクシャクと食べていたと、美味しいものを奢ってもらえると思っていたらがっかりだった、なんて書いてたんじゃないかな(*^。^*)

【はっP】当時は、あなたの精力的なアルバム制作過程が日本に伝わっていました。
そして、タイトル曲もヒットしたし、どの曲もサウンドもさることながら、演奏が良かった。
「I Know」のような、アコースティックな曲も良かったし、「Bring On The Lucie」みたいにノリの良い曲、「One Day」のようなメロディアスな曲も傑作だったし、「Meat City」は強烈なロックンロール・ナンバーでした。
「あいすいません」は日本人が一番驚きました。
ヨーコさんにあなたが、曲の中で「あいすいません」と謝っているのですから(^-^;

【ジョン】割と素直だろ、オレって(*´`*)
お前が言うように楽曲的にもなかなかイイ線いってたと思うよ、マインド・ゲームスは。

【はっP】興味深いご発言の数々、今回もありがとうございました。
そろそろ長くなってまいりましたので、続きは次回に譲りたいと思います。
次回は、ヨーコさんのアルバムやあなたのロックでブルースな一面にもふれたいと考えています。
どうか、あと1~2回はお付き合いただきたいです。

【ジョン】わかった。まかせておけ。
できるだけ、お前が喜ぶようなコメントをしてやろう。
じゃな!(b^ー°)


【NowPlaying】 “I Learned To Stutter”/Coffin Car / Yoko Ono ( Rock )

2013/05/12

「モンテ・クリスト伯/ Amour de 99 ! ! 」強い衝撃を受けた

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宝塚歌劇・宙組東京公演『モンテ・クリスト伯/ Amour de 99 ! ! 』を観劇いたしました。
前半、ミュージカルの「モンテ・クリスト伯」は、「巌窟王」の宝塚版ということで、重厚で長大な原作(といっても私は読んだことがないのですが・・)を“一本もの”ではなく前半の約1時間半で一気に演じでしまうのです。

どこをどうやって端折るのかと思っていたのですが、この重くジリジリとした演技が続くミュージカルに現代の高校の演劇部がパッと現れて、ちょっとふざけつつ孤島の監獄から脱出したり、獄中で知り合ったファリア神父の財宝をモンテ・クリスト島で手に入れる部分などはストーリーテラーとなって進めるのです。

“軽すぎる”などの批判はきっとあると思いますが、宝塚はどんどん新しい手法を試みて、“歌舞伎化”するのを避けた方が100周年を迎えるにふさわしいと思っているので、あえてOKです(b^ー°)


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朝夏まなと(あさか・まなと)さん、悠未ひろ(ゆうみ・ひろ)さんが特に今回の最悪の悪い奴を演じるのですが、すごい迫力でした。
それに朝夏さんが銀橋に出てきたときのオーラはただごとではなく、この人どんどん素敵になっていくな・・とあらためて思いました。

主演・凰稀かなめ(おうき・かなめ)さんは、前述の高校生のストーリーテラーの進行によって、渦巻く復讐の怨念は宝塚的にソフィスティケイトされ、彼女の王子様的な高貴な印象はうまく残される形で無実の獄中で老人のように朽ちていくのでした。
そして脱獄後の復讐についてもギリギリ凰稀さんの美学が保たれつつ残酷なことをしていくわけで、宝塚はこういうところが流石だと思いました。

これがラストのメルセデス(役:実咲凛音/みさき・りおん)との宝塚としての強引な麗しいエンディングに結びつきました。

凰稀さんは、心が揺れ、復讐が結果として何を生み、何を失い、何が残されるのか・・その部分を巧みに演じていました。素晴らしい!

