外山滋比古氏の「老いの練習帳」を読みました。
『老いの練習帳/外山滋比古著(朝日新書)』という本を読みました。
賢人95歳の著書です。昨年、96歳で亡くなられています。
外山滋比古先生の著書を初めて読んだのは1980年。学生でした。
「編集歳時記・裏窓の風景」という本でした。使っている文房具や、珈琲の話、図書館についてなど、なんのことはない題材なのに、面白い文章でした。
その後も何冊かのご著書を読ませていただきました。
このブログでも「あたまの目」「日本語の作法」「思考の整理学」「ことわざの論理」などの読後感を紹介しました。
読んでいて、こちらの頭の中がすっきりするような内容ばかりでした。
今回は、「老いの練習」という内容です。
「まだ早いだろう」と言われるかもしれませんが、準備怠りなく私も“老い”に向かってみようかと・・(^_^;)・・そんなわけでもないか、・・とりあえず本屋さんで外山先生の本が目に入ったので手にしたというわけです。
ちょっと気になったところをご紹介すると、
「ゆっくりしゃべる人間は老化しやすい」という指摘を受けて、「もともと早口だったが、おしゃべりだと思われ、自覚もあったので世の中の調子に合わせてゆっくりしゃべったら、そんなこと言われた」と、先生、しょげていました(^^;)
その話題の中で、アメリカではテープの早回しにより、実際よりずっと早口にする技法でコマーシャルが作られる例がある、とおっしゃっています。この手を使ったら反響が40%もアップしたのだとか。
日本でもラジオCMなどで、明らかにそんなものがあります。
でも、私などは、それがわかるので、通常人間の話す速度を超えた商品説明などにイライラすることがありました。なんだか、テープを早回しで聞かされて、理解しろみたいな気がしてイヤだったのです。
この本を読んで、アメリカではそういうことがあったのか、とあらためて思ったのでした。
この本の終盤に、先生が宮崎県の山間の村で泊まり、朝食後ぶらっと宿のまわりを散歩していると、小学生がすれちがいざまに「おはようございます」とあいさつしてくる、おどろいていると、今度は中学生がやって来て、やはりあいさつをする。
そのあと、大人の村人が笑顔で声をかけてきて、すっかり都会生活での散策に慣れきっていた先生はうれしくなっていました。
こんなことも今や話題になってしまうんですよね。世の中、ずいぶんと寂しいことになっているのだなと思いました。
そういえば、私が高校生のときに、校長先生が新聞の記事を紹介して、「我が校の生徒が乗降する駅の駅員さんに挨拶していると載っている」と、たいそう喜んでいたのです。
でも、当時の私たち学生は、そんなこと当たり前でした。
改札の駅員さんには、「おはようございます」とあいさつし、そのあとバスで学校まで行くのですが、バスを降りるときは「ありがとうございました」と、ほぼ全員、何も言われなくても言っていたのです。
いい時代でした。
というわけで、亡くなられた外山滋比古先生の本の感想を書きつつ、雑感も書いてみました。
【Now Playing】 Indian Summer / Mose Allison ( Jazz )
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