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2015/05/31

ありがとう、サンド

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14年間我が家で一緒に暮らしてきたネコのサンドが亡くなりました。
5月始めのこのブログで容体が悪いことを書きましたが、あれからほぼ一ヶ月、がんばりました。

スポイトでポカリスエットの薄めたものを与えたり、練ったエサを口のまわりに塗ってなめさせたり、いろいろやって来ましたが、ここ数日はエサを受付けなくなり、水も一度は飲もうとするのですが、飲む力も出ず、湿らせてやるくらいにまでなっていました。

それでも、昨日は夕方、私が抱っこして庭の花々の中を歩いていると、自分で歩きたいと動きだし、数歩ですが、庭を歩き、草の上で30分も外の空気を感じて気持ちよさそうにしていました。

今朝、私が出掛けるときに声を掛けたのが最後でしたが、その後、お昼に妻と長女が見取る中亡くなりました。
私が出先の東京で気にするといけないと、帰宅するまで妻と長女は黙っていてくれました。

帰宅すると長女が泣きながら伝えてくれました。
サンドは、最後の最後まで自分でがんばっていました。

前のブログでも書きましたが、長女が多感な時期に、泣いて部屋に行くようなことがあると、追いかけていって、涙がとまるまで涙をなめていたり、長男が中学、高校と深い悩みを抱えているときも、何か感じていたのでしょう、ずっと長男のそばを離れずにいました。

ありがとう、サンド。立派な家族の一員でした。
家族それぞれがサンドと映っている写真にメッセージを書いて、明日火葬することにしました。
長男は転勤で大阪にいるので大阪からメッセージを送ってくれました。もともと長男が拾ってきた捨て猫でした。


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一枚目の写真は妻が撮ったサンドの愛らしい姿。
二枚目の写真は5月に入ってからのサンドのがんばって生きていた記録を妻がカレンダーに書いたものです。
何度ももうだめか、と思いましたが、思い立ったように突然歩き出して「まだ大丈夫」と、奮い立つようにしていたのが健気でした。

家族全員でありがとうとお礼を言って、明日お別れです。


【Now Playing】 Magical Mystery Tour / The Beatles ( Rock )

2015/05/29

銚子市、外川の海へ先生と教え子たちが・・

中学時代の美術&担任の先生の作品展を訪ねた銚子・外川の旅。
カフェ「GARE」での作品展示を見てから、その日に私以外に来ていた教え子兄・妹とその母のトリオと共に、先生の案内で外川漁港に出掛けました。


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写真は外川の港。休日ということもあって、漁船がたくさん停泊していました。
ここらあたりの風景はよく先生の絵画のモチーフとなっていました。


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そして、その漁港から見えた“岩山”。先生は、「あそこにこのあいだ行ってみたんだよ。すげぇんだ、いいもの見つけた。見せたいんだよなぁ」ということで連れて行かれました…σ(^_^;)


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車で岩山までは橋を渡り、辿り着くことが出来ました。写真は岩山側から外川の港と町並みを見たところです。


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んでもって、岩山を見上げると・・( ̄O ̄;)険しい。
私よりもずっと若い教え子の美人女性はスカートで、岩山への高い防護柵を乗り越えることは不可能と思えましたが、「がんばります」と決死の覚悟を示し(^_^;)、私達が見ないようにしている間に柵を乗り越えました。


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先生が、「あの頂上付近の穴がすごいだろう、波が岩を貫いたんだ」と、興奮状態。
その穴を目がけ、岩場を登りました。
足もとも悪く、たいへんでした。


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その穴をくぐり抜けると、こんどは下りに入り、洞窟のようになった狭い岩の間を通り抜けることになりました。
岩の島の裏側、太平洋に出ます。


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やっと洞窟をくぐり抜けると、激しい波の海が見えてきました。
ちょっと感動!'(*゚▽゚*)'


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そこから見えた海はかなり激しい波が立ち、こちら岩場の海面がここまで上がってきたらしい湿った部分を確認すると、私達が立っている岩場から4メートルも上の部分です。
のんびり見てると“海の藻屑”ですΣ( ̄□ ̄;)


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この写真は振り返って、私達が歩いてきた穴を見ると、・・千葉県の形をした「ちーばくん」みたいっ!と、美人教え子とその母から声が上がりましたヽ(=´▽`=)ノ
そう言えばそう見える'(*゚▽゚*)'
いいなぁ、やっぱり来てよかった。と思ったのでした。


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最後の写真は外川での岩場登りを終えて、先生が駅まで私を軽トラで送ってくれる途中、犬吠埼の灯台が見えてきたので撮ったものです。
最後に犬吠に来たのは、結婚して子どもが生まれ、妻、長男、義母、義母の母と泊まりがけで銚子に来て以来でした。
感慨深い光景となりました。
あれからいろいろありました。おばあちゃんも昨年亡くなりました。


いかがでしたでしょうか?!先生を訪ねての銚子・外川の旅。
心をこめて書きました。
今度また先生とお会いできるのを楽しみに、“外川シリーズ”終了いたします<(_ _)>


【Now Playing】 さよなら大好き名人 / スタジオUSEN ( Jazz )

2015/05/27

「涙のB級焼きそば」の話題

中学時代の先生を訪ねて銚子の外川に行った話題。
先生の絵画作品などが展示されていたカフェGAREをあとにして、先生に連れられて行った海の話題があるのですが、その前に“箸休め”的話題(#^.^#)


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銚子電鉄・外川駅最寄りの踏切を渡ると、青い屋根の建物があります。
お店の名前は『シュクラン』、ハンバーガー&レストランと看板が出ていたので先生に会う前に一人で遅い昼食に立ち寄ってみたのです。

けっこう電車の長旅でお腹が空いていたので、ハンバーガーも美味しそうでしたが、ランチセットの「鉄板焼きそば&半カレー」を注文してしまいました。食べられるかなと一瞬躊躇したけど・・。


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で、まずは焼きそばが登場!(゚ー゚*)
写真の鉄板には、丸いフタがのせられていて、店員の女性がパッとフタをあけると、盛大な湯気と共にジュウジュウいってる焼きそばが現われました'(*゚▽゚*)'
「こりゃうまいにちがいない」と、見た瞬間に確信しましたっ!(#^.^#)


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と、次の瞬間、今度は「半カレー」も登場(^-^)イイ香り出してます。
準備はととのった。
「食え~っ」とばかりに遅い昼食に突入ヽ(=´▽`=)ノ
うまいぞ、うまいぞ、とワシワシと食い進み、あっという間の完食…σ(^_^;)
焼きそばは、看板にうたっているだけのことはあって、B級的には満点ではないかと思いました。ぞんざいな味付けではなく、確実に具のうまみを出している、そんな感じでした。
カレーもうまかったよd(^_^o)


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実はそのとき、私とひとつテーブルをあけて食事していたカップルがいて、どうやら男性の方は高校を卒業してこの4月から仕事に就いたようで、彼女との食事を楽しみつつも、「仕事って厳しいと、働いてみたらよくわかった。明日は仕事に行かなきゃならない、つらいなぁ」などとおしゃべりしていました。
見た目は、そうですねぇ、いかにも“ヤンキーあがり”みたいに見えたんです(^_^;)

お店の店主?のおばちゃんは二人を知っているらしく、「やっとわかってきただろ、でもこれからもっと大変なんだ。生きて行くっていうのは誰もがたいへんなんだよ。でも、あんたたちなら大丈夫!!」と、愛情のこもった眼差しで二人に話しかけていました。

カップルが食事を終え、おしゃべりも一段落すると、何と自分達が食べた食器をテーブルからカウンターまでいそいそと運び、台布巾をとってくると、テーブルもきれいに拭いてから勘定を済ませ、「ご馳走さまでした。また来ます。」と二人して頭を深々と下げて店を出て行きました。

・・「ああ、きょうは“涙のB級焼きそば”を食べることができた。」何か“カン”が働いて入ってみたけど、ここでお昼にしてよかった・・と、しみじみした遅い午後のひとときだったのでした(*^_^*)・・おしまい。


【Now Playing】 She Was Too Good To Me / Dave Peck ( Jazz )

2015/05/25

銚子・外川に先生をたずねて

前回のブログで銚子電鉄に乗って出かけたところまで書きましたが、本編のお話にうつりたいと思います。
何度かこのブログでもご紹介してきた中学時代の担任の先生。
美術の先生だったのですが、退職後も絵画、その他オブジェなどの作品をつくり、定期的に個展なども開催してきました。
今回は先生の中学時代のテリトリーであった銚子の外川でカフェをお借りしての展示が行われていました。


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前回も先生の好きなジャズをテーマにJR飯岡駅中での作品展示がありましたが、その続編ともいえるものになっていました。


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写真のように銚子電鉄・外川駅のホームに電車が止まっているすぐ裏の石造りの蔵を改装したカフェ「GARE」で行われていました。
後ろの黒い建物も喫茶室になっていました。
懐かしいレトロ電車の駅も雰囲気を増すのにひと役かって、こりゃ楽しいことになるぞ(゚ー゚*)。oOと期待が高まりました。


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これが入り口。
上部に先生のオブジェがさりげなくお出迎えしてくれました。


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入って正面には、横長の大作、ジャズバンドの演奏シーンの絵。
右脇の棚には、先生の数々のジャズをモチーフとした作品が展示され、コルトレーンの演奏が掛っていました。


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蔵は二階にも上がれるようになっていて、階段を上がるときにも先生の作品が飾られていました。
蔵に、木の内装、よく響くジャズ演奏・・なかなかムードも出ていて、しかもとても落ち着く居心地・・(^-^)、今回の企画もいいです。


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力感あふれる女性ジャズピアニストやボーカリストなどを描いた作品。
その上には、先生が親しくされていたジャズ・ドラムの巨星「エルビン・ジョーンズ」のお写真も。エルビンが抱えているのはスネアドラム。リムが木製で、これでリムショットすると、素晴らしい響きでした。
先生の作品をバックに世界のエルビンがアトリエで演奏してくれたのは、私にとっても素晴らしい思い出になっています。
「あのドラムは、演奏後に俺がアメリカのエルビン宅に梱包して送ったんだ」と、話してくれて、・・ドラマーの私としては・・「さわりたかった」(^^;)


