曽野綾子さんの新書
『人間にとって成熟とは何か/曽野綾子著(幻冬舎新書)』を読みました。
先だって中学時代の担任の先生から電話があり、「ラジオで話しているのを聞いたがこの人の話は面白いな」と言われたのがたぶん曽野綾子さんのことではないかな、と私は想像いたしました。先生のうろ覚えの記憶からたどっていくと・・たぶん。
「人間の成熟とかそんなタイトルの本が今出ているらしいぞ」と言われ、早速探して見ました(^_^)
たぶん、この本だと思うので読んでみました。
曽野さんがこの本で書いているような内容は、時々産経新聞の囲み記事で拝見していましたが、けっこう読んでいて痛いところを突かれたと思いました。
ベストセラーらしいので売り上げに影響するといけないので、詳しく内容にはふれず、私が「?!」と思ったフレーズを抜き書きしてみようかと思います。
○彼らは会議の席で自分の仕事を発表するときも「開催してございます」とか「分かれてございます」などと言う・・・と霞ヶ関の人たちのことを書いていました。
「開催しております」「分かれております」と言え・・と。
これは、私もここ数年そう思っていました。
○威張る人は言葉遣いでわかる。初対面の人に「ああ、そう」「ご苦労さんだったね」などと言うそうです。
これも思い当たりますねぇ(^_^;)
威張る人の中には、素早く相手を見て、この人の前では威張ってはいけない、ということを見極め、きわめて気さくに謙虚に振る舞いながら、そういう相手のいないところでは、人が変わったように威張る人がいる・・とも書かれていて(^^;)そうですよねぇ、まったくそのとおりだ。
○全紙(新聞の紙面をまるまる一ページ使う)広告でオリンピック誘致していたものを見ても怒っていました。
『私、浜●雅●は東京招致できたら、開会式のどこかのシーンで必ず見切れます。-ニッポンのために、インターネットができることを- あなたの公約も募集中。』という文言が掲載されていたとのこと。
まず、「見切れる」という業界用語は、曽野さん世代にもその下の世代でも、あるいはテレビばかりは見ていないという人にも全くわからない用語です。
「面倒を見切れない」という表現ならわかるが、こういう使い方は日本語にはない。と、はっきりおっしゃっています。私も同感。
また、一般人は「公約」する立場にないとも。これも同感。
広告主のGR●Eもどんな会社だか全く説明がないというのも、同感でした。
知らない人がたくさんいる、という現実を完全無視です。
他にはたぶん誰も書かないと思うのでここに書いてみました。
○著者の友達がA●Bに対して「どのチャンネルを廻しても、幼稚園生のお遊戯会みたいなのばかり見せられてうんざりだったわ。うちの孫のお遊戯褒めるだけで手いっぱいで、とてもテレビの番組まで楽しむ余裕ないのよ」と発言したのを「その言葉に笑いこけた」と書かれていました。
一人の芸では、到底観客の期待に応えられないから、数を揃えて見せれば若さという素材だけで金になる。という計算が見え見えである。・・と、辛辣です。
私も、ただジャンケンするところを見せるだけで一儲けするのを見て同じようなことを感じました。
今回は私が気になったフレーズだけをピックアップしましたが、読み込むと深く、ちょっと反省させられるような内容が詰め込まれていました。
売れている最中の本を取り上げたのは久しぶりですが、売れるだけのことはあると思いました。「あきらめることも一つの成熟」というキャッチコピーも響きましたm(_ _)m
【Now Playing】 P.S. I Love You / The Beatles ( Rock )
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みいさん、こんばんは!'(*゚▽゚*)'
この本を読んでいると、「こうだ」と思い込んでいたことが、視点を変えると別の側面も見せてくれる・・そんなことに気づかされたりもしました。
それに、曽野さんはけっこう「駄目だ」と思わず突き進むタイプなんですね。
私もいろいろ考えさせられました(^_^;)
投稿: はっP | 2013/11/13 22:29
こんばんは
あ、この本わたしもつい買ってしまいましたよ。
今読んでいます。
あきらめることも一つの成熟とも書いてありましたね。
いろいろ考えさせられる一冊ですね。
投稿: みい | 2013/11/13 21:48