「ビートルズ来日学」を読んだ、濃かった・・。
『ビートルズ来日学/宮永正隆著(DU BOOKS)』という本を読みました。
“ビートルズ大学”?!学長の宮永さんが、1966年のビートルズ来日時に四人と接した人々へのインタビュー、そしてそのインタビューの検証、さらにそこから新事実や新仮説を提示し、記事としてまとめたものです。
その記事は「レコード・コレクターズ」という雑誌に掲載されたのですが、それをまとめたこの本ではさらにアップデイト&ブラッシュアップされているという寸法です。
買うには買ったが、ボリュームもあるためためらっておりました…σ(^_^;)
それに1966年にビートルズと実際に接した人たちの話を読んでいるうちに“やきもち”焼いたりしそうで、読書開始が遅れました・・、人間が小さい・・(^_^;)
で、感想なんですけど、実に多くの人が四人にものすごく接近していたんだな、と思いました。
日航機の中で特にポールに気に入られ、世話をしてくれたことに感謝されていた客室乗務員の男性は、夜にポールから「イエスタデイ」口ずさんでもらっていたりします。なんて素敵なことでしょうか。
読んでいると、実際に本人達からサインを直接もらっている人多数です。
ビートルズのサインというと、代筆が多いと聞いていますが、鑑定の結果もほとんどが本物です、なんとまあ羨ましいことか。
さらに気づいたこととして、ホテルの従業員や、日テレのスタッフ、その他この本の登場人物の多くがあまりビートルズの存在の大きさについて感じていないということでした。
気がつくと世間が大騒ぎしているので、ああそんなに凄いやつらなんだ・・なんてね。
当時の担当スチュワーデスの方の話に、ポールから「この手紙を出しておいてほしい」と飛行機の中で書いていた手紙を渡され、了承した場面がありました。
その手紙の宛先を見ると「ジェーン・アッシャー(当時、ポールの婚約者)」だったということで、その方はビートルズファンだったので、“妬けた”とおっしゃっています(^^;)
ポールも「宛先は婚約者なんだ」と言ったそうです。
ビートルズに古美術品を売った方(特に骨董に興味津々なジョンに)は、ジョンの“目利き”に驚いています。
ジョンについては、「とっつきにくい」という評価と「気さくでよく気遣いをしてくれる人」という極端な評価のわかれ方を感じました。ジョンは相手によって・・って、人なんだろうと思いました。
また、特にビートルズの音楽を知らなくても、ヒルトンホテルに呼ばれた人でビートルズの音楽をそれまで聞いたことがなかったのに、「ただのロックじゃない、様々な要素が織り込まれているのではないか」というような表現をされていた方もいて、いいとこついているなぁとも思いました。
ポールにわずか三日間でスーツをあつらえたテーラーの方の熟練の技にすぐに気づいたポールが全幅の信頼をおいて任せる場面もよかった。そして「このバンドはこの人でもっているな、若いに似合わず人との接し方が素晴らしい」とその方が感じる場面。
ポールにはそういう魅力があります。
ジョージとリンゴの情報は割と少な目でしたが、それでも興味深く読めました。
ただ、武道館やヒルトンホテルでのあまりに細かい検証については、前座のドリフのカトちゃんのステージの移動経路だとか、もうどこまで行ってしまうのかわからなくなってきて、そこまでいらないんじゃ・・と思うことも正直いっぱいありましたd(^_^o)
またいつか読み返すときに、そこをどう感じるか、その辺の気持ちは保留しておきます。
読んでいるうちにだいぶ疲れたので、この辺で(*^_^*)・・それじゃまた。
【Now Playing】 Paperback Writer / The Beatles ( Rock )
« 「blogオトナの手帳」100万アクセスに達しました!!'(*゚▽゚*)' | トップページ | 加曽利貝塚に行ってみた【1/4】 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 古本の頁を繰っていて見つけるもの(2022.01.23)
- 中学生時代から今に至るまで、「レコード盤を貸してくれ」「CDを貸してくれ」「本を貸してくれ」と言われる話。(2021.12.21)
- 「日本人も知らなかったニッポン/桐谷エリザベス」を読みました。(2021.10.03)
- 「小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム -名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏-」を読みました。(2021.09.28)
- 坪内祐三の「最後の人声天語」を読んだ。(2021.09.25)
「The Beatles」カテゴリの記事
- 俳句を詠んでみる_0206《The Beatles 俳句[アルバム PAST MASTERS から Revolution を詠む]》【咆哮 雷鳴の如きハウリング】(2024.08.28)
- 俳句を詠んでみる_0164《The Beatles 俳句[アルバム ABBEY ROAD から The End を詠む]》【 兜虫(ビートルズ) 捧げた分だけ 愛される 】(2024.07.17)
- 俳句を詠んでみる_0142《The Beatles 俳句[アルバム Revolver から Taxman を詠む]》【 座るなら 椅子に税金 冴返(さえかえ)る 】(2024.06.25)
- 俳句を詠んでみる_0136《The Beatles 俳句[アルバム Please Please Me から I Saw Her Standing There を詠む]》【 ねえ あの娘 十七だって 夏来たる 】(2024.06.19)
- 俳句を詠んでみる_0130《The Beatles 俳句[アルバム Revolver から Eleanor Rigby を詠む]》【冬の暮 出逢いの地に リグビーの墓】(2024.06.13)
« 「blogオトナの手帳」100万アクセスに達しました!!'(*゚▽゚*)' | トップページ | 加曽利貝塚に行ってみた【1/4】 »
コメント