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ジャズを鳴らしていたのは、なんてことない小さなCDプレーヤーだったのですが、石造りのしっかりした蔵に木製の壁が貼ってあり、しかも立派な梁などもむき出しになったこの建物は音響バッチリとなり、素晴らしい音でジャズが奏でられていました。
オーディオは機器だけではない、鳴らしている部屋の環境だ、とつくづく思いました。


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フィラメントのついたアンティークな照明もひと役買って、素晴らしいひとときを過すことができました。
先生は、近年大病をされ、大きな手術も受けたのですが、とても元気になられ、気力も体力も充実されているようでした。
やはり、行ってよかった(#^.^#)

このあと、先生に連れられて行った海の様子なども写真に収めてきたので、できればご紹介したいと考えています。
通常のブログの合間にどうかなと思っていますので、お楽しみ?!に(^-^)


【Now Playing】 Across The Universe / The Beatles ( Rock )

2015/05/24

銚子電鉄に乗りました

昨日の土曜日、度々このブログに登場する中学時代の担任の先生が、銚子の外川で作品を展示しているとのことで、出かけました。
外川と言えば、「銚子電鉄」ですよねd(^_^o)
なので、今回はクルマではなく、電車を乗り継いでJR銚子駅まで行き、そこからあの銚子電鉄に乗りました。


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銚子電鉄のホームは、JR銚子駅で下車したホームからそのままホームの端まで行くとあるのです。看板もグッド(*^_^*)


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電車自体もいい味だしてます。何度も存続の危機があったことは報道でご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、この日は休日ということもあって、座席はほぼ満席でした。
カメラを持った鉄道ファン多数。意外というか、今はそういうことになっているのでしょう、女性もカメラを持って楽しそうに乗り込んで来ました。


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車内のつり革もいいでしょう?!(#^.^#)
銚子は漁港でも有名ですが、醤油の産地としても有名です。小学校のときには、醤油工場を見学しましたっけ。ガラスの“醤油つぎ”に入った醤油をお土産にもらいました。


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車内には、たくさんの写真が展示されていました。
多くはイベント時のものでしたが、たぶん地元の高校生でしょう、お手伝いをしている時のものがたくさん。
超地元密着型の鉄道、がんばってほしいです。


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途中の停車駅には、タイプの異なる電車や、矢印で示したところに小さな電車?が停車していました。
メンテナンス用のものでしょうか、これもきっと年代ものなのでしょうね。


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こちらは現役を引退したもので、外川駅に置かれていました。
資料館として使用されていたようです。
これまた単にレトロというだけでなく、デザインがいいです。


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銚子電鉄終点の外川駅にあった運賃表。
もちろん手書きで、黒地に白の風格さえ感じられるものでした。
駅舎自体がレトロ(゚ー゚*)。oO


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終点、外川駅の外観です。
ポストもレトロだし、映画のセットみたいです。
そうそう、三十年も前に、NHKの連続テレビ小説「澪つくし(沢口靖子主演)」の舞台として、この外川駅も銚子電鉄も登場していたことが駅外の看板に書かれていました。


【Now Playing】 トーキングウィズ松尾堂 / 桂米朝、林家正蔵 ( NHK-FM )

たまにはこんな話題も

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タイムリーな話題を避けることを旨とするこのブログですが、結果が出てから少しばかり時間が経ったので、ちょっと早いと思いますが、私の思っていることを書いてみたいと思います。

いつものことながら、「それは違う」とか、反対意見を滔々とコメント欄に述べようという方は、自ら汗をかき、苦労してブログその他SNSなどを構築し、自分でその意見を発表してください。このコメント欄に書かれても迷惑なので、書き込みされても全て“他人のふんどしで相撲を取り、自ら責任を取らずに他者を攻撃する人”の意見として掲載いたしません。

橋本大阪市長の「大阪都構想」が住民投票によって否決されました。
結果が出た後、高齢者に対して異常なほどのバッシングがなされていますが、これは住民投票に対する否定にも繋がると思いました。

橋本さん本人も言っているし、民主主義の結果として、はっきりと意志表示されたのに“意に沿わぬ”投票結果だからと事後に攻撃するのは「いいがかり」に等しいと感じます。
※私も、橋本市長の都構想に対する本なども読みましたが、「大阪都」を実現し、仕組みを変えたいというのはわかりましたが、でも、橋本さんからの「大阪をこうしたい、大阪の人をこうして喜ばせたい、こんなことをして大阪の人の笑顔を見たい」なんていう言葉はひと言もありませんでした。

橋本さん敗退の原因は高齢者や橋本さんを嫌いな人のせいではない。
どこにも橋本さんの大阪府民、市民に対するやさしい気持ち、よろこんでもらいたいという気持ちの“欠片(かけら)”も見当たらなかったことが原因だと思います。
自らの野望を実現させたい、という意志は強く感じましたが・・。

それは、他府県の住民で影響を受けることも多分無いであろう私も、橋本さんが大阪市長になったときからずっと思っていたことですし、このブログにもそのときに同様のことを書きました。
相手をコテンパンにやっつけることを喜ぶのは意識の低い人だと思います。
そしてそんな人が上に立ったら下の人達はさぞかしひどい目にあったことでしょう。
橋本さんも「二度と政界には戻らない」と言ったのだから、どうか二度と戻ってこないでほしいと個人的に思いました。
そもそも府も市も知事、市長の立場を勝ち取ったのだから、その時点で二重行政を無くしたらよかったんじゃないの、・・と思うのはなんの不思議もないことでしょう。

仕組みを変えることだけが目的だなんて、一般の人にとったら何の魅力もありません。
仕組みを変えたらこんなことができる、あんなことも、と、にこにこ将来を語れば勝てたと思います。
でも、それがご本人の心の中にも無かったのがわかったからこんなことになったのでは、と思いました。
これは私個人の意見なので、異なる意見がありましたら、どうぞ自分でブログなどを立ち上げてご自分の意見をご披露ください。それが一番です。思うがまま、いくらでも書けますよ、・・自分にそんな苦労をしてまで書きたいという、こころざし、信念があればの話ですよ。
日本は自由な国です。どうぞ持論を展開してください。自分で頑張って。

たまにはこんなことも書きます。
私だって強く書きたいこともあるのです。


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 高木康政他 ( NHK-AM )

2015/05/22

前回のブログに続き、精神科医・和田秀樹さんの本について

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前回「感情的にならない本」をご紹介した和田秀樹さんのこれまた別の本を読みましたので、感想を。
『自分は自分 人は人 -争わない「生き方」-/和田秀樹著(新講社)』です。

争わない人は、マイペース、敵をつくらない、人脈は自然につくるものと考える、生き方はしぶとく、どんな場面でも存在感がある、そしてどんな場面でも「まず動く」、一人の時間を大切にする、争うことよりじっくりつき合って話し合う、人生にはいろいろな「勝ち方」があることを知っている・・そんな人だという・・ (・_・;

争いは“争い好き”に任せておけって、こんなふうになるためには、やはり考え方の“コツ”があり、それをテクニック的に近いような形でも書かれていました。

ああでもない、こうでもないと口を出してくる人達の中(“人のダンゴ”と著者は言う)に捕まらないようにする、これは大事なようです。
私も経験がありますが、そういう人は、やることなすこと、とりあえず文句をつけておこうとします。
人が何かしようとすると、それについて嘲笑したりもします。
まずはこのダンゴから飛び出し、つかまらずに済むには、「すぐに動く」ことが大切なようです。
上述した「争わない人はマイペース」というのは、“すぐに動き”、どちらかというと“先行タイプ”で、追い込みタイプとは違うと著者は言います。

いざ先行してスタートしてみると、「まとわりつくものから自由になれる」と著者が言っていますので、実際に現在の職場で力まずに、そんな先行タイプの“まね事”をしてみると、書かれているとおり、まとわりつかれることもなく、さっさとやって、さっさと片付くものです。

それから、“気さく”な人になろう、とも書かれいて、そうなってくると、なぜかみんなから盛立てられ、「争わない人」は、ますます好循環の中で成長していくのだとも著者は言っています。今まで自身で試されていたということで、けっこう説得力ありました。

あとは、“礼儀”。
「こういう場合はどうふるまうか」、なんて迷わずに済ませるためには、常に「一対一の関係」で礼儀を考えよう、などと書かれているのですが、ここからは本を読んでいただくのが一番、あまり説明すると営業妨害になってしまいますので、この辺でやめておきます。

代役や代理という立場を“振られ”た時が、意外と大きなチャンスであったり、「これは自分の仕事じゃない」などと考える人は大きな勘違いをしている、など読んでいくうちに、納得の連続、うなずいてばかりの読書になりました。

前回ご紹介した「感情的にならない本」と共に、この“争わない生き方”を目指す「自分は自分 人は人」という本は、とても勉強になりました。

もう一冊、この著者の気になる本があって、まだ手に入れていませんが、「悪口を言う人は、なぜ、悪口を言うのか」という著書があることを知りました。
いじめ、パワハラの撃退法が書かれているらしいのです。
・・…σ(^_^;)入手し、読みましたら、またご紹介しますね。


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 遠藤ふき子 ( NHK-AM )

2015/05/19

根本的な解決なんて目指さない本

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『感情的にならない本/和田秀樹著(新講社)』を読みました。
たまたま見つけた本ですが、まったく今までに読んだことのない内容でした。

“感情的にならない”と言っても、今までのこういう本だと、どうやって高ぶった感情を“抑え込む”か、という自分の心を制御するための方法というか技術みたいなものの紹介が多かったと思います。
そんなこと言えるのも、前々から「感情を抑える」ことの必要性が自分にあったからで、そういうアドバイスが書かれている本は何冊も読んできたような気がします。


