セクハラのひと
人って、自分の仕事や世間的・社会的地位が高くなると勘違いし始めるのだなと、今回一連のあの報道を見ていて感じました。
自分が“偉く”なったと思うと、皆が自分の言うことを聞き、“持ち上げて”くれるものだと思ってしまうようです。
特に今回の人の場合、東大を出て財務官僚、さらにそこでトップになったのですから、事務方の中では頂上にいる気分、自分は特別な人間だと思い込んだことでしょう。
そしてもっとも経験がなくて、扱いがわからなくて、自分に今までなかったもの、“女性との密度の高い関係”を安易に(馬鹿そのものとっていいくらい稚拙)求めたのでしょう。
あわてた言い訳もひどく、「ふだん自分の声は自分の体を通して聞いているから、録音されている音が自分かどうかわからない」だと。
仮にそれが本当だとして(ウソにきまってるけど)、言ったことは覚えてんだろう!って誰もが思いますよねぇ。
でも、「言ったことはどこかで“言葉遊び”として言ったことだ」とも言っています。
どこでそんな“言葉遊び”があるのだ、言ってみろ!
しかも、誰にどこで言ったかもわからないという・・。
ってことは、言ったことは認めてるじゃないの。
しかも、この「言葉」は、ここで書くにも“けがらわしい”数々。
“編集されて”いるような発言もしていますが、そもそも、あの“けがらわしい”言葉の数々、常人の口から出るものではない。わかってんのかね、この人。
偉くなって、地位が高くなって、ほんとうはその人の行動は大きく制限されるのだと思います。
つまり、自分のため、私利私欲のため、さらにプライベートなことなどは大きく制限され、仕事をしている時間のみならず、生活の多くの時間が「人のため」に動くことになり、自らを律して、多くの時間、精神的・肉体的労苦を人のために使う、そういう立場になったんだ、という自覚がほぼ無いのでしょう。
今辞めて退職金をもらい、さらに人々の記憶が薄れたころに天下ろうってのは、誰にでも想像がつきますが、気の毒な人だと思います。
私の周囲にも、そんな人がいました。
やはり自分が偉くなったのを、自分が立派な人になったのだ思っているような人でした。
そしてやはりセクハラをしていた・・。
被害にあった女性に“名乗り出ろ”と、この偉い人も、その上の大臣も言っていましたが、どうかしているとみんなが思っていることなどわからないほど、上記のように自分を立派な人だと思っているのでしょう。ご愁傷さま・・。
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