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2015/08/04

星逢一夜(ほしあいひとよ)/ La Esmeralda を一足早く観劇した

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宝塚歌劇・雪組大劇場公演『星逢一夜(ほしあいひとよ)/ La Esmeralda 』を、9~10月の東京公演を前に、一足早く見てまいりました。
観劇は、4月から大阪勤務となった長男も一緒でした。この大阪行きは事情があって、これについては、また機会をみて書きたいと思います・・。

「星逢一夜」は“和モノ”。特に近年前トップの壮一帆(そう・かずほ)さんの頃から日本ものと言えばやはり雪組、という印象が強くなってまいりました。
そして、そのとおり、早霧せいな(さぎり・せいな)さん、咲妃ゆみ(さきひ・みゆ)さんの“芝居ごころ”あるトップコンビに、望海風斗(のぞみ・ふうと)さんという実力派二番手男役が加わり、この“和モノ”ミュージカルはたいへんな力作となっていました。
上田久美子先生、素晴らしいっ!

物語は九州の緑深き里、藩主の次男である早霧さんの少年時代から始まり、相手役咲妃さんも、もちろん少女ですが、その過去は父親が一揆の咎を問われ、処刑された上に母にも死に別れ、おさな子でありながら田をつくり、必死に暮らしている健気で、しかも芯の強い娘。
望海さんは、その咲妃さんのことをいつも心配し、面倒を見、成長するにつれ好きになっていく少年。
早霧さんは星を見、天体を考え、大きな世界観を持つ少年で、咲妃さん、望海さんと出会い、その村の子達とも心の通い合う少年時代を過すのですが、長男が死去し、早霧さんは急遽お家のため江戸の将軍吉宗のもとへ。
この少年時代から早霧さんは咲妃さんに対する想いがつのっていました、咲妃さんも。


20150802_snow_troupe02

ここで物語は大きく展開し、早霧さんは吉宗に気に入られ、吉宗の改革を側近として強力に進めることに。
将軍にすすめられた縁談を受けることになった早霧さんは一時九州に里帰りするのですが、そこで咲妃さんが望海さんに嫁ぐことが決まったと知り・・でも、望海さんは咲妃さんの本当の気持ちを知っていて、俺は咲妃さんの幸せのためならあきらめるから、早霧さんに嫁にもらってくれと懇願・・(T_T)、でもそんなことが許されるはずもなく・・早霧、咲妃は互いに別の道を選んで結婚。

その後ますます吉宗の進める改革にあえぐ農民の中に望海さん、咲妃さんの夫婦が暮らす村も入っていて、一揆に進む悲劇に。
それを鎮めろと吉宗に言われた早霧さんは、大の仲良しだった望海さんと闘うはめに。
もう、凄絶なその二人の闘いの場面に、観客席は涙、涙、すすり泣き、嗚咽・・。私も長男も我慢できず、泣いてしまいました。
この場面での早霧さんの非情に見えるが、逃れることのできぬ運命の中での男の心情を描いたシーンは忘れられないものになりました。胸の奥底から感じる壮絶な心模様の表現は言葉に尽くせぬものでした。

自らの運命と、一揆を起こした農民への罪を問わぬことを交換条件として野に下った早霧さん。
全てを失い、子供の頃に山の上に子供達で建てた星を見る櫓に帰ってくると、そこには夫となり、三人の子供達の父となってくれた望海さんを殺したかつて大好きだった早霧さん、・・そして本当は今も・・、という気持ちをもった咲妃さんがいて、早霧さんが江戸に向かうときにくれた大切な短刀で狂ったように大好きな早霧さんの命を取ろうとするのですが・・・。

もう、このシーンでの咲妃さんは現在の宝塚では随一といってよい芝居魂を炸裂させ、渾身の演技。もう泣いて泣いて涙があふれ、止まりませんでした。

そこにお母さんを探しにくる咲妃さんの子供たち、二人は正気に戻るのですが、その後の子供の頃の回想シーンもまた清々しくも、またまた泣けるシーンとなり、素晴らしい作品でした。

もちろん、他の組子達も素晴らしい演技でしたが、今回は三人の主役の涙なしには語れない素晴らしい演技に話をとどめておきます。
また、東京で見るときには、どんな進化を遂げているのでしょうか。早霧、咲妃コンビはまだまだ二人の道を突き進んでいくことでしょう。


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ショー「 La Esmeralda 」は、ラテンショーですが、これもまた雪組には「リオ・デ・ブラボー」以来、得意演目と言えるかと思います。
静かな日本もののお芝居のあとに、今度は情熱的で、汗が飛び散るような激しくも楽しいエキサイティングなショーでした。
こちらもよかった(^o^)んだよねぇ~!!

泣いたあとに、興奮しながら楽しくなるという今回のカップリングは抜群でした。
早霧、咲妃コンビ、無敵ですd(^_^o)

長文となりましたので、大劇場の感想はここまでにしておきます。
また東京で再会したときにあらためて感想を載せたいと思います。
関東近県のファンの皆さま、東京でもすごいことになるぞぉ~っ!!(*^_^*)


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