この本で書かれていた特徴的なことは、

基本的なスタンスは「人の気持ちは変えられない」ということ。
逆に感情的に反応されてしまったら、「放っておく」。
悪意を感じたら受け止めずに「聞き流す」。
そして、「根本的な解決なんて目指すな」 (・_・;

こんなことでしょうか。

そして最も私がうなずいたのは、
『白黒ではなく、薄いグレーか濃いグレーかと考える』という考え方でした。

どんな人でも職場や、生活上付き合わねばならない人間関係の中で、「この人はイヤだ。ひどいことも言うし、自分に対して悪意を感じる。終いにはその人の顔を思い出しただけでイライラ、もやもや、不安感、混乱、などを感じ、さらにひどくなると、夜にその人物を思い出して、いてもたってもいられない心理状態になる・・もう、病的なところまできている・・。
こんなことに陥ったことはないでしょうか?無ければそれはよかったと思いますが、私には今までの人生でそういう人が最低でも三人いました。
その都度、かなり精神的にも身体的にも危ない領域にまで行ってしまいました。

そうなると、その人物が確かに悪い奴というか、非常識というか、その人は「黒」であると、決めつけて鬱憤を晴らそうとする回路が多くの人にはあるらしく、黒の材料を見つけるとそれを周囲の人に確認しようとするわけですが、ほとんどの人は「黒」ではなく、「グレー」として扱い、まあイヤな人だけど“折り合い”をつけていってるわけです。
それがまたショックで落ち込んだり、逆に「黒」だと言ってくれると、今度は「黒」の悪い奴なのに、“のうのうと生きている”と、これがまた癪にさわり、新たな「黒」の証拠探しを始めるという悪循環に陥るわけです。
これが私の暗い「影」の部分だと思い知りました。

「薄いグレー」か「濃いグレー」までにしておいて、「まあ、限りなく黒に近いけど、そんなこと言う人も世の中いるだろう、こんなこともあるだろうと、“グレー”の認識で折り合いをつけていく・・これがいいんですね。
こんなこと誰もがわかってるんじゃないの?!なんて思われる方もいらっしゃると思いますが、この本の帯を見ると10万部も売れていると書かれていて、そんなことで悩んでいる人はたくさんいるんです。
もう一冊この著者の本を併せて手に入れたので、その本についても読み終えたら、ちょっとだけまた感想を書いてみようと思っています。

今回は「感情的にならない本 -不機嫌な人は幼稚に見える-」のご紹介でした。


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 日本人とおもてなしの心・徳永美佳 ( NHK-AM )

2015/05/17

ひと区切りつきました

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昨日の土曜日に、母の一周忌法要を身近な親類だけで行いました。
あっという間の一年でした。
一昨年に父も亡くしておりますので、今年9月は父の三回忌にもあたるわけですが、それは子どもだけで、とも考えていたところ、住職から「親類の方々がお母さまの一周忌においでになるのですから、そこでお父さまの三回忌を同時法要されては」とおっしゃっていただき、そうすることにしました。

小雨の降る中、墓地にあるお堂でお経をあげていただき、墓参り、そして地元の寿司屋で食事、滞りなく終えました。

一周忌、三回忌と共に、我が家とは『氏』の異なる「稲生家」の先祖代々の精霊の追善供養も行いました。
稲生という姓は、現在の私達一族と異なる姓なのですが、私の世代から四代遡ると稲生家に辿り着きます。

私の家のすぐそこ、畑の中に稲生家の墓があり、そこには私の祖先達が眠っています。
現在の私共一族の墓地はまた別にあります。
墓を継ぐべき稲生家の子孫は調べると岩手県に住んでおり、自らの祖先のことは何も知りませんでした。何せ江戸時代のことですから。

その稲生家の墓は調べると、公図上驚くべきことに私の家の中にあることになっていて、昔のこと、いい加減な測量だったのでしょう。
でもそれを正しい位置に訂正するには江戸時代の稲生家から今度は子孫を下っていって調べ、その人達の同意と印鑑が必要になり、その人達に連絡を取り、説明をし、お願いしました。

しかし、最初は取り合ってもくれず、一年間にわたり、手紙を何度も送り、土地家屋調査士の方も地元図書館で私の地方では自分の畑に墓地を作り、そこには墓石も置かない風習がある、などの資料を探してくれ、それも送り、説明し続けました。
ようやく納得いただき、一年半後に墓地の位置は正しい位置に公図上も訂正されました。

・・それに伴って我が家で起きていた怪異現象もすっかりなくなりました。
「子孫が自分達のことを認識してくれた」、と墓地に眠る先祖が感じ取ってくれたのかもしれません。

これからも稲生家の墓はこちらの一族で見守ります。
今までも彼岸には線香をあげ、盆には提灯を持ってご先祖さまをお迎えに行っておりました。
それは今後も続けて行きます。

何かほんとうにひと区切りついた気がします。
きょうはおだやかな日和です。


【Now Playing】 ニュース / NHK ( FMラジオ )

2015/05/14

黒いマナーとは

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『黒いマナー/酒井順子著(文春文庫)』を読みました。
単行本としては2007年に刊行されているので、“ひと昔”前とまでは言えないものの、現在の感覚としてはさらにこの本が書かれた時代からもうひと回り時代が変化しているな、と感じました。

でも、酒井さんがその時点で気付いたことはさすがに敏感なアンテナをお持ちだと感心しました。

この本のおわりに、著者の酒井さん自身が書かれていますが、かつて1970年代に、塩月弥栄子さんの著書「冠婚葬祭入門」が爆発的に売れ、それが700万部!、高度経済成長期の勤め人家庭の核家族化と共に、夫が企業戦士で妻が専業主婦という当時の家族形態の形成が進み、塩月さんの著書はそれら新形態の家族にとっては、「マナー・バイブル」だったようです。
当時としてはかなり“カジュアル”な方向に振ったものであったようですが、今やそれが時代の流れ、家族の存在の仕方、携帯、スマートフォン、インターネットなどの爆発的普及により新たなものが求められている・・と、8年前の本で酒井さんは言っていたわけです。

特に著者は「負け犬の遠吠え」でブレイクした方なので、女性の結婚適齢期や、妊娠・出産時期がかつてよりも十年以上は伸びている中で、独身女性ゆえの結婚式などでのマナーについても臨場感あふれる書きぶりになっています。

また、都会でのマナー、男女の別れるときのマナー(これも現在は女性の方が仕事をバリバリやって高収入、男性が事実上養われているような状況なども含め)、年賀状のマナー(家族の幸せそうな笑顔集合写真付の賀状にはどう対応するのか)、母と娘のマナー(娘に嫉妬してしまう母が増えている話など)、格差マナー(まさに現代社会の構図)、自慢のマナー(SNS自体が“自慢”のためにあると著者は言い、私もそれは当たっていると思った)、プライバシーのマナー(名簿作成などに超敏感なのに、男女が互いの携帯を盗み見たりすることには平気、などの矛盾を感じるエピソードなど)、悪口のマナー(悪口を言っている状況が男だけ・女だけ、上司などへの悪口、友人が自らの配偶者の悪口を言い始めたとき)などなど(^_^;)、示唆に富む、現代のマナーの裏に隠れるブラックな本音などにもふれていて、まさに“黒いマナー”は現代に生きる我々にとっては必須の習得科目と言えるように思いました。

とても読みやすくて、可笑しくて、ちょっとした合間に読み切ってしまいました。
女性にはもちろんおすすめだけど、女性が男性に対してどう思い、どう観察し、どう“あしらって”( ̄O ̄;)いるかもわかる本でした。気の弱くない男性ならぜひ読めっ!!


【Now Playing】 If I Were A Bell / The Eddie Costa Quartet ( Jazz )

2015/05/12

【はっPのアナログ探訪_0034: グッドバイ(Goodbye) / メリー・ホプキン(Mary Hopkin) ( Single )】

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ビートルズがデビューした時から彼等を支えてくれたマネージャー、ブライアン・エプスタインの急死の後、アップルというレーベルを4人のメンバーで設立し、そのアップルから秘蔵っ子として売り出されたのがこのメリー・ホプキンでした。
デビュー曲「悲しき天使」は大ヒットし、世界で350万枚(日本で95万枚と公式発表された)を売り上げたそうです。

そして、このシングル盤第二弾は、「作詞・作曲:レノン・マッカートニー」と、ジャケットにもクレジットされていますが、彼等の作品はどちらが書いても共作というデビュー当時からの約束ごとで、実際には、聞いてもすぐにわかるのですが、ポール・マッカートニー作になるものです。

曲を聞いても、サウンドを聞いても、まさにホワイト・アルバムの頃のポール・マッカートニーそのものです。
歌い始めると、そのボーカルはポールが“女装”したみたいに「女ポール・マッカートニー」と化しています(^_^;)

しかも天下御免の大名曲!!☆☆
アコースティック・ギターの音はまるで「マザー・ネイチャーズ・サン」のポールみたいだし、パーカッションは、ビートルズの数々のドラムを入れていない膝を叩いたり、その他色々なものを叩いて作っていたあの音そのもの(゚ー゚*)。oOホワイト・アルバム作成時にも、ポールの曲でジョンがパーカッションをやっていた曲(アイ・ウィル?(#^.^#))がありましたっけ・・。


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私はこの曲が大好き!(*^_^*)
どこにも、ひとつも文句のつけようのない素敵な曲です。
メリー・ホプキンも大好き!d(^_^o)

あの頃のあのサウンドと真の名曲に遭遇したいなら、このシングル盤をアナログで手に入れるしかないでしょう。
大推薦の大名曲です☆⌒(*^∇゜)v

2015/05/11

ビートルズの213曲を一曲ずつ味わう本

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『ビートルズを聴こう 公式録音全213曲完全ガイド/里中哲彦・遠山修司(中公文庫)』を読んでいます、というか、ちょっとしたときにパラパラっとめくって開いたページに書かれていた曲のガイドをお酒のつまみのようにしみじみと味わっています。

