「志らくの言いたい放題」を読んだ
『志らくの言いたい放題/立川志らく著(PHP文庫)』という本を読みました。
もちろん志らくさんは亡くなった立川談志師匠の弟子。
談志師匠は、落語協会から脱退し、寄席に出ないという弟子たちにとっては修行の道が絶たれたような環境に自ら創設した「立川流」をおき、独自の“鎖国”的な立場を築きました。
そんな中、弟子の志らくさんがどうやって噺家として過してきたか、さらに志らくさん自身にも弟子ができ、その弟子とのつき合いというか、とんでもない人たちとの“ギャフン”な逸話も書かれていました。
そして、談志という、奇天烈な師匠にどこまでもついて行く、「師弟愛」も描かれていますが、それは常人には理解できないものです。
談志師匠の協会脱退以後の様子も私には信じられないことばかりですが、それについていった志らくさんの盲目的な行動も理解不能でした(^_^;)
私が談志師匠の落語をよく聞いていたのは協会脱退前、先代の円楽さんと様々な高座、番組で長尺の噺をして(当時はそんな番組がいくつもあった)、しのぎを削り、そして切磋琢磨し、さらに和気あいあいな様子も何度も見ました。
野ざらし、六尺棒、鼠穴、明け烏、人情八百屋・・どれもこれも面白かった!(゚ー゚*)。oO
「落語は人間の業の肯定」だと言っていた談志師匠とその価値観を共有するのが師弟関係であると志らく師匠は力強く宣言しているが、その実際はこんなことなのだ・・というのをじっくり読んで味わいたい談志ファンは読んだ方がいい。あきれるような話ばかりだが・・( ̄O ̄;)
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