実咲さんもトップ娘役としての美しさを保ちつつ、後半では“母”としてなりふりかまわぬ剣を持っての立ち回りが心を打ちました。
この人の役に成り切る演じ方は他の組のトップ娘役にはない独自の演じ方です。毎回、その演じる人物像が輪郭もはっきりとしていて、見ているこちらもただ感心するばかり。

さらに、緒月遠麻(おづき・とおま)さんのモンテ・クリスト伯への自らの全てをかけた「愛」に近い忠誠の演技にも驚きました。
この人が雪組から来て良かったとつくづく思いました。
こういう心の温かさを感じさせる演技はピカイチです。

ラストの急展開と人間の極限の愛に涙していると幕が降りました。
このミュージカル、素晴らしいです!来て良かった。

さらに、後半、レビュー・ショーの「アムール・ド・99」は、藤井大介先生の相変わらずの波のように寄せては返す強烈なショーでした。
どこもかしこも文句のつけようがありません(#^.^#)

今年は宝塚99周年ということで、このタイトルなのですが、かつての名作を生んだ先生方の写真が舞台上に投影されると、その先生の作品に因んだ舞台が展開されていきました。
これがまた往年の宝塚の舞台写真まで投影され、懐かしくもあり、感心したりもしたのでした。
大地真央、黒木瞳のコンビの写真も舞台上に投影され、サヨナラ公演のショー「ヒート・ウェーブ」のムース・ザ・ムーチのシーンだったような気がします。

それにフィナーレでは、二番目に歌われた歌が、その「ヒート・ウェーブ」のテーマソングでした。オールドファンにはうれしかったのではないでしょうか。

凰稀かなめさんの脚線美も、今回三列目というメッチャ近いところで拝見して感動いたしました(☆o☆)!!

それと、実咲凛音さんの美しさといったら、三列目で見ると、もうこの世のものとは思えませんでした。ほんときれかったぁ~(*^。^*)

生声もPAからの音声以外に聞こえる舞台間近の席がたまたま当選して、これも今回のうれしい大収穫でした(*^^*)

今回の宙組、素晴らしいの一語です!
見なきゃだめだね(*^^*)


【NowPlaying】 Help ! / The Beatles ( Rock )

2013/05/11

【妄想対談第3弾】1980年から会っていないジョンと私の対談という超妄想企画、数回に分けて妄想実施!!きっと二回や三回ではでは終わらない・・(*^。^*)

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実は私、最近ジョン・レノンの曲が聞こえてくると(ラジオや街で、そしてCMなどでも)、とても胸を打たれるのです。
ああ、ジョンのいい曲だ・・と。
そしてあの頃のジョンは、どんな気持ちでこの曲を書き、歌っていたのかと思うと胸が苦しくなるくらいです。

そこで遂に妄想も極限を超え、天国のジョンに対談を申し入れ・・た、という設定でお話を始めたいと思います(゚ー゚*)。oO

【はっP】ジョン、本日はどうもありがとうございます。
遂に私の妄想の中においでいただき、私との対談ということになりまして・・・。

【ジョン】ファンの妄想とはおそろしいものだ。見ず知らずのオレと対談しようってんだから・・しかもオレは死んでいる・・。

【はっP】すいません、細かいことには一切ふれずに本日はお願いいたします。
では、早速ですが、私にとっても世界中のビートルズ・ファン、ジョン・レノン・ファンにとっても、ロック好きにとっても、ポピュラー・ミュージック好きにとっても、あなたの音楽は今も生き生きと耳に飛び込んできます。
つい昨日も「恋する二人(I Should Have Known Better)」をクルマの中で聞いていて、胸一杯に幸せを感じていました。

【ジョン】えっ!あ、そう( ゚Д゚)、あれも最初の映画のために作った曲だけど、今聞いてみればけっこういいかもな。
オレ達ビートルズのメンバーは知らなかったけど、ステレオ盤の方は、最初のイントロのハモニカがいったん止まるんだよな、でも聞いてみるとステレオはキラキラしてダブルトラックのボーカルが素晴らしいんだ。