以前にもこのお二人の「ビートルズの真実」という本をご紹介しましたが、“二人で語り合う”っていうのはいいですね(゚ー゚*)。oO読みやすい。
それに、片方が割と私でも知っているような一般的というか、“ちょっとマニア入ってる”くらいの話を振ると、もう一人がちょっと掘り下げてみたり、意外なエピソードと共に新たな知識を投げてくれたり・・。

アルバム順に曲のガイドがなされているのですが、この本は、ファンとしてはビートルズが現役時代に公式録音した“お馴染み213曲”を、ルーレットのようにめくって偶然当たった曲の解説とそれにまつわる会話を楽しむっていうのがいいみたいです(*^_^*)

すでに知っていることもたくさん書かれていますが、そんなこと関係なく、「そうそう、そうだった。」「そうだよねぇ」(^^;)なんて、ぶつぶつ言いながら読み進めると楽しいです。

それにビートルズ初心者の方々にとっても、基本的な正式発表曲だけなので、CD、レコードなどを聞きながら読み進めると、これはいい教科書になりますね。
私が中学生の頃にこんな本があったら、どんなにか勉強になったか。当時は誤った情報や、“ガセネタ”も多かった・・(^_^;)

そんなわけで、初心者にも、マニアにも楽しいビートルズ本。
まだまだ私も日常のヒマなときにパラパラやって楽しみたいと思っています。


【Now Playing】 Don't Pass Me By / The Beatles ( Rock )

2015/05/10

我が家のネコ、サンドのこと

我が家のネコ、「サンド」はオス猫で長男が小学生のときに、上級生が手の平に乗るような小さな捨て猫を公園の砂場で埋めたりしているひどい状況を見て泣きながらやめてくださいと言って抱きかかえて我が家に連れ帰った猫でした。
我が家に来たときには、すでに冷たくなって、体も硬直しているような状態。
動物は飼わないと言っていた私も、面倒をみようということになりましたが、明日までもつのだろうか、という感じ。
皆でスポイトで水を与え、ホッカイロで体を温めたら翌日遅くには生き返ったのです。
それからもうすぐ14年が経とうとしています。

老猫となったサンド。
ここ二週間くらいで、すっかり元気がなくなり、後ろ脚も弱り、まっすぐ歩けない状態から、よろけてへたり込むような様子を見せるようになりました。
エサも食べなくなり、ペースト状のものをなんとか食べさせたり、ポカリスエットを薄めてちょっと温めたりすると少しはスポイトから口にするようになり、命をつないでいます。

弱りだして最初のうちは、いつものペースをくずそうとせず、朝、家族皆の顔を見て食事をすると二階の長女の部屋に自力で階段を上がり(手伝おうとすると怒りました)、必死に上りきると、今度はいつもいる長女の部屋の出窓にくらいつくように上がり、そこで日中を過していました。

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我が家では、周囲に野良猫がいたり、クルマも裏道を通るので心配して外には出さない猫として飼っていましたが、よろよろの状態を見て庭に出して外の景色を見せてやろうということになりました。
写真は、そのときの様子です。
家の中では、二~三歩あるいてよろけて倒れるような状態だったのに、庭に出て外の景色を見、空気を感じると、すっくと立ち、よろよろではありますが、庭を歩き出しました。
妻と4月から勤務先が大阪になり、連休で帰省した長男、そして長女の四人で見守りながら(泣きながら)、よかったね、花が咲いているね、などと声を掛けてやりました。


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外を見せてからはだいぶ持ち直した様子を見せてくれていますが、予断は許さない状態です。
外を見たことが新鮮だったのか、行きたそうなそぶりを見せるので、抱っこして外に連れだし、調子が良ければ草の上でしばらく休ませてやるようにしています。
きょうの夕方も、連れだしてやると少し目が生気を取り戻したようです。


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今は三枚目の写真のように、元気だったときみたいに私の椅子に座るという素振りを見せてくれたので、私が隣のベンチシートに座り、私専用の椅子に安心してゆっくり眠るサンドを見てやっています。

外から家に戻そうとしたときに、怒って強く噛んだりもしました。
自分のやり方や、おきまりの行動を遮られると怒りをあらわにする気性も変わらず、痛いけれど、安心し、うれしくもなりました。

このブログにも書いた「いすみ鉄道の小さな旅」の前日、前夜は具合が悪く、妻がひと晩中起きて見ていると泣き出したので、無理矢理寝室に送り込んで、実は私が不眠(実際は4時半頃に1時間くらい眠りに落ちてしまった)でみていました。
よく、朝起きて電車の旅に出られたものだと自分でも思いましたが、約14年間我が家の家族の一員として、皆のさまざまな人生の出来事で苦しんでいるときに潤滑油的存在として大活躍してくれたネコ、サンドですからそのくらい何てことありません。

長女が多感な時期に、いろいろな出来ごとがあって、泣き出して二階の部屋に入ると追いかけていって、涙をなめて、なぐさめていることもありました。
そんなサンドに家族一同感謝して、これからも日々面倒をみていこうと決心しています。
長男はきょう、サンドを膝に乗せて写真を撮ったあと、勤務地の大阪に帰りました。
家族全員で毎日サンドを応援します。


【Now Playing】 No More Lonely Night / Paul McCartney ( Rock )

「ごくらくちんみ」を読みました

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『ごくらくちんみ/杉浦日向子著(新潮文庫)』を読みました。
杉浦日向子さん自ら描いた“ちんみ”のイラスト付きで、その“ちんみ”にまつわるストーリー(珍味それぞれに別のストーリーが仕立てられている)が、この文庫だと各々二頁のショート・ストーリーになって、人生さまざまな物語と共に載せられていて、軽い読物であるにもかかわらず、とても深いものになっていました。

この本のあと書きによると、二十代の時点で杉浦さんは血液の病気と書かれていましたが、もういろいろなところを巡り歩いての著作などが出来ないと語られています。
そして、その病気を克服できそうになったときに、別の大きな病気が見つかりました。
でも、この本の編集担当には、取り乱すこともなく、落ち着いて、あの杉浦さんのテレビでも見せてくれたような様子で普通にお話されていたようです。

ご存知の方も多いかと思いますが、杉浦さんは46歳の若さでこの世を去りました。
「隠居生活」などとおっしゃって、前向きで明るく人生を愉しんでいらしたのもいろいろな場面で見かけられた方も多いでしょう。

そんな杉浦さんの一見軽い読物的なこの作品は、若い人から齢を重ねられた人、カップル、友達、いろいろなシチュエーションの人たちの人生模様が“ちんみ”というちょっと不思議な食べもののエピソードと共に語られているのです。
人生の“珍味”も味わえる珠玉の一冊でした。

あるストーリーでは、
・・「生きている今が、与えられた現実のすべて。解ったつもりでも、死は誰にとっても初体験なのだから、その瞬間は怖い。なにせ、その後が解らない。ともあれ、とりあえず生きている。骨と皮の間に命がある。たいしたことない、唯一の命が。」
という、まさに杉浦さんのお気持ちが表わされているようなセリフもありました。

これは、氷頭(ひず)なますと、鮭の皮について書かれたストーリーに出て来きたセリフです。
※鮭の頭にある軟骨を薄切りにして甘酢に漬けたのが氷頭なます。鮭皮はあぶると独特の風味が生まれる。・・と、キャプションがついて紹介されていました。

「ごくらくちんみ」で語られるそれぞれのストーリーは、決して“ごくらく”な話ばかりではありませんが、人それぞれの“ちょっと、ごくらく”な“いい話”が詰め込まれていました。
しみじみと良い本でした。


【Now Playing】 トーキング・ウィズ松尾堂 / 赤塚りえ子他 ( NHK-FM )

2015/05/09

PEN散歩、ブログで写真大開放

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愛用のカメラ、PENで撮った庭の花々。
このところ、天気のよい日が続き、毎日「おっ」と気付くのですが、あらたな花が咲いていてちょっとうれしい。

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facebookでも何度かアップしているのですが、調子にのって何枚も写真を撮ってしまったので、こちらブログでも大開放いたします(*^_^*)

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ほんのちょっぴりの“なごみ”を感じていただければ、こちらもちょっとしあわせ・・(*^^*)

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『宝塚夜話・第三十四夜 < 私の見た柚希・夢咲コンビを振り返ってみた⑤>』

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宝塚歌劇星組、柚希礼音(ゆずき・れおん)、夢咲ねね(ゆめさき・ねね)さんのトップコンビ6年間を振り返る企画、いよいよ最終回となりそうです。

私が観たものだけですので、全てというわけにはまいりませんでしたが、こうして“振り返り”の文を書いていると、そのときの会場の雰囲気、また会場外の季節や空気の冷たさ、あたたかさなども思い出されます。宝塚好きの皆さんもそんなことありませんか。

では、
2013年2月東京宝塚劇場「眠らない男 ナポレオン -愛と栄光の涯に-」です。
これは宝塚歌劇団が全力で柚希・夢咲コンビのために作り上げた作品でした。
作・演出に小池修一郎氏、音楽に、あのロミオとジュリエットのジュラール・プレスギュルヴィック氏を迎え、柚希さんの集大成として舞台に掛ける・・そんな意気込みが十分に感じられました。

もちろん、作品は壮大で、歴史上のシーンが絵画のように再現され、ナポレオンの波乱の人生が柚希、夢咲コンビを中心に重厚に描かれていていました。
あれも、これも、あのエピソードも盛り込みたい、ということがあったのでしょう、数々のシーンを捨てたのであろうに、実際の舞台は息もつかせぬギュウギュウな状態で、まったく余白のないというか、観ているこちらもほっとするようなゆるいシーンが無く、へとへとになりました(^^;)
でも、作品としては今後宝塚での再演の可能性も含め、お二人の代表作になったのではないでしょうか。

私が行けなかった柚希さんの武道館コンサート(チケットなんかどこにもない(^_^;)すごい人気でした)については残念ながら書くことができませんが、真矢みきさん以来の快挙でした。


