「人生の結論」小池一夫著を読みました
『人生の結論/小池一夫著(朝日新書)』を読みました。
著者の小池氏は、作家で漫画原作者だそうで、『子連れ狼』の原作で知られている方とのこと。小説を書き、作詞、脚本も手掛けておられます。80歳を越え、氏のツイッターはフォロワー80万人を超え、驚きを覚えながら、この著書を読みました。
完全書き下ろしのこの本、人間関係や働くことについてのヒントが満載でした。
しかも私でもわかるような、やさしい言葉で書かれていて、さすがの人生経験を感じました。
「一流は競う、二流は群れる」「人間関係を突き詰めれば、無理をして付き合わないこと」「仕事ができるフリをやめると、目的にたどり着ける」・・などなど、タイトルだけでハッとするのです。中身はさらにわかりやすくて濃いっ!
特に私の心に響いたのが、
「自分の使っている言葉が、他人からのいちばんの評価の対象になるのは仕方ないこと」
というところでした。
内面がいちばんわかりやすいのはその人の使っている言葉だ・・というわけです。
人間は言葉で思考する。だから、年を重ねたアイドルに向かって・・「劣化した」などという言葉を平気で投げつける。
精神が弱った人に向かって「メンヘラ※私はこの言葉を知らなかったのでこの本を読みつつ調べてみた」、さらに一線から外れた人に「オワコン※この言葉もよく知らなかったのでさらに調べた」という流行り言葉をぶつける。
これらの言葉が浮かんだら、自分の思考は汚い言葉に毒されている、負けていると思った方がいいと、著者は書いています。
私もそう思いましたよ。
「劣化しているのは自分自身だ」と、著者は強く言い放っています。
いい言葉を使う人には、いい人生をつくる力がある・・という著者の言葉に力強く背中を押されたような気持ちになりました。
『日頃使っている言葉とは、人生を変えるものであると言っても過言ではない、言葉の選択力と人間力は正比例だ!』・・涙がでるほど同感した!
言葉に鈍感な人が多すぎるっ!私はそう思う。
« このあいだの休みに先生と古木・巨木・奇木巡りをしてきた | トップページ | 話題の映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見てきました。 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 古本の頁を繰っていて見つけるもの(2022.01.23)
- 中学生時代から今に至るまで、「レコード盤を貸してくれ」「CDを貸してくれ」「本を貸してくれ」と言われる話。(2021.12.21)
- 「日本人も知らなかったニッポン/桐谷エリザベス」を読みました。(2021.10.03)
- 「小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム -名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏-」を読みました。(2021.09.28)
- 坪内祐三の「最後の人声天語」を読んだ。(2021.09.25)
「言葉」カテゴリの記事
- 「言葉のおもちゃ箱 伊奈かっぺい綴り方教室/伊奈かっぺい」を読みました。(2025.06.05)
- 「ほっとする論語/杉谷みどり・石飛博光」を読みました。(2025.04.14)
- 「言葉の温度/イ・ギジュ・米津篤八訳」を読みました。(2025.04.12)
- 俳句を詠んでみる_0412【 春の朝 ご安全に の 声聞こえ 】(2025.04.10)
- 俳句を詠んでみる_0379【 春の朝 続きが見たい 夢だった 】(2025.03.06)
「お怒りモード憑依」カテゴリの記事
- 俳句を詠んでみる_0410【頑愚なディールに 揺すられ 散る桜 】(2025.04.08)
- 「カツ丼わしづかみ食いの法則/椎名誠」を読みました。(2024.10.03)
- 「忖度(そんたく)バカ/鎌田實」を読みました。(2024.09.07)
- 「日本語 根ほり葉ほり/森本哲郎」を読みました。(2024.08.19)
- 「余計な一言/斎藤孝」を読みました。(2024.07.15)
« このあいだの休みに先生と古木・巨木・奇木巡りをしてきた | トップページ | 話題の映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見てきました。 »
コメント