宝塚歌劇・花組東京国際フォーラム公演『 ミュージカル・Ernest in Love (アーネスト・イン・ラブ)』を見て来ました。
表題の花組東京国際フォーラム公演を観てまいりました。
この公演は、花組の新トップ娘役が花乃まりあ(かの・まりあ)さんに決まり、いよいよ明日海りお(あすみ・りお)さんとの新トップコンビの東京お披露目となるものです。
原作はオスカー・ワイルド、イギリス貴族の厳格そうで、でもその窮屈さからその身を解き放ち、“いつわり、架空”のもう一人の自分を作り、なりすまし、そこで出会った女性との面白可笑しい恋の物語です。
そこに加わる主人公アーネスト(役:明日海りお)の出生の秘密が、また物語を愉快に感動的に盛り上げます。
いきなり舞台上、上手奥には、小編成のオーケストラが居て優雅な演奏でこれからの期待を盛り上げる演奏が始まります。
指揮者もダンスさながらの身振りで楽しい雰囲気満点。
開幕の演奏が終わると、オーケストラの周囲には、上部から降りてきたケージが取り囲み、舞台上にオーケストラの素敵な演奏スペースが設えられました。これもいいなぁと思いました。
そして、明日海さんにぴったり、そして現在の花組にもしっくりと来る、優雅でやわらかな歌とダンスが始まり、もう“うっとり”でした。私が最も好きなタイプのミュージカルです。
明日海さんの真面目だが、どこかちょっとゆるい、出生について謎を抱える主人公アーネストのキャラクターは、観客席の皆さんも完全に「まあ、みりおちゃん(明日海さんの愛称)たら、素敵なうえにちょっとおっちょこちょいなのが可愛いわぁ・・」(*^_^*)というような圧倒的“みりお贔屓”の中、華麗に、楽しく、愉快に演技も歌も(歌もとてもよく声が出ていて、しかも伸びが良く、きれいな声質でした)ステージ上に花が咲くように繰り広げられました。
相手娘役の花乃さんも、とても歌が良く、軽々と歌っているのに、よく“通り”、愛らしい部分と、現代娘らしいハキハキとして、はつらつとした部分も魅力的な、いい娘役でした。想像通りの元気で可愛らしい娘役です。
明日海さんにも合っていたと思います。これからが楽しみです。
そして、準主役となった芹香斗亜(せりか・とあ)さんも、“もりもり”とキュウリのサンドイッチを食べつつ(^^;)、明日海さんと多くの舞台上でのやり取りも力いっぱいの熱演で、ちょっといい加減だけど、恋に落ちたら一直線な憎めない貴族を素敵に演じていました。とても良かったですよ、お世辞は抜きです。
そして星組から組替えで来た娘役の城妃美伶(しろき・みれい)さんは、芹香さんの相手娘役として、実に可愛く、そして元気に、楽しく、表情豊かに、舞台を花乃さんと共に満開の花を咲かせるように演じ、歌っていました。これも文句なしの良さでした。
特に花乃さんとの仲良くなったり、罵り合ったり、よりを戻して協力して明日海さんと芹香さんをとっちめたり、(#^.^#)舞台の愉快な部分での一番の盛り上がりを見せるところでも大活躍で、客席は爆笑に・・。
組長の高翔みず希(たかしょう・みずき)さんの気品があって、ちょっと愉快な舞台進行も花組らしい優雅さが漂い、悠真倫(ゆうま・りん)さんのブラックネル婦人はこの物語の“芯”ともなる大事な役で、実に見事に、重々しい演技と、その中で台詞も間合いも、身振りも、全てが巧みで・・素晴らしかった!'(*゚▽゚*)'
城妃さんの家庭教師役で、独特のキャラクターを持つプリズムを演じた芽吹幸奈(めぶき・ゆきな)さんも、この物語にスパイスを効かせていました。心憎い演技のうまさです。
もう、このミュージカルは最初から最後まで音楽もストーリーも、演技も楽しめる素敵な演目でした。
明日海さんが、一番肝心なところで、名前を間違えたり、過去形で言わねばならないところを現在形で言ってしまい、「そうじゃない」「ちがった」と付け加えながら訂正したりするドタバタもありましたが、もうねぇ、私の周りのお客さまったら、「きょうは良かったわぁ、運がいいのよ、みりおちゃんの台詞間違えに出会えるなんて、“ツイてる”って感じ」f(^^;・・と、全然気にするところもありませんでした。
明日海りおファンは皆、絶対の応援体勢ですね、盤石です(*^^*)
ま、いろいろドタバタもありましたけど、私も明日海・花乃コンビ、そして芹香さん、城妃さんのコンビ、花組のふんわりとやさしく美しいミュージカルに文句はありません(#^.^#)
とにかく、明日海さんというこんな美しい男役がいるのか、という存在に溺れてきました。
花組、大劇場、東京宝塚劇場での本公演トップお披露目がまたものすごく楽しみになりました。花組、いいねぇ!!'(*゚▽゚*)'
【Now Playing】 百年目 / 桂米朝 ( 落語 )
« 【ビートルズひとり雑談・第十二談 ビートルズ来日直前「少年サンデー」の特集記事・今度は4人の紹介 】 | トップページ | 【ビートルズひとり雑談・第十三談 ビートルズ来日直前「少年サンデー」の特集記事・意外にキチンと書かれているビートルズデビューまでの様子 】 »
「宝塚」カテゴリの記事
- 宝塚歌劇を長いこと見てきたという人に会った。(2024.08.14)
- 俳句を詠んでみる_0138《宝塚俳句[ミュージカル Me & My Girl に登場した弁護士役 未沙のえる さんの名演に捧げる]》【 お屋敷の弁護士 胸に薔薇ひとつ 】(2024.06.21)
- 俳句を詠んでみる_0132《宝塚俳句[※個人的な思いで創った句です。宝塚歌劇団、元花組娘役 青柳有紀さんに捧げる]》【 緑さす とどけ ナーヴの ボーイソプラノ 】(2024.06.15)
- 俳句を詠んでみる_0126《宝塚俳句[ミュージカル、「エリザベート」で宝塚歌劇に新たな一頁を加えた一路真輝さんを詠む]》【 一路真輝 蝦蛄葉仙人掌(しゃこばさぼてん) 黄泉(よみ)の国 】(2024.06.09)
- 俳句を詠んでみる_0120《宝塚俳句》【 大晦日(おおみそか) 幻のアーニーパイル 】(2024.06.03)
コメント
« 【ビートルズひとり雑談・第十二談 ビートルズ来日直前「少年サンデー」の特集記事・今度は4人の紹介 】 | トップページ | 【ビートルズひとり雑談・第十三談 ビートルズ来日直前「少年サンデー」の特集記事・意外にキチンと書かれているビートルズデビューまでの様子 】 »
マダムBさま!コメントありがとうございます(*^^*)
めっちゃ、うれしいです'(*゚▽゚*)'
コメントいただきましたように、とてもあたたかい、そして優雅で楽しい公演でした。
明日海さんの花組ならではの会場内の雰囲気は、今までにない独特の“ハッピー”な空気が漂い、素敵なミュージカルでした。
次は・・北翔さんの鼠小僧に会いに行こうかと・・(#^.^#)
投稿: はっP | 2015/01/23 22:43
はっPさん楽しい観劇をされたようですね。
この公演は観に行けませんが読んでいてこちらまでハッピーになるようなあったかい公演の様子が伝わってきました。(*^-^)
次の観劇は何でしょう?またレポート楽しみにしています。
投稿: マダムB | 2015/01/22 19:10