【はっP】ははぁ~m(_ _)m、まさにそのとおりです。大好きなんです。

【ジョン】そうか、そうか、お前はけっこうイイヤツじゃないか(*^。^*)
なんでも聞いてみてくれ。


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【はっP】では、遠慮無くd(^_^o)
私、最近あなたのソロになってからのアルバムの中で一般的に評判がイマイチな・・ごめんなさい・・「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」が自分のロックな感性にしっくりきているところなんです。
飾らないサウンドと、シンプルな楽器構成、基本的にがっしりとしたリズム、さらにあなたが歌いたいことをストレートに歌いきっているのが魂に訴えかけてくるんです。

【ジョン】お前、けっこういいこというじゃないか。あの頃のオレはこわいもの知らずだったし、ヨーコのバックアップもあって、自分の主張したいことに気づき始めて、ちょっと性急だったかもしれないが、やるだけのことはやったと思ってる。

【はっP】なるほど。「ちょっと政治的過ぎる」ということを言う人もあるかと思うのですが、あれがあなたの持ち味だと今さらながら思っています。もう一度皆に聞き直してほしいですね。
重いが、速いパンチが繰り出されるボクサー、そんな感じです。今も。

【ジョン】ありがとう。なんだかうれしいな。


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【はっP】ソロのお話になりましたので、ソロ活動の中で一般的には、ソロ・デビューアルバム的な認識の強い「ジョンの魂(John Lennon)」についてふれてみたいと思います。
当時のヨーコのアルバムと“おそろい”のアルバム・ジャケットで、非常にシンプルで骨太な演奏が心に残る作品だと思うのですが・・・。

【ジョン】そうだな、「アイソレーション」「アイ・ファウンド・アウト」「ゴッド」などは気に入っている曲だし、「マザー」はオレ自身の“シャウト”というよりも“スクリーム”を前面に出した曲で、当時は世間的にもセンセーショナルな曲だったかもしれないが、オレ自身にとっても画期的な曲だった。しかもリンゴの究極のシンプルドラムが一番の特徴かもしれない。

【はっP】音楽というよりも、一幅の「書」のような印象を受けました。それに俳句のような、少ない言葉で心象を表す、そんなある意味芸術作品的な部分も感じたのです。

【ジョン】そうか、・・ヨーコからの影響もかなり大きかったかもしれないし、そんな印象を持つのも当然かもしれない。
あのアルバムでビートルズのしがらみから抜け出ようとしていたんだろうな、今にして思えば。

【はっP】今でも「名アルバム」ですからね(*^-^)

【ジョン】ありがとう、だいぶいい感じで進行しているから、これからも対談を続けられそうだ。第二回目もOKだぞ!(b^ー°)

【はっP】ありがたきしあわせm(_ _)m
次回は私のフェイバリット・アルバム「マインド・ゲームス」についてもお聞きしたいと思います。
よろしくお願いいたします。


【NowPlaying】 What A Bastard The World Is / Rock ( Yoko Ono )

2013/05/10

舟を編む・・しみじみと読んだ

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[2012年・本屋大賞第1位]と、帯にうたわれていた『舟を編む/三浦しをん著(光文社)』を読みました。
ときどき本屋で見かけては読んで見ようかどうかと迷っていたのですが、一旦手にしてみたら夢中で読み切ってしまいました。

『大渡海』という辞書を編纂する、とある出版社の一部署で一心不乱に情熱を傾けている青年(・・物語の途中でいきなり15年経ったシーンになり、風采の上がらぬ若者は風采の上がらぬオジサンになるが・・)と、同じ部署にいる人たち、さらにその辞書に関わる人たちのお話でした。

主人公は、ある日その辞書編纂部門に配属され、その独特の言語に対する感覚、言語の海の中での言葉への深い研鑽がただならぬものであることが徐々に発揮され、正社員が自分ひとりになってしまったときにも黙々と編纂作業を続けます。

