「恋愛小説2-若葉のころ」いいです、とても
原田知世さんの新譜『恋愛小説2-若葉のころ』を入手。
さっそく、何度か聞いてみました。
このアルバムは前回の「恋愛小説」の続編ですが、今回は知世さんがよく聞いていたと思われる歌謡曲、ニューミュージックを取り上げています。
とても親しみやすいのですが、そこは「原田知世」のアルバムなので、ただのカバー作品集にはなっていません。
前回同様独自のアレンジ、歌唱で知世さんのオンリーワンな世界が展開されます。
最初に言ってしまうと、このアルバムのベスト・トラックは「木綿のハンカチーフ」だと思います。
あの太田裕美さんのヒット曲ですが、太田さんの切迫感ある胸に迫るような感じとは異なり、ゆっくりと、都会に行ってしまった彼と女性との手紙によるやり取りになっています。
だんだん彼が都会に染まって、「恋人よ、いまも素顔でくち紅もつけないままか」「スーツ姿の僕の写真を見てくれ」と写真が送られてきて、彼女は「草にねころぶあなたが好きだったの」と答えます。
「でも、木枯らしのビルの街、からだに気をつけてね」と返事するあたりで、電車の中で聞いていた私の涙のダムが崩壊・・(T_T)
ポトポトと涙が落ちてこまりました…σ(^_^;)
そして、また今日、車の中で聞いていて、この曲でまたも涙がポロポロと・・、原田知世さん、あなたの素敵な歌唱のせいです。とても良いです。泣いちゃいましたよ。
「秘密の花園/松田聖子」や、「年下の男の子/キャンディーズ」などのアイドル的な可愛い曲も取り上げていますが、両曲ともリズムが“ズシュッ、ズシュッ”と重く決まり、これまた独自の世界を築き上げています。
知世さんがファンだったらしい原田真二の「キャンディ」などもヴォードヴィル的な仕上げがなされ、これも面白かった(#^.^#)
その他の曲も聞き逃せない聞き処満載のアルバムです。
知世さんがジャズのトランペッターでボーカリストのチェット・ベイカーの「チェット・ベイカー・シングス」を聞いて、歌い方、表現の仕方に大きな影響を受けたと聞いたことがあります。
私も知世さんの歌い方が大きく変化したと感じたときに、真っ先にチェット・ベイカーを思い出しました。やはりそうか、と思ったのです。
歌い手それぞれに歌い方があります。声を張って“歌い上げる”人、感情を露わにして聞く人に迫ってくる人、泣くように声をふるわせてうったえかけるように歌う人。
様々ですが、知世さんの今の歌い方はやはり“オンリーワン”なものではないでしょうか。
またまたいいアルバムでした。
【Now Playing】 夢咲案内人 / 原田知世 ( J-Pops )
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