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次に私が観たのは、2014年5月東急シアターオーブ「太陽王 ~ル・ロワ・ソレイユ~」でした。
こちらも柚希さんの魅力を作品全体に感じさせるものでした。
ただし、前作から大作というか、大河的なものが続いて、・・ちょっと疲れました。
もっと軽い作品も見たい、なんて(*^_^*)ぜいたくなことも思ってしまいました。
でも、これも異色な作風で、柚希さんの中でも、宝塚の歴史の中でも足跡を残した作品でした。

さらに2014年9月東京宝塚劇場「The Lost Glory -美しき幻影-/パッショネイト宝塚!」、前半のお芝居は、驚きの主演・轟悠(とどろき・ゆう)ということで、柚希さんは、このシェイクスピアの「オセロー」をモチーフにしたお芝居のイアーゴーに該当する役どころでした。
これはいいっ!と思いました。柚希さんの特徴的な部分ばかりを強調した作品が続く中、ここで柚希さんは悪役となり、しかも人間の虚栄心や、心の奥底、裏側にある、ある意味切ないような心の襞のようなところまで表現できる役を得て、さらに芸の奥の部分に踏み込んだように感じました。
ショーの方は、ラテン・ショーで、黒塗り化粧となったのですが、あのノバ・ボサ・・を思い起こすような熱い舞台でした。柚希さんの退団が翌年に迫り、熱狂の舞台の中にも、何かたしかめるようなしっかりとした個々のシーンの作り込みを感じました。

そして、いよいよラスト、サヨナラ公演2015年4月東京宝塚劇場「黒豹の如く/Dear DIAMOND !! -101カラットの永遠の輝き-」がスタート。
このブログでも感想を書いていますが、一応ここでもちょっとふれます。
黒豹・・は、大御所、柴田先生の作品でサヨナラ公演となったわけです。でも、柚希さんの今までをダイジェストで振り返るような部分が逆に「そんなことわかってるし、今さら強調しなくてもファンはもういいんだけど・・」っていう感じでした。
滅多にこんなこと書かないのですが、かつて雪組の水夏希(みず・なつき)さんのサヨナラ公演でも大御所の正塚先生の作品「ロジェ」がワースト作品(・・と、私は感じた)となってしまい、がっかりしたことを思い出しました。

そこで一気にしぼんでしまった心は、二幕のショーが始まってもふくらむ余裕はほとんどありませんでした。
これも水さんの「ロックオン」のときのように、「せっかくのサヨナラ公演が・・」という気持ちをショーまで引き摺ってしまい、それなりに柚希さんの魅力が出ていたと思いますが、逆に派手過ぎて黄金コンビの“しっとり”としたシーンがもっとほしかった、などと思ってしまったのでした。
私の知り合いも、一度見て、もう一回チケットを取っていたのに売り払ってしまいました。
その気持ちもわかります。

・・寂しい終わり方になってしまいそうで申し訳ありません。
でも、お二人の残した数々の名作、名演は宝塚の歴史に、そして私達ファンの心にずっと残り続けるでしょう(゚ー゚*)。oO
柚希さん、夢咲さん、今までありがとうございました。たくさんの良い思い出ができました。明日10日(日)が千秋楽ですね、思いっきり演じてください。応援しています。


【Now Playing】 永六輔その新世界 / 桂米団治他 ( TBSラジオ )

2015/05/08

『宝塚夜話・第三十三夜 < 私の見た柚希・夢咲コンビを振り返ってみた④>』

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引っ張ってまいりました表題の宝塚歌劇・星組、柚希礼音(ゆずき・れおん)、夢咲ねね(ゆめさき・ねね)さんのトップコンビ6年間の振り返り。

今回は2013年1月東京宝塚劇場「宝塚ジャポニズム ~序破急~/めぐり会いは再び2nd/Etoile de TAKARAZUKA」から振り返ってみます。
なんと珍しい『三本立て』の公演でした。これは、このあと台湾公演に持っていくものを試したものでもありました。

宝塚ジャポニズムは、普段我々ファンでもあまり見ない“日本/JAPON”をかなりな形でデフォルメした印象でした。弥勒菩薩や、千体仏のシーンはかなり宗教的な印象も与え、海外公演に向けてのアピールを強めていました。
日本人には、一部に「これはいったい・・」というようなシーンもありましたが、最終的には台湾でも成功したとのことなので、まずは順調一幕目でした。

めぐり会い・・は、前にやった第一話の続きなのですが、当時のメンバーが退団したり、組替えしたりで、主要な登場人物がいないまま、ストーリーも苦肉の展開になり、初めて見た人にはとてもわかりにくいものになってしまいました。
でも、ここで夢咲さんの弟役で出演した礼真琴(れい・まこと)さんの、フレッシュで光り輝く姿は一番目をうばわれました。
そして、トップコンビもお客さんをどう引きつければよいか、それはもう手の内にあり、観客の反応をたしかめながら余裕の演技に見えました。

グランド・レビューのエトワール・ド・タカラヅカは、グランド・レビューと呼ぶにふさわしいスケールの大きなものでした。男役の豪快でダンサブルなステージ、娘役のキュートなショー、星組独特の客席に圧力がかかるような圧倒的な感じ、充実した舞台でした。


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そして台湾公演も成功し、私が次ぎに観たのが・・・
2013年7月東京宝塚劇場「ロミオとジュリエット」でした。
もともとは星組が日本で最初にこのフランスのロック・ミュージカルを舞台化し、その後雪組、月組と本公演で公演してきたわけですが、私は梅田と博多でやった星組公演はもちろん見に行くわけにもいかず、噂だけを耳にしていました。

「私達がこの演目を作り上げたのだ」という自負は当然柚希さん、夢咲さん、星組の組子達にもあったと思います。
そして、この真夏のロミオとジュリエットは、星組総力を上げてど迫力の舞台となりました。自分達のロミオは、ジュリエットは、こうだっ!見ろっ!って感じでしたね。
礼真琴さんも役替わりで重要な役を得て大活躍、そして星組がその基礎を作り上げたロミオとジュリエットは宝塚の大切な演目のひとつに成長しました。

さらに、2013年10月には、東京国際フォーラムでトップ柚希さんのコンサート「REON!!Ⅱ」が行われました。
これには、夢咲さんは加わらず、別に「第二章 -CHAPTER TWO by Neil Simon-」という四人芝居に出演、女優としての実力を遺憾なく発揮していました。
で、柚希さんは、これでもかの魅力を満載したコンサートを挙行!
ステージ上に大量の雨を降らせたり、若手娘役の綺咲愛里(きさき・あいり)さんを事実上の相手役にしてあらたなコンビの可能性まで示唆したりして、・・これはひょっとして・・などと勘ぐってしまったのでした。
コンサートは前回同様何でもありの宝塚らしからぬ印象も受けましたが、ピカピカ光る礼音グッズを振りながら熱狂して応援するファンを見て、たじろいでいた私 (・_・;でした。

と、ここまでで第四回目の振り返りを終了し、次回は「眠らない男 ナポレオン」からいってみたいと思います。あとちょっと・・少しエネルギーが足りなくなってきた・・(^_^;)


【Now Playing】 ニュース / NHK ( AMラジオ )

2015/05/07

『宝塚夜話・第三十二夜 < 私の見た柚希・夢咲コンビを振り返ってみた③>』

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前回から、ゴールデンウィークを経て、少し時間が経ってしまいましたが、宝塚・星組トップスター柚希礼音(ゆずき・れおん)、夢咲ねね(ゆめさき・ねね)コンビの6年間の振り返り、続けて行きます。

2012年3月・東京宝塚劇場「ダンサ・セレナータ/Celebrity」が、次に私が観劇した公演です。
「ダンサ・セレナータ」は、正塚先生の作品で、ともすれば大きな劇場の本公演なのに、少人数のストレート・プレイみたいになってしまいがちです。そして、これもラスト3分の1くらいはそんなことになってしまって、その部分は退屈だったというのが正直な感想でした。
でも、このミュージカルが醸し出している、ちょっとヤクザな男役の感じ、ヤバい女みたいなキャラクターについて、トップお二人は堂々として演技し、他組には感じられない独特の雰囲気を出していて、それは二人の、そして星組のひとつの持ち味にもなっていたという気もします。

ショー「セレブリティ」は、星組らしいガンガン、グングンと攻めまくるような印象のステージでした。
その後の柚希・星組の方向性もある程度指し示しているような気も今になってみればするのですが、・・でもウェットなシーンが散りばめられるようなことはあまり無く、好きな人は大好きなショーかもしれませんが、私にはちょっと“剛球一直線”のようなショーは途中で単調さを感じてしまいました。


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次に私が観たのは、2012年9月・大宮ソニックシティでの「琥珀色の雨にぬれて/Celebrity」、全国ツアーでした。

琥珀色の・・については、過去に三度に渡り花組が公演したもので、理想的な女性である音波みのり(おとは・みのり)さんと、あやしい大人の女である夢咲さんとの間で揺れ動く柚希さん、という設定でしたが、柚希さんの演じた主人公はとても現代的で、「そういう演じ方もあるのか」と思いましたし、感心もしましたが、もっと屈折した心模様を演じても良かったかも、・・などとも思いました。
夢咲さんは、意外とこういうあやしい女性を演じさせると魅力的になります。それの“立証”がされたような気もしました。

ショーは、前回の東京宝塚劇場公演から引き続き持って来たものでした。
人数は少数精鋭となりましたが、十輝いりす(とき・いりす)さんが飛車角抜きの舞台を必死に大車輪で埋め、星組らしさを見せてくれました。
ある意味、このツアーで星組のひとつの型のようなものが形成され、層の厚い柚希ファンの万全な応援体制が整ったような気がしました。

本日の振り返りは、ここまで。
次回は、2013年1月の東京公演から始めたいと思います。
まだ飽きていらっしゃらない方は、ご覧ください。夏の「ロミオとジュリエット」公演や、柚希さんのライブ第二弾にもふれたいと思っています。


【Now Playing】 ニュース / NHK ( AMラジオ )

