「ご近所パラダイス」を読んだ
『ご近所パラダイス/ねじめ正一著(新潮文庫)』を読みました。
ブックオフで手に入れたのですが、25年も前の本です。
ねじめさんが直木賞作家となり、高円寺商店街が、ねじめさんの著書のタイトルに因んで「高円寺“純情”商店街」と、商店街そのものの名を変えてしまったりして、あちこちの商店街から“商店街おこし”の講演を頼まれて困っている様子なども書かれています。
テレビ番組で「おもしろ珍商売」を取材し、銅像屋さんを紹介したら、その銅像屋さんに自分の銅像をもらってしまい(^^;)、自宅に持ち帰ったものの、どうしてよいやら困り果て、あちこちに「この銅像を置いてくれませんか」と尋ね歩くお話など、ねじめ節が炸裂して笑わせてもらいました(*^^*)
近くの喫茶店で「もの書きお断り」という店を発見し、その理由を知ろうとしたり、この本が古いのがわかるエピソードでは、川嶋紀子さんが婚約を発表してからの報道への対応の様子や、お父様の独特の面白さについて語っている部分でも、ねじめさんならではの文の面白さを感じました。
やはり独特の“ねじめ節”が愉快なのです(*^_^*)
直木賞の賞金100万円の使い途を考えているうちに、ちょっとずつ使ってしまい、「このままではいかんっ!」と、元の100万円に戻すべく、どうしたらいいか、当時の中学時代の同級生の海江田万里さん( ̄O ̄;)・・この頃は経済評論家だったようです・・に相談しようとしたり・・(^^;)。
ねじめさんは、民芸品店も商っていて、そこのバイトがロッカーで、髪の毛を立てていて、民芸品屋の店員には似合わないからと切ってもらおうとお願いすると、少しずつ毎日切ってくるのですが、どうしてもロッカーとしての自分の存在を譲らないバイトくん(^_^;)
店員としてはとってもいい仕事をするのですが、困ってしまうねじめさん。
で、店員くんが、ねじめさんが元々詩人だということを知り、その過激な詩に驚き、ねじめさんを見直してしまう話なども味わいがありましたd(^_^o)
とにかく25年前の本ですから、話題が懐かし過ぎて思い出せないこともあったのですが、ねじめさんの名調子を楽しめました。
ブックオフ、ありがとう!
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