宙組・エリザベート再度!!
宝塚歌劇・宙組東京公演「エリザベート -愛と死の輪舞- 」、再度見てまいりましたので感想をアップいたします。
今回はごく親しい“ヅカ友”と観劇いたしました。観劇後にすぐ感想も聞きましたので、その感想も尊重しつつ書きますので、私の独断が先行するような内容にはならないと思います。
公演全体的には公演二日目の前回から比べると格段に良くなっていました。特にあの前半の“空回り”がウソのよう・・(#^.^#)
組全体から来る“力感”も増したように強く感じました。
エリザベートの実咲凜音(みさき・りおん)さんも冒頭の少女だった「シシ」の時代からしっかりとした表現に変貌!あの二日目に見たみりおん(※実咲さんの愛称)はなんだったんだ、という感じ。一緒に見たヅカ友も同意見d(^_^o)
みりおんちゃん、前回は体調や精神的に何かあったのか・・。今回は丁寧な歌唱よりも、声が裏返ってしまうようなことになっても感情の表現を先行していたと思います。非常によかった!(^-^)
また、孤独なエリザベートのセリフ、仕草、身体的表現もぐっと良くなっていました。前回が20点だとすると、今回は85点という感じ。
主役トートの朝夏まなと(あさか・まなと)さん。今回は舞台上のスケールの大きさを感じました。
そして、その存在感は異界にいる黄泉の帝王というよりも今の現実の世界に舞い降りてきたようなリアルなキャラクターに感じました。異なる表現の仕方をすると、“生々しい”というのが私の感じた朝夏・トートです。
花組・明日海りお(あすみ・りお)さんのトートは、非常に繊細な指先のひとつひとつまでに気が配られている様子が感じられましたが、朝夏さんのトートはそういう表現よりも、もっと魂そのものが舞台上でうごめいている感覚・・。新しいトート像と言ってもいいかもしれません。
フランツ・ヨーゼフ役の真風涼帆(まかぜ・すずほ)さんは、前回よりもさらに感情の表現が豊かになってきました。
どのシーンもひとりの人間としての悲哀が出ていたと思います。台本に書かれているセリフのうしろにある、“男”フランツ・ヨーゼフの感情がうまく出せていたのだと思います。
ルキーニ役の愛月ひかる(あいづき・ひかる)さんも、これまた前回から比べると急上昇的によくなっていました。
ストーリーも見事に引っ張っていたし、“愛月・ルキーニ”の形が見え始めていたように思います。今回、客席にいたOGの紹介は元宙組の花影アリスさんでした。
そして、前回もベタぼめした病院のシーンでのヴィンディッシュ嬢役の星吹彩翔(ほしぶき・あやと)さん。今回もさらによくなっていて、さすがの演技でした。素晴らしいっ!!
ゾフィ役の純矢ちとせ(じゅんや・ちとせ)さんも迫力が増し、怖さも倍増(^^;)
実咲・エリザベートも太刀打ち出来ない強烈さでした。
続いて、今回の観劇では役替わりのルドルフ役は、蒼羽りく(そらはね・りく)さん。
前回の澄輝さやと(すみき・さやと)さんとはまた全く異なるルドルフになっていました。より自分の孤独な立場に恐怖感を持っている感じが出ていたように思いました。
「闇が広がる」のトートとのシーンで、今回のよくなってきた舞台を感じていた私の涙腺が崩壊・・(T_T)・・いいシーンでした。
さらに子ルドルフ役の星風まどか(ほしかぜ・まどか)さん。
この人は“もって”いますねぇ(゚ー゚*)。oO天性の光輝く何かを!
短いシーンではありましたが、芝居はうまい、歌は聴かせる、スター性抜群の存在です。
ルドルフの葬儀のシーンでは、実咲さん、渾身の演技。そして人生の終着点が近づいているのを感じるような時を迎えてもまだ心がひとつにならないフランツ・ヨーゼフとエリザベートの互いに別のベンチに腰掛けて思いを打ち明け、歌うシーンも格別の場面となっていました。
今回は、ここからラストまでたたみかけるようで圧倒的、一気に寄り切られたのでした。
ラストおまけのショーでは、もういけません。ヅカ友も私も涙の海に溺れ、幕が降りても、二人で涙を拭っておりました。「泣いちゃった・・よかった、よかった・・。」と、宝塚ファンとしての喜びを分かち合ったのでした。(*^_^*)
再度見ることができてよかった。もし見なかったら宙組を見損なったままになってしまうところでした。
【Now Playing】 Sweet and Lovely / Blue Mitchell ( Jazz )
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