2015/05/06

子どもの日に達人と弟子二人が「いすみ鉄道」に出掛けた③・・レストラン・エンゼルはあなどれなかった・・(*^^*)

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珈琲「抱 (HUG)」から歩いて歩いて、もとの小谷松駅に帰ってきました。
一時間に一本しかない、いすみ鉄道の線路を撮ってみました。
のどかです。ふつうこんな撮影してたらひかれちゃいます。


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駅の踏切を渡ってすぐのことろに神社がありました。狛犬は我が子を右足で踏んづけておりましたが、我が子を鍛えているのでしょう。
脇の急な石段を上がると高いところに境内がありました。


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その高い境内からさっきの小谷松駅を見たところ。
まるで模型を見ているみたいd(^_^o)
ちいさな無人駅の風情もとてもいいです。境内も静かでほっとひと息。


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さらにホームの様子を撮ってみましたが、これもまるで模型みたいで、機関車トーマスの一場面を見ているよう(゚ー゚*)。oO


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続いて、これからいすみ鉄道に乗って帰る方向を高台から撮ってみました。
木々も電柱もパノラマ模型みたい(*^^*)


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さらに望遠レンズでアップにしてみると、踏切まで鉄道模型のパーツのようでした。
絵に描いたような田舎の風景、ほっこりしちゃいました。


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さてさて、珈琲とちょっとしたお菓子的なものしか口にしていない我々一行、大原駅まで戻って達人が見つけておいたレストラン・エンゼルに突入。
ただの喫茶店かと思いましたが・・・。


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意外や中は広く、奥行きも深く、地元のカップルなどが遅いお昼をたのしんでいたり、地元ではけっこういけている感じがなんとなく漂っていて・・こりゃ、ひょっとしてイケるかも(^^;)と、期待と不安がまだ入り交じっている状態。


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メニューなどを見ていると、うどん、スパゲティ、定食、揚げ物、ラーメン、カレー、とにかく何でもござれでござる( ̄O ̄;)
おいおい、だいじょうぶかい?!と思いつついろいろ頼んじゃいました。


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私が頼んだのが、スパゲティのバジリコなんですけど、写真だとまあまあ普通にあるような感じかな・・と思うでしょうが、これが・・「うっまぁ~っい!!☆☆☆*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*」
なんということでしょうヽ(=´▽`=)ノ何がうまくさせているのか、“激ウマ”です。
達人が単品で注文したカキフライを私も“中山系色白女子”もご相伴にあずかりましたが、こ・れ・も・・うまいんだよ☆⌒(*^∇゜)vあら不思議。

女子が頼んだ五目餡かけラーメン?だったかな、それも見た目も、女子の感想でもばっちりだったようです。
達人がさらに頼んだトマトソース・チキンもうまいっ!d(^_^o)
さらに“ししゃも”のフライもあっちっちでまたまたうまいっ!

達人と二人で飲んだ瓶ビールも久々で「瓶ビールの味って、あらためていいな」と思ったりして(*^^*)なんだかとってもいい気分&「エンゼルおそるべし」と驚いたのでした。

達人はすっかり気分よく、冷酒までたのんじまって“超ごきげん”になったのでした(*´▽`)


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三人とも気分もよくエンゼルからすぐの大原駅からの帰路に着きました。
大原駅前の商店のようすは、まるで映画のセットのよう(^-^)、思わずシャッターを切りました。


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そしてここが大原駅前ロータリー。達人、今回もありがとうございました。
女子共々大感謝しております。
小さな旅、いろいろな楽しみ方をさせていただきました。
また、行きたいです。達人のセレクト・コース。
ここまで読んでいただいた皆さんにも、ありがとうございました(^-^)/☆


【Now Playing】 Sea Of Monsters / George Martin Orchestra ( Soundtruck )

子どもの日に達人と弟子二人が「いすみ鉄道」に出掛けた②・・今度は里山カフェに向かった・・(*^^*)

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前回、無人駅「小谷松」で降車した“達人と弟子二人”、次の目的地で美味しい珈琲を飲もうと歩き始めました。
ご覧の田園風景。田舎だけど、ついこのあいだまで私の住んでいるところの周辺でもこんな感じでした(^_^;)


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そして、・・歩けども、歩けども・・なかなか目的の珈琲店にたどり着きません。
こんな景色の中も歩きました。けっこう山からか、田んぼからか、冷たく気持ちよい風が吹き渡ります。


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この川も渡りました。けっこうな勢いで涼やかな水音をさせながら流れていました。
気持ちは良いが、まだまだ着かない・・(^^;)


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途中、道すがら、土手にはこんなに花が咲いていたりして、心なごみました。
猫もいたし、田舎道は心の中から日頃の切羽詰まった雑念がどっか遠くに行ったみたいで、ゆったりとしてきました・・でもまだ着かない。


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そして・・おおっ!!ヽ(=´▽`=)ノありました。「抱」と書いて「HUG」という名のお店です。


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田舎の元々あった家屋、あるいは納屋のようなものを改修した建物のようです。
庭も広く、風もすうっとはいってきて気持ちよさそうだ(゚ー゚*)。oO
さっそく靴を脱いで上がります。


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メニューはこんな感じでした。
ここで、“中山系色白女子”が、おすすめなどマスターに聞いてみたのですが、その意図が商売っ気のまったくないマスターに汲み取られず、女子と達人には不評を買いました(^_^;)
今までいろいろな場所で、いろいろな“偏屈”な人と出会ってきた私(^^;)には、“毎度のこと”なので別になんてことはなかったのですが、二人には・・納得のいかないことだったようです。


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室内は珈琲を点てるスペースとは別になっており、窓が割と上部にあり、光がそっと入ってくる、ちょっと明かりを落とした感じの落ち着く印象。窓からは木々の緑を透かして空も見え、私にはいい感じ。「ここを勉強部屋にしたい」と、私と女子の意見が一致!d(^_^o)


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これが私のたのんだ「ホンジュラス」。カップには、取っ手がなくて、ちょっと茶の湯を楽しむような感じ。


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いきなり注文時に行き違いがあったものの、これも頼んで“ガワ”がさくさくとして、美味しいのでした。


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上部の窓はこんな感じで、明かりも落とし気味で、これはほんとに私好みの落ち着く感じでした。外の緑がきれい。


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入り口のガラスには、ちょっとワンポイントのようなものも入れてあって、外にもテーブルが用意されていて、風を感じながらの珈琲もよさそうです。


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私達の座った席のうしろの席。昔のミシンなどもディスプレイされていたり、ちょっと小洒落た画も掛っていて、いいでしょ(゚ー゚*)。oOけっこう・・。

・・いろいろあったが、珈琲を楽しんだ私達一行は、また駅を目指して歩きだしました。
珈琲屋さんを出てすぐに巨大な蜂が私の目の前をかすめ、あれに刺されていたら、その後の一日、たいへんなことになっていたでしょう( ̄O ̄;)


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これは、駅への帰路にあったバス亭。
「カニ取橋」とあります。橋のたもとにも『蟹取り橋』と銘板がありましたので、この下の川ではほんとうに蟹が捕れたのでしょうね。今も取れるのかも・・(#^.^#)

今回の「達人と弟子二人の“小さな旅”」は、ここまで。
続きはまた次回、よかったらまた見てやってください(^_^)/~


【Now Playing】 大友良英の音楽とコトバ / ゲスト:遠藤賢司 ( NHK-AM )

2015/05/05

子どもの日に達人と弟子二人が「いすみ鉄道」に出掛けた①・・何回になるかわからんがとりあえず書き始めた・・(*^^*)

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このブログに何度も登場していただいている“お出掛け”と“遊び”の達人に、私ともう一人の弟子「体育会系色白女子」→今回の旅で競馬関係にメッチャ詳しいことが判明したので、「中山系色白女子」に変更(^_^;)いたしました。あしからずご了承ください。
その三人で、以前同様(#^.^#)また、“小さな旅”に出かけました。


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で、不出来の弟子二人が今回連れて行っていただきましたのは、「いすみ鉄道」でしたd(^_^o)
まったく知りませんでしたが、いすみ鉄道はあの「ムーミン」と連携してこのディーゼルで動く列車を運行しているのですね。
この黄色いのがそのムーミン鉄道です。知らんかったぁ・・千葉県に住んでいて知らないってのは、情報が遅すぎらしい…σ(^_^;)


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で、列車の窓ガラスにもムーミンのキャラクター達が・・・。


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そして、発車して間もなく、私達の座った反対側の窓を見ろ、と車掌さんのアナウンスが!!
「池のほとりでムーミン谷からキャラクター達がお出迎えしている」とのこと・・( ̄O ̄;)げげっ!遅れをとってほとんど見えんかったぁ~(T_T)・・と、子どものように嘆く私。

列車内のアナウンスでは、「皆さまおなじみのコント赤信号・渡辺正行さんのご実家が間もなく右手に見えてまいります。〇〇〇という焼き鳥屋さんです。お兄様が経営されています。」との超ローカルなご紹介が!(*^_^*)。

渡辺正行さんは、「いすみ鉄道観光大使」なんですね。
※ちなみに突然ではございますが、車内アナウンスではさらに『5月6日(水)午後2時~3時NHKテレビ総合放送』にて、このいすみ鉄道が舞台の【菜の花ラインに乗りかえて】というテレビ・ドラマが再放映されるそうです。
みんな、見ろっ!!*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
[出演]吹石一恵・石黒賢・梅宮辰夫・浅田美代子・渡辺正行・小川涼・片岡鶴太郎です。


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そして列車は写真の「大多喜城」の見える大多喜町に到着。
そこでは、異常にマニアックな鉄道博物?館に寄ってみよう、との達人からのおすすめで、入り口が踏み切りになっている(^_^;)マニアの館のような場所へ・・。


