「人間は笑う葦(あし)である」を読んだ
『人間は笑う葦である/土屋賢二著(文春文庫)』を読みました。
またまたブックオフで86円!d(^_^o)
この人のエッセイは何度か読みましたが、最初の頃は笑って読んでいました。
日本人的な笑いよりも、よくある海外のちょっと“ひねった”皮肉の効いた笑いが楽しいのです。
今回読んだこの本は、文庫化が2001年とありますので、実際に書かれたのは15年以上前のことだと思います。
あらためてユーモアエッセイとして楽しもうとしたのですが、どうも笑いのパターンがいったん“ひっくり返して”可笑しいところがあるのですが、その先でもう一回“ひねった”形になっていて、そこまで“捻くり返し”て行くと、逆に「苦い」感じが残ってしまい、「後味」が悪いのです。
どこを読んでもそんな感じで、痛快に笑い飛ばす・・というふうにはならなかった、というのが正直な感想です。
わかりやすくいうと、「結局人は愛すべき存在である」というわけでなく、「人は煮ても焼いても食えない存在だ」ということになり・・いやな感じが残ってしまった。・・そんな印象でした。
特に身近な人達に対しての書きっぷりが、そんな印象が強く、書かれた人は笑って許してくれるのか・・許してくれるなら、人間が出来ているのか、それともそれを越えた仲良しなのか、一傍観者としての読み手の私は戸惑ってしまったのでした。
・・そんな感想です(^_^)。
さあ次の本に取り掛かるか。
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