大阪市の投票結果を見て
一般に“大阪都構想”と言われた維新の会が推進しようとしていたことに対する住民投票の結果が出ました。
世間一般に流布されていた「都構想勝利」という情報は(※ホリエモンの YouTube などでの事前の発言でも、「勝利はほぼ間違いない」というのが流れていたのを見た)、中盤戦まではたぶんそんな流れだったようです。
このブログでは、あまり政治的なことには触れないようにしていますが、前回の橋本さんが市長だった時に、橋本さんの本、『体制維新-大阪都/橋下徹・堺屋太一(文春文庫)』を読んでみた感想を書いたのを思いだし、ちょっとだけ今回の結果をふまえて書いてみようと思ったのです。
当時のブログには詳しく書いたのですが、本を読んで感じたのは、大阪都をつくり、二重行政を排除することになったら「何をしたいのか、何をするのか」については一行も書かれていませんでした。ほんとだよ。
私がいつも維新のトップ達の様子を見ていて感じるのは、「大阪の人達が都構想成って、そのおかげで将来喜んでいる姿」が想像できない、ということです。
それはご本人達がそういうものを頭の中に描いていないからなのではないか、と・・(私の感覚ですよ)・・思っているのです。※これは前回のブログでも同じことを書きました。
だって、すでに府も市もトップを取っているのだから、都構想成った時の状態で仕事すればいいじゃないの、って思ってしまいますよね。
維新同士がトップで二重行政はしないでしょう?!
じゃ、やる必要ないんじゃないの、今どれだけのことが出来て、都構想成ったらさらにこんなに大阪の人達が“幸せ”になります・・って運動すればよかったじゃないの・・と思いますよ。
つまり、住民投票に勝利して、大阪都が出来たら、皆さんこんなこと、あんなことをやります。いいでしょう?ってのが全く伝わっていなかったと思いました。
一部メディアでは、“僅差”で惜しくも・・みたいな報道の仕方や、年寄りが新しいことへの変化を怖がったからだ・・とか書いていますが、もし維新が勝ったら、「勝利は勝利だ1万票以上の差は大きい」とか、「年寄りはいい加減に世の流れを読め」なんてこと言ったり、書いたりしなかったですかね。
で、結局二回目の投票でも同じ結果となりました。
橋本さんは以前から「選挙の結果がすべてだ」「民意が一番大事だ」と言ってきたのだから、二度の否決という民意を尊重してほしいと思います。
最後に、冷静な大阪市民の方々に敬意を表します。
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