そして、その主人公のわけのわからないラブレターに心惹かれ、結婚してしまう美人板前の香具矢(かぐや)さん。
ファッション関係の雑誌部門から辞書編纂部門に異動してきた若い女性、主人公の馬締(まじめ)さんの素質を見抜いた上司、辞書監修に命を掛ける先生、ちょっと不真面目だけど心優しい先輩など、登場人物のキャラクターも魅力的な人ばかりでこのストーリーは展開するのでした。

随所に出てくる言葉の解釈や、辞書に使われる「紙」への注文(“ぬめり感”と文中で製紙会社の担当に指示していた)のただならぬこと、どれをとっても興味深いことばかり。

そして、辞書が15年以上も掛かって出来上がる様を読んで、本好き、言葉好きな私には震えがくるほどのうれしさのようなものがこみ上げてきました。
それに、主人公の馬締さんや、若手女子社員で最初は「わけわからん」と嘆き続けたがやがて辞書・言葉の魅力に引き込まれた岸辺さんにダメ出しされて何度も紙を漉き直してやっと完成した時の製紙会社の社員と岸辺さんの喜びの描写には思わず泣いてしまいました。

私もこれに比べれば些細なことですが、過去に4年間の歳月をかけ、ビートルズのオリジナル作品全213曲+5曲(イエローサブマリンのオーケストラ曲)を丹念に聞いて「ザ・ビートルズ研究レポート」をホームページにアップしたことがありますが、その達成感は我ながら充実したものでした。
それの何万倍もの喜びと静かに押し寄せる感動が、この物語にはありました。
ここ10年間に読んだ本の中でも“ピカイチ”の良さでした。

ものごとに没頭し、ある世界のある境地に達する瞬間の素晴らしさが伝わってきます。
それに悪い人が全く出てこないのもこの物語の優れたところです。

おすすめはしません。私ひとりでしばらくは感動の余韻にひたりたいと思います。


【NowPlaying】 Blood Bank / Bon Iver ( Slow Life Music )

2013/05/07

【ホンダのN-BOXに乗る機会があった】

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写真のクルマ、話題のN-BOXというホンダの軽自動車です。
現在乗っているシビックの点検時に代車としてホンダが貸してくれたものです。
“軽”が弱点と言われていたホンダにとって、救世主となり、売れに売れているクルマだそうです。
「どうぞ乗ってみてください」とすすめられたので、乗ってみました。


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まず、背が高いです。そしてフロント・マスクもけっこう“いかつい”ですね。
デザイン的に好みかと言われるとそうでもないのですが、存在感はあるし、他の同傾向のクルマと比較しても明らかに区別できるルックスだと思いました。
それに、“軽”っぽくない・・・。


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運転席から見た計器類なども、ちっとも安っぽくないし、細部に渡り作り込みがきちっとなされているという印象でした。
メーター類のランプの灯き方も通常の小型乗用車と比べても遜色ないもので、「軽だから」という部分は感じませんでした。


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後席は、写真を見てもわかるとおり、広大です。
特に着座して自分の膝頭から前席シートまでの空間は、よく「こぶし何個分」などという表現を用いますが、5個でも6個でもいくらでも入るくらいの余裕がありました。
それに、後席シートを畳むと、広大な荷室が現れ、自転車を立てたまま人間も一緒に乗り込めるのです。これは実際にすごいことだし、私も子どもが自転車通学しているときに感じたのですが、必要なことが遂に軽自動車で手に入ったということで、たいへん喜ばしいd(^_^o)


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また、前席左側の三角窓的なところに車内に絶妙な角度のミラーが二つ設けられていて、これが車左側面下部の“死角”を見事にカバーしていました。これもよく工夫されていると感じました。

で、乗ってみた感想も、軽自動車らしからぬ、ぐっと落ち着いた乗り味でした。しっかりとしていて、ドタバタしたところがありません。
しかも、ノンターボのナチュラル・アスピレーションであるにもかかわらず加速について特に不足は感じませんでした。

