古書店で買ってきた50年前の写真集「おんな」
このあいだ出掛けた神保町の画集・写真集を主に取り扱っている店で『おんな/稲村隆正作(浪速書房)』という写真集を買い求めました。安かった。
もうこの箱入りの写真集の「箱」とその文字を見ただけで手にいれたくなりました。
「何かある」感じがしますよね・・。
頁をめくると、この本の出版予告も挟まれていました。
50年前に発行されたこの本、もうその時代に巷の「ヌード写真」氾濫を嘆いています。
『ヌード芸術のおかれた現今の事情に鑑み、ヌード芸術本来の存在価値と品位を確証ずける意味においても、これが真のヌード芸術であり、本来の魅力であるという作品群の刊行をおもい起こった次第である。』
と、謳い上げています。
「日本を代表する四氏の写真家で、異なる個性を具備している婦人科作家の作品をもって、十分刊行の目的は果たせていると思う」
としていますが、その気になる四作家は
秋山庄太郎
早田雄二
中村立行
そして今回買い求めた本の稲村隆正氏の四氏となっています。
中の写真はもちろんヌードが多いのですが、ここに載せるのはちょっとどうかと思うので、割とおだやかなものを載せました。でも、なんだか今の時代には感じられないものを突きつけられるようなものが多く、箱を見て思ったとおり、魅力ある写真集でした。
何度も何度も見返しているところです。
50年も前の作品なのに、心にはとても新鮮に映りました。
他の三氏の作品も見てみたいと思いましたが、もう手に入らないでしょうね・・・。
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