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ありましたよ、模型がガンガンに走っておりました。


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そこにもここにも、あそこにも。どでかいパノラマのようなものがいくつも設えてあって、マニアらしい子どもさんも、館内のハイテンションな館長?さんも、係の方も、趣味をとことん追求されていて、もし私の趣味が「鉄道」であれば、ここは楽園以外の何ものでもないでしょうが、同じマニアでも私の興味の対象はこのブログをご覧の方であれば既にご存知でしょう、ちょっと異なるジャンルなので、「ふんふん・・」と感心して見るだけで済みました(#^.^#)・・ああ、よかった。


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そして私達“達人と弟子(宝塚系&中山系)二人”は、また電車に乗り、次の里山カフェを目指したのでした。
で、着いたのがこの駅なんですけど、ホームの幅が異常に狭く、70センチくらいしかありませんΣ( ̄□ ̄;)
うかうかしていると、降車後列車が発進したときには、体が列車にふれてしまいそうです、あぶないあぶない…(^^;;


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で、そんなことも関係なく、列車はディーゼル・エンジンの音と共に次の駅に去って行きました。

この達人と“不出来の弟子ふたり”の旅はさらに続きます(^_^)/~~


【Now Playing】 ラジオ深夜便 / 林真理子 ( NHK-AM )

「思考の整理学」を読んだ

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『思考の整理学/外山滋比古著(ちくま文庫)』を読みました。
タイトルどおり、どうやってものごと考えたらいいんだろう(・・私の場合は特にこのブログについてどう考えて、どう書いていこうか・・)、そのヒントにしようか、などと考えてのことでした。

読んでみると、著者が大学で教えていると、論文について「好きに書いて、自由に書いていいんだよ」と言っているのに、「何をテーマに書けばいいのですか」などと相談してくる生徒ばかりだと書かれていました。

本の中でも書かれていましたが、情報について一次的に入ってくるもの、それをレビューしたものなど二次的に入ってくるもの、さらにそれらを区別して、データ化し、またまたそれを“寝かせて・・(これが大事みたい)”ほどよい頃に口に出し、人に聞かせてみたりして何ものかを生み出していく、そんなことが書かれていた・・と、私は読みました。

考えるときの時間帯などについてもふれていましたが、やはり「夜書いたラブレターは朝には見られない」とよく言われるように、夜よりも(夜は悲観的にもなる傾向がある)朝がよいと言い切っていました。
著者などは、朝食は早起きして仕事をしてから食べた方がよく、そのあとまた寝て、一日のうちに二回朝をつくってまた二度目の朝に仕事をして、また二度目の朝食を食べて、翌日の朝を迎える・・(^_^;)などとおっしゃってまして、だんだん何だかわからなくなってきました。

でも、まったく同じジャンルの人と話をしても、いいものは出てこず、相手の考え方を否定するような話ばかりになってしまうだとか、思いついた発想をすぐに人に言ってしまう(特に目上の人について相談してしまう)と、せっかく何か生み出せそうな発想なのにつぶされてしまう・・。
なので、前述しましたが、アイデアは“寝かせる”期間が必要である・・そんなことも書かれていました。これには、私も同意いたしました。
観劇記や、その他私もブログに書くときに、息せき切って帰宅して、すぐにそのときの感情のまま書き始めることはあまりしないようになりました。
あわてて、その感動などを書こうとすると、概してつまらない文になってしまうのです。
不思議なものです。
一日二日寝かせてから書くと、余計な“油分”のようなものが洗い流され、割とすっきりとした、テーマが見えてくる文章になるような気がします。

ま、私の駄文のことはいいのですが、この本、ちょっと著者のユーモアなどもあちこちに散りばめられ、とても読みやすいものになっていました。
参考にさせてもらいます。


【Now Playing】 Whisper Not / Junior Mance ( Jazz )

2015/05/04

『宝塚夜話・第三十一夜 < 私の見た柚希・夢咲コンビを振り返ってみた②>』

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宝塚歌劇・星組トップコンビ柚希礼音(ゆずき・れおん)さん、夢咲ねね(ゆめさき・ねね)さんの退団公演が東京で行われている中、二回目のお二人の振り返り企画です。

前回からの続き、2010年は12月・東京宝塚劇場の「宝塚・花の踊り絵巻/愛と青春の旅立ち」が残っていました(^^;)失礼しました。

これは、珍しく前半が“和モノ”ショーでした。
トップお二人は日本ものも鮮やかに見せてくれました。
それにビジュアル的にもはっきりとした色の着物衣装がよく似合いました。涼紫央(すずみ・しお)さんの活躍などもあって、新生星組は“和モノ”もなかなかの出来でした。

そして、愛と青春の旅立ちはあの同名映画のミュージカル化ということで、どうなるのかと思ったのですが、これがまた凰稀かなめ(おうき・かなめ)さん、白華れみ(しらはな・れみ)さん、紅ゆずる(くれない・ゆずる)さんらの活躍もあり、素晴らしいミュージカルになりました。再演してもらいたいくらい!(゚ー゚*)。oO
組子たちの活躍を受け、さらにトップコンビはバッチリのコンビネーションで、この演目をまたまた代表作と言ってもいいくらいのクオリティーで演じてくれました。

そして、2011年6月・東京宝塚劇場での「ノバ・ボサ・ノバ/めぐり会いは再び」でデビューで点火したロケットの二段目が点火したという感じでした。
歴史的にもショーの大作、宝塚が大事にしている演目で、前夜祭なども催され、柚希さんの歌とダンスの実力が爆発しました。
珍しい斜面のステージ上で星組の面々が裸足で踊り、歌いまくりました。
初観劇のときには、感動で“ふるえ”がきました。夢乃聖夏(ゆめの・せいか)さん、紅ゆずるさん、真風涼帆(まかぜ・すずほ)さんの役替わりも楽しみを三倍にして、劇場は異様なくらいの盛り上がりを見せていました。


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そして、熱く盛り上がったあとの、温泉につかるような“ゆるい”“たのしい”“ラブコメディ”「めぐり会いは再び」では、夢咲さんが漫画のようなキャラクターで、またまた七変化のうちのひとつを見せてくれ、白華れみさん、紅ゆずるさんの、ほっこりギャグが観客席を笑いの渦に巻き込みました。
星組、万全!!☆☆というところでしょうか(#^.^#)

さらに、私はこの演目が博多を回り、名古屋の中日劇場に回って来たところでまた観劇いたしました。2011年9月でした。
ほとんど丸々一年を身体にも喉にもキツい演目を掲げ、公演した柚希さんには、ただただ恐れ入るばかりです。並の体力、精神力、喉の強さでは保たなかったことでしょう。お見事でした。

続いて、2012年1月・東京宝塚劇場に「オーシャンズ11」を持って来ました。
これも世界初のミュージカル化。この頃、星組トップコンビはズンズンと前に突き進み、こわいものなしという状態。
何と言っても、この演目を初の舞台化であるというのに、最初から最後まで見どころ満載のスケールの大きなミュージカルに仕上げ、その後の花組での舞台に大きなお手本を作ったとも言えます。大事業を成し遂げた・・そんな印象でした。
柚希さんも夢咲さんも主人公二人のキャラクターをまたまた新しい魅力で練り上げて、観客席も連日盛り上がりました。
素晴らしかった。

さらに、2012年3月・日本青年館での「 REON ! ! 柚希礼音スペシャルライブ」という、ライブコンサートの開催がありました。
ここでは、紅ゆずるさんの「紅子(べにこ)」という新キャラまで登場( ̄O ̄;)、ジャニーズと女性アイドルの歌謡ショー的な展開、ちびまる子ちゃんみたいな寸劇なども登場、・・もう、なんでもありの状態で、観客は大喜び・・そして私は「・・柚希さんだからいいのかも・・」と、宝塚という範疇からはちょっと離れてしまった舞台に少し引き気味ではありますが、でも・・・おもしろかったんだよなぁ(^_^;)まいった、まいった。

今回はここまでd(^_^o)
なんかまだまだ続きそうですが、いろいろ一緒に思い出したい方は、どうぞ一緒に「そんなことあったよねぇ」とご覧ください、それではまた。


【Now Playing】 プロ野球中継 / ヤクルト VS 広島戦 ( ニッポン放送 )

2015/05/03

あらためて「田中角栄」について読んでみた

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本屋でたまたま見つけた『田中角栄/早野透著(中公新書)』という本を読みました。
田中角栄元首相は、現役の時代もその後も、そしてロッキード事件、公判、判決以後もマスコミ、国民の関心を引いた人でした。
娘の眞紀子さんもいろいろな面で注目を浴びました。

著者の早野さんは角栄全盛期からその衰退期まで朝日新聞の記者としてまさにすぐ傍で、氏の動向、息づかいまで感じ取っていた人であることがこの本を読んでわかりました。

角栄氏は新潟の貧しい農家に生まれ、成績は優秀であったのですが、進学することもままならず母を助けるため、まさに必死に働き、その間勉学にも励み、そんな若き時代にも“艱難辛苦”の連続で、普通の人間ならとうに挫折してしまうであろうに、不屈の精神力と体力で乗り越えてきたことがわかりました。

そして、俗に言っていた「表日本」と「裏日本」を交通網を整備し、工業などを中心に呼び込み、差別のない就業の機会を得ようと、ありとあらゆることをして、そして様々な人や企業との関係をうまく立ち回りながら保ち、驚きの勢いで政界に進出します。
それでも最初の選挙では落選していました。

この本では、角栄氏のそんな生き方をしていた頃の日本の首相、政治の状況もつぶさに書き記していて、戦後日本の政治を微に入り細をうがつように一般にはあまり知られぬ事実が書かれているのです。
佐藤首相の沖縄返還時の米国との密約書(二十一世紀に入り、首相官邸の奥底にあると言われたが、佐藤氏死後自宅で見つかる)の存在と、それが作成された経緯などについても臨場感ある筆致で書かれていました。
まさに、田中角栄氏の生涯と共に日本の戦後政治を振り返る、内容の重い本でした。

“待ちの政治”と言われた佐藤首相を支えた角栄氏ですが、その佐藤首相とは異なり、決断も早く、次から次へと手を打つ氏の様子は驚くべきものがありました。
また、佐藤首相に対してもそうですが、人の“懐”に入るのが早い。
一人の人間の人生の読物としても類を見ない貴重な経験が書かれていて、ぐいぐいと引き込まれました。