これは売れるねぇ、実際に売れまくっているようですが、うなずけます。日常に使用するのに、不満を持つ人はいないと思います。
少子化、高齢化が進む現代には、人の生活にしっくりと馴染むのではないでしょうか。

ほめてばかりでしたが、実際にわずかな時間の代車でしたが、かなりの魅力を感じました。
日本の軽自動車に対する取り組み、作り込みはすごい。
他メーカーも負けず劣らずのクルマをどんどん出してくるでしょうね。

俳句の「五七五」のように、取り決めというか、規則というか、軽の660CCで、サイズはここまでという「枠」があると、逆に日本人は良いものを生み出すのではないかと、つくづく思ったのでした。


【NowPlaying】 天気予報 / NHK ( AMラジオ )


2013/05/06

「乙一」の怪異譚を読んだ

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ファンタジー・ホラーとでも呼べばよいのか、『平面いぬ/乙一著(集英社文庫)』を読みました。

石ノ目

はじめ

BLUE

平面いぬ

という四編が集録されているのですが、四編とも全くタイプの異なるファンタジー・ホラーでした。

「石ノ目」は、不思議な石を発見した山に二人で入り、負傷して助けられた山中の家には女性がいて、食事などを出してくれるのですが、目を合わせると石にされてしまうという・・ずっと背面越しに相対する不思議な話。
落語にも似たような噺があったかと思うのですが、一番古典的な恐怖を感じさせられました。でも、乙一独特の“ゆがんだ”主人公と山中の女性(老婆?)との関係が最後まで不可解なところが読み応えのあるものでした。

次の「はじめ」は苦し紛れについた嘘から出た空想上の少女が現れ、8年間に渡って最初は小学生だった少年二人が高校に入るまで放課後や休日の行動を共にする話。
これは、「世にも不思議な物語」風なのですが、やはり乙一独特のニュアンスがたまらない作品でした。
空想の人物が亡くなる・・というのも乙一らしい展開でした。

「BLUE」は、うってかわって“トイ・ストーリー”のような話。
舞台は外国。怪しい骨董店で買った生地でつくったぬいぐるみが動きだし、話しだし、そして買われていった家での哀しいストーリーでした。
これは現在の日本の世相、人の生き方にまで実は及んでいる本格派な作品だと思いました。
ただの「玩具話」ではないことに気づけるかが、一番の読みどころです。

最後「平面いぬ」は左腕に入れた犬の刺青が勝手に動き出し、犬として体の中で生きるという、これまた奇想天外なお話ですが、自分以外の家族がそれぞれに余命宣告を受けてしまうという考えられない展開をみせ、主人公の女子高生の“投げやり”そうで、真剣な行動に目が離せない・・そんなお話でした。

どれもこれも全く異なる乙一四作品。
すごい組み合わせでした。
ファンタジーでホラーな不思議本、読んでみてもいいと思います。


【NowPlaying】 Tomorrow Never Knows / The Beatles ( Rock )

2013/05/04

【 ジャズ喫茶 BROOKLYN で会おう 2/2 】

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前回からの続きです。
蕎麦屋で食事をして、実相院を散策した先生ご夫妻と私の三人は、ジャズ喫茶ブルックリンへ。

開店早々です。
相変わらずJBLとマッキン、そしてアナログレコードの組み合わせは最高です。
灯が入ったばかりのアンプですが、快調にボーカルもののアルバムが鳴り出しました。
先生ともすっかり知り合いとなっていたマスターが美味しい珈琲を淹れてくれています。

掛かるレコードそれぞれを話題に私たち三人は、積もる話も折り込みながら会話とジャズを楽しみました。


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喫茶店を出るときに先生から「出がけに書いたから読んでみてくれ」と渡された手紙。
そこには不思議なオブジェのようなものも入っていました。
四角い枠に十字に糸を張っているもので、先生の手づくりです。

