東京珍景録を読んだ(見た)
『東京珍景録/林望著(新潮文庫)』を読みました。著者が撮影したカラー写真もふんだんに掲載されているので、“見た”部分も多かったのですが・・。
この文庫本自体が平成11年発行(オリジナルは平成8年刊行とのこと)の古いものです。ブックオフで目にとまり、思わず手に取ってしまっのですが、買ってよかった(^-^)、おもしろい本でした。
日本書誌学や近世国文学が専攻の著者ですが、なかなかどうして写真の腕前もたいしたものです。
日常、目にしているものはある意味“慣れ”てしまって、実は非常に興味深い「形状」や「歴史」などを持ち合わせているのに見逃している、そんなものを追いかけて写真を撮り、論評を加えているのがこの著書です。
大正から昭和初期にかけての古い水道塔や、ビル建築のデザインを事細かに紹介したり、戦前の橋の欄干のデザインや古い洋館の出窓など、小さなものにも目が届いていて、どれもこれも興味深いのです。
私が大きく興味を引かれたのが、いわゆる「看板建築」という店舗建物の上部に看板を掲示できるようなデザインされた部分を持ち合わせている建物のデザインです。
千葉市内、あるいは近隣の市町村にもクルマで走っているとそんな建物を見かけることがあります。
旧街道沿いなどに、いまだ散見されるのですが、ぜひ私もあらためて千葉にあるそれらを観察し、ブログ、ホームページなどに掲載してご紹介したいと感じました。
それに、古い水道塔も確か千葉大病院付近の小高いところに存在しているのを見ているので、そちらにも接近してみたいと思います。
身体がまだいうことをきかないので、すぐさま行動に移せませんが、ぜひ実現したいと思います。
【Now Playing】 Through The Fire / Manhattan Trinity ( Jazz )
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コメント
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みいさん、こんちには!(^-^)
この本にも書いてあったのですが、自分で日常気にしないとこういう珍景にはなかなか気づかないものです。
ちょっとした水飲み場の石の流しや水道の蛇口などにもレトロなものがあったりもしますし・・。
近頃では、近所を散歩することすらなくなってきて、もっと色々歩いてみると発見があるかもしれないな、と思いました。
みいさんも、ぜひ“珍景探検”を!( ´ ▽ ` )ノ
投稿: はっP | 2013/11/03 13:00
こんにちは!
わたしもこんな珍景?興味あります。
面白そうな本ですね。
普段何気なく見ている風景の中に、懐かしいものを感じる時ってあります。
これからは、よく観察してみようと思いました。
はっPさん、早く元気になられて、面白い場所、景色探訪できるよう祈ってます。
楽しみに待っています^^。
投稿: みい | 2013/11/03 11:42
総武食堂さん、こんばんは(^-^)
そうですね、威厳あるというか、明治時代のものは大正~昭和期のものとは明らかに異なりますね。
私の好きな大正~昭和にかけての建築などは、まさに身の丈、そんな感じがします。
だからノスタルジーをより感じるのかもしれません。
千葉大の水道塔は「水源塔・すいげんとう」って呼ばれていたのですね。うれしい情報です(^o^)
きっとまだ残っているそんな時期の建築やデザイン、ぜひ探訪したいと思います'(*゚▽゚*)'
投稿: はっP | 2013/10/30 23:47
大正から昭和初期の建築、いいですよね。
明治の虚勢を張ったそれと違い、細かいですが日本人の身の丈にあったモノ(気質?財力?)を表しているように感じました。
大きな建築物より小さな商店の設えなどで見かけては子供ながらに興味をひかれました。
同時にやっぱり私の世代には独特な郷愁を感じますかね~。
それに比べスカイツリーって。。
千葉大横の水道塔、中学校に通う通学路が千葉大の裏門から坂を登っていくルートだったのでそれこそ日常的に視線に入っていました。
当時はなぜが「すいげんとう」って呼んでましたね。
また懐かしい話題をありがとうございます♪
投稿: 総武食堂 | 2013/10/30 17:48