郵政大臣時代にも、3~4年以上も塩漬けにされていたテレビ局の開局申請を次から次へと許可し、テレビ全盛時代が来ることを見越して積極的な手を打った姿も見られました。役人が尻込みしていることにも、どんどん先見性を発揮して大股で歩を進めた様子には、ただの強気な政治家ではないことがわかりました。

首相在任中の中国との国交成立時、中国に渡り、周恩来首相との“ガチ”のやり合いの様子には、今も昔もこんな丁々発止のせめぎ合いが出来る人はいたかな?などと感じて驚きました。まったく知らなかった会話にたいへん驚きました。それは毛沢東に対してもでした。

米国からの圧力に対しても、わざわざ訪れたキッシンジャーに対して、日本の利益が最終的な目標だと一歩も引かない様子が書かれていて、私が知らなかった様々な事実を知っただけで、この本は単に「今太閤」ともてはやされた時期や、その後の逮捕劇後の手のひらを返したようなバッシングなどを書いたような軽いものではない、とさらに目を皿のようにして読み進みました。

そして、感じたことのもうひとつ。
著者は、記者としての厳しい目を持ちつつ、田中角栄氏の“人”に惹かれていたんじゃないかな・・ということです。氏の人としての魅力には、ジャーナリストとしての対峙の仕方があったものの、抗しがたいものが存在したんだろうな・・と感じました。

有罪判決後の、角栄氏を襲うさまざまなキツく、辛い出来事、そして死・・。
ものすごく大きくて重い、そして大河のような(しかも急流)歴史を感じ、角栄氏に対する一般的な見方ばかりの知識が覆されたような気がしました。
400ページに渡る長編でしたが、ドキドキしながら読み進むことができました。
東京勤務時代に事務所のあるビルのすぐ近くに、田中事務所が入っていた「砂防会館」がありました。あそこが歴史の大舞台だったことがあるのだなぁ、としみじみ思っているところです。


【Now Playing】 カヴァティーナ / 垂石雅俊 ( InstrumentalMusic )

『宝塚夜話・第三十夜 < 私の見た柚希・夢咲コンビを振り返ってみた① >』

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このあいだ、宝塚歌劇・星組トップスター・コンビの柚希礼音(ゆずき・れおん)さん、夢咲ねね(ゆめさき・ねね)さんのサヨナラ公演について観劇記を書きましたが、6年間に渡るお二人のトップコンビとしての舞台の数々、私も全てではありませんが、いくつか観劇してきましたので、それらを振り返ってトップ・オブ・トップと言われるようになった作品の数々を懐かしんでみようと思います。

回数は何回になるかわかりませんが、しみじみと思い出しながら書いてみますね。

まずは、2009年8月・東京宝塚劇場での「太王四神記 Ver.Ⅱ -新たなる王の旅立ち-」、お二人のトップ・コンビ本公演デビュー作が、私が観たお二人のトップ最初の姿です。
演目自体は、真飛聖(まとぶ・せい)さんの花組が初演、宝塚としては二度目の演目でした。
星組公演は、花組のものからはかなり変更がされていて、よりわかりやすく、ストーリーもテンポよく進行するようなものになっていました。
お二人は期待どおりの“大型コンビ”ぶりを発揮、とても“トップお披露目”公演とは思えぬ充実ぶりでした。
お二人とも芝居心があり、特に柚希さんは期待された「歌」も堂々としたものでした。
まだ馴れないところも感じさせる部分がありましたが、及第点以上の滑り出しだったと思います。

続いては、同じ2009年の10月・神奈川県民ホールでの全国ツアー「再会/ソウル・オブ・シバ!!」でした。
ミュージカルの「再会」は、かつて轟悠(とどろき・ゆう)さんの雪組が舞台に掛けた愉快なストーリー。ぐりぐり眼鏡をかけた夢咲さんと柚希さんの絶妙の掛け合いが笑いを誘い、ちえ・ねねコンビ(トップお二人の愛称から、こう呼ばれてきました)の息が合っているところを見せつけてくれました。
はつらつとしたお二人の舞台に早くも“いいトップ・コンビだ”という声が幕間のロビーで聞けたのでした。
「ソウル・オブ・シバ」は、かつて轟さんがやった役を雪組からの組替え後二番手スターとなった凰稀かなめ(おうき・かなめ)さんが演じ、ちえ・ねねコンビと共に非常に豪華な全国ツアーとなりました。風格さえも出始めた星組でした。


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次に私が観劇したのは、2010年2月・東京宝塚劇場での「ハプスブルクの宝剣 -魂に宿る光-/BOLERO -ある愛-」でした。
ハプスブルク・・は、植田景子先生の作品。
これは18世紀のヨーロッパを舞台に、ユダヤ人青年に扮する柚希さんが迫害を受け、失意の中、故郷を去り、野心を持ちながらハプスブルク家の家臣となり別の人生を再度生きるという中身の濃い充実作品でした。
絶望と失意が次から次へと・・そして最後には自ら抱き続けた理想に救われる・・柚希さん渾身の力作となりました。
また、夢咲さんは柚希さんのかつての恋人と、女帝マリア・テレジアの二役が付き、演技力、そして二役の色分けも見事で娘役としての力量を遺憾なく発揮し、二人の実力はただものではないことを証明してくれました。
トップコンビ初期の最高作と言っても文句がある人はいないでしょう。素晴らしい出来でした。
ショーの「ボレロ」も怒濤の展開で、これまた文句なしっ!
二番手凰稀さんもどんどん実力を発揮して、隙のない見事な組としての力を見せてくれました。
“柚希星組・ショー”の力でぐいぐい持っていく原型はここから始まった・・そんな感じでした。

波に乗る柚希星組、次に私が観たのは、2010年4月・市川市文化会館での全国ツアー「激情 -ホセとカルメン-/BOLERO -ある愛-」のカップリングでした。
ここでは、夢咲さんがいつもの可愛い娘役や、お姫様などではなく、人妻であるにもかかわらず男(柚希さん)をたぶらかし、好きにさせておいて、もう用はない!・・(^_^;)みたいな可愛い顔に似合わず魔性の女を演じ、これがまた何の違和感もなくやってしまって・・うぶな私はショックを受けつつ、「やるなぁ、ねねちゃん、ただもんじゃない」と恐れ入ったのでした…(^^;;
そして、ショーは前回の本公演から引き続きボレロを持ってきて、星組のショーの豪快で華麗な様子をさらに印象づけたのでした。

以上、ちえ・ねねトップコンビの2009年デビューから2010年の充実したスタートを振り返ってみました。
次回は2011年から思い起こしてみます。
それではまた(*゚▽゚)ノ


【Now Playing】 Golden Slumbers / The Beatles ( Rock )

2015/05/02

【はっPのアナログ探訪_0033: Welcome Home / Carol King ( LP )】

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キャロル・キングのリクエストをいただきましたので、私が所有している彼女のアナログ盤からウエルカム・ホームを聞いてみました(゚ー゚*)。oO


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これは1970年代の終わり頃のアルバムです。
ソングライターとして1960年代から活躍していたキャロル・キングですが(ビートルズも「CHAINS」をカバーしています)、このアルバムは心がほっとするような曲と、ナチュラルなサウンドを聞かせてくれる一方、「ビーナスのダイアモンド」という曲などでは、けっこうサイケデリックな雰囲気も聞かせてくれます。


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聞く度に“心の機微”のようなものがジンジンと伝わり、懐かしいような、ちょっと胸にぐっとくるようなメロディがそこはかとなく良いキャロル・キング、もう今後こういう曲がヒットするなんてことはないでしょうね。
「モーニング・サン(朝陽に目覚めて)」なんて聞いていると、窓から差し込んでくる朝の太陽、緑の木々、青い空、海岸線、高くそびえ立つ山々、などが瞼に浮かび、生きていてよかった・・というような安堵のようなものを感じ、それがささやかなよろこびとして胸に沁むのです。


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時代的なものでしょうか、“ディスコティック”な曲も入っているのですが、そこはキャロル・キング、電気的に過ぎることはなく、彼女なりの味わいを残しています。


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どの曲も、心にすんなりと馴染む印象の、このアルバム。
入っていた写真などにも自然の中で過す家族的な様子がうかがわれて、当時の空気感のようなものも感じました。
アナログ盤で聞くにはもってこいのサウンドでした。

2015/05/01

【はっPのアナログ探訪_0032: 浪漫(RICKIE LEE JONES) / Rickie Lee Jones ( LP )】

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久しぶりになったアナログ探訪、ポール・マッカートニーの日本公演に夢中になっていて、すっかりご無沙汰してしまいました。

アナログ魂の目を覚ますため、このリッキー・リー・ジョーンズのアルバムを取り出しました。
CDでも買い直したのですが、やはりアナログ盤の音は抜群でした。しばらくレコードが掛けられない状態だったので、あらためて針を落としてみて驚きました。


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彼女のボーカルは、まさに高音から低音、太い声からキーンと伸びるような声も、そしてとても早口のようになったかと思うとぐわ~っと伸ばしていくような歌い方に変化する、まさに七変化のミラクル・ヴォイス&シングと言ってよいと思うのですが、その素晴らしいボーカルを堪能できます。


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さらに、アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター、ベース、ドラム、パーカッション、ピアノ、エレピ、どれをとっても音の録り方は抜群です。
ギターやハイハット・シンバルの繊細な音、スネアにスティックが到着するかの如くのタッチまでわかる微妙なニュアンスまで聞き取れる素晴らしい録音です。


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もちろん、曲そのものも、多彩なリッキー・リー・ジョーンズのボーカルのようにアップテンポでリズミカルなものから、聞かせるスローな曲、やさしい曲、郷愁を誘うような曲など、このレコードは音楽的にも、オーディオ的にも聞きどころ満載です。

いやあ、よかったよかった(#^.^#)

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