先生は、景色などをこの器具?で見ながら、作品の構図を決めるのだそうです。
不思議とこれで見る切り取られた景色は、ただそのまま見たときよりも何か違って見えるのです。


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私も風景などをかざして見てみました。
先生からの手紙には、「これで構図についてあれこれ決めていくように、自分の生きて行く視点、仕事上の視点も角度を変えて、見方を変えて自分らしくしてみたらどうか」と書かれていました。

何て素敵な言葉をいただいたのか、と思いました。
それに手作りのファインダーのようなものも添えてくれるなんて・・・。
こういう人に自分はなれるだろうか、・・と、ふと思ってしまいました。


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さらに別れ際、奥様が運転してきたクルマのトランクから、先生の描いたジャズ・ライブ(アトリエで行った先生の絵画とジャズのコラボの時の様子が描かれているもののようです)の額入りの絵をくださいました。

今、部屋に飾ってそれを見ながらこのブログを書いているところです。

先生、奥様ありがとうございました。
ネットなどとは無縁の先生なので、照れずにここにお礼を書きます。


【NowPlaying】 Earmon Jr. / Freddie Hubbard ( Jazz )

2013/05/03

【 ジャズ喫茶 BROOKLYN で会おう 1/2 】

このブログで何度かご紹介した私の中学時代の担任の美術の先生。
実は作年末に展覧会を開催中に大病をして大きな手術を受けていたことを手術後に先生から電話をもらい、知ったのでした。

その後のようすが気になり電話をしたこともあったのですが、たまたまタイミングが悪く電話がつながらない状態だったので、先日思い切って手紙を書きました。

その後こちらに電話をいただき、先生は自宅で療養中であるが、徐々に良くなられているとのこと・・安心したのですが、たまたま「もし御加減がよろしかったら、先生の好きな八街市のジャズ喫茶「ブルックリン」でお会いできたらいいですね。」と手紙に書きました。

そして、私の手紙が届く直前に、先生ご夫婦で「体調も良くなってきたので、ブルックリンでジャズでも聞こうか。」と言っていたところだったのだそうです。

・・互いの気持ちが千葉市と旭市という遠い場所に住みながら通じ合っている、そんな不思議な出来事にうれしくなりました。

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とりあえず、食事してからブルックリンに行こうと決まり、JR八街駅で待ち合わせ。古い蕎麦屋さんに入りました。
その際、先生が三十年くらい前にこの駅前のアーケード街で酒をよく飲んだものだという話が出て、先生と商店街の裏側に回ってみると、写真のようにその跡がまだ残っていました。

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レトロで、丁度良い雑多な雰囲気が私の心に“じい~ん”と沁みました。
先生もとても懐かしそうでした。

そして、先生ご夫妻と古い木造の蕎麦屋で食事。
つもる話もそこそこにジャズ喫茶に向かったのですが、開店までちょっと時間があったので、先生が初めてブルックリンに来たときに道に迷ってたまたま見つけたお寺まで散策することにいたしました。

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実相院というこのお寺、先生が迷い込んだときには、木々がうっそうとしていたとのことでしたが、きょうはかなり伐採された状態になっていて、先生、ちょっと残念そうでした。でも、さわやかな風が吹いていて、三人で清々しい気分でお参りできました。

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実は先生ご夫妻、先生のお体の具合の方が心配なのに、私の手紙を読んで逆に私の心配をしてくれていました。

文面からいろいろと読み取られて、歩いていると私の隣に交互に並んで、そっと私にアドバイスをいただいたり、あたたかい言葉をかけてくださいました。
ほんとうにうれしかった・・この先生に教わってよかった・・とつくづく思いました。そして奥様も素晴らしい方で、ありがたかった・・・。

長くなってしまいましたので、ジャズ喫茶に入ってからのお話は次回のこのブログで。それではまた。


【NowPlaying】 Cherokee / Eunah Cho ( Jazz )

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