伊集院静氏の辛口な新生活への悩み相談を読んだ
『人生なんてわからぬことだらけで死んでしまう、それでいい。[悩むが花]/伊集院静著(文春文庫)』という本を読みました。
写真にある『帯(腰巻き)』の文が、この本の伊集院さんの基本的な回答姿勢です。
問:自分の将来が不安で一杯です。(26歳・男)
答:まさか人生や仕事が、面白くて楽しいものと思ってるんじゃなかろうな。
・・(^_^;)・・だいたいこんな感じの反応が多いです、伊集院さん。
いまどきこんな回答を堂々と正面切って出来るのは伊集院さんと、そのほか誰がいるだろうかというくらい。
とにかく質問してくる人は、奥さんや彼女にびくびくと気を使っている男・・。
自分は努力らしい努力もしていないのに、この先この仕事に見込みがないから転職したいが、どうでしょうか・・とか、芸能界に疎いが自分はそういうことにもアンテナを張った方がいいか、とか、自分よりも努力していないはずだと人の成功に妬みを感じている男とか・・とにかく伊集院さんの“餌食”となるために質問しているかのような人たちが次から次へと登場してきて、読んでいる私は面白かった。
犬を四匹飼っているが、ジャック・ラッセル・テリアのかわいい子犬を見つけたので、近いうちに“お迎え”したいと思っています。不満そうな主人(結婚するときに子供はいらない、と言ったのに最近は犬よりも子供が欲しいと言っている・・何が不満かわからないと奥さん不満状態・・)の気持ちがわからない。・・・という質問。
伊集院さんは、「まあ、ジャックでも、ランドセルでも、照り焼きでもかまわないんだが、それを何だって、近いうちに“お迎え”したいと思ってるって、いったい何を迎えるの?」と、一刀両断です。いまどき、こんな回答する人はほとんどいない(^^;)
結婚するときは〇〇と言ったとか、△△と約束したとか口にするのはよくないよ、ご主人だって結婚したらこんな人だとは思わなかったというのを口にしないで我慢してるんだから・・と言っていますd(^_^o)
とにかく、人の反応、ネットの反応などにビクビクしている人だらけの昨今、こんなに中央突破でいく人はなかなかいないでしょう。
小心者で小市民の私も心を強くしました…σ(^_^;)
けっこうスッキリするので読んでみては・・。
【Now Playing】 深層深入り 虎ノ門ニュース / 織田邦男他 ( YouTube )
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