2006年に録った藤岡琢也さんと浅井愼平さんのラジオ・JAZZ番組のカセットテープを見つけた
別の用事でオーディオケーブルなどを収納しているケース内を探していたときに、表題のカセットテープ3本を見つけました。
私もすっかり記憶の彼方に忘れ去っていた NHK のラジオ番組「ときめき JAZZ 喫茶」の録音テープでした。
「ああ、こんな番組あったな」と、現存しているカセットデッキで、懐かしく思い、掛けてみました。
ケース内のインデックスに私が手書きした日付を見てみると、2006年3月から5月にかけて録ったものでした。
スタジオ内の架空ジャズ喫茶には、週替わりでマスターが二人。
藤岡琢也さんと浅井愼平さんです。
聞いてみると、藤岡さんは、ビッグバンドや、エラ・フィッツ・ジェラルドなどのシンガーのレコードを自宅から持ち込み、“マスター珠玉の選曲”として番組を聞いてくれるリスナーをお客様に見立て、「いらっしゃい」と架空ジャズ喫茶空間に呼び込み、やさしくそれぞれの曲、ミュージシャン、シンガーを紹介、さらに自らの様々なジャズの楽曲との出会い、そのときの心躍るような気持ちを振り返って非常に楽しい番組に仕立てていました。
浅井さんは、志をもって上京し、そのときに都会で感じたことや、時代の空気、当時の日本の様子などのエピソードを交え、藤岡さんの紹介する曲よりもやや年代が新しいものを紹介していました。
すっかりこの番組を忘れていた私、とても心なごみました。
いい番組でした。
今、こういう番組はあまりないな・・、とも思いました。
ラジオ日本で土曜日の午後11時から流れている「オトナの JAZZ TIME 」くらいでしょうか。しかもAM放送というのがいいんですよね。夜も更け、ひっそりと自室でオールド・ジャズを聞くのにはやはりAMで小さなラジオから流れてくるのが馴染むような気がします。
私が録ったテープは、2006年5月まであったのですが、その後6月に藤岡さんが病気療養のため一時降板します。
その間、林家正蔵さんや、渡邉裕之さん、弘兼憲史さんが代理マスターを務めていました。
その後、悲しいことに10月に藤岡琢也さんが亡くなり、以後、林家正蔵さんがマスターに就くことになったのでした。
思わず全部聞いてしまったのですが、藤岡さんのほんとうにうれしそうな、曲やアルバム、自分とジャズの出会いの頃のエピソードを紹介する様子は、こちらも思わずにっこりしてしまうほどの高揚感ある楽しさがありました。まさに名調子!、そんな感じでした。
録っておいてよかった貴重な音源でした。
【Now Playing】 オータム・リーブス / ケニー・バロン ( Jazz )
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