『モンテクリスト伯/Amour de 99 !!』再度観劇記
以前、表題の宝塚歌劇・宙組東京公演『モンテクリスト伯/Amour de 99 !!』について観劇記を載せましたが、その後に一回観劇をしておりますのでそのときの印象もちょっとご紹介しておきます。
モンテクリスト伯は、「巌窟王」の宝塚版ですが、前回書けなかった蓮水ゆうや(はすみ・ゆうや)さんと純矢ちとせ(じゅんや・ちとせ)さんが演じた検事総長夫妻について。
蓮水さんは、いったんはいい人かと思った瞬間、一転して主役・凰稀かなめ(おうき・かなめ)さんを孤島の監獄に送り込む、自身の出世の為には怖ろしいことをする役ですが、その瞬間の心模様の変化を表情や雰囲気で見事に演じていました。
さらにその20年後に一気に場面転換したときにも、髭も含め、貫禄ある演じ方と、結局は自分も奥さんに騙されていたという悲惨な運命に翻弄される姿を短時間にうまく表現していました。
その妻役の純矢さんも、“ずるい”というにはあまりにも“あくどい”女性を演じたのですが、すごい迫力でした。
なかなか宝塚の数多の娘役の中でもここまで演じられる人はいないでしょう。素晴らしかった。
そして、その純矢さんに負けず劣らずの演技を見せたのが、私の大好きな愛花ちさき(あいはな・ちさき)さんです。
銀行頭取の貞淑な妻をずっと舞台上で演じていたかと思うと、ダンテスの復讐が猛威を振るう中、ついに本性を現すところではその“豹変”ぶりに「これは僕の愛花さんじゃない」と、思わず“素”になってしまった私がいました(^-^;それほど“こわい女”に激変していたのでした。お見事。
今回もラスト付近の凰稀さんと実咲凛音(みさき・りおん)さんの愛している人を殺してでも子供を助けるという立ち回りに胸が詰まりました。ますます迫力を増していました。
そして、ラストの大どんでん返しでは、客席のあちこちから“すすり泣き”が聞こえてきて、どんどん良くなる宙組の本領発揮です。
そして、それを助ける緒月遠麻(おづき・とおま)さんの心に訴えかける名演!さすがでした。
ショー「アムール・ド・99」も、最初のライトが点いた瞬間の客席の驚きから始まり、スピーディーでパワフルな歌とダンスに圧倒されました。
宙組が誇る“超イケメン男役軍団”の大階段での「燕尾」でのダンスにうっとりしない人はいないでしょう。しかも全員赤いバラを手にしていて、最後には銀橋(オーケストラ・ピット前のエプロンステージ)でトップスター凰稀かなめさんが客席の一人にそのバラを捧げるのです。貰った人は一生の思い出ですね(*^^*)
凰稀さんと実咲さんのトップコンビのダンスも、とても麗しい感じで私は大好きです。まだ二人は二作品を見せてくれただけですが、これからの期待はさらに大きくなりました。
宙組、相変わらずイイです'(*゚▽゚*)'
【NowPlaying】 Dig A Pony / The Beatles ( Rock )
« 天保山って山を知ってましたか | トップページ | マイレージ、マイライフ( Up in the Air )を見た »
「宝塚」カテゴリの記事
- 宝塚歌劇を長いこと見てきたという人に会った。(2024.08.14)
- 俳句を詠んでみる_0138《宝塚俳句[ミュージカル Me & My Girl に登場した弁護士役 未沙のえる さんの名演に捧げる]》【 お屋敷の弁護士 胸に薔薇ひとつ 】(2024.06.21)
- 俳句を詠んでみる_0132《宝塚俳句[※個人的な思いで創った句です。宝塚歌劇団、元花組娘役 青柳有紀さんに捧げる]》【 緑さす とどけ ナーヴの ボーイソプラノ 】(2024.06.15)
- 俳句を詠んでみる_0126《宝塚俳句[ミュージカル、「エリザベート」で宝塚歌劇に新たな一頁を加えた一路真輝さんを詠む]》【 一路真輝 蝦蛄葉仙人掌(しゃこばさぼてん) 黄泉(よみ)の国 】(2024.06.09)
- 俳句を詠んでみる_0120《宝塚俳句》【 大晦日(おおみそか) 幻のアーニーパイル 】(2024.06.03)
コメント
« 天保山って山を知ってましたか | トップページ | マイレージ、マイライフ( Up in the Air )を見た »
ともちゃんさん、続いてコメントありがとうございます。
(*^▽^)/
黒燕尾、よかったですよねぇ~(*^^*)
実咲凛音さんの後半部の演技についても同感です!
今回の舞台は何度か見てみたくなる作品でした。
凰稀さんもいいトップになりそうです(*^_^*)
・・・遠征・・って・・“むら”ですか?
うらやましいです(゚▽゚*)
投稿: はっP | 2013/06/04 23:25
はっP様、おはようございます。
ショーの黒燕尾での群舞、圧巻ですね。
ノックアウトでした♥
私は、現在は贔屓の組は特にないのですが、宙組は黒燕尾が1番似合う組ではないかと思っています。
今回はキラキラした装飾が一切ないシンプルな燕尾服ですが、それが赤いバラの花を一層引き立てていいですよね。
私は、万が一かなめさんからバラを差し出されても、その瞬間フリーズしてしまって、身動き出来ない気がします。
実咲さんは前作「銀河英雄伝説」では出番もかなめさんとの絡みも少なく、娘役さんトップとしてどうかしらと判断しかねましたが、今回は素晴らしいと(特に後半歳を重ねてからの演技)思いました。
出来ればもう1度拝見したかったです。
週末は遠征してきます✌
投稿: ともちゃん | 2013/06/04 09:22