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2017/01/10

花組「金色の砂漠/雪華抄」を見てきました

20170109_flower_troupe01

宝塚歌劇・花組東京公演「金色の砂漠(トラジェディ・アラベスク)/雪華抄(宝塚舞踏詩)」を見てまいりました。
この公演はトップ娘役の花乃まりあ(かの・まりあ)さんの退団公演となっています。

いつもとちがって、今回の公演はショーから始まります、「雪華抄」です。
“チョンパ”で幕開け、客席はわかっちゃいるけど「おおっ」と驚きます、いいですよねぇ和物の“チョンパ”!!(※チョンパとは、開始前に暗転させ、照明がパッと点いた時には銀橋やステージに居並ぶ色彩鮮やかな着物姿の花組の方達が艶やかに立っているという派手な始まりです)

これがまたどのシーンもどのシーンも素晴らし過ぎる!和物だというのに、サステインの効いたエレクトリック・ギターサウンドが入ったり、リズムがロックやヒップホップ風になったり、それでも宝塚の“和物”は、たおやかに舞台上で繰り広げられます。

和物といえば専科の松本先生も、もちろん登場するのですが、今回は抑制の効いた派手さはないが、見事な『舞』を見せてくださいました。再度登場される場面では、花組の皆とあでやかにステージに立ち、なんだかいいシーンになっていました。

トップスターの明日海りお(あすみ・りお)さんは、和物でも存在感は変わりません。
いや、むしろ益々映えるかのように感じました。美しい男役の本領が出ていました。
歌も、踊りも素晴らしい。
花組のメンバーも和物に慣れているみたいに感じました。稽古も充実していたのでしょう、それがよくわかりました。

また、花組の和物は、ビシッと“キメキメ”の雪組とは趣きが異なり、きりっとしているのに、なんだか柔らかいのです。そこがまた優雅でいいんですよねぇ(*^^*)

再度見る機会もあるかと思いますので、満点の出来だったとお伝えして「金色の砂漠」にうつります(^_^;)


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お芝居の「金色の砂漠」も、先に言っちゃいましょう!満点の出来です。そう、ショーもお芝居も満点です。
明日海さん主演の公演の最高傑作と言っても過言ではないと思います。

作・演出の上田久美子先生は、私達観客の心を一気に持って行きます。
冒頭の明日海さんが踏み台となっている奴隷のシーンに衝撃を受けていると、そんなことで衝撃を受けている場合ではないことがストーリーが進行するにつれてわかってきます。

“宛て書き”したかのような花乃さんのお姫様の役は、強気で、わがままで、でも愛へのおぼれ方は哀れで女そのもの。花乃さん、渾身の演技で大向こうを唸らせた感があります。

そして明日海さんはその花乃さんの奴隷であり、その奴隷である明日海さんがお姫様に恋をする・・のですが、その恋の行方は“ネタばれ”するので書きませんが、大変な運命の渦に巻き込まれます。
明日海さんの、真面目で、そして恋に真剣で、女に疎く、でもいったん感情が盛り上がれば狂気をはらむ“男”となり、そして心根の優しさまで見せてくれる上田先生のこれも“宛て書き”ともいえる演出が明日海さんの役者としての本領を発揮させていると感じました。
明日海さんの演技も花乃さん同様、まだ東京公演が始まったばかりなのに、完成の域に達しているように感じました。

また、上田先生の配役は、芹香斗亜(せりか・とあ)さんや、柚香光(ゆずか・れい)さん、鳳月杏(ほうづき・あん)さん、仙名彩世(せんな・あやせ)さん、花野じゅりあ(はなの・じゅりあ)さん、さらに多くの組子達に絶妙の演技をさせていました。
どの人の演技もとても良かった。

まだ公演開始時の偵察的に見に行っただけなのに、ノックアウトされました。
ほんとうに良かった。素晴らしい公演になっています。明日海さん、素晴らしいトップスターになられたと感服いたしました。また花乃さんの全身全霊を込めた演技も負けず劣らずの輝きを見せてくれました。

再度見に行ったときに、またいろいろと書きたいと思います。ほんとうに良かった。


【Now Playing】 深層深入り 虎ノ門ニュース / 青山繁晴